Google Newsのスペイン版が閉鎖、各国バージョンからもスペインの刊行物はすべて排除

スペインのGoogle Newsは12月16日をもって閉鎖する、とGoogleは発表した。スペインにこのたびできた、新しい法律のためだ。

同社によると、今度この国にできる法律では、Googleがそのニュースサービスにコンテンツの断片を載せた場合、パブリッシャーはGoogleに使用料を請求できる。これはドイツの状況と似ていなくはない。ドイツでもパブリッシャーたちは長年、Googleが自分のサービスに記事の一部を使った場合、代金を払うべし、と主張してきた。

しかしドイツのパブリッシャーたちが、Google Newsに載ることは自分たちのビジネスにとっても価値がある、としぶしぶ認めて支払を免除したのに対し、スペインは料金の支払を法制化するという強硬手段をとった。

Google Newsを統轄するRichard Gingrasは今日のブログ記事で、“この法律により、スペインのすべての刊行物は、Google Newsのようなサービスに対し、自分たちの出版物のきわめて小さな断片でも載った場合には、料金を請求したい/したくないに関わらず必ず料金を請求しなければならない。Google Newsには収益がなく、広告も載せていないので、課金される根拠がない。したがってこのような法律を、受け入れる(==料金を払って継続する)ことはできない”、と述べている。

この法律は2015年1月に施行されるが、Googleはそれに先駆けて対応した。12月16日にはスペインのGoogle Newsサービスが遮断され、またスペイン以外の各国のバージョンにはスペインの刊行物がいっさい載らなくなる。

Googleによれば、このサービスはすでに4年間続いており、35の言語による70か国/地域のバージョンがある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、ハングアウトのAndroid版をバージョンアップ―スタンプ集やスマート機能など

今日(米国時間12/10)、パリで開催中のLeWebカンファレンスで、GoogelのGoogle+プロダクト担当副社長、Bradley HorowitzがAndroid版ハングアウト・アプリv2.4にメジャーアップデートされたことを発表した。新機能のいくつかは主としてウケ狙いだが、使い勝手を実際に向上させる改良もいくつか含まれている。またGoogleがハングアウトを将来どういう方向に展開しようと考えているかも見えてくる。

面白機能には、16ページのスタンプ集といくつかのイースターエッグ(新バージョンのチャットで“woot”ないし“happy birthday”と入力する)が含まれる。

またビデオチャットにフィルターが用意された。(hope、sepia、vignette、 black and whiteなど)。

しかし、今回のアップデートにはもっと重要な新機能がある。ハングアウトがだいぶスマートになった。誰かが Where you are? と尋ねると、ハングアウトは自動的に「位置を共有」の画面を表示する。ただしGPSによる実際の位置を表示するのではなく、ユーザーが地図の上にピンを落とすという仕組みだ(現在の居場所を公開するのに差し障りがある場合に便利だ)。これまでもハングアウトには位置共有機能があったが、今回のアップデートでチャットの内容を解読してそれに応じたオプションを表示するように進化した。〔日本語に対応するかどうかは不明〕

また連絡相手には「前回オンライン日時」が表示される。これによって相手が現在オンラインかどうかがはっきり分かる。またAndroidに登録されたすべての「連絡相手」をインポートする機能も追加された。

またGoogleはテキスト・メッセージとハングアウトを統合していこうとしている中で、チャットに内容を解析するスマート機能が組み込まれるのはうれしい。位置共有のスマート化は初歩的だが、Googleの自然言語解析能力をもってすれば、こうしたスマート化を広範囲に進めることが可能だろう。

Googleは「今どこにいるの?」という文を認識するだけでは終わらないだろう。「今時間ある?」という文を認識するとGoogleカレンダーを検索するというような機能もやがて実装されるかもしれない。

あと、みんな大好きなスタンプだが(スタンプだ!うれしい!)、以下にサンプルを貼っておこう。〔原文に全ページを紹介するスライドショーあり〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A hre


ビデオを制作/アップロードする前にYouTubeが使用音楽の著作権の有無などを教えてくれる

Googleは今日(米国時間12/8)、ユーザが著作権のある音楽のビデオをYouTube Audio Libraryにアップロードしたらその後どうなるかを、事前にお知らせする機能を導入した

今日までは、ユーザがビデオをYouTubeにアップロードすると、YouTubeのコンテンツIDシステムが、そこに著作権のある音楽が含まれてないか調べる。アーチストやレーベル(レコード会社)は、1)そのビデオのオーディオをミュートする、2)ビデオそのものを見せない、(もっと賢ければ)3)そこに広告を載せて広告収入を得る、などの態度を選べる。問題は、アップロードする人に事前にそのことが分からないことだ。ビデオを作って、アップロードしてみて、やっと分かる。

Audio Libraryの新しい検索機能を使うと、これからは、何が起きるかが事前に分かる。たとえば本誌TechCrunchのお友だちであるCharli XCXBoom Clapをあなたのビデオで使いたかったら、(1)そのビデオは世界中の人が自由に見られる、(2)広告が入る、(3)あなた自身には広告収入はない、ということが事前に分かる。

これでYouTubeのコンテンツクリエイターたちの心の負担が相当軽くなる。いやらしい削除警告は依然としてありえるけど、とにかく、自分のビデオにこの音楽使ったらどうなるかな?ということが事前に分かるのはありがたい。感謝祭用に苦労して作ったビデオを、家族が見られない、とあとになってから分かるより、ずっとましだ。

YouTubeには今、使用料無料の曲集もあるから、収益目的のビデオを作るときには便利に利用できるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


検索エンジンをスパムするリスク

久々にSEOの話題の気がしますが汗、今回はSEOはSEOでもスパム寄りなSEOをする際のリスクについて語った記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

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毎年、私は時間と専門知識を立派な活動に投じている。今年は、Googleのスパムペナルティを解除しようと試みる小さな会社に手を貸すことにした。

支援したくなった理由を明かそう。Googleのペナルティを受けたのは1年以上前であり、それ以来、この小さな会社は、3社のSEO会社が作成したリンクを一掃する作業を行ってきた。その中には、「柄の悪い」ネットワークも存在した。

その時、自分のウェブサイトがスパムペナルティを科され、1年以上も検索エンジンのトラフィックを失ったらどうするか私は考えてみた。

なかなか鋭い疑問だったと私は思う。

検索エンジンのトラフィックを失う影響

仕事柄、私はスパムペナルティにより、検索エンジンのトラフィックを失う影響を何度か見てきた。

その一部はオンラインパブリッシャーであった。トラフィックの大半は検索エンジンから寄せられていた。検索エンジンのトラフィックを失った結果、広告収益は減少してしまった。その上、検索エンジンで見つけてもらうには、有料検索広告を使うしかなく、よって広告費は嵩んだ。

どちらも数値化することが出来る。すべての検索エンジンのトラフィックを失うと、どれだけ収益は減少するのだろうか?適格な検索エンジンのトラフィックを維持するためには、いくら広告に支出する必要があるのだろうか?この2つのシナリオを数値化するだけでも、有意義である。

また、1-10段階でオンラインの評判への影響を評価してもらっている。もちろん、この評価は若干感情に左右される。ほぼ全てのクライアントは、オンラインでの評判をとても重視していると主張する。

ウェブパブリッシャーに関しては、最新の情報の情報源として認識されることは、成功する上で欠かせない条件である。

このような影響を私が指摘するのは、ウェブサイトの運営者が、特定のSEOの手法を実施する選択を行う前、あるいは、SEO会社を採用する前に、適格な検索エンジンのトラフィックを失う財務および評判におけるインパクトを計算していることを確認したいためだ。

現在、適格な検索エンジンのトラフィックを獲得している場合

現在、検索エンジンのトラフィックを獲得していると仮定する。その際、収益のリスクにおいては、単純に計算することを薦める。次のアイテムを盛り込んでおこう:

  • リード
  • ダイレクトセールス
  • 短期間、または、1度切りのセールス
  • 繰り返しのセールス、または、繰り返しの注文
  • 広告の経費
  • アウトソースの経費(アウトソースした場合)
  • 検証(GoogleやBingでクエリを検索しても、ウェブサイトが見つからない場合どうなるのか?)

