Fluxのモジュラー式3Dプリンターは3Dスキャンやレーザー彫刻もできる―Kickstarterで499ドルから

3Dプリンターは現在ある種の岐路に立っているように見える。当初のアーリー・アダプターの熱狂の後、メインストリームへの拡大が期待されたほどに進んでいない。3Dプリンターに新たに参入してきたFluxは、少なくともホビイストを興奮させそうだ。巧妙なモジュラー式デザインのおかげでこのデバイスは3プリント以外に万能工作機械として機能する。今日(米国時間11/11)、Fluxの Kickstarterプロジェクトがスタートし、1台499ドルの出資で早期割引の予約を受け付けている。市販価格は599ドルになる。

Fluxには3Dプリンター以外に、3Dスキャナー、レーザー・エングレーバー、焼き物用の粘土の成形機などのモジュールが用意されている。これらのモジュールは当初の出荷時にバンドルされるものもあるが、後日オプションとして提供されるものもある。Fluxではモジュール開発用SDKを公開しており、サードパーティーがユニークなハードウェア・モジュールを開発、提供することを期待している。

開発者によれば、多様なモジュールに加えて、Fluxにはライバルにはない優位点も備えているという。開発者は「モジュール化デザインのため組み立て、調整がきわめて簡単で、信頼性も高い。Bluetoothによってスマートフォンやタブレットから操作できる。附属のモデリング、設定ソフトウェアが使いやすい。コンパクトでデスクの上で場所を取らない」などの長所を強調している。

私もたしかにFluxのデザインは優れていると思う。現在市場に出ているどの3Dプリンターよりも魅力的だ。ただし値段はかなり高い。もし私がFluxを購入したとすれば、おそらく大半の時間は3Dプリンターというよりレーザー・エングレーバーとして使うことになりそうだ。粘土の整形など他の機能もおもしろそうだ。将来オプションのモジュールの数が増えれば、Fluxはデスクトップの万能工作マシンに成長するかもしれない。マイクロ・プロトタイプづくりには理想的だろう。

Fluxは台湾に本拠を置く若い起業家チームによるスタートアップだが、オープンソース・テクノロジーをベースに30種類以上のデバイスの実際に作動するプロトタイプを開発している。 今回の3Dプリンターの大量生産開始のための資金の目標額は10万ドルだ。無事に資金が確保された場合、第一陣の出荷は2015年7月になるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Dropbox、ウェブ版UIをアップデート―ボタン追加で共有が簡単になった

今日(米国時間11/11)、Dropboxはこれまでより簡単に共有ができるように新たな機能を追加したことを発表した。Dropboxのウェブサイトにログインすると、新しく「共有」ボタンが追加されたことに気づくだろう。このボタンをクリックするとドロップダウンメニューが表示され、共同作業の相手を加えたり、共有(閲覧のみ)リンクを送信したりできる。

新しい共有ボタンは、ファイルまたはフォルダにマウスでフォーカスを当てたとき、右端に表示される。ドロップダウン・メニューの最初のオプション「共同作業をするユーザーを招待…」ではファイルまたはフォルダを編集できる他のDropboxユーザーを追加できる。相手は閲覧、編集、削除が可能だ。もし閲覧のみ許可したい場合は、2番目のオプション、「リンクを送信」を選択する。このオプションでは相手がDropboxのアカウントを持っていなくてもよい。閲覧者はファイルをプレビューし、ダウンロードすることができるがオンラインで編集、削除はできない。

Dropboxにはこれまでも共有機能が用意されていた。ページ上部、検索窓の左側の小さい虹のアイコンがそれだ。また右クリックからも共有を設定することができた。しかし新しい共有ボタンはフォルダまたはファイルの上にマウスを乗せると表示されるのでわかりやすいし、手数も省ける。この「マウスを乗せて表示」は直感的なだけでなく、UIをすっきりさせておく効果もある。

マイナーチェンジだが、Dropboxのユーザー体験を大いに改善するものとして歓迎したい。初心者やITに強くないユーザーには特にありがたい改良だろう。Dropboxが数多くのライバルを押しのけて一般ユーザーの数を増やしているのはシンプルなUIのわかりやすさが大きく貢献しているようだ。

〔日本版〕日本語版でもすでに「共有」ボタンは実装ずみ。「リンクを送信」を選択すると、共有用URL、送信先メールアドレス、メッセージ入力窓が表示される。また、それに加えて、「可視性/有効期限を設定」のオプションからリンクの有効期限や閲覧するためのパスワードを付加することができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


自己消滅メッセージに、アニメーション機能を追加して世に問うBoop

Snapchatの登場によって広まった、自己消滅型のメッセージアプリケーションはいろいろなものが登場してきている。バリエーションもそろそろ尽きるだろうと思われる中、インターネットでの「忘れられる権利」との絡みもあり、まだまだ新しいものが登場してくるようだ。

たとえば少し前にはTapkastの記事を掲載した。これは誕生当時のTwitterが目的としていたように、友人たちにステータスアップデートのメッセージを送ることを目的としたものだ。ステータスアップデートは所定の時間が過ぎれば消えてしまう。

そして今回紹介するのはBoopだ。自己消滅アプリケーションに、ちょっと面白い仕組みを組み込んだものだと言えるのではないだろうか。iOS版Android版があるのだが、メッセージがアニメーション形式で表示されるのだ。文章を表示する際、1語ずつ画面に表示されるのだ(絵文字にも対応)。1語ずつ表示するという仕組みも、さらにスクリーンキャプチャがしにくいといった側面も、ともに「自己消滅型」っぽさをアピールする仕掛けだと言えるのではなかろうか。

(訳注:日本語の場合、スペースで区切ると区切り毎にメッセージが表示されるようになります。そしてこのワンワード毎に表示するスタイルは、なかなか面白くも感じます)

「自己消滅型メッセージサービスにはいろいろな魅力があって、まだまだ利用者にアピールできるところがあると考えているのです」と、Boopの共同クリエーターであるDave Ganlyは言っている。「シンプルな使い方でありながら、これまでにはない特徴を備えたプライベートなメッセージングアプリケーションを生み出したかったのです。コミュニケーションに新たな面白さを投入できたのではないかと思うのです」。

確かに、Boopは遊び心を感じさせてくれる。

ちなみに、筆者はこのBoopを通じてGanlyにインタビューをしてみた。画面上を文字がどんどん流れていってしまい、全部を覚えておくなどということはとてもできなかった。しかし後で気づいたのだが、実はアニメーション速度はセットできるらしい。将来的には電話番号と利用者名をリンクして、スマートフォンに保存しているアドレス帳に基づいた友達設定などもできるようにするつもりであるようだ。

「テキスト版スナップチャットというイメージでとらえてもらって間違いはないかと思います。スナップチャットが本家とも言うべき存在ですが、Boopもオリジナルな機能を付け加えています」とGanlyは述べている。「自己消滅型という面では同じ機能を持つわけですが、アニメーションを導入して、若者に一層フォーカスしたスタンスをアピールしているのです」。

(Update:同様の機能を持つものにHumbugがあるようだ)

Boopは無料アプリケーションで、とくに収益の仕組みなどが寝られているわけではない。Ganlyにとっても、「面白そうなことの実験」をしてみようとしたレベルのものであはあるようだ。しかし開発母体は十分な体力を備えているようではある(以前にも実験的アプリケーションとして、ミームジェネレーターのYarrlyをリリースしたりもしている。

Boopにどれほどの注目が集まるものなのかどうかについてはまだわからない。しかしAPIも準備中であり、ベータ段階に近いレベルにあるとのことだ。APIを実装することで、天気をBoopしたり、Apple StoreでのiPhoneの在庫状況チェックなどにも使えるようになるだろう。「当初より絵文字には対応しています。これに加えてステッカーなどのスポンサード・ブープなども使えるように準備しているのです」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


Raspberry PiにModel A+が登場…最小で最安のボードの需要を見込んで

【抄訳】

Linuxを搭載したローコストのマイコンRaspberry Piは、2012年に発売されて以来、メーカーやハードウェアマニアたちによる手作り産業に火をつけ、Piを使った製品のスタートアップまで生まれた。その人気者が、またさらに安くなる。

Raspberry Pi Foundationは、Model AボードをアップデートしたModel A+を発表し、名前はプラスでもお値段は5ドル安く20ドルになった。Model A+はAよりも小さく、エネルギー効率も良い。

Raspberry Piの協同ファウンダEben Uptonは、先月のDisrupt Europeの席で、A+に言及していた。もうすぐ出す、と。

Model A+では、GPIOが40ピンになった(上図)。microSDカードスロットがSDカードスロットをリプレースした。オーディオも改良された。GPIOの拡張は、A+がRaspberry PiのHardware Attached on Top規格に対応した、ということ。Aと変わらないのは、USBポートは一つ、Ethernetなし、そしてRAMが256MBだ。

