レビュー:Nexus 9にメカニカルキーを備えたすぐれものキーボードケース登場

HTC Nexus 9は、改変されていない純粋なAndroid OSを搭載した最新のタブレットで、非常に優秀なハードウェアである上にAndroid環境全体を大きく前進させた5.0 Lollipopを搭載している。 Googleはキーボードを内蔵し、磁石で付着するカバー、Nexus 9キーボード付きケース Folioをアクセサリーとしてリリースした(日本のPlayストアでは「近日発売」)。 キーボードには適度なストロークのメカニカル・キーが内蔵されており、Microsoft SurfaceのType Coverに近い製品になっている。

この製品をみると、Androidタブレットに関するGoogleの長期戦略はiPadのようなハイエンド・タブレットと競争することではなく、企業向け低価格ノートパソコン分野をターゲットにしているのではないかと思えてくる。

FolioキーボードケースはiPadのケースと同様、磁石を備えているが、反対側にメカニカル方式のフルキーボードがある。 このキーは押すと快適なクリック感とともにちゃんと沈む。Appleのワイヤレス・キーボードに比べると、ややストロークは不足しているかもしれないが、キー間隔を詰めたデザインは似ている。

Folioキーボードケースの磁石コネクターは角度が2段階に変えられる。固定はしっかりしていてずれることはない。驚くほど軽く、Nexus 9に取り付けてもさしてかさばらない。

Nexus 9との接続は簡単だ。内蔵NFCが最初のハンドシェイクを行い、ペアリング自体はBluetoothで行う。Folioには背に充電用micro USBポートがあり、Googleによれば一回の充電でときおり使うだけなら5ヶ月はもつということだ。オン・オフスイッチもあるが、あまり使う必要はなさそうだ。.

Folioは129ドル〔日本のPlay Storeでは1万5900円〕で、これは同種のキーボードケースとほぼ同一の価格帯だ。Nexus 9との連携は完璧だし、即座に取り付け、取り外しができる。感圧式キーボードと比較してメカニカル・キーボードの使いやすさは圧倒的だ。Android専用キーも用意されており、ショートカット・キーもすべて問題なく作動する。

Nexus 9のファンなら見逃せないアクセサリーだが、私としてはこのコンボが簡単な業務で使う場合に標準的なノートパソコンの代わりになるかどうか注目している。 いずれにせよ本体にこれほどシームレスにマッチしたアクセサリーは珍しい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Nexus 6およびLollipopの第一印象


 
先週、Googleは2つの新しいデバイスを発表した。スマートフォンのNexus 6と、Nexus 9タブレットだ。

ちなみに、どちらの機種も発表会場での大々的アナウンスというわけではなく、ブログ記事によりリリースされたというのが面白い。すなわち、リリース時点では誰も実機に触れられずにいたわけだ。

そんなデバイスではあったが、実機に触れることがあったのでレポートしたい(Nexus 9についてのレポートは昨日投稿してある)。

触れたのはほんの僅かの時間で、細かなところまでは確認できていない。しかし第一印象をお伝えするのも有益なことかと考えたわけだ。

ごく簡単にまとめるのなら「ゴージャス」なマシンであると言えるだろう。


Nexus 6

まず、値段を見ると、Nexus 6はNexus 5の倍ほどとなっている($650 vs $350)。その価格差通りというべきか、まずは外見が大きく変わっている。もちろんNexus 5も安っぽいという感じはない。「高級」ではなかったかもしれないが、まあ「ジェネリック」(generic)と評価すべきできだった。しかしNexus 6は一層洗練され、いかにもハイエンド機といった外見になっているのだ。

大きさについても気になっていたが、触ってみればさほど気にはならない。もちろんNexus 5よりは大きいが、iPhone 6 Plusが扱えるならば、このNexus 6についても問題はない。サイズ的は両者はほぼ同じサイズであり、目を瞑った状態であれば、ボタンの配置などを確認するまで両者を区別することもできないほどだ。

搭載されている13メガピクセルのカメラも、ほんの少しだけ使ってみたという程度ではある。ただ、ひと目でその進化は確認できた。起動速度も速く、通常モードでの連射速度も十分に満足行くものとなっているように思う。


Nexus 9

Nexus 9の第一印象記事はこちらに掲載している。


Android 5.0(Lollipop)