スタッフの時間や人件費等の経費も忘れずに組み込んでもらいたい。.

この作業は、100%正確な数値を出すためではなく、トラフィックを失った際に、オンラインでの影響力にどの程度のインパクトをもたらすのかを大雑把に見積もるために実施する。

現在、適格な検索エンジンのトラフィックを少ししか得られていない場合、または、全く得られていない場合

「リスクはない」と考えたくなるかもしれない。しかし、実際にはこのような状況においても意外なコストが存在する。

ウェブサイトを作り、立ち上げ、そして、維持するために、どれぐらいの時間と資金を投じたのだろうか?ホスティング、デザイン、開発、ネット接続等のコストが生じているはずである。

ナビゲーショナルなクエリからのみトラフィックを受けているとしても、このトラフィックを失うとどのような影響が出るのか考えてもらいたい。

注記: ナビゲーショナルクエリとは、検索エンジンのユーザーが特定のウェブサイト、または、ウェブサイトの特定のページにアクセスすることを望む際に用いるクエリを指す。ナビゲーショナルクエリのことがよく分からないなら次の記事に目を通しておこう:

脅しではなく、これが現実

この記事を書いたのは、脅すためではなく、検索エンジンのガイドラインを無視して、マイナスの影響を受けているサイトを頻繁に見かけるためだ。

また、スパムペナルティによって、SEO業者が全般的に信頼されていない現状も私は実感している。

例えば、州の家庭内暴力からの避難所のサイトに関して、お互いにリンクを張るべきだと私は思っている。このようなタイプのリンクネットワークは、家庭内暴力の被害者を助けることが出来るかもしれない。

しかし、スパムペナルティを科され、1年以上もトラフィックを失ったサイトに対しては何と言えばいいのだろうか?相互リンクに関しては、検索エンジンのユーザーと検索エンジンに対して、(上の例のように)コンテンツが正当であることを証明する正当で、望ましいアプローチとは言い難い。

大勢のSEOのエキスパートはGoogleやBingの品質ガイドラインに忠実に従っているため、残念で仕方ない。

この記事から学んでもらいたいのは、スパムペナルティのリスクを無視するべきではないと言うことだ。この忠告を素直に受け入れてもらいたい。きっと後悔はしないはずだ。

他の読者の方々と分かち合いたいスパムペナルティに関するストーリーを持っているなら、コメント欄で発表してもらえると嬉しい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Calculating The Risk Of Search Engine Spam」を翻訳した内容です。

まだまだ人口リンクが通用する部分もある検索エンジンのアルゴリズムですが、ペナルティを受けるリスクは当然あるわけですし、その際のトラフィック減少は避けられません。そのリスクを考えた上でSEOに取り組みましょう、という極めて当たり前の記事でしたが、中々そこから脱却しきれない方もまだ多いと思います。こういった記事が完全に過去のものとなる日はいつ頃になるのでしょうか。 — SEO Japan

Facebook、記事キーワード検索をローンチ―数日中にデスクトップとiOSの全ユーザーに公開

Facebookがついに検索機能を本格化させた。今日(米国時間12/8)、Facebookは記事のキーワード検索公開した。これで情報の発見能力でGoogleに、リアルタイム会話能力でTwitterに挑戦することが可能なる。2年前に「ロサンゼルスに住んでいる私の友達」などという自然言語〔英語〕形式で友達、場所、写真などを検索可能にするグラフ検索が公開されたが、それにくわえて過去記事の内容がキーワードで検索できるようになった。

プロダクト・マネージャーのRousseau Kaziは私の取材に答えて、「この新しい検索は、ユーザーごとに個人化されており、ユーザーがニュースフィード中で以前に興味をもった友達の投稿、写真、ビデオなどを簡単に再発見することを助けることを第一の目標としている」と語った。

たとえば、「歯科医」とか「ピザ」というキーワードで検索すれば友達の推薦が発見できるのでGoogle検索の役割を果たす。一方で「マイケル・ブラウン」とか「高速101号線」などと検索するとTwitterのように最近のニュース記事や、友達からのリアルタイムの交通渋滞情報などが得られる。

今回のアップデートでFacebookは新しいモバイル広告やキーワード広告の導入は計画していない。しかしキーワード連動広告への需要は極めて高いから、Facebookはなんらかのビジネス化の実験を始めることになるのではないか。「レストラン」とか「弁護士」というキーワードに非常な高値がつく状況は容易に想像できる。

キーワード検索は、膨大なニュースフィードの底に埋もれたしまった過去の情報を自由に発見できるようになることでFacebookの性格を大きく変える。 「ユーザーはいわば『コミュニティーの集合的記憶』にアクセスできるようになる」と Kaziは言う。.

これは一方でFacebookの「オブスキュリティー〔曖昧さ、無知〕によるプライバシー」を失わせることになる。これまでFacebobookでは「探しだすのに手間がかかりすぎる」ことによってプライバシーが保たれてきた面がある。もちろん記事検索機能によってユーザーのプライバシー設定が影響を受けることはない。検索はあくまで検索するユーザーに対して個人的に公開された記事だけが対象となる。つまり友達の投稿やコメントが対象で、公開投稿やページの投稿は対象にならない。しかし、友達が「酔っ払った」と告白している投稿を簡単に探し出すことはできるわけだ。ユーザーは自分の投稿をキーワード検索して、スキャンダルになりそうな投稿は削除するなりプライバシー設定を変更するなりしたほうがいいかもしれない。

キーワード・グラフ検索の詳細

Facebookの新検索機能はここ数日ですべてのデスクトップユーザーとiOSユーザーに公開される。Android版については現在バグを修正中ということで、これも近く公開される。 この記事の執筆時点では記事検索機能が有効になっているユーザーは少ないかもしれない。もし読者が私の友達なら、“Josh Constine dancing”と入力すると私がバカをやっていることろが見られるはずだ。

検索結果の表示順序はユーザー別に個人化されたアルゴリズムによって制御される。これはニュースフィードに表示する記事を選択するアルゴリズムに近く、キーワードとの関連性に加えて投稿した友達との親しさなどを総合して決定される。検索結果はニュースフィード形式で表示され、キーワードは青でハイライトされる。検索結果が写真であれば専用の写真閲覧インターフェイスが用意されている。