Model Bも最近B+にアップデートされ、価格h35ドルのままで能力と柔軟性は拡大した。そしてA+に関しては、“Model B+で行った数々の改良を継承している”、と述べられている。

いちばんエキサイティングなのは5ドルの値下げだと思うが、Foundation自身も、イギリスで生産を続けながら20ドルに値下げするのは、相当思い切った決断だった、と言っている。

またもちろん、小さくなったことも、多くの人たちの想像力と新たな創造意欲をかきたてるだろう。

Model A+に関するLinux Voiceのインタビューで、Uptonは、このところModel Aのボードがみんなから忘れられていた、と述べている。わずか10ドルの違いで、より強力なB/B+を使えるのだから、そっちがデフォルトになってしまった。“でも”、とUptonは注意を促す。“エネルギー消費の少ないModel Aのボードは、プロジェクトのタイプによってはむしろ最適なのだ”、と。

つまりマイコンの応用製品では、ローパワーで低価格なボードの需要が今後も継続的にある、と彼は展望している。“ロボットなどのプロジェクトでは、Ethernetなんか要らないことが多いからね”、と彼は語っている。なお、Model Aを20ドルに下げろ、値段を限りなくゼロに近づけろ、と彼を焚き付けたのは、Piとその学校等への配布に巨額の援助をしているGoogleの会長Eric Schmidtだそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


海外利用が8割超! 画像キャプチャ「Gyazo」に見る、トランスカルチャーなプロダクト作り

「Gyazo」はスクリーンショット画像にURLを付与し、クラウド上に保存できるサービスだ。2011年1月のリリースから約3年で月間ユニークユーザーは375万人、月間アップロード数は1540万件。日本発のサービスでありながら、国別ユーザー比率は日本の14%に対して、北米が33%、ヨーロッパが37%、ロシアが4%と、海外利用がダントツで多いのが特徴だ。有料会員は4500人(1ユーザー月額400円、法人1アカウント月額500円)に上る。そのGyazoを手がけるNOTA,inc.が11月11日、オプトとYJキャピタル、みやこキャピタルから総額200万ドル(約2億円)の資金調達を実施した。

NOTAのCEOである洛西一周さんは、12歳よりプログラミングを始め、2003年度にはIPA未踏ソフトウェア創造事業認定スーパークリエータにも認定されたエンジニア。大学時代の1999年に開発したメモ・スクラップソフト「紙copi」を100万ダウンロード以上のサービスに成長させ、事業売却も果たしている。ジャストシステムに「ネタの種」という製品名でOEM提供したり、一太郎シリーズに同梱されるなど、紙copiシリーズの売り上げは累計で約3億円に上ったという。

ところで、なぜGyazoは海外で強いのか? 洛西さんは、ジャストシステムとの協業での反省が背景にあると語る。「当時、一太郎は技術的にはWordと競っていたのですが、マーケティング的な面で失敗して、結果的には紙copiとの協業も終了してしまいました。これらの動きを見ていたことで、プラットフォームを作るには世界展開が必須ということを痛感し、大学院卒業後の2007年にシリコンバレーに渡り、NOTAを設立しました」。

洛西さんいわく、「Gyazoには紙copiの成功で得たツール開発の技法と、シリコンバレーで学んだプロダクトのマーケティング手法が詰め込まれています」。ここで言うマーケティングとは、グローバルなプロダクトの作り方全体に関わるもので、製品設計(UI)やデザイン、トップページのキャッチコピーなどに影響する。Gyazoの場合、「日本の製品を米国向けにローカライズ(またはその逆)」という視点ではなく、最初から完全に「全世界で勝てるトランスカルチャーの製品をつくる」という発想で開発している。

その発想はプロダクトのコピーライティングにも現れている。例えば、英語では「動詞」を最初に持ってきて、人にアクションを促す、「Call to Action」と呼ばれるコピーを重視。英語のネイティブにしかわからない凝った表現はあえて排除し、どの国の人にも馴染みのある簡単な単語を使っている。NIKEの「Just do it」やYouTubeの「Broadcast yourself」などが典型例だが、Gyazoでは「Capture Everything」や「Share Faster than a Ninja」がそれに該当するのだろう。

「コピーライティングで重要なことは、利用者の口コミを促すことです。ユーザーが他の人に紹介しやすい価値を提示する必要があります。Gyazoの場合は、『Fast』や『Easy』などがこれに当たります。いったん、これらが受け入れられたなら、その価値を増やすために開発もその方針にそって行います。このように提供する価値もコピーもとてもシンプルな言葉になるのが、トランスカルチャー的なプロダクトの特徴です。」

海外利用比率が8割を超えるGyazoは、問い合わせも英語が大半を占めている。こうした問い合わせには、丁寧でもったいぶった表現ではなく、フランクな表現を意図的に使うと、洛西さんは語る。「例えば、ユーザー向けのメールで『Mr』や『would』のような表現は使いません。フランクな話し方はトランスカルチャー文化な人達が得意な方法で、これによって短期に信頼感が醸成されます。むしろ、丁寧な表現は、すぐには打ち解けられないという不信感を生みます」。

Gyazoは、当時AppleでiPhoneの日本語入力に携わっていた増井俊之さんとシリコンバレーで開発した製品。最初から英語版が存在していたが、試行錯誤をしながらグローバルに展開してきたと洛西さんは語る。コピーライティングやユーザーサポートは一例にすぎないが、グローバルに利用されるプロダクトの必要条件といえるかもしれない。

増井さんは、未踏ソフトウェア創造事業で洛西さんのプロジェクトマネージャーを務めた師匠筋にあたる人物。これまではアドバイザリーフェローとしてGyazoの開発と運営に関わってきたが、今回の資金調達のタイミングで、NOTAのCTOに就任。本格的に経営に関わることとなる。

NOTAは米国に登記されているが、実働の拠点は京都。今回、Gyazoに出資したみやこキャピタルの藤原健真さんがTechCrunchに寄稿してくれた「シリコンバレーや東京にできない『地方スタートアップ』の戦い方とは」でも紹介しているが、「地方発」として海外に挑戦するベンチャーは2017年までに1億ユーザーを目指す。


1000億円企業目前、話題のデートアプリ「Tinder」もTechCrunch Tokyoに来るぞ

11月18日、19日に迫ったTechCrunch Tokyo 2014の講演者を、また1人ご紹介したい。モバイルのオンラインデートアプリ「Tinder」でバイス・プレジデントを務めるロゼッテ・パンバキアン(Rosette Pambakian)氏だ。左の写真にあるように、ロゼッテはそのままTinderのモデルになれそうな風貌の女性で、きっとTinderの戦略だけじゃなくて、実際に彼女の周囲の人々がどうTinderを使っているかも話してくれると思う。

TechCrunch Japanの読者なら、Tinderのことは知っている人も多いだろうし、それなりに使っている人もいるかもしれない。スマホで異性の写真を見て「好み」「好みじゃない」と直感的に右へ左へと写真をスワイプしていくテンポの良いTinderのンターフェイスは、ファッション系アプリや、学習アプリニュースアプリでの模倣もあるぐらい斬新なUIとして広まっている。Tinderは、単に左右スワイプだけでなくて、「ダブルオプトイン方式」というのが新しかった。選ぶ方、選ばれる方の双方が「好み」としたときにだけチャットを始めることができる。

写真だけでデート相手を選ぶなんて、単なる出会い系でしょという批判もあるようだけど、進化心理学的な観点からはとても理にかなっているという意見もある。つまり、ぼくら人間(あるいはサル)は生存競争やメーティング戦略において、きわめて限られた情報を元に最善の判断をしてきたし、実はすごくその能力に長けているということだ。カメラに向かう肩のアングルや表情、周囲に写り込んだモノを見るだけでも、その人となりがだいぶ分かるし、チャットでメッセージを1、2往復もかわせば、それ以上話をしても仕方ないかだって分かるもの。ちなみに、日本では出会い系というといかがわしいニュアンスを帯びるが、米国では新婚の3分の1はその出会いがオンラインで、こうしたカップルの離婚率はオフラインで知り合った夫婦よりも低いという調査もある

Tinderは旅行先で非日常の恋を探すような若者の間で人気になっているという面もあるというが、今や24言語で提供され、約1000万人にも及ぶDAUがある大人気アプリとなっている。2013年には、TechCrunchを含む、GigaOm、VentureBeat、ReadWriteWebなどのテック系メディアが選ぶベストスタートアップ賞のCrunchiesを受賞しているほど注目されてもいる。