Nexus 6に搭載されているOSは、最新のAndroid 5.0だ。伝統的に菓子からとっているコードネームは「Lollipop」となっている。デベロッパー向けには、いろいろと新しいAPIが提供されている(Googleによると7000ほどなのだそうだ)が、まず目につくのはインタフェース面での変化だ。

動作速度的な面でいえば、少なくとも新しいNexus 6の様子を見る限りは、非常になめらかに動作する。さまざまなアニメーション(Lollipopで採用されているMaterial Designではさまざまなアニメーションが活用されている)も快適に動作している。たくさんのアプリケーションを連続して立ち上げても、全くつっかえるような様子はみられなかった。

Lollipopで目につくポイント

  • 画面アンロックに顔認識を利用している場合、ホームスクリーンに表示されるニュースを読んでいる際にも顔認識が行われるようになった。画面に自分の顔は表示されないが、カメラの方は利用者の顔をしっかり認知しているわけだ。顔認識に成功すれば、PINコードを入力することなく、ロックスクリーンの解除を行える。
  • Nexus 6や9の設定時、他のNFC対応デバイスを近くにおいておけば、設定状況を簡単に引き継ぐことができるようになっている。設定の引き継ぎには、もちろんpinコードを入力する必要がある。
  • ロック画面になっているときでも「OK、Google」コマンドが使えるようになった。デバイスによってはこれまでにも可能だった機能だが、LollipopにてOSレベルでサポートされたわけだ。これはAndroidデバイスがローパワー認識チップを採用するようになったことを意味する。

デバイスが広く入手できるようになった際には、Nexus 6およびNexus 9、そしてAndroid 5.0についてより詳細なレビューをお届けしたいと思っている。11月の一般向けリリースをお待ちいただきたい。

[Videography by Kyle Russell]

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(翻訳:Maeda, H


Nexus 9タブレットの第一印象


 
発表されたNexus 9に、ほんの少しだけ触ることができた。詳細なレビューは近々お送りできると思うが、まずは第一印象をお伝えしておこう。ひとことで言えば、まず大きく、そして美しいデバイスだと思う。

Nexus 5からNexus 6のときには、中身と外見の双方で大きな進化があった。そしてNexus 7からNexus 9のときも、やはり大きく進化することとなったようだ。前機種もなかなかのデバイスであるように思えたのだが、新機種はやはり素晴らしいものと思える。価格はNexus 7より200ドル高いが($400 vs. $200)、触ってみればその価格差にも納得がいくところだ。

但し、Nexus 9と比較すべきはNexus 7ではなく、iPadなのだろう。スクリーンのアスペクト比もNexus 7の16:10から4:3に変更し、最強のライバルに直接的な戦いを挑むかのようだ。

ライバルとの違いを消してしまったのは悪い話だろうか。利用者にとっては何ら不都合な点はないだろう。双方のコアなファンには、いろいろと口論のネタを提供することになるかもしれないが、普通の利用者には関係のない話だ。

ともかく質感、重量、パフォーマンスのいずれの点でもトップクラスのマシンであることが実感できる。

Android Lollipopの動作も快適だ。LollipopとNexus 6についてはこちらでレビューしているので、興味のある方は参考にしていただきたい。

Nexus 9の注目ポイント:

  • アンロックボタンのみでなく、画面のダブルタップでスリープから復帰させることができる。
  • Lollipopで実装されたマルチタスクビューは、とくにタブレット上で便利そうだ。上のビデオではうまく操作できていないが、ビューから特定のアプリケーションを画面に固定(pin)しておくこともできる。アプリケーションの固定を行うと、パスワードを入力しない限り他アプリケーションに切り替えたりといった動作ができなくなる。特定のアプリケーションしか動作しないようにできれば、子供や友人に手渡して見せるときにも安心していられるだろう。
  • また一時的なゲストアカウントを設定することもできるようになっている。人に使わせるときに、ゲストアカウントを設定しておけば、いろいろな個人情報にアクセスされることもない。返してもらった際には、ワンタップでゲストアカウントを削除することができる。この機能についてはしばらく前から必要性を主張していた(なぜスマートフォンには「ゲストモード」がないのだ?)こともあり、個人的にはとても気に入っている。

[Videography by Kyle Russell]

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(翻訳:Maeda, H