私が見たデモでは新しい検索機能は直感的で反応も高速だった。検索結果の絞込のための初歩的なフィルターもあるが、Googleのような「高度な検索」オプションが欲しいところだ。

【中略】

Facebookの全知全能化

キーワード検索は「集合的記憶」の活性化と同時に、GoogleのAdWords広告をかくも強力なものにしているユーザーのサービスや製品の「購入意図」を把握するのに役立つ。しかもFacebookはウェブ一般でもないし、Twitterのようにすべての「世界の鼓動」を伝える場でもなく、ユーザーと個人的な関係をもつ友達との親しい会話の場だ。Kaziは「ある事柄について友達の意見をすぐに調べることができるのは非常に強力な機能だ」と語った。

もちろん要求もある。もしリアルタイム会話でTwitterに張り合おうとするなら、時間の逆順〔最新の投稿がトップ〕で表示されるオプションが必要だろう。またわれわれジャーナリストにとっては全公開投稿を対象にした検索機能が欲しいところだ。

また人々の検索の習慣を変えるのは普通に考えるよりもはるかに困難だ。Facebookがグラフ検索を公開してから2年もたつのにローカル・ビジネスの検索シェアをGoogleからいくらかでも奪うまでに至っていない。Facebookには自分たちが強力な検索エンジンであることをユーザーに強く印象づけるキャンペーンが必要だろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


レビュー:Nexus 9にメカニカルキーを備えたすぐれものキーボードケース登場

HTC Nexus 9は、改変されていない純粋なAndroid OSを搭載した最新のタブレットで、非常に優秀なハードウェアである上にAndroid環境全体を大きく前進させた5.0 Lollipopを搭載している。 Googleはキーボードを内蔵し、磁石で付着するカバー、Nexus 9キーボード付きケース Folioをアクセサリーとしてリリースした(日本のPlayストアでは「近日発売」)。 キーボードには適度なストロークのメカニカル・キーが内蔵されており、Microsoft SurfaceのType Coverに近い製品になっている。

この製品をみると、Androidタブレットに関するGoogleの長期戦略はiPadのようなハイエンド・タブレットと競争することではなく、企業向け低価格ノートパソコン分野をターゲットにしているのではないかと思えてくる。

FolioキーボードケースはiPadのケースと同様、磁石を備えているが、反対側にメカニカル方式のフルキーボードがある。 このキーは押すと快適なクリック感とともにちゃんと沈む。Appleのワイヤレス・キーボードに比べると、ややストロークは不足しているかもしれないが、キー間隔を詰めたデザインは似ている。

Folioキーボードケースの磁石コネクターは角度が2段階に変えられる。固定はしっかりしていてずれることはない。驚くほど軽く、Nexus 9に取り付けてもさしてかさばらない。

Nexus 9との接続は簡単だ。内蔵NFCが最初のハンドシェイクを行い、ペアリング自体はBluetoothで行う。Folioには背に充電用micro USBポートがあり、Googleによれば一回の充電でときおり使うだけなら5ヶ月はもつということだ。オン・オフスイッチもあるが、あまり使う必要はなさそうだ。.

Folioは129ドル〔日本のPlay Storeでは1万5900円〕で、これは同種のキーボードケースとほぼ同一の価格帯だ。Nexus 9との連携は完璧だし、即座に取り付け、取り外しができる。感圧式キーボードと比較してメカニカル・キーボードの使いやすさは圧倒的だ。Android専用キーも用意されており、ショートカット・キーもすべて問題なく作動する。

Nexus 9のファンなら見逃せないアクセサリーだが、私としてはこのコンボが簡単な業務で使う場合に標準的なノートパソコンの代わりになるかどうか注目している。 いずれにせよ本体にこれほどシームレスにマッチしたアクセサリーは珍しい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


欧州議会がGoogleの分割を提議…検索の分離独立による市場競争条件の改善を希求

これはEuropean Parliament(欧州議会)からの感謝祭メッセージだ: 彼らはGoogle分割案を支持している。

法案ではなく決議文であり、そこにGoogle等の固有名詞は見当たらないが、その、EU内におけるテクノロジ産業の振興策には、賛成384票、反対174票、棄権56が集まった。

それらの施策の一つとして、検索における支配的な地位を濫用していると思われる企業に対するヨーロッパの競争ルールの強制、が挙げられている。具体的には、“欧州議会は(執行機関である)欧州委員会(EC)に対して、最終的には、‘検索エンジンをそのほかの商用サービスから分離せよ’とする議会の提議を検討することを求める”、というものだ。

今日決議された施策としては、ほかに、クラウドコンピューティングへの標準規格の導入や、通信企業に対する新規則の早期適用、などがある。

EUは、これらの規制の明確化によって圈域内の年間GDPが新たに2600億ユーロ増加する、と考えている。

決議は法ではないので、強制力はない。つまりこれによって、EUの規制当局がGoogleの分割を命令することはありえない。

むしろこれは、欧州委員会(European Commission, EC)と各国の規制当局が、これらの疑念をおおっぴらに、Googleにぶつけることができるようになったことを意味する。そして可能性としては、今後反トラスト法関連の調査が行われたり、Googleのヨーロッパにおける商慣行の一部に変更を求めたり、あるいはGoogleの分割を強行することも、ありえる。

Googleはヨーロッパの検索市場の約90%を占めているが、ほかにエンタプライズサービスや地図など多くの業態にも手を広げている。同社は、ヨーロッパにおける最多のスマートフォンのオペレーティングシステムAndroidのメーカーであり、同社のChrome Webブラウザはインターネットを利用する消費者がいちばん多く使っているブラウザだ。Googleの複数のサービスは、互いに連携し統合されている場合が多い。たとえばAndroidのハンドセットを使うためにはGoogleのアカウントが必要だが、そのアカウントはGoogleのそのほかのサービスを利用できるアカウントでもある。

今日EU議会で採択された決議のGoogle関連の部分は、今週激しく議論された主題でもあり、その議論の結果、検索におけるGoogleの支配性に関するこれまでの調査が受理されず差し戻され、もっと時間をかけてやり直せ、ということになってしまった。そして、今や“元”競争担当委員長になったJoaquin Almuniaによる最初の解決案は、EUにおける健全な企業競争を励起しない、Googleに対して手ぬるい、として否定された。

Almuniaは、Googleの分割を検討することを拒否した。そしてその議案、火中の栗は今、後任のMargrethe Vestagerの手中にある。彼女も検討を拒否するかもしれないし、あるいは今日の決議に従って検討に着手するかもしれない。

今日(米国時間11/27)EU議会が発表した声明文は、ヨーロッパにおけるインターネット産業の競争力強化のためには、とりわけ検索サービスを俎上に載せることが重要、と主張している:

この決議が強調しているのは、“一つのデジタルマーケット内における、健全な競争性のある企業環境を確保するためには、オンラインの検索市場がとくに重要である”、という点だ。そこで決議文は、ECによる検索エンジンの商慣行の調査が延長されたことを、歓迎している。

本決議はECに対して、“検索エンジンの運用者が行う、複数のサービスを相互に結びつけたマーケティングにおける、いかなる悪行や濫用をも防止する”ことを求めている。そしてそれによって、非差別的なオンライン検索が重要であることを強調している。EU議会は本決議によって、“検索エンジンが行うインデクシングや結果の評価、結果の提示方法、ランキングなどは無偏向かつ透明でなければならない”、と主張している。