ここ1年ほどで東京でもずいぶん利用が増えてきている印象もあるが、まだまだ日本での利用は全然少ないようだ。Facebookで言えば2008年ぐらいの感じだろうか。

そういう状況だから分かりづらいけど、Tinderはアメリカでは「次のユニコーンクラブ会員になる日も近い」「とっくにビリオンは超えている」などと言われ始めている。テック系スタートアップ業界のユニコーンクラブというのは、短期間で時価総額が1000億円(1Bドル)を超えた稀有の成功事例のことで、例えばここに2014年4月の世界のユニコーンクラブ一覧表がある。

Tinderはアクティブ率も高く、デート・アプリとしては高い人気を誇っている。Tinderは、OkCupidやMatch.comといった出会い系サービスのほか、TripAdvisorやExpediaといった旅行系サイトも買収してきたIACという大手ネット企業から出てきたスタートアップ企業で、最近10%のエクイティを買い戻していたりする。このIACの圧力なのか、実は最近Tindert共同創業者のショーン・ラッド氏がCEOから降格となって、代わりとなる「エリック・シュミットのようなCEO」をTinderは探しているのだと伝えられている。現在進行形の話なのでTechCrunchの記事でも推測の部分が多いが、IACが「ユニコーン」を、ビジネス面での実績のない若いCEOに任せておけなかったのではないかとTechCrunch共同編集長のアレクシアは書いている。

Tinderは11月6日に有料版の「Tinder Plus」をリリースして動向が注目されている。これは従来のTinerに2つのプレミアム機能を加えたものだ。1つは、「Undo」の機能。もっともリクエストの多かった機能だそうで、間違って左にスワイプして消してしまった写真を取り戻す機能だ。Tinderでは一端スワイプしてしまうと、まずその人にはもう巡り会えないという割と一期一会的なデフォルト設定になっている。

もう1つの有料機能は「Passport」と呼ばれる自分の居場所を現在地と異なる都市に仮想的に移す機能だ。Tinderでは半径何kmといった指定で、近くの人をマッチする仕組みになっているが、お金を払うとこれを変えられる。旅行などで現地についてからTinderを起動するよりも、事前に居場所だけ設定で変えてしまって旅先のロマンスに思いを馳せる……、のだと思う。Tinder PlusのPR動画は、少なくともそんな感じだ。

TechCrunch Tokyoに来ていただくTinderのバイス・プレジデント、ロゼッテ・パンバキアン氏には、そもそもTinderが、どんな人たちに、どんな風に使われているのかといったことなんかも含めて、今後の戦略などをお話いただこうと思っている。

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アメリカのプログラマ不足はますます深刻、SquareのJim McKelveyが雇用直結型の教育サービスLaunchCodeを立ち上げ

【抄訳】

合衆国の失業率は今、減少傾向が続いている。全国的に求人が増え、中でもとくにテクノロジの分野には、人材の活発な需要がある。

とりわけ今の脱工業化社会のアメリカで、サクセスストーリーがもっとも多いと言われるのが、スタートアップ世界のプログラマやマーケター、それに営業マン/ウーマンたちだ。しかしプログラマという職種は今では、シリコンバレーのテクノロジ企業だけでなく、AvisWinn-Dixieなどの一般企業でも必要とされている。

一般企業のIT部門も含めると、今の合衆国ではプログラマの絶対数が足りない。そこで今では、インターネット上に、さまざまなプログラミング教育/学習サービスが登場している。その中には、近年の技術革新に対応して既存のプログラマを再教育したい、というニーズに応えるサービスも少なくない。

スマホ上でクレジットカード決済を行う人気サービスSquareの協同ファウンダJim McKelveyの心の中では、プログラマを育てて獲得したいという企業的ニーズと、格差社会の下の方の人たちの経済力を底上げしたい、という福祉的な願いが合体している。そこで彼は、生まれ故郷のセントルイスでLaunchCodeを立ち上げた。

“もっとよい仕事をしたい、と願っている人たちのための、(専用道路への)流入ランプとして、これを作った”、とMcKelveyは語る。

 

有料のプログラミング教育/学習サイトの多くは、卒業者を新規雇用の対象と見なすか見なさないかを企業まかせにしている。しかし完全に非営利のLaunchCodeでは、立ち上げから今日までの13か月で115名を正社員候補として企業に送り込んだ。

McKelveyのやり方は、一般的な教育訓練と現場実習(見習い)の二本立てだ。それによって、企業のIT部門における新規雇用を阻む二つの要因を、取り除こうとしている。彼は曰く、“まず、経験2年以上でないと雇わない企業が多い。それも当然で、経験のないプログラマは会社に損害を与えることがありえるからね”。

10月にLaunchCodeは、教育テクノロジの企業PluralSight とパートナーして、LaunchCodeで無料で勉強している人たちがPluralSightのオンライントレーニングコースを無料で受けられるようにした。“いちばん重要なのは、良質で搾取的でない教育だ。良い教育を自称しているサービスは多いが、その実態は、最後が行き止まりだ”、とMcKelveyは言う。ただし中には、ユタ州のFarmingtonのように、企業の要求に合わせてカリキュラムを組んでいるプログラミング教育サイトもある、と彼は語る。

PluralSightの無料のトレーニングはLaunchCodeの参加者に、搾取されるおそれなく、スキルを磨く機会を与えている。

【中略】

そして、企業が彼らを雇おうとするときの、もうひとつの障壁、すなわち資格や証明の保有は、General Assemblyが最近立ち上げた資格認定サービスなどが解決するだろう。
General AssemblyのCEO Jake Schwartzは、こう述べている: “世界的な大企業でも認めるほどのスタンダードがあることによって、スキルを明確に定義でき、将来の雇用機会に結びつけることができる”。

有能なプログラマの不足は、ますます深刻な問題になろうとしているが、McKelveyに言わせると、“一般にプログラミングは難しいと言われるが、むしろ、それを勉強して習得できる人は意外に多いことを、ぼくはLaunchCodeの経験から学んだ”、ということなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


犬のためのAirbnbサービスを手がけるDogVacay、新たに2500万ドルの資金を調達

Fortuneの記事によれば、DogVacayがシリーズB1にて2500万ドルの資金を調達したとのことだ。

DogVacayとは、犬用ホテルの代替となるサービスを提供している。2012年に運営を開始しており、調達額の合計は4700万ドルになる。2013年10月に1500万ドルを調達したシリーズBはFoundation Capitalがリードし、以前から出資していたGSV Capital、Science Inc.、First Round Capital、Benchmark、Foundation Capital、およびDAG Venturesなどが参加して行われていた。

DogVacayサービスの利用スタイルは2通りになる。すなわち、犬を預かる側か、あるいは犬を預ける側だ。旅行に行く時に飼い犬を預けたいと考えたとき、信頼できてかつ良心的な価格で預ける先を見つけることができるようになる。カスタマーサーポートには毎日24時間体制で対応しており、飼い主および飼い犬が最適なケアを受けられるようにするための保険も用意している。従来のペットホテルサービスと比較すれば安価ながら、しかしケージに閉じ込めることなく、十分な愛情をもって面倒をみることを約束している。

このDogVacayだが、昨年1年でかなりの成長を遂げた。犬を預かる側の人は現在、2万名が登録されている。また先月には、犬たちの「宿泊日数」も100万日に到達した旨を発表していた。このうち90%は、この1年半のうちにカウントされた数値なのだそうだ。間違いなく、サービスは成長の波に乗っているようだ。

調達資金はサービスの拡大・拡充のために使っていくのだそうだ。

但し、サービスを拡大していくと、品質維持やカスタマーケアなどの面で難しさも出てくるのではなかろうか。そんな疑問を共同ファウンダーであるAaron Hirschhornにぶつけてみた。

「ビジネス規模が広がっていく際、カスタマーケアこそが最重要課題であると常に意識しています。前業務の半分は、このカスタマーケアに向けられています。評価や感想など、あらゆる話に耳を傾け、適切な判断および運営ができるように心がけています」とのことだった。

DogVacayが目指すのは、もちろん「全員の満足」だ。一度に面倒を見ることのできる頭数は3頭までとし、満点以外のレビューについては必ずフォローアップを行なっているのだとのこと。ちなみに現在のレビュー平均は5点満点で4.96となっている。

さらにDogVacayでは厳格な基準を定め、かつトレーニングなども用意して、品質の高いサービスを維持するための努力を継続的に行なっている。ホストとして仕事をするためには書類審査を経て、教育用ビデオを見て、そしてテストにもクリアする必要がある。電話インタビューも必須であり、またいったんホスト役としての仕事を始めても、継続的に教育を受ける必要がある。

DogVacayは預ける際の料金から15%を取る仕組みとなっている。現在のところ、ホスト役での利用者の20%が収益の80%を生み出しているのだそうだ。一部の人はフルタイムの仕事として犬の預かり業務を行なっていて、年間7万ドルから9万ドルを得ているのだとのこと。ホスト役のうち残りの80%の人は、タイミングを見て預かり業務を行なっているとのこと。この80%が残り20%の利益を生んでいる。この利益がいったいいくらであるのかについては教えてもらえなかった。