“得られた情報を商業的に悪用すること”に関しては、検索エンジン自身にも責任がある場合がある。それらに対してはEUの競争規則を執行する必要があり、EU議会はこの点からも委員会(EC)に対して、最終的には“検索エンジンをそのほかの商用サービスから分離することを目的とする提案を検討する”ことを求める。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


二つの復活劇


今日(米国時間11/25)の通常取引時間中、Appleは時価総額7000億ドルを突破した。目覚ましい業績である。同社株はその後やや値を下げたが、IT巨人のこの強力な復活は否定のしようもない。Apple、かつて解散すべきとまで言われたほど取るに足らない存在だったこの会社は、今や世界で最も価値あるIT企業であるだけでなく、世界のあらゆる業界で最も価値ある公開企業である。

豆知識:最も価値のある上位四大公開企業のうち3社は、私が最後に調べた段階でIT企業である。Apple、Microsoft、およびGoogleが、ExxonMobilと共に上位4傑を分け合っている。

しかし、最近の四社間における順位の変動、およびAppleとライバルとの差の広がりは、2つの復活劇を浮き彫りにしている。MicrosoftとAppleは、共に現CEOが指揮官の座を引き継いで以来、株価を上昇させている(Appleは2012年から2013年初めにかけて困難な時期を経験しているが、それらの下落がその後帳消し以上にされたことは注目に値する)。

Tim CookがAppleを引き継いで以来、同社の株価は119.9 %上昇した。そしてMicrosoftも、Satya Nadellaの就任以来31.58 %株価を上げている。ちなみに、NadellaはCEOになってから1年未満であり、Cookは2011年以来指揮をとっているので、使い得た時間は後者の方が少々長い。

どちらの会社とも、今年すばらしい業績を上げている。例えばAppleは、今年に入ってからだけで、48 %前後高値をつけている。

こうした復活について、いつまでその伸びを維持できるかを問うのは正当な質問だろう。Appleは、iPadの売上が減少すると見られている。MicrosoftのSaaS分野における新事業への取り組みは、他の収益源と比べて未だに極小である。しかし、両幹部ともこれまでの実績は、少なくとも財務面から見て、満足のいくものだと言える。
次なる質問は、それぞれの会社の株価上昇のうち、どの部分が指揮官によるものであり、どの部分が既存の企業推進力によるものかである。この質問にどう答えるかによって、どちらの会社も買いにも売りにもなる。よく考えてから、賭けどころを見極めることだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


GoogleのNexux 6: 今は大きすぎても将来はぴったりサイズになる

Greg KumparakがTechCrunchのレビューで指摘したように、Nexus 6は殆どの人間にとって大きすぎる。GoogleがNexus 6のハードウェア製造元にMotorolaを選び、6インチ画面のモンスターになりそうだという噂が出た段階で、私は実物を見る前からNexusラインのファブレット化を確信していた。今、実際に端末をしばらく手にしてみて、同じ感覚を持つ一方で、私はGoogleがこの世代のハードウェアの「ビッグにするかやらないか」戦略に成功したのかもしれないことを認め始めている。

私、そして殆どのNexus 6の日常的ユーザーにとって、バッテリー寿命とカメラとスペックが改善されて画面が変わっただけで、Nexus 5ともっとよく似たものの方が良かったことは間違いない。そんなワクワク感のない変更ならコストも低く抑えられて、優れた純Android機を、契約に縛られた多くの機種よりはるかに安く手に入れられから、という理由だけではない。

Nexusプログラムの目的が、最大多数の人々のニーズにあったエルゴノミクスを持つ安価で手に入りやすいデバイスを提供することにあると考えれば、それは素晴らしいことだ。Nexusはしかし、一般大衆向きのプログラムではない ― それはGoogleのレファレンスハードウェア作りの取り組みであり、OEMにAndroidを最大限有効活用する方法を示すと共に、デベロッパーに一定の基準に沿ってアプリを作れば、殆どのAndroid機で問題なく動作するしくみを提供することが目的だ。

Nexus 6は、Android Silverプログラムの一端を担う数多くの端末の一つだと指摘する向きもある。同プログラムは様々なOEMが、純粋なバージョンのAndroidを塔載しタイムリーなアップデートを保証した端末を提供することによって、Nexusシリーズに取って代わろとするものだ。その理論で行けば、Nexus 6は、数あるスマートフォン機種の一つにすぎず、中にはもっとNexus 5に似たものや、もっと万人向けの端末があってもよいことになる。

その話は置くとしても、Nexus 6はNexusの枠によく収っていると言える ― GoogleがAndroid 5.0の特長を実証できるハードウェアだ。それはまた、モバイル市場がタブレットとスマートフォンに分断されるのではなく、殆どの消費者が、スマートフォンに求められる機能をすべて備えた大画面端末を一つだけ持ちたいと考える、という未来の可能性を予言している。

私がNexus 6をテストしている間、当初は使うのが面倒で殆ど家に置いてあったものが、タブレットの代わりにポケットやバッグに入れて持ち歩くようになり、自動的に両手で使うために、片手で使うことの不便さを考えることすらなくなった。今も誰にでも薦められるものではないが、次のモバイル端末市場を占う上で、Androidにとって必要なThe Nexusと言えるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、いよいよ新年からChrome向けNPAPIプラグインを全面ブロックへ

2015年1月からGoogleはChromeブラウザ向けNetscape Plug-In API (NPAPI)のブロックを開始する。これは予想された動きだ。GoogleがNPAPIプラグインのサポート停止の努力を始めたのは1年以上前になる

この1年、Googleは古く、セキュリティー上も欠陥の多いNPAPIアーキテクヤーを使わないようデベロッパーに呼びかけてきた。また大部分のNPAPIプラグインをブロックしたものの、一部の影響の大きいプラグインについてはホワイトリストを作ってブロックから除外した。これにはMicrosoftのSilverlight、Unity、Google自身のGoogle Earthなどのプラグインが含まれていた。しかし来年1月からは、ホワイトリストの分も含めて例外なしにブロックされることになる。

このブロックで影響を受けるプログインにはGoogle TalkやFacebookのプラグインも含まれる。ホワイトリストのプラグインもGoogleがサポート停止計画を発表してから利用は減少している。しかしGoogle自身のデータによってもSilverlightはChromeユーザーの11%が月に1度以上起動している。おそらく大部分はNetflixのユーザーだろうが、Netflixも徐々にSilverlightから離れつつあるので、数字の見た目ほど影響は大きくなさそうだ。

業務上必須のエンタープライズ・アプリでNPAPIプラグインを必要とするものについては、当面このブロックをバイパスする手段が提供される。ただし2015年9月からはGoogleはChromeのコードベースからNPAPIのサポートを完全に削除するとしている。

Featured Image: Stephen Shankland/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


気球からネット接続を提供するGoogleのLoonプロジェクト、オーストラリアの実験でさらに前進

GoogleのProject Loonは世界のインフラ未整備地域の成層圏上層に気球を飛ばしてインターネット接続を提供しようという試みだ。このプロジェクトが実用化に向けてまた一歩進んだ。数日前、われわれはGoogleがオーストラリア最大のテレコム企業、Telstraと協力して気球の打ち上げ実験を行う予定だと聞いた。今日(米国時間11/20)、Googleはもう少し詳しい情報を発表した。

たとえば、気球の滞空時間は昨年の実験開始当初より10倍も伸びている。多くの気球が100日間飛び続け、130日間飛び続けたものもあるという。気球の飛行距離は延300万キロにもなる(もっとも数日前に南アフリカに墜落した気球はそんなに長く飛べなかったようだが)。.

またGoogleは、気球のコントロールでも進歩があったとしている。Loonチームは今日 Google+ に、 「何千もの飛行パターンのシミュレーションを続けた結果、われわれは気球を相当の精度で目標に近づけることができるようになった。たとえば、あるフライトでは9000キロを飛行した後で目標の1.5キロ以内に着陸させることができた。気球は成層圏の風向、風速を予測、利用することによってのみ制御された」と書いている。

Googleはまた気球をふくらませるための新しい装置を開発した。これによって1基わずか5分で必要なガスが注入できるようになった。Googleは「現在、毎日20個の気球を打ち上げる能力がある」としている。

今年始めに、Google Xのチーフ、アストロ・テラーはわれわれのインタビューに答えて、「Googleはこのプロジェクトの実用化にあたってはテレコム企業と提携していく」と語った.。 つまりGoogleはインターネット接続を提供する際に、自ら周波数帯域を購入することはせず、既存のプロバイダーと提携し、それらが得ている許可を利用して気球からの送信を実施するという仕組みのようだ。当初はまさしくクレージーなアイディアに思えたが、Googleが真剣に取り組んでいるのは疑いない。しかも着実に前進を続けているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


複雑な画像のキャプション(説明文)を自動生成するシステムをGoogleが研究開発中

画像認識技術はここ数年で長足の進歩を遂げ、中でもGoogleはその進歩の成果の一部をエンドユーザーにも提供している。どれぐらい進歩したかを知るためには、たとえばGoogle Photosで自分の画像を検索してみるとよいだろう。でも、物や情景を認識することは、最初の一歩にすぎない。

9月にGoogleは、今や人気のディープラーニング(deep learning, 深い学習)手法を使った同社のやり方が、単一の物の画像を認識するだけでなく、一枚の画像中のさまざまな物(果物籠にいろんな種類の果物がある、など)を分類できることを、みんなに見せた

それができたら次は、画像を自然言語で説明することに挑戦したくなるだろう。Googleはそれを、今トライしている。Google Researchのペーパー(小論文)によると、写真に下の例のようなかなり長い説明文をつけられるように、自分自身を教えるシステムを開発した。今すでにそれは、相当正確だそうだ。

Googleの研究者たちが述べているところによると、この問題への典型的なアプローチはまずコンピュータヴィジョンのアルゴリズムに仕事をさせ、その結果を自然言語処理に渡して説明文を作らせる。それで十分なようだが、しかし研究者たちは、“最新のコンピュータヴィジョン技術と言語モデルを一体化した単一のシステムを訓練して、画像を与えると人間可読な説明文を直接作り出す方がよい”、と言っている。Googleによると、このやり方は二つの再帰型ニューラルネットワーク(recurrent neural network, RNN)を組み合わせた機械翻訳で有効だった。翻訳と写真のキャプション付けはちょっと違うが、基本的なやり方は同じだ。

Googleのやり方が完璧、という意味ではない。機械翻訳のクォリティを人間による翻訳と比較する指数BLEUスコアでは、コンピュータが作ったキャプションは27〜59点ぐらいのあいだだ。人間は69点ぐらいになる。でも、25点に達しないほかのやり方に比べると、大きな進歩だけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleがCompute Engineにオートスケーリングを提供

Googleのクラウドコンピューティングプラットホームはいつも増築工事が行われているが、今日発表されたのは、同社のIaaS Compute Engineのオートスケーリングサービスだ。今それは、ベータで提供されている。

この新しい機能によりCompute Engineでは、処理量の需要に応じて新しいマシンが自動的に動きだす。たとえば、ユーザのCPU利用が一定の値を超えたり、HTTPのロードバランサが入信トラフィックにスパイクを検出したら、新しいマシンをスタートさせてその負荷を分散できる。このオートスケーラをGoogleのCloud Monitoring APIからトリガさせて、アプリケーション固有の何らかの値をスケールアップの契機としてもよい。ユーザにとってのメリットは、万一の用意のために当面使わないマシンを手当しておかなくてもよい、ということ。必要時には自動的に動きだすから、無駄な経費が生じない。

同社は今月初めに行われたCloud Liveイベントでこの機能を予告していた。ただし、いつから供用開始か、が不明だった。しかしそのイベントの席でGoogleは、システムが毎秒150万リクエストぐらいになっても十分対応できることを示した。

オートスケーリングはAmazonのAWSには2009年からある(Amazonは”auto scaling”、Googleは”autoscaling”)。Microsoft AzureのWebサイトやクラウドサービスや仮想マシンのオートスケーリング(auto-scaling)は昨年6月からある。しかしこれまでGoogleはユーザに、App Engineのサービスを利用してCompute Engineのアプリケーションのスケーリングとオーケストレイションを自動化することを、推奨していた。そのやり方は有効だったが、今後は単純にオートスケーラの2〜3の設定をするだけのことに比べると、面倒でエラーになりがちだった。

Googleにしては、この機能の提供に手間取りすぎた、と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleが進化すると、検索経由のアクセスが激減する?

Googleのデータ構造化活用が進んでいますが、その結果、Googleが検索結果ページに取得したデータを積極的に表示し、その結果、検索結果ページから外部URLリソースへの誘導が減るのでは、という懸念が広がっているようです。それに対するSEOの専門家の見解を紹介する記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

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最近、Googleは、Structured Snippets(構造化スニペット)を導入したと発表した。構造化スニペットとは、関連するデータを直接検索結果に表示する取り組みである。

Googleによると、表示されるコンテンツは、ナレッジグラフ、そして、その他のデータソースから抽出されるようだ。

Search Engine Landのニュース編集者、バリー・シュワルツは、記事「Googleの構造化スニペットが見つかる場所」の中で、Googleが、ウェブサイトのコンテンツを直接検索結果に表示する姿勢を強化することで、サイトのビジターが減ると懸念していた。

Googleが、検索結果の表示に関する決断を下した後では、何を言っても後の祭りだが、構造化スニペット、そして、Googleが所有権を持たないウェブサイトのコンテンツを引き続き抽出する行為に関して、5名のSEOのエキスパートに意見を聞くことにした。

それでは、一流のエキスパートによる見解を、早速、紹介していこう:

構造化スニペットに対するSEO業界のリアクション

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アン・スマーティー

構造化スニペットに対して、懸念を持っていますか?

スマーティー: 今のところ、懸念を持つような状況には遭遇していません。

経験上、構造化スニペットの情報は、十分とは言えず、サイト内部にもっと情報があることをユーザーに伝える効果があります。構造化スニペットは、リスティングを目立たせ、好奇心を刺激するように思えます。

そのため、私は心配していません。

Googleによる、ウェブページから答えを抽出し、直接検索結果に表示する継続的な取り組みに対して、どの程度懸念を持っていますか?