Hirschhornは「現段階ではより多くのペットシッターに登録を促したいとは考えていません」と述べている。「実際のところ、ペットシッターになりたいという申し込みは10万件以上もありました。そのうちに登録をお願いしているのは2万件だけです。私たちは量よりも質を求めているのです。有能な方々と一緒に、さらにハイレベルなサービス実現を目指していくことにより、預ける飼い主の方にも、そしてやってくる犬にとっても最善のエクスペリエンスを提供できると考えています」。

DogVacayは現在、アメリカおよびカナダにおける30万の都市で運用中だ。Hirschhornによると、国際展開も視野に入れているのだとのこと。

「私たちの展開するようなサービスを海外にもっていく場合、それぞれの国で全くの0からスタートすることとなり、それがなかなか難しいところです」とHirschhornは言っている。

DogVacayに興味をお持ちの方は、ウェブサイトにいろいろと細かい説明がある。

サービスの仕組みを説明するビデオを下に貼っておこう。

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(翻訳:Maeda, H


ドローンの先駆者、ParrotがTechCrunch Tokyoで「飛ばす」デモと講演!

PCの登場、インターネットの興隆、モバイルへのシフトというように新しいプラットフォームが広がる時期には多くのイノベーションが起こる。次の大きなトレンドは何かというと、IoTとかウェアラブルというのがテック業界の緩やかな共通認識なんだと思うのだけど、同じぐらい見逃せないのが、急速な進展を見せている「UAV」(Unmanned Aerial Vehicle:無人航空機)市場だ。

平和な日本ではピンと来ないところもあるが、UAVはもともと軍事目的で開発が進んでいて、無人偵察機や無人攻撃機などのゾッとする応用がある。翼のある飛行機型のUAVは開発も機体も高価だったが、そこにDIY市場のノリで安価で高性能なクワッドコプターが登場してきたことで、一気に盛り上がってきた感があるのはTechCrunch Japna読者ならご存じの通り。昨年のクリスマスに突然Amazonのジェフ・ベゾスCEOが「Amazon、無人飛行ドローンによる配達を実験中」と世間を驚かせたりもしたのも記憶に新しい。ヨーロッパからは兵器利用禁止に関する議論も聞こえてくるし、最低限のルール作りのもとに多くのスタートアップ企業が生まれて、実験的アイデアを試し始めているとも聞いている。

クワッドコプター、もしくはドローンと総称される複数のローターを搭載する小型の自動飛行デバイスは、UAV市場の一部でしかないが、室内でも飛ばせる機動性の高さと安定性、操縦の容易さなどから一気に注目を集めている。GoProのようなカメラの登場や、スマフォとともに発展した多数のセンサーデバイスの高性能化が相まって、ドローンは「空飛ぶ無人高性能コンピューター」という感じになってきた。

UAV市場では、例えば広大な農場を空からモニターするような応用や、商業地図制作、考古学の発掘調査といった応用がある。FPS的なUIを使ってピラミッドにドローンを潜入させるなんていいよね。MITの広大な複雑な大学キャンパスを飛びながら音声で案内するSkyCallなんていうドローンの応用も話題になった。商業利用や研究利用がある一方で、ホビイスト向けのDIY市場もある。そして、商業向けUAVとDIY市場をつなげようとするスタートアップ企業の「Airware」が多くの資金調達して注目されていたりする。Airwareは2011年にMITの学生だったジョナサン・ダウニー氏が創業した会社だが、2013年にY Combinatorに参加し、デモ・デイでAndreessen HorowitzやGoogle Venturesから1070万ドル(約10億円)の資金を調達するというY Combinatorの歴史を通しても最大のシード後の調達額を記録している。さらに2014年に入ってドローンの商業利用について、利用可能地域や高度などの法整備の議論が進む中、Airwareは2014年7月に名門VCのKPCBからシリーズBとして2500万ドル(約25億円)の資金調達をして、さらに注目を集めた。Airwareは異なる機体やセンサーを超えて、統一したプラットフォームを提供する開発ボードとソフトウェアを提供している。UAVの商業利用とDIY市場を結び付けるカギとなるのかもしれない。

AirwareのダウニーCEOは、ドローンが殺人マシーンを想像させる状況を変えるべく、密猟による絶滅危惧のあるサイの観察プロジェクトをアフリカで行うなど、テクノロジーそのものには善悪はなく、ドローンには良い応用が多数あると主張している。例えば山スキーの遭難客など災害時に被災者を捜索するようなこととか、ピザ配達など物流への応用、交通量調査に使う、農場管理に使うなどだ。懸念されるのは人身事故だが、ダウニーCEOは、稚拙な運用による死亡事故が発生する前に、きちんとしたルール作りが欠かせないとか、もし申請による認可方式にするとしても、スタートアップ企業によるイノベーションを窒息させるような、複雑な申請プロセスにしてはいけないということなんかを主張したりしている。つまり、GoogleやAmazon、そして新興のAirwareなど、シリコンバレーはドローンの応用にかなり前のめりで取り組み始めているのだと思う。Intel Capitalもつい先日、11月4日に総額6200万ドルの投資を16のスタートアップに行っているが、そのうち1社はPrecisionHawkというUAV関連の企業だ。

クアッドコプターによってUAVへの参入障壁を劇的に下げ、ハッカーや研究者、ホビイスト、ゲーマーを中心にコミュニティーを作り上げた先駆者が、フランス企業のParrotだ。2010年に初代機、AR.Droneをリリース。2012年にはAR.Drone 2.0として、センサーやカメラ、ソフトウェアを大幅アップデートし、今はAR.Drone 3.0となる「Bebop Drone」の発売を控えている

AR.Droneといえば、4つのローターが対象に配置された平べったい機体を思い浮かべると思うけど、実はParrotは最近、ミニ・ドローンのシリーズとして「Jumping Sumo」や「Roling Spider」という変種も出している。Jumping Sumoは、以下のような感じだ。

Parrot社自体は、もともと車載向け無線デバイスや、UAV向けデバイスを事業として行っていて、近年はスピーカーやワイヤレス・ヘッドホン「Parrot Zik 2.0」をリリースしているほか、観葉植物観察ソリューションの「Parrot Flower Power」というのもリリースしている。DIY向け、ホビー向け、業務向けと幅広い。ちなみにノイズキャンセル機能を搭載し、耳のカップをなぞることで音量調整や再生コントロールができるParrot Zik 2.0は、11月12日から日本向にも販売を開始するそうだ。

このParrot社から、JPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ(Chris Roberts)氏をTechCrunch Tokyoにお招きして、デモと講演をお願いしている。UAV市場の全体像と、なぜ今ドローンがこれほど注目されているのかををお話いただくほか、同社の最新のデバイスを紹介してもらう予定だ。

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ニューヨークの都心ブルックリンで無農薬野菜を作るGotham Greens、その農地は”屋上”

本誌の連載ビデオ記事Built in Brooklynで前回は、Gowanus地区にオープンしたWhole Foodsを取り上げた。スーパーの開店なんてこの連載の趣旨に合わない、と思われた方もおられるかもしれないが、実は、都市農業のスタートアップGotham Greensがここにいるのだ。

この企業は、お店の屋上に作った温室で無農薬の農産物を作り、Whole Foodsで売っている。というか、Gotham Greensの屋上温室農場はニューヨークに3つあり、ほかの都市にも作る予定だ。また、売っているお店はWhole Foodsだけではない

でも、なぜ。屋上で? 協同ファウンダでCEOのViraj Puriは、“今では持続可能な農業という大きなトレンドがあり、うちはその一翼だ”、と言っている。

“都市には農地が少ないし、土地の肥えた場所もあまりない。でも、屋上という未利用の広大なスペースがある”、と彼は語る。“その広大なスペースをそのままほっておくよりも、何かを栽培して高品質な製品を地域のお客さんに提供した方がいいよね”。

同社の役員には、もう一人の協同ファウンダEric Haleyのほかにchief agricultural officer(CAO, 農業担当最高責任者)Jennifer Nelkin Frymarkがいる。ビデオでは同社の歴史や農法が語られ、温室の内部を詳しく見せてくれる。

ビデオ中の静止画像はGotham Greens/Mark Weinberg/Ari Burling提供。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


軒並み好調な大手ソーシャルメディア、コラボレーティブ・エコノミー – 米国発Web業界ニュース11月初旬号

また少し日が空いてしまいましたが、今回の記事は10月最後~11月最初の米国ウェブ関連の最新記事から。ソーシャルメディア大手各社の業績は順調なようです。 — SEO Japan