Googleが、検索エンジンではなく、パブリッシャーのような役割を果たそうとしている点に関しては、懸念を抱いています。しかし、今回の件に関しては、情報を把握する試みをウェブマスターに押し付けるのではなく、自力で解決しているため、満足しています。

今回に関しては、Googleは「このコードを使いなさい。時間を割いてウェブページをコーディングをやり直せば良いことが起きるかもしれません。数年後にこの実験を中止する可能性はありますが…」と言っているわけではないのです。

今回、Googleは、既存のコードと情報を活用しているだけであり、今後の展開を楽しみにしています。

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エリック・エンゲ

Googleの構造化スニペットに関する意見を聞かせて下さい。

エリック・エンゲ: Googleのこのタイプのスニペットには、大勢の人達が懸念を持つようになると思います。当然です。それは致し方ないでしょう。

以下のSupermanの例を見れば分かるように、データはimore.comのウェブサイトから抽出され、SERPに表示されています。

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ここで2つの興味深い疑問が浮かびます:

1. Googleが表示する情報はパブリックドメインに該当するのか?

私は法律の専門家ではありませんが、妥当な情報だと思えるパブリックドメインの情報なら自由に利用することが出来ると確信しています。著作権の対象にならないからです。

例えば、オリンピアはワシントン州の州都です。この情報を個人のウェブサイトから学んだとしても、関連しているなら、利用することが出来ます。つまり、パブリックドメインの情報を基にパブリッシングのビジネスを構築するのは得策とは言えません。

2. 米著作権局が定義するフェアユースに該当するのか?

該当するなら問題はありません。フェアユース(公正利用)の概念は複雑であり、許容範囲は曖昧です。第三者のサイトから得るコンテンツの量が鍵を握ると思います。

別のサイトを引用する人達、あるいは、第三者の著作権保護された作品のフェアユースの利用を試みる人達の間では、ソースを明らかにする行為は常識です。しかし、アメリカの著作権局は、「著作権のある作品のソースを示す行為は、許可を得る行為の代わりにはならない」と指摘しており、これだけでは十分ではない可能性があります。

フェアユースの議論は、米国に限られ、法律は国によって異なる点を忘れるべきではありません。Googleは、この件に関して、いずれ説明を求められるでしょう。

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シャリ・サロー

構造化スニペットに関して、懸念を持っていますか?

シャリ・サロー: はい。しかし、大勢のSEOのエキスパートとは異なる懸念を持っていると思います。

Googleの経営陣が、簡単なクエリに対して答えを与えて、UXを良くしたいと望む理由は理解しています。

私の懸念は、Googleがウェブサイトからトラフィックを「盗む」ことではありません。むしろ、Googleが推奨する方法で、多くのサイトが、単純な情報を知るためのクエリに対する答えをフォーマット化したため、Googleが誤って答えを提供してしまうことの方が怖いのです。

どのようにコーディングしようが、どのような形式を用いようが、質の低いコンテンツは、質の低いコンテンツです。

例えば、WikipediaのSEOの定義をチェックして下さい。この定義には私は納得できません。構造化スニペットによって、この定義は受け入れられてしまうのでしょうか?その可能性はあります。

それが私の懸念です。提供する情報が事実に基づいている点を証明するために、Google、あるいは、他のサービスの好むフォーマットに合わせなければいけない状況は好ましくありません。

Googleは、どのようにこの問題を解決すると思いますか?

シャリ・サロー: 適切な引用に関して積極的に関与するなら、ナレッジグラフに対する引用が、100%疑う余地がない点をGoogleは裏付ける必要があります。つまり、何もかも明らかにしなければならないのです。

Googleが、ウェブページから答えを抽出し、直接、検索結果に表示するアプローチを強化している点に関して、どの程度懸念を持っていますか?

シャリ・サロー: 検索結果のリスティングのために、コンテンツを取り出す行為ですか?正直に言うと、Googleが登場する前から、検索エンジンは、ウェブページから一部を抽出してきました。.

価値の判断は、厄介な問題です。現在、Googleの言うことは何でも真に受ける状態になっています。Googleが上位に格付けした文書は、「正しい」答え、もしくは、「最善」の答えだと心から信じているのです。

私達の社会では、検索結果を批判的に評価する方法も、クエリを形成する方法も教えていません。

私はテクノロジーに偏ったデザインは好きではありません。Googleはこの傾向を強めており、私が懸念を抱いているのは、まさにこの点です。

この問題に関して、何か特別なことをしていますか?

シャリ・サロー: 当然です。現在、Googleでテストを行っています。そのうち結果を発表する予定です。

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AJ コーン

Googleが検索結果にコンテンツを直接する方針を推進している件を問題視していますか?

AJ コーン: Googleの構造化スニペットに関しても、Googleがウェブページから答えを取り出し、検索結果に表示する取り組みに関しても、特に心配していません。

「ザック・エフロン 年齢」、「アルフ 声優」等の問いに対する答えを提供する取り組みに収益を依存してきたのなら、今まで運が良過ぎたのです。

このようなクエリの裏側にある隠れた意図を理解し、答えに関する豊かなUXを提供することが出来るかどうかが、勝者と敗者を分けるでしょう。

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デレク・エドモンド

ウェブページから答えを抽出し、直接検索結果に表示する取り組みをGoogleが推進している点に関して、懸念を持っていますか?

デレク・エドモンド: 広告収益を引き続き得るために、ユーザーをGoogleに留める必要がある事実に関しては、理解しています。また、大方、構造化スニペットを表示するサイトにメリットを与えるように情報を提示しているような気がします。

私達に出来ることはほとんどないため、特に懸念は持っていません。

ウェブサイトのパブリッシャーには、お馴染みのことですが、結局、私達ユーザーは力不足なのです。Googleの要求に応えざるを得ないのです。今回の件からも分かるように、オンラインビジネスを運営しているなら、自分でオーディエンスとネットワークを構築することが、何よりも重要だと言えるでしょう。

Googleは、営利団体であり、時代の最前線を進み、利益を得るためには、ルールの範囲内でなら、何をしても許されるのです。

とは言いましたが、Googleの成功は、文字通り、第三者のソースから情報をキュレートする能力にかかっています。Googleの取り組み、そして、(参照情報、そして、リンクに対する一連の基準に関して)第三者に強制する取り組みとの間には、笑ってしまうほど、皮肉としか言えない矛盾があります。

この新しい方針により、仕事のアプローチを変更、もしくは、修正しましたか?