今週のウェブマーケニュースでは、・大手ドラッグストアの買い物客はApple Payを使えない ・代わりの支払いシステムでデータ漏えいが発生 ・実はリアルではないリアルタイム ・Twitter、重役陣の入れ替えを行う ・Flipboardが大幅な変更を断行 ・シェアエコノミーの破壊的/経済的な影響 ・今週の分析レッスン ・ブランドパブリッシャーを認めよ ・楽観主義と無知 ・話を聞いてもらうコツ等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

  • 両社を含む一部の小売店は、Merchant Customer Echange(MCX)、および、CurrentCと呼ばれるQRコードベースのシステムとの長期契約を結んでいるため、Apple Payの承認を禁じられていたことが原因であったようだ(Fast Company)[QRコードの何が問題なのだろうか?]
  • ちなみに、そのCurrentCはハッキングの被害に遭い、メンバーのEメールアドレスが第三者のハッカーに奪われてしまった(Business Insider)
  • Taco Bellは、今週、新しいモバイルアプリを宣伝するため、ソーシャルメディアで沈黙した。この取り組みは大成功し、火曜日、ダウンロードの回数において、トップ 25入りを果たした(Marketing Land)
  • オーディオ人気は留まるところを知らない。DeezerがStitcherを買収し、35,000のラジオトークショーとポッドキャストが同ネットワークに加わった(TechCrunch)
  • Harvard Business Reviewは、ソーシャルネットワークで健闘を続けており、大きなライバルに勝つことも多い。ターゲットの絞られたパブリッシング事業において、ソーシャルが有効に働く何よりの証拠だ(Digiday)
  • ブランドは、リアルタイムマーケティングに力を入れているものの(Googleがリアルタイムを考え直すコツを幾つか提供している)、交流する機会を見失っている。JetBlueはTwitterを介して乗客が失くした本を探す手伝いをしており、他の企業にも見習ってもらいたい(Ann Handley)。 ソーシャルネットワークでのブランドへのメッセージは、77%増加しているものの、6本のメッセージのうち5本はスルーされている(AllTwitter)
    • 多くのブランドがリアルタイムを重視している。もう皮肉としか言いようがない

    プラットフォーム

    • Facebook
    • Twitter

    コラボレーティブエコノミー


    計測/基準/ビッグデータ

    法律/人事

    コンテンツ

    重要な記事、動画 & オーディオ

    • トム・ウェブスターとティム・ハイデンが、Apple Payのリリースとほぼ同じタイミングでThe Mobile Commerce Revolution(Amazon)をリリースした。この作品は、マーケティングにおける行動、そして、社会の変化を鋭く分析している(Brand Savant)
    • 確かなデータを求めているなら、モバイルの世界のスタッツを確認しよう。以下に画像を掲載しているが、とりわけデバイスごとの滞在時間は興味深い(re/code)[画像]
    • マーク・アンドリーセンが、楽観主義の力について語っている(New York Magazine)
    • ただし、楽観主義と無知は同じではない。心理学者によると、無知の問題は、専門家のような気分を味わってしまうことのようだ(Pacific & Standard)
    • TEDで5回プレゼンを実施した実績を持つジュリアン・トレジャーは、話し方、そして、音に精通している。下の10分間のプレゼンの中で、耳を傾けたくなるような話し方を伝授している(TED)





    Photo credit: Scott Swigart(Flickr)

    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – October 31, 2014」を翻訳した内容です。

    今回は比較的、地味(とはいえそれなりに大きいのですが)ながら、着実に前進しているウェブ業界であることは感じられるニュースが中心でした。 — SEO Japan

    中国のプログラマーがWindows 95をiPhone 6 Plusに載せた


    本日の「本来ではない場所に何かを載せる」コーナーでは、xyq058775というユーザーと、買ったばかりのiPhoneにWindows 95をインストールしたという彼のワクワクする告白を紹介したい。使ったのは iDosというツールで、これはiOSにインストールするオープンソースのDOSBoxライクなアプリだ。彼曰く、ほぼ完全に動作したが、Windows XPにアップグレードできなかったそうだ。そして彼はDoomもプレイできたと私たちは想像している。

    ここで行われていることに新規性は殆どない ― 人々は初代VAXマシンの時代からエミュレーターを走らせてきた ― しかし、よみがえったソフトウェアがこんなに早く新しいハードウェアで動くところを見るのはクールだ。私には実用的使い道を思いつくことができないが(たぶんタイピング練習のMavis Beaconは走らせる必要があるだろう)、理論的実験としてはすばらしい。誰か、POSDTを動かすかもしれないし。

    中国語FAQの拙い翻訳を以下に載せた:

    1.Q: Can I install WINDOWS XP? A: The answer is yes you can, but certainly not by idos, because idos simply simulate the DOS environment is not the true sense of the virtual machine, so the system is more difficult to run the DOS and idos simulation environment and do not have XP running basic environmental needs, so later if transplanted XP system, then I will make use of their leisure time with friends ios platform to write a plug-in to run XP virtual machine system.

    2.Q: Why are you doing this? Why not use Remote Desktop. A: First, to show that this kind of thing tall Remote Desktop is currently no support on win98 systems, not to use during system installation and tool methods have sent me here.

    3.Q: Why is the process I installed the explorer process wrong? A: Because idos simulator only simulates the 16’s dos environment, although win98 16/32 hybrid system but Explorer and exe process large part needed is a 32-bit environment, so when they need 32 program calls some system environment variables and support libraries when an error occurs, LZ modify some of the resource is designed to allow him to run in idos environmental good, However, this modification will change the part of the machine, which has led some device errors when using LZ modify the good image. After LZ according to everyone’s feedback slowly improve!

    全体手順の説明は、中国語が読めればここにある。読めなければ、インストールは読者の練習としておこう。

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    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    MozillaがFirefox Developer Editionをローンチ

    Firefoxが今日(米国時間11/10)10歳を迎え、Mozillaはそのお祝いとして二つのプロジェクトを立ち上げた。それらはプライバシーに関する新たな取り組みと、Firefox Developer Edition(Firefoxデベロッパエディション)だ。後者は、デベロッパのためのツールを前面に打ち出したFirefoxのニューバージョンだ。

    このDeveloper Editionに、革新的なブラウザを期待していた人は、がっかりするかもしれない。基本的にそれは、黒を基調とするテーマと角型のタブのあるFirefoxで、それまでアドオンとして提供されていたデベロッパツールがすべてある。まず、Android上のChromeとiOS上のSafariをデバッグするためのFirefox Tools Adapter(”Valence”と改名)、ブラウザ上でWebアプリケーションを開発できるWebIDEなど。それに、前からブラウザにあったデフォルトのデベロッパツールが、見つかりやすくなった。

    Mozillaのデベロッパツール担当ディレクターDave Campが、今日の発表声明で次のように述べている: “デベロッパ用のブラウザがあることによって、日々のWeb閲覧体験をデベロッパ向けにカスタマイズできる”。彼によると、“デベロッパが開発やデバッグのためにいろんなプラットホームやブラウザを行ったり来たりしていると効率が非常に悪い”。Firefox Developer Editionを使えば、“開発のワークフローを一箇所に集中できる”。

    デベロッパにとってありがたいことに、このバージョンは今あるFirefoxと並行にインストールでき、互いに干渉しない。

    また実験的なリリースチャネルであるAuroraのユーザは、そのリリース過程でDeveloper Editionにリプレースされるから、とくに何もする必要はない。

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    (翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


    Google Chromebook、米国小学校市場で売上トップに(IDC調べ)


    Google Chrme OSは予想外の長期ヒットになるかもしれない ― 米国の生徒たちのおかげで。IDCの最新レポートによると、K-12(幼稚園と小学校)市場においてChromebookは、2014年で最もよく売れたデバイスだった。

    Chromebookが学校で成功している理由には、おそらくいくつか要因がある。Googleがこの分野での販売に力を入れていること、および同社の制度がこのChrome OSノートPCの普及を後押ししていることだ。例えば同社は、今秋大学生向けにChromebook貸出しライブラリーを提供するプログラムを開始したが、さらにGoogleは、K-12をターゲットに20セット以上買うと割引きになる特別なChromeアプリ教育パックも提供している。

    Googleは、Chromebookが学校への展開に成功している理由として、端末の管理が容易であることを強調している。IT部門による大がかりなサポートは不要であると検索の巨人は言う。しかし、ChromebookがK-12のタブレットおよびノートPC市場で成功している最大の理由は、ほぼ間違いなく価格だ。―括購入割引を受ければ、このブラウザー中心のパソコンは、従来のWindowsノートよりもiPadよりも低価格になり、ウェブベースの生産性アプリの成長と共に、Chrome OSのデスクトップOSに対する弱点も日々克服されている。

    K-12での好調は良い兆候だが、Chromebookが生徒たちを学生時代だけでなく社会人になってからもフォローできることを示すためには、まだGoogleのやるべき仕事は多い。

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    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    MicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラ、Apple、Googleと比較して自社の本質を的確に指摘

    レッドモンドの本社キャンパスで最近開催されたイベントでMicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラは、Google、Apple、Microsoftを比較してそれぞれの長所を分析してみせた。

    会社評価額でAppleには及ばないがGoogleよりは大きい会社のCEOの発言だけに注目される。ナデラはMicrosoftのCEOに就任して日が浅いにもかかわらず、Nokiaの買収を完了し、クラウド・コンピューティングに向けて巨艦の舵を大きく切ることに成功している。

    ナデラはライバルを次のように分析した。

    私はApple、Google、Microsoftがそれぞれを何をする会社なのかと考えることがある。それぞれの会社は独特の特長を持っている。簡単な言葉で要約するなら、こうだろう。私の見るところ、Appleの本質は特にはっきりしている。それはティム・クック自身が最近、明快に定義したとおり、Appleはデバイスを売る会社だ。それがAppleの本質だ。Googleはデータの処理と広告の販売を本質とする会社だ。Googleのビジネスはユーザーに不快感を与えずに広告を表示できる能力にかかっており、その点のGoogleの仕事ぶりは文句のつけようがない。

    Appleのハードウェア・ビジネスでの大成功は歴史に残る売上と利益をもたらしている。しかしもちろんこの成功は、慎重に考え抜かれた先見性の高いソフトウェア・ビジネス、なかんずく、iPhoneとiPadで作動するソフトウェアのマーケット、App Storeによって支えられている。iPadのローンチが短期間であれほどの成功を収めたカギはやはりApp Storeにあった。来年早々にも市場に投入されるとみられる新たなデバイス、Apple Watchについても、App Storeは決定的な役割を果たすはずだ。

    Googleがオンライン広告市場で圧倒的な存在であることは明らかだが、もちろん広告ビジネスがGoogleのすべてではない。その優れた検索機能があって初めて広告を販売できる。もしGoogleが世界の検索市場を支配できなかったとすれば、広告を売ることもできなかっただろう。

    しかしこうした事情があっても、ナデラの分析が本質をついていることに違いはない。ナデラは続けてMicrosoft自身の強みについてこう述べる。

    さてそこで、われわれ自身の場合についていえば、Microsoftのビジネスとは他の人々にソフトウェアなどのプロダクトを開発する力を与えるところにある。単にわれわれのプロダクトだけが問題なのではない。もちろんMicrosoftにはビジネス・モデル、収益モデルが存在する。しかし私の考えでは、デベロッパーがアプリケーションを開発できるようにするプラットフォームを提供し、また誰であれコンピューティングに関連する人々が所望の成果物を作れるようにする数々のツールを提供するところでこそ、Microsoftが真価を発揮し、本当の差別化を行えるのだと私は考えている。プラットフォームのプロバイダー、ツールのプロバイダーであることこそ、Microsoftの根本的なアイデンティティなのだ。われわれはその意味することろを深く考えねばならない。

    さらに簡単に要約すれば、現在のAppleのコア・ビジネスはiPhoneであり、Googleの場合は検索、Microsoftの場合はWindowsとOfficeの販売だ。しかしAppleはiCloud Driveでクラウドに参入を図り、 Googleはクラウドでのコンピューティングと生産性ツールの提供で勢いをつけつつある。Microsoftもこれに似た戦略でAzureクラウド・プラットフォームの普及とOfficeのクラウド化を図っている。

    以前の記事でも書いたように、こうした巨大プラットフォーム企業は、多くの場面でライバルの得意分野に参入しようとして戦いを繰り広げている。Apple、Google、Microsoftは3社ともすでに独自のアプリとハードウェアを開発ずみだ。問題はどの会社が過去の強みを活かしながら新分野で競争に勝つ方策を見出せるかという点にある。3社のどれにせよ新分野参入で主導権を握ったものが、この先の10年の競争を有利に進めることに」なりそうだ。

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    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    iOS版Microsoft Office、無料になってApp Storeのトップへ


    「タダ」ほど売れるものはない。現在Microsoft WordはiTunesの無料iPhone/iPadアプリケーション部門のナンバー1で、僅差で追っているのがExcel、PowerPoint等他のMicrosoft Officeアプリだ。これらのアプリは先週の価格変更以来、Apple App Storeでトップを独占している。これまでMicosoftは、iPadユーザーが新規ファイルを作るためにはOffice 365の定期購読を要求しており、iPhoneでは限られた機能しか提供していなかった。しかし、木曜日にすべてが変わった

    ついにMicrosoftは、Office for iOSの新たな統合アプリケーション群を公開し、より多くの一般ユーザーが同社のOfficeアプリを無料で使えるようにした。改訂されたアプリには、Dropboxが統合され、同社のiOS市場シェア拡大を目指す「フリーミアム」戦略によって、機能制限も緩和された。

    同社は先週、10億人のユーザーがOfficeを使用し、Office for iPadアプリが4000万回以上ダウンロードされたことも発表した。もちろんどちらも立派な数字だ。

    しかし、MicrosoftはOffice for iOSの提供を大きく遅らせてきた。モバイルエコシステムが成長するにつれ、Officeの市場優位性を、Microsoft Windowsプラットフォームにユーザーや企業を引き込む手段として使うことを期待していたためだ。その結果、ライバルのAppleとGoogleがそれぞれのモバイル端末と共に、消費者が無料でソフトウェアを利用できる土台を築くことを許してしまった。GoogleのオンラインOfficeソフトウェアは以前から無料だったが、Appleも昨年秋に、同社の生産性向上アプリを新しいMacおよびiOS端末に無料で提供開始した。

    評論家たちは、Microsoftのフリーモデルへの参入を遅きに失したと批判するかもしれない。しかし消費者は、今や広く開放されたMicrosoft Office iOSアプリを大挙して使おうとしている。

    そして、早期のiTunes評価も悪くない。あるレビュアーは、Microsoft Wordに、使いもしないうちに星5つを付け、それはAppleのPageへの不満があまりにも大きからだった。他には、新価格(「無料」)が最大の利点であると褒めちぎったり、Dropbox統合を評価する人たちもいた。しかし、機能制限やバグへの不満も多く、Wordの総合評価は3.5に留まっている。これは、少なくとも消費者の目から見てMicrosoftはいくつか改善の余地を残していることを示している。

    iPhoneでは、Microsoft Wordが#1、ExcelとPowerPointがそれぞれ#8と#10だ。iPadでも、やはりMicrosoft Wordが無料アプリのトップで、Excelが#2、PowerPointか#7につけている。

    下に貼ったのはApp Annieのグラフで、先週の発表以来ダウンロード数が急上昇しているのがわかる。

    Word (iPhone, iPad)

    Excel (iPhone, iPad)

    PowerPoint (iPhone, iPad)

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    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    Google、モフェット空軍基地の運営をNASAから全面引き継ぎ―秘密研究所Xの本部に

    Googleは長年にわたってお隣のモフェット空軍基地を自家用ジェットの発着に利用してきた。今日(米国時間11/10)発表されたところによれば、Googleはモフェット基地の管理運営を完全に引き続くことでNASAと合意した。底地所有権はアメリカ政府が保持する。基地のリース期間は向こう60年。

    NASAのプレスリリースによれば、Googleがこのリース契約のために設立したペーパーカンパニーのPlanetary Ventures LLCが総額11億6000万ドルの賃貸料を分割支払いする。 Googleへの移管ににより、アメリカ政府は年額630万ドルの節約になるという。

    愉快なのはプレスリリースでNASAのチャールズ・ボールデン長官が述べた言葉だ。長官は「NASAは宇宙での存在をますます拡大していく計画だが、地球上での存在は縮小するつもりだだ」と述べている。

    サンフランシスコ市の南、湾に面して1000エーカー〔4平方キロ〕にわたって広がるモフェット基地にはハンガー・ワン〔写真右側の巨大建造物〕からハンガー・スリーまでの3棟の格納庫、2本の滑走路、航空管制設備、ゴルフコースなどが含まれる。こうした設備の利用と運営は今後すべてGoogleが引き継ぐことになる。

    この春に妥結した予備交渉でGoogleは「ハンガー・ワンやシェナンドア・プラザ地区など歴史的建造物と地域の復元と維持」を約束していた。しかしもちろんGoogleはそれ以上のことを計画している。プレスリリースによると、GoogleはPlanetary Venturesを通じて今後2億ドルの投資を行うという。またGoogleは基地の歴史的由来を啓蒙する施設やシリコンバレーのテクノロジー産業の進歩のための施設を建設し、一般に公開していく。

    またプレスリリースによれば、ハンガーワンは宇宙開発を含むさまざまなハイテク開発のために利用される。

    リノベーションの完了後、ハンガー・ワンはハイテク・イノベーションのための施設として利用され、宇宙、航空、ロボティクスその他の先端テクノロジーの研究開発および実験の場となる。ハンガー・ツーとハンガー・スリーも同様の目的に利用される。

    モフェット基地は、Googleの秘密先端技術研究チーム、Google Xの本部となるらしい。

    〔日本版〕ハンガー・ワンは1930年代なかばにアメリカ海軍の飛行船、メイコンの格納庫として建設された。格納庫は奥行き345m、間口94m、高さ60mという巨大なもの。老朽化のため全面改修が必要となり、現在は外壁が剥がされて骨組みだけになっている。これほど巨大な屋内空間は世界的にも最大級。ドローンのテストには絶好だろう。またGoogle Xの研究チームの少なくとも一部はすでにモフェット基地をベースにしているという。

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    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    Click Z Live Chicago-ビデオマーケティングのケーススタディ。バイラルビデオの作成は可能なのか?