デレク・エドモンド: いいえ、全く変えていません。

個人的な意見ですが、検索エンジンの結果で上位にランクインすることで得られる見返りは、Googleが、情報に基づいて構造化スニペットを表示したために少量のトラフィックを失うリスクよりも重要だと思います。

そもそも、Googleが、私達(もしくはクライアント)の情報に基づいて、構造化スニペットを表示するなら、それは信頼、そして、ブランド構築、そして、マーケティング戦略を認証した証だと考えています。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Reaction: What SEOs Think About Facts & Answers Showing In Google Search Results」を翻訳した内容です。

色々な意見はあるようですが、この傾向が進んでいけば、多少のトラフィックは減るでしょうね。そもそもバーティカルサイトなどは既にGoogleのユニバーサル化で、相当トラフィックを落としているわけですし。極端な話、将来的にはGoogleが勝手にウェブページの情報を集約して全てGoogle Glassやスマホの音声上で、大半の情報収集は解決してしまう、なんてことも十分ありえるわけですし。ソーシャルメディアやアプリの普及で、ウェブサイトやウェブページの意味や意義が問われている今日ですが、10年後、というか、5年後でも相当変わっていそうですし、ウェブ集客の概念自体が全く違うものになっているかもしれません。

記事にあった「ザック・エフロン 年齢」、「アルフ 声優」のSEOが運が良すぎた、というコメントには笑ってしまいましたが、Google自身がキーワードを意識したSEOを推奨していませんし、ロングテールのワードにニッチに対応するSEO自体が既に終焉を向いつつあります。SEOのみでトラフィックを意図的に増やすことは以前と比べ格段に難しくなってきているのは事実ですし、SEOを意識しつつコンテンツマーケティングなりソーシャルなりに他面的に取り組むのが重要になっていくのでしょう。SEO一本で勝負してきた専門家には辛いところもあるかもしれませんが、、、それがウェブの進化でありそこで働く者の宿命でしょうか。 — SEO Japan

Googleがバングラデシュ国内をバスツアー、子どもたちにインターネットの魅力と使い方を教える

Googleはバングラデシュの、文字通り路上で、インターネットの普及活動をしようとしている。同社が今日(米国時間11/12)立ち上げた教育事業‘Google Bus Bangladesh’は、この東南アジアの国の50万あまりの児童生徒たちにデジタルのスキルを教えることが目的だ。

世界中の人びとをインターネットにつなごうとする、奇抜な試みはいくつかある。たとえばGoogleの気球や、SpaceXの衛星計画Facebookのドローンなどだ。しかし今回Googleは基本に戻り、この世界で八番目に人口の多い国で地方従業をやらかそうとしている。計画では今後1年間で、35の地区の500の教育施設(学校など)を訪問し、インストラクターたちが児童生徒にインターネットを最大限に利用するための重要なツール(Webブラウザなど)について教える。

単にバスでやってきた先生たちが教えるだけでなく、児童生徒一人々々にインターネットに接続したAndroidデバイスが手渡される。Googleによるとそのハードウェアは、SymphonyのXplorer W65i(売価70ドル)など、いわゆる入門機だ。このプロジェクトのためのGoogle+のコミュニティもあり、そこで児童生徒たちは考えを述べ合ったり、さらにいろいろな情報にアクセスしたりする。

Google Asia PacificのJames McClureは語る: “バングラデシュは今激しく変化している国で、とくに若い人口が多く、彼らがインターネットの推進力になっている。適切な教育が与えられれば、若者たちはインターネット化されデジタル化されたバングラデシュを構築するための礎石になりえる”。

ぼくも東南アジアに住んでいるので、インターネットが人びとの生活を変える様子をいつも目(ま)の当たりにしている。友だちや家族やエキスパートの人たちとつながること、情報やニュースに容易にアクセスできること、エンタテイメントを楽しむメディアでもあること、インターネットにはいろんな可能性があるが、途上国の人たちの多くはそのことにまだ目覚めていない。スマートフォンやコンピュータを投げ与えるだけでは、だめである。インターネットを怖がらずに積極的に使えるようになるためには、教わる場が必要だ。

まだ世界の総人口の2/3がオフラインだから、このGoogle Bus Bangladeshのような地域的な取り組みの意義と効果は大きい。もちろん多くの人がインターネットを使うようになれがGoogleのビジネスにもプラスだが、しかしそれでも、このようなリソース集約的で時間集約的な企画を実行するGoogleは、一つの国に違いを作り出すという意味で、賞賛に値する。

情報をありがとう、Arif。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Chromebook、米国小学校市場で売上トップに(IDC調べ)


Google Chrme OSは予想外の長期ヒットになるかもしれない ― 米国の生徒たちのおかげで。IDCの最新レポートによると、K-12(幼稚園と小学校)市場においてChromebookは、2014年で最もよく売れたデバイスだった。

Chromebookが学校で成功している理由には、おそらくいくつか要因がある。Googleがこの分野での販売に力を入れていること、および同社の制度がこのChrome OSノートPCの普及を後押ししていることだ。例えば同社は、今秋大学生向けにChromebook貸出しライブラリーを提供するプログラムを開始したが、さらにGoogleは、K-12をターゲットに20セット以上買うと割引きになる特別なChromeアプリ教育パックも提供している。

Googleは、Chromebookが学校への展開に成功している理由として、端末の管理が容易であることを強調している。IT部門による大がかりなサポートは不要であると検索の巨人は言う。しかし、ChromebookがK-12のタブレットおよびノートPC市場で成功している最大の理由は、ほぼ間違いなく価格だ。―括購入割引を受ければ、このブラウザー中心のパソコンは、従来のWindowsノートよりもiPadよりも低価格になり、ウェブベースの生産性アプリの成長と共に、Chrome OSのデスクトップOSに対する弱点も日々克服されている。

K-12での好調は良い兆候だが、Chromebookが生徒たちを学生時代だけでなく社会人になってからもフォローできることを示すためには、まだGoogleのやるべき仕事は多い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


MicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラ、Apple、Googleと比較して自社の本質を的確に指摘

レッドモンドの本社キャンパスで最近開催されたイベントでMicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラは、Google、Apple、Microsoftを比較してそれぞれの長所を分析してみせた。

会社評価額でAppleには及ばないがGoogleよりは大きい会社のCEOの発言だけに注目される。ナデラはMicrosoftのCEOに就任して日が浅いにもかかわらず、Nokiaの買収を完了し、クラウド・コンピューティングに向けて巨艦の舵を大きく切ることに成功している。

ナデラはライバルを次のように分析した。

私はApple、Google、Microsoftがそれぞれを何をする会社なのかと考えることがある。それぞれの会社は独特の特長を持っている。簡単な言葉で要約するなら、こうだろう。私の見るところ、Appleの本質は特にはっきりしている。それはティム・クック自身が最近、明快に定義したとおり、Appleはデバイスを売る会社だ。それがAppleの本質だ。Googleはデータの処理と広告の販売を本質とする会社だ。Googleのビジネスはユーザーに不快感を与えずに広告を表示できる能力にかかっており、その点のGoogleの仕事ぶりは文句のつけようがない。

Appleのハードウェア・ビジネスでの大成功は歴史に残る売上と利益をもたらしている。しかしもちろんこの成功は、慎重に考え抜かれた先見性の高いソフトウェア・ビジネス、なかんずく、iPhoneとiPadで作動するソフトウェアのマーケット、App Storeによって支えられている。iPadのローンチが短期間であれほどの成功を収めたカギはやはりApp Storeにあった。来年早々にも市場に投入されるとみられる新たなデバイス、Apple Watchについても、App Storeは決定的な役割を果たすはずだ。

Googleがオンライン広告市場で圧倒的な存在であることは明らかだが、もちろん広告ビジネスがGoogleのすべてではない。その優れた検索機能があって初めて広告を販売できる。もしGoogleが世界の検索市場を支配できなかったとすれば、広告を売ることもできなかっただろう。