    YouTubeがGoogleに迫る検索エンジンと言われて久しい中、動画をコンテンツマーケティングの一つとして取り組む企業も多いと思います。使い方によっては、訴求力が高い有益なコンテンツとなり、爆発的に人気を博す動画も登場しています。宣伝効果は高く期待できますが、そうした動画は割合としては非常に低いこともまた事実。今回のセッションでは実際のケーススタディを交えながら、バイラルビデオの効果と作成の可能性を探ります。– SEO Japan

    原題:The Viral Video Paradox: How to Hit Viral Traffic by Producing Serial Video Content
    Speaker:Abe Niederhauser, Director, Analytics & Advertising, Orabrush

    バイラルビデオとは

    作成した動画のYouTubeでのビュー数


    Orabrush・・・・舌を掃除するためのブラシ。5千600万以上のビュー数を獲得。


    Orapup・・・・・orabrushの犬用。3千3百万以上のビュー数を獲得。


    Poo-Pourri・・・トイレの消臭剤。2千万ビュー数を獲得。

    バイラルビデオ
    上記の通り、多くのビュー数を獲得したバイラルビデオを我々は保持している。しかし、バイラルビデオを作ろうとする行為は、”老後の生活にくじ引きがあたることを計画する”ようなものだ。

    より良い方法とは?
    映画”MONEY BALL”のように行えないだろうか?マーケターとしてデータを使用し、テストを行うのだ。バイラルビデオではなく、データドリブンなアプローチを行えないだろうか?

    バイラルビデオにおける問題点
    ・予測不可・・・意図的にバイラルビデオを作成できる人などいない。
    ・永続不可・・・バイラルビデオを作成したとしても、もう一つ作成できるとは限らない。
            また、バズが終了した後、セールスは下がるだろう。
    ・最適化不可・・バイラルは共有される能力の結果にすぎない。ビュー数に対する望んだ
            結果を得られるとは限らないのだ。

    データドリブンアプローチの特徴
    ・予測可・・・一つの動画の広告のために投資した金額が何を意味するかを知ることができ
           る。
    ・継続可・・・得られる結果はバズに左右されない。長期間に渡り動画をプッシュすること
           も可能だ。
    ・最適化可・・あなたのゴール(例えば、売上)に合わせた動画を作成することができる。

    ケーススタディ

    Orabrushの例
    YouTubeでの広告がOrabrushに投じた宣伝費の全てだ。つまり、他の外的要因は売上に影響していない。広告費は徐々に減少させたが、収益は増大。


    *青字がトータルの売上。赤字がトータルの広告費。

    Orapupの例
    クラウドファウンディングのindiegogoで$62,572(目標は$40.000)を獲得。いろいろな期間で変更を加え、テストを行った。動画の内容を変えるときもあれば、サムネイルを変更するときなども。全体で55の動画バリエーション、245のランディングページのバリエーションを作成。広告費はある程度使ったが、収益のほうが上回った。


    *青字が売上。赤字が広告費。

    Poo-Pourriの例
    Poo-PourriはYouTubeに動画をするまでは、オンラインでのビジネスを行っていなかった。様々なバリエーションの動画を投稿することでビュー数があがり、ブランド認知度が高まった。結果、今日においても売上の貢献につながっている。グラフを見ると、バイラルのとき、非常に購入数が上がった。


    *青字が広告経由での購入数。赤字がトータルの購入数。

    まとめ
    作成した動画をバイラルにすることは簡単ではないが、広告を利用して同様の結果を得ることはできる。こうした動画は、すぐに満足したROIを獲得できるわけではないが、長期的に投資する理由はある。こうしたビデオを通じて、ブランドの確立を行うことができるのだ。

    備考
    ・YouTubeはつまらなかったらスキップすることができる。長い動画でも構わない。
    ・常におもしろい内容である必要はない。教育的な動画も含めるべきだ。
    ・目的を設定しよう。購読者、シェア数、ビュー数、コメント、サイト訪問者、いいね、そ
     して、売上など。
    ・グローバルカスタマーにアプローチしよう。我々の場合、韓国のディストリビューターに
     依頼し、各国の言語で広告を掲載したりした。
    ・YouTubeの他、Facebookのターゲティングも効果がある。FacebookはYouTubeよりも
     コストがかかるが、特別なニッチの場合は、使用をおすすめする。

    結論としては、バイラルビデオの計画的な作成は困難であるため、広告を交えながら長期的に使用することができる動画の作成を薦めていました。また、結果的にバズったとしても、ブームが終わると同時に売上が下がり、今後の使用も見込めないなどの問題点もありました。多くの人にリーチすることは望ましい限りですが、バイラルのみを目的にするのではなく、長期的で地道なプロモーションでブランドを構築していくことが大事だということです。どことなくSEOに通じる考えでもありますが、動画作成の際の参考としていただければ幸いです。– SEO Japan

    Click Z Live Chicago-次世代のWebサイト・ユーザビリティとSEO。最高のユーザー体験を提供するための方法とは。

    優れたWebサイトを構築するためには、提供するサービスだけではなく、サイトの使いやすさやレイアウトなども考慮に入れる必要があります。こうした様々な要素を高めることで、ベストなユーザー体験を提供することができますが、どういった基準で考えればよいのでしょうか?– SEO Japan

    原題:Next-Generation Website Usability: How to Optimize Your Site for the Best User Experience
    Speaker:Shari Thurow, Founder & SEO Director, Omni Marketing Interactive

    ユーザーエクスペリエンスとは何か?

    避けたいこと
    あなた自身の、マーケティング部門の、デザインチームの、技術チームの個人的な意見は全て避けるべきだ。ユーザーエクスペリエンスとはユーザーについてであるべきなのだ。

    ユーザーとどう関わるべきか?
    例えば、10代の場合は、細かいことは気にしないだろう。彼らとどう関わっていくべきか?ドクターのように患者を理解し、患者が理解できる言葉を用いて説明する。Webも同様だ。例えば、日本の場合は地方によって言葉が違うし、男女の違いもアメリカより大きい。そうした違いは理解するべきだ。

    ユーザーエクスペリエンスとは(いくつかの定義)
    “ユーザーエクスペリエンスとはエンドユーザーが企業、サービス、商品にかかわる全てのことに関係する。”
    “ユーザーエクスペリエンスをデザインする場合の対象は、インターフェイス、レイアウト、ビジュアル、テキスト、ブランド、サウンド、相互関係の全てを含む。これらの要素をコーディネートすることでユーザーとのベストな関わり方を構築することができる。”

    ユーザーエクスペリエンスを向上させよう

    ユーザーエクスペリエンスの7つの要素
    1.Usable(使用可能な状態であること)
    2.Findable(発見される状態であること)
    3.Useful(便利であること)
    4.Valuable(価値があること)
    5.Credible(信頼性があること)
    6.Desirable(望まれているものであること)
    7.Accessible(アクセス可能であること)

    1.Usable
    名詞にするとUsability(ユーザビリティ)。そして、ユーザビリティはユーザーエクスペリエンスではない。また、個人的な意見でもない。Webサイトにおけるユーザビリティはタスクとゴールが常に存在する。あなた自身が設定し、到達できるものだ。

    ユーザビリティとは
    Webサイトがユーザーの求める特定の行動を、効果的に、効率的に、満たすために使用されるようにすること。

    ユーザビリティにおける6つの要素
    1-1.Effectiveness(有効性)
    1-2.Efficiency(効率性)
    1-3.Learnability(学習しやすいサイトか)
    1-4.Memorability(容易に覚えてもらえるか)
    1-5.Error Handling(エラーハンドリング)
    1-6.Satisfaction(充足感)

    1-1.Effectiveness(有効性)
    訪問者はあなたのWebサイトで目的を完了できるか?できていない場合は、どんな要素がユーザーの煩わしさやあきらめを生み出しているのか?例えば、サインインか登録のみのサイトである場合は、チェックアウトもできるようにしよう。

    1-2.Efficiency(効率性)
    訪問者があなたのサイトで特定のタスクを終えるまで、どのくらいの時間がかかるか?ステップはいくつ設定しているか?

    ヘルプ画面について
    注目すべきはヘルプタイムとプロダクティブタイム。ヘルプタイムは問題が生じたときにユーザーがそれを解決するまでの時間。プロダクティブタイムは、ユーザーがヘルプを使用しない、生産性のある時間の総量。また、全てのサイトはサポートセクションを作成するべきだ。なぜなら、全てのユーザーを完璧に満足させるサイトなどは存在しないのだから。

    1-3.Learnability(学習しやすいサイトか)
    訪問者が今まで一度も訪れていない場合、あなたのサイトの使い方を学ぶまで、どのくらいの時間が必要か?また、容易に行うことができるか?ナビゲーション、ラベリング、クリック(タップ)ボタン、などが対象になる。ナビゲーションはわかりやすく設置しよう。

    タブレットで行うべきこと
    ・タップ可能な領域は、タップ可能に見えるようにし、実際にタップ可能にする。
    ・意図しないタッチを防ぐ。多くのクリック可能なボタンを限られたスペースに配置しない

    ・読みやすいよう、高いコントラストを用いる。Color Contrast Checkerでは、色覚障が
    いのユーザーでもはっきりと読むことができるかを確認できる。タブレットに求められるフォントサイズは異なることを忘れないこと。

    タブレットで行うべきでないこと
    ・インフォメーションアーキテクトの概念を含まない。
    ・一般的なタブレットにおける操作(タップ、フリック、ピンチ等)に対応していない。

    1-4.Memorability(容易に覚えてもらえるか)
    以前訪問したユーザーが、目的を再度達成するために、どの程度簡単に早くあなたのサイトを思い出すことができるか。サイトのことを覚えてもらえれば、再度訪問しくれるようになる。

    1-5.Error Handling(エラーハンドリング)
    どういったエラーを、どのくらいの頻度で、ユーザーが典型的に犯すか。サーバーのエラーは起こりやすいか?また、こうしたエラーからの回復は、どの程度かかるか?

    1-6.Satisfaction(充足感)
    ユーザーはあなたのサイトをどの程度気に入っているか?ユーザーはあなたのサイトを友人に薦めたいと思っているか?

    ユーザービリティのまとめ
    ・ユーザービリティは個人の意見ではなく、完了すべきタスクだ。
    ・ユーザービリティのテストはユーザーが何を行うかだけではなく、なぜ行うかを明らかにする。
    ・ユーザービリティのテストには、上記6つの基準を使用しよう。

    2.Findable
    名詞はFindability(ファインダビリティ)。ロケーションとナビゲーションの質についての基準。特定の目的が簡単に発見されるようになっているか?システムや環境がどの程度ナビゲーションと検索をサポートしているか?

    ファインダビリティにおける3つの要素
    理想的な状況は、コンテンツが、ブラウジング、他人への質問(会話)、検索、の3つを経由して発見されるようになっていること。ソーシャルでの露出(最適化)、検索エンジンの最適化、検索広告、の3つを駆使すると言い換えることもできる。ファインダビリティの対象はユーザーとテクノロジー(検索エンジン)だ。両方のニーズを満たすための、インフォメーションアーキテクトを目指そう。

    3.Useful
    名詞はUsefulness(利便性)。その商品、サービス、情報、ナビゲーション、検索機能はユーザーにとって便利であるか?利便性のあるコンテンツはリンクを獲得しやすく、ソーシャルでの拡散も期待できる。ツール、ハウツーやアドバイス、動画、参照記事やガイドなどが例に挙げられる。リンクビルディングはサイトの構築段階から組み込むべき概念だ。

    4.Valuable
    組織の目的は、ROIの達成と顧客満足度の向上の2つにある。そのためには、ユーザーの目的と期待を満たさなければならない。

    5.Credible
    名詞はCredibility(信頼性)。そのサイトが提供するものを、ユーザーが信頼し、信用することに影響する要素。テキスト、ラベル、継続的な発行などの要素がある。スタンフォード大学による、Webサイトの信頼性を高めるためのガイドラインを参照して欲しい。サイトで使われる色も影響する。例えば、アメリカではオレンジは警告とチープなイメージがある。

    6.Desirable
    そのコンテンツは、ユーザーから本当に求められているものか?望まれているコンテンツは、イメージのパワーと価値、アイデンティティ、ブランドやその他の感情的な要素に訴えかける。

    色について
    エモーショナルなデザインは単純に見かけ以上の効果を産む。また、個人の主観・好みで決定されるべきではない。例えば、色は地域、性別、心理状況、認識のされやすさ、などの様々なコンテクストによって意味が決定される。紫は男性にとっては最も魅力的なカラーだ。黄色はインドではハッピーな色だが、アメリカでは危険を意味する。

    7.Accessible
    ユーザーとテクノロジーの両方にとってアクセス可能にしなければならない。Webサイトは(全人口の10%以上もいる)障がい者にとってもアクセス可能であるべきだ。Facebookのロゴが青である理由をご存知じだろうか?マーク・ザッカーバーグ氏は色覚障がいなのだ。特定の色が見えない人に配慮したカラーバリエーションが望まれる。

    開発者とデザイナーとのバランス
    機能性とデザイン性を巡ってしばしば議論になるだろう。そうした場合は、ユーザーエクスペリエンスの定義から始めてみよう。それぞれの個人的な意見は必要ない。チェックリストを提示してそれらを満たしているかを確認させるのだ。チェックリストに含める要素は、上記の7つを参考に。決定が難しければ、ユーザービリティディレクターという担当を作るのも一つの方法だ。また、アナリティクスはコンテクストを伝えてはくれない。人と話すのが一番の近道だ。

    まとめ
    ・ユーザーエクスペリエンスはオフラインの世界にも影響を与える。
    ・ユーザビリティはユーザーエクスペリエンスではない。しかし、ユーザーエクスペリエンスの決定的な要素だ。
    ・ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、上記7つの要素を意識しよう。

    複数の要素がありますが、うまくまとめてくれたセッションだと感じています。検索エンジンと障がい者(全人口の10%以上とは知りませんでした!)を含めたユーザーの両方を満たす設計、ということを強調していました。いわゆるSEOで気にする点とは異なるものばかりでしたが、こうした点を改善し、顧客満足度を高めることで、結局はSEOの目的も達成できるのかもしれません。サイト設計者やシステム担当との兼ね合いは難しいとは思いますが、ぜひとも挑戦したい分野ですね。
    – SEO Japan

    日経、Evernoteに2000万ドルを出資してサービス提携へ

    Evernoteは、日本のメディアコングロマリットであり、「日本経済新聞」や英文の「Nikkei Asian Review」などを発行する日経から2000万ドルの資金を調達したとアナウンスした。また日経はEvernoteが先月発表したContextに対応する情報を提供していくことにもなるようだ。

    Contextというのは、Evernoteに登録した情報に関連する情報を外部サービスから引っ張ってきて表示する機能だ。英語以外でEvernote Contextに対応するのは日経が最初となる。ちなみにこのContext昨日はEvernote PremiumおよびEvernote Businessを利用している利用者に対し、2015年初頭より提供される予定となっている。

    Evernote Contextにより、Evernoteはコンテンツ発見機能を持つようになる。これはTwitterやFacebookも同様に狙う分野であり、端的にいえばアプリケーション内で過ごす時間を増加させようとするものだ。ちなみにEvernoteのCEOであるLibinは、数年以内のIPOも考えていると述べている。

    Evernoteの海外利用者の多くが日本人であるという点も、今回の出資話に繋がったのだろう。2013年4月に日本で行われた新経済サミットでもPhil Libinは「利用者の20%および売上の30%が日本からのものです。日本での広がりは、私たちにとってとても大事なものです。100年企業をつくりたいということをずっと言ってきていますが、これも老舗企業の多い日本を見ての発想でした。日本は長いスパンで物事を考えることに慣れているようで、そうした考えとシリコンバレー文化の良い所を組み合わせて成長していきたいと考えているのです」というようなことを述べていた。

    Evernote Contextで日経からのフィードを活用できるようになるのは、Contextの日本語化が完了した時点となる。MacおよびiOSでまず実装され、それからAndroidおよびWindowsに展開される予定となっている。

    訳注:日経も自社記事にてアナウンスを行なっている(「エバーノートと日経が提携 電子版記事を自動配信」)。

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    (翻訳:Maeda, H