しかしこうした事情があっても、ナデラの分析が本質をついていることに違いはない。ナデラは続けてMicrosoft自身の強みについてこう述べる。

さてそこで、われわれ自身の場合についていえば、Microsoftのビジネスとは他の人々にソフトウェアなどのプロダクトを開発する力を与えるところにある。単にわれわれのプロダクトだけが問題なのではない。もちろんMicrosoftにはビジネス・モデル、収益モデルが存在する。しかし私の考えでは、デベロッパーがアプリケーションを開発できるようにするプラットフォームを提供し、また誰であれコンピューティングに関連する人々が所望の成果物を作れるようにする数々のツールを提供するところでこそ、Microsoftが真価を発揮し、本当の差別化を行えるのだと私は考えている。プラットフォームのプロバイダー、ツールのプロバイダーであることこそ、Microsoftの根本的なアイデンティティなのだ。われわれはその意味することろを深く考えねばならない。

さらに簡単に要約すれば、現在のAppleのコア・ビジネスはiPhoneであり、Googleの場合は検索、Microsoftの場合はWindowsとOfficeの販売だ。しかしAppleはiCloud Driveでクラウドに参入を図り、 Googleはクラウドでのコンピューティングと生産性ツールの提供で勢いをつけつつある。Microsoftもこれに似た戦略でAzureクラウド・プラットフォームの普及とOfficeのクラウド化を図っている。

以前の記事でも書いたように、こうした巨大プラットフォーム企業は、多くの場面でライバルの得意分野に参入しようとして戦いを繰り広げている。Apple、Google、Microsoftは3社ともすでに独自のアプリとハードウェアを開発ずみだ。問題はどの会社が過去の強みを活かしながら新分野で競争に勝つ方策を見出せるかという点にある。3社のどれにせよ新分野参入で主導権を握ったものが、この先の10年の競争を有利に進めることに」なりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Google、モフェット空軍基地の運営をNASAから全面引き継ぎ―秘密研究所Xの本部に

Googleは長年にわたってお隣のモフェット空軍基地を自家用ジェットの発着に利用してきた。今日(米国時間11/10)発表されたところによれば、Googleはモフェット基地の管理運営を完全に引き続くことでNASAと合意した。底地所有権はアメリカ政府が保持する。基地のリース期間は向こう60年。

NASAのプレスリリースによれば、Googleがこのリース契約のために設立したペーパーカンパニーのPlanetary Ventures LLCが総額11億6000万ドルの賃貸料を分割支払いする。 Googleへの移管ににより、アメリカ政府は年額630万ドルの節約になるという。

愉快なのはプレスリリースでNASAのチャールズ・ボールデン長官が述べた言葉だ。長官は「NASAは宇宙での存在をますます拡大していく計画だが、地球上での存在は縮小するつもりだだ」と述べている。

サンフランシスコ市の南、湾に面して1000エーカー〔4平方キロ〕にわたって広がるモフェット基地にはハンガー・ワン〔写真右側の巨大建造物〕からハンガー・スリーまでの3棟の格納庫、2本の滑走路、航空管制設備、ゴルフコースなどが含まれる。こうした設備の利用と運営は今後すべてGoogleが引き継ぐことになる。

この春に妥結した予備交渉でGoogleは「ハンガー・ワンやシェナンドア・プラザ地区など歴史的建造物と地域の復元と維持」を約束していた。しかしもちろんGoogleはそれ以上のことを計画している。プレスリリースによると、GoogleはPlanetary Venturesを通じて今後2億ドルの投資を行うという。またGoogleは基地の歴史的由来を啓蒙する施設やシリコンバレーのテクノロジー産業の進歩のための施設を建設し、一般に公開していく。

またプレスリリースによれば、ハンガーワンは宇宙開発を含むさまざまなハイテク開発のために利用される。

リノベーションの完了後、ハンガー・ワンはハイテク・イノベーションのための施設として利用され、宇宙、航空、ロボティクスその他の先端テクノロジーの研究開発および実験の場となる。ハンガー・ツーとハンガー・スリーも同様の目的に利用される。

モフェット基地は、Googleの秘密先端技術研究チーム、Google Xの本部となるらしい。

〔日本版〕ハンガー・ワンは1930年代なかばにアメリカ海軍の飛行船、メイコンの格納庫として建設された。格納庫は奥行き345m、間口94m、高さ60mという巨大なもの。老朽化のため全面改修が必要となり、現在は外壁が剥がされて骨組みだけになっている。これほど巨大な屋内空間は世界的にも最大級。ドローンのテストには絶好だろう。またGoogle Xの研究チームの少なくとも一部はすでにモフェット基地をベースにしているという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


GoogleのスマートテレビはAndroid TVで前よりずっとスマートになった

Googleのテレビに関する野望は、今週発表のNexus Playerで“テイクツー”を迎えた。Android TVはセットトップのストリーミングデバイスで使われるが、重要なのはハードウェアよりもソフトウェアだ。Googleはそのソフトウェア、すなわちメディアプラットホームを、テレビ受像機やそのほかのメーカーのセットトップボックスに内蔵させることによって、モバイル市場を制覇した実力をスマートテレビでも再現しようとしているからだ。ぼくはすでにGoogle TVで試してみたが、この第二波は前よりもずっとお利口だし、これまで同社が、モバイルのOTTソフトウェア市場の進化とそれへの参加から学んだことが、十二分に生かされている。

ぼくは、まだ幼児期とはいえAndroid TVが大好きで、特定のプレーヤーつまりNexus Playerは不出来でAndroid TVの評価にも影響したとは思うが、基本的にソフトウェアはまだその表面的な部分しか知られていない。サードパーティがいろんなサポートをするようになって、真価が現れてくるだろう。生まれたばかりの今でさえ、Chromecastデバイスとして使えることはスグレモノだ。

さまざまなソフトウェア機能も、よくできている。とくにGoogleがシンプルであることにこだわったのが、最大の強みだ。リーンバックのインタフェイスを、今のモバイルデバイスみたいに複雑高度にしたって、意味ないからね。

Android TVはいわゆるソフト(==コンテンツ)でも、すでにこのビデオに見られるよりは充実している。テレビ受像機のメーカーをはじめ、今後ハードウェアパートナーが増えれば、デベロッパたちも無視できなくなる。でも今のところは、上のビデオを見て、Googleのテレビ進出の第二ラウンドがどんな結果になるか、ご自分で占うのもおもしろいだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Inboxを使いたい人は、今朝の「ハッピーアワー」に申し込めば確実に招待される


Googleは、Inbox招待プログラムを拡大して新たな「ハッピーアワー」を提供する。今日(米国時間11/5)西海岸時刻 3 pm~4 pm[日本時間11/6 木 8 am~9 am]の間に、inbox@google.com にメールで申し込めば、今日の5 pm[同10 am]までにアクセスが保証される。

まだアクセスの順番を待っていた人にとって、これは最も確実に招待状を確保できるチャンスだ。なお、現在Inboxを利用できるのはGmailの個人アカウントのみなので、Google Apps経由でメールを利用している人は、少なくとも今はサインアップできないことに注意されたい。

GoogleのInboxは私に最も興味を抱かせた非伝統的メールアプリであり、Mailboxを含む他の新種メールアプリには惹かれなかった私も魅了された。アプリは、Googleが通常のGmailの自動カテゴリー分け機能や、モバイル用アシスタントアプリGoogle Nowで培った機械学習知能を有効活用している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook