音声通話できない状況での緊急時連絡機能を米国でAndroidに導入

Googleが米国時間8月1日、災害時などに音声による連絡ができなくても対話できる機能をPixelやそのほかのAndroidデバイスに導入した。怪我などで声を出すと危険な状況や、発話機能に障害のある人が、タッチメニューでコミュニケーションできる。

この緊急通話を開始すると、火災、医療、警察などの状況やニーズを伝えることができる。これらの情報はオペレーターに伝わるので、通話者は話せなくてもよい。位置もGPSから伝わるので、自分が具体的なアドレスを知らなくてもよい。

AED Lower Speech Rate 06

メニューの情報は電話機上にローカルに保存され、すべての情報の守秘性が、オペレーター以外に対して保たれる。また可能なら、情報入力後にはオペレーターとは直接に話せる。

この機能は、National Emergency Number Association(全国緊急番号協会)とのコラボレーションで作られた。数か月以内に米国のPixelと一部のAndroidデバイスにやってくる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

スマートフォンの近未来巨大市場はアフリカと中東、そしてほぼ中国の独壇場

アフリカの携帯電話産業はこのところ、深圳のTranssion(トランシッション)が支配している。アフリカ以外ではほとんど知名度のない企業だが、近く中国の市場でIPOを目指している。そして今度は中国の同業者Vivoがこの、成長著しい新興市場に低価格機を持ち込み、二匹目のどじょうを狙っている。

世界で5番目に大きなスマートフォンメーカーであるVivoの今週の発表によると、同社は懐に優しい機種であるYシリーズのスマートフォンをナイジェリアとケニアとエジプトの市場に近く投入し、モロッコでは一部がすでに市販されているという。

中国ではスマートフォンの売上が鈍化しているから、Vivoが自国以外に市場を拡大しようとするのは当然だ。世界的な市場落ち込みの中でアフリカだけは昨年、2015年以来初めてスマートフォンの出荷台数が増加した。調査会社のIDCによるとそれは、エントリーレベルの製品が市場に氾濫しているせいでもある。

アフリカ市場というパイのひと切れを狙うスマートフォンメーカーにとっては、価格が安いことが何よりも重要だ。Transsionがこの大陸でトップになったのも、フィーチャーフォンを20ドル未満で売っているからだ。VivoのYシリーズスマートフォンは170ドルという安値で、TranssionとSamsung(サムスン)とHuawei(ファーウェイ)に次ぐ座を狙っている。ちなみにこれら上位3社の昨年のアフリカにおけるシェアはそれぞれ、34.3%、22.6%、9.9%だった。

Vivoは並行して中東市場への進出も狙っているが、こちらは最近スマートフォンが伸び悩んでいる。Yシリーズには、画面本体比89%とか、AI駆動の3カメラ機などさまざまな機種があり、現在はアラブ首長国連邦で売っているが、近々にサウジアラビアとバーレーンでも発売する予定だ。

Vivoの国際進出の数か月前には、同じくBBK傘下の姉妹企業のOppoが、同様に中東とアフリカへ手を伸ばし、ドバイに支社のようなものまで作った。

Vivoの上級副社長Spark Ni氏は声明で「国際市場への参入を始めた2014年以来弊社は一貫して、詳細な調査により消費者のニーズの理解に努め、革新的な製品とサービスをライフスタイルのニーズの変化に合わせて提供してきた」とコメントしている。

そしてさらに「中東とアフリカは弊社の重要な市場であり、消費者のニーズをつねに心に置きながらこの市場へのアプローチを調整してきた。Yシリーズのローンチは、その始まりにすぎない。今後はYシリーズをさらに超えた人気製品を早期に中東とアフリカに投入したい」という。

関連記事:The intensifying battle for Africa’s burgeoning tech landscape(次にテクノロジー産業が栄えるのはアフリカだ、未訳)

画像クレジット:Vivo

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Siriの録音が定期的に契約企業に送られて分析されていた

内部告発者が持ち込んだその情報をThe Guradian紙に対して確認したApple(アップル)は、ユーザーの音声の録音を秘密裏に契約企業と共有していることにより、GoogleやAmazonなどのいかがわしい企業の仲間入りをしてしまった。その人物は、Siriのクエリは常時人間リスナーたちに送られ精査されていると告げた。そのことは、Appleのプライバシーポリシーに明記されていない。

それらの録音からAppleのIDはわからないそうだが、数秒間の中に個人的な内容が含まれていることもあり、誰であるかがバレてしまうこともある。たとえば位置情報やアプリのデータ、知人の詳細情報などだ。

ほかの企業と同じようにAppleも、このデータはサービスを改善するために収集し人間が分析していると言う。そして分析はすべて、安全な施設で守秘義務を負った者が行っていると表明している。そしてほかの企業と同じようにAppleも、それをやってることを開示を強制されるまでは言わなかった。

AppleはThe Guardianに、毎日のクエリの1%未満が送られていることを明らかにした。Appleはこれまで、Siriのクエリの量が多いことを常に自慢してきたから、1%という数字は慰めにならない。何億台ものデバイスがその機能を頻繁に利用しており、控えめに見積もってもその1%未満はたちまち数十万には達するだろう。

SiriのリクエストのAppleの言う「小部分」は、ランダムに選ばれているようだ。内部告発者が言うには「医師と患者の会話やビジネスの取り引き、犯罪臭のある取り引き、性的な関係などなど、プライベートな会話の数え切れないほど多くの断片が含まれている」そうだ。

リスナーは、Siriの起動が意図的でなく偶然だった場合を聴き分けるよう訓練されている。しかしそういう偶然の音声にも、IDは分からないけれども長くて大量の個人情報が含まれていることがある。

関連記事:Google is investigating the source of voice data leak, plans to update its privacy policies(Googleが音声データのリークを調査中、未訳)

つい先日も、Googleがクリップを分析していたことが明らかになった。そしてAlexaのクエリを録音しているAmazonは、そのオーディオを無期限に保存している

Appleのプライバシーポリシーは、Siriのクエリのような非属人情報についてこう述べている:

検索のクエリも含め、私たちのサービスに対するあなたの使い方の詳細を集めて保存することがあります。この情報は、私たちのサービスが提供する結果の適切性を改善するために利用することがあります。インターネット上の私たちのサービスの品質を確かなものにするための、ごく限られた場合以外には、そのような情報にはあなたのIPアドレスが付随しません。

上で「検索のクエリ」と言っているのは、おそらくクエリの録音も含むのだろう。そして上では、一部のデータをサードパーティと共有する、と言っている。しかし、「あなたがあなたのスマートフォンに尋ねる質問が録音されて第三者と共有されることもある」とは上のどこにも書いてない。ユーザーがそれをオプトアウトする方法も、明記されていない。

Appleはプライバシーと透明性の重視を常に力説しているから、これは重大かつ明らかに意図的な手抜きだろう。今Appleに問い合わせているので、情報が得られ次第この記事をアップデートしよう。

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GoogleのGallery Goはオフラインで使える写真編集アプリ

今週ナイジェリアで行われたイベントでGoogle(グーグル)は、写真をオフラインで管理し編集できるアプリとしてGallery Goを紹介した。これはインターネットの接続が常時安定しているとは限らない途上国市場向けにGoogleが提供している、一連のアプリのひとつだ。

Gallery GoはAndroid 8.1(Oreo)以上が動いている機種で利用でき、モバイルデバイス上でわずか10MBのストレージスペースしか使わない。それでもこのアプリは、Google Photosと同じような機械学習のツールを使って写真を整理し管理する。しかも、インターネットに常時接続していなくてもよい。ユーザーはフォルダーを作ってSDカード上の画像にこのアプリから直接アクセスできる。

またこのアプリには、フィルターや強調、簡易修正、回転、トリミングなど、いくつかの基本的な写真編集機能がある。Facebookなども同様のアプリを提供しており、スマートフォンがパーソナルなコンピューターである地域にサービスを提供しようとしている。それらの地域はネットの接続が高品質でないから、そのための配慮が必要だ。

このアプリは今すでにPlay Storeから入手でき、来月以降は一部の機種でデフォルトのギャラリーアプリとして提供されるだろう。

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ファーウェイの新OSはAndroid置換システムではなく工業用だった

結局、ファーウェイの独自OS「Hongmeng」(鴻蒙)は最初に喧伝されたようなAndroidを置き換えるOSではなかった。確かに最初の話では、ファーウェイはGoogleがなくても生きられる道を探していたと思われるが、でもこの中国のハードウェア大手によると、そのオペレーティングシステムは主に工業用だ。

中国国営の新華社通信社の最新の記事によると、そのOSはトランプがファーウェイを禁ずるずっと前から開発されていた。上級副社長のCatherine Chen(キャサリン・チェン)氏によると、HongmengはAndroidなどに比べると比較的シンプルなオペレーティングシステムだ。このニュースは、ファーウェイはIoTデバイス用のソフトウェアを開発していたという、もうひとつの報道のこだまのようだ。

でもこれらのニュースは、ファーウェイが完全なモバイルオペレーティングシステムを開発していないとは言ってない。また、この新しいOSはほかの目的に転用できるのかもしれない。

最新のニュースを見ると同社の人的資源の分厚さがわかる。確かに、かなり前からこうなる前兆はあった。禁令は唐突に訪れたように見えるが、同社に関する疑念はセキュリティ界隈で何年も前から漂っていた。

トランプ政権によってファーウェイは、Googleなどの米企業との協働を禁じられたが、しかし一時的な規制緩和により、スマートフォンにAndroidを使えることになった。あくまでも一時的に。でも規制が再開されれば、同社の今後の健康も危ういだろう。

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Instagramの新しい機能で悪質コメントを牽制したりいじめユーザーを制限できる

Instagram(インスタグラム)が今日(米国時間7/8)、ネット上のいじめと戦うための二つの新しい機能を発表した。

今回このFacebook傘下のサービスがやろうとしているのは、どちらも、露骨に投稿をブロックしたりユーザーを締め出したりせずに悪い行いを制限することだ。

InstagramのトップAdam Mosseri氏は発表の中でこう述べている。「Instagramでいじめ防止のためにできることや、いじめのターゲットが自分で戦う方法はもっといろいろある。今日発表するのは、その両方での新しい機能だ。これらのツールは、いじめの実態に対する深い理解に基づいて考案されているが、でも今後の長い道のりのわずか二歩にすぎない」。

最初の機能は人工知能を利用してコメントに、「悪質かもしれない」というマークをつける。コメントを投稿しようとするユーザーにはそのとき、「これを本当に投稿したいですか?」という質問と、「投稿しない」というボタンが表示される。

ユーザーはそのコメントを投稿したければできるので、これは対策として弱いのではないか。でもMosseri氏によると、これまでのテストでは、「反省する機会を与えられたら考えなおしてもっと無害なコメントをシェアする人が多かった」そうだ。

Instagram warning

もうひとつの機能はMosseri氏によると、「ユーザーが人のアカウントを見ることを制限する」機能で、近くテストを開始する。

Mosseri氏は曰く、「低年齢のユーザーには、いじめをブロックしたり、アンフォローしたり、報告することをためらう人が多い。それは、ネット上でなく現実世界のいじめへとエスカレートすることが多いからだ」。

そこで、この新しいオプションを使うと、ほかのユーザーが自分のアカウントと対話することを制限できる。アカウントを隠す必要はない。対話を制限すると、コメントはそれを承認するまでは投稿した本人にしか見えない。いじめる相手が今Instagram上にいるか、ダイレクトメッセージを読んだか、などもコメントの投稿者には分からない。

4月に行われたFacebookのデベロッパーカンファレンスF8で、Mosseri氏はこれらの機能の初期のバージョンを説明した

関連記事: Instagramは「いいね!」数の非表示などの新機能をカナダで公式テストへInstagramが「いいね!」数公開を中止を検討、群衆心理の抑制を狙う

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サムスンの次のGalaxy Noteの発表は8月7日と公式決定

いよいよ公式発表だ。サムスン(Samsung)が今日(米国時間7/1)、次回のUnpackedイベントの招待状を送った。そのビッグなショウはここニューヨークで8月7日東部時間午後4時に始まる。そのタイミングは昨年のビッグイベントと揃ってるだけでなく、数週間前から浮遊していた噂にも合っている。

そして、この期に及んでもまだぴんと来ない人たちに向けて同社は、招待状で当日のサプライズを犠牲にした。そのデザインで嫌でも目立つのは、ど真ん中のS Penだ。8月のイベントは疑いもなくGalaxy Note 10のデビューがメインだ。

関連記事: Samsung Galaxy Note 9 review…Galaxy Note 9のプレビュー(未訳)

招待状のデザインは、カメラのアップデートも示唆しているようだ。最近のリークによるとそれは、新しいファブレットのほとんど全画面のクローズアップらしい。真ん中にポツンとあるのはその画面上の、フロントカメラだ。今度のハンドセットでは、3つのカメラの垂直配列で、奥行きセンサーと5Gオプションがある。さらに噂では、長年サムスンの特長だったヘッドフォンジャックが、ついになくなるらしい。

昨年のイベントでは(まだ出てない)スマートスピーカーGalaxy Homeなど、ほかのデバイスも紹介された。今回は、少なくとも発売日の発表ぐらいはあるのではないか。もうひとつ、これも遅れているGalaxy Foldの情報もね。

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5G待ち?最近はスマホをあまり買い替えないという調査結果

調査会社NPDの最新の調査が、2019年のスマートフォンの動向について私たちがすでに知っていることを確認している。消費者は、あまり頻繁にアップグレードしなくなっている。その結果ご覧のようにAppleやGoogleは傾いた船を立てなおそうと大慌てだ。以下しばらく、具体的な数字を見るのも悪くないだろう。

米国の携帯電話ユーザー3650名を調査した結果、その4分の1は今の機種を3年以上使い続けている。この層は、2年前に比べて18%増加している。一方39%は、現在の機種を2年以上使っている。

アップグレードサイクルが遅くなっているのは、高価格化、あまりぱっとした新機能がないこと、そして正直に言うと、今のよりも良いと言える製品がないせいだ。スマートフォンのメーカーは袋小路に自分を追い込んでしまった。上げ調子だったものがやがて横這いになり、その後下降をたどることはどの企業でも知っているが、変化が急激かつ深刻だったため、どの企業も無防備だった。

無論、5Gには光が見える。NPDによると、消費者の3分の2近くはその技術を知っている。それは去年の後半の数字だから、今はもっと多いだろう。そして、そんなデバイスがあれば買うかもしれない、は3分の1だった。いい数字だが、メジャーリーグの野球チームも、買えれば買いたいと多くの人が答えるから、あまりあてにはならない。

すでにサムソスン(Samsung)やLG、モトローラ(Motorola)などが5G対応機種を出しているし、実際に使える地域もちらほらとある。でも、もっとあちこちでユーザーを見かけるようにならないと、大普及は始まらない。

確かに5Gはスマートフォンの売上を再び押し上げるだろう。今は三途の川の岸辺でがっくりしているフォルダブル(画面を折り畳めるスマートフォン)も、5Gなら出番だ。でも企業が本気で自分の運勢を変えたいなら、トランプの言う6Gがいいかもしれない。

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カメラレンズが見えないスマホ初号機がOppoから出る

スマートフォンにノッチというものが加わって以来、すっかり洗脳されているうちの編集長以外の世界中の誰もが、それがなくなることを願った。そして、Oppo(オッポ)がその願いに応えた。というか、応えることができることを示した。それは上海で行われたMobile World Congressでのデモだった。Oppo(オポー)は発音がApple(アポー)に似ているから、iPhoneのユーザーは親しみを持つかもしれない。

OppoとXiaomiの両社はどちらも最近、画面の下に置いたカメラをリークしたが、ビデオによるリークと実働機の一般公開では信憑度が違う。Oppoは、確かに実機が上海にあった。

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でも残念ながら最初のデバイスは場外ホームランというより、犠牲フライ程度の出来栄えだ。接写写真やEngadget Chinaの印象では、カメラの機構を覆っている透明な液晶が、ほかの部分とはっきり違う。もちろん彼らは努力しているし、とくに意識して見ないかぎり、そんなに目立つ現象でもない。

カメラ本体は、光が液晶の層で邪魔されるのを補うために、画素サイズの大きい大型の画像センサーを使っている。そうすると解像度は落ちるから、それをいろんなアーティファクト(補正用エフェクト)で補正しなければならない。Oppoによると、画像はソフトウェアで補正しているそうだが、やれることには限界がある。サンプルの写真も、そんなにすごくはない。

だから、まだ世界中が飛びつくというものではないけど、ノッチがなくてカメラが目立たないスマートフォンに向かっての第一歩だ、と考えればよい。その意味で、ぼくはこれを支持する。発売する機種や発売日は、まだ発表されていない。おそらくXiaomiがこの機に乗じて、もうちょっと画像の細部のきれいな同型機を出すかもしれない。

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iOS 13に画期的新機能は少ないがクオリティ・オブ・ライフの改善が満載

デベロッパーの間で「クオリティ・オブ・ライフのアップデート」と呼んでいるのは「すでに動いている機能をさらに洗練させる」ことを意味する。地道な改良を積み重ねることが快適なユーザー体験を実現する道だ。iOS 13でAppleが力を入れたのもまさにそこだった。

一見して気づく派手な新機能はダークモードくらいだったが、これは悪いことではない。iOS 13はiOS 12より明らかに快適だが、その理由はさまざまな面でのクオリティ・オブ・ライフの改善にある。

以下はiOS 13ベータを実際に使ってみた感想だ。

ダークモードはゴージャス

ダークモードは快適だ。これはあらゆるアプリに適用可能なシステムレベルの改良なので実際にiPhoneで動かしてみないと実感しにくいかもしれない。いちばん簡単なのは画面をスワイプしてコントロールセンターを開き、輝度調整を長押しする。

マニュアルで起動する他に自動モードも設定できる。今のところ私のiPhoneでは夜になるとダークモードになり、朝になると解除される。朝夕の判定は現在地の日没、日の出時刻を使っているようだ。

Appleはノート、メール、メッセージ、Safariその他、自社提供のアプリについてすべてダークモードをサポートするようにアップデートした。こうしたアプリではダークモードはきわめて自然だ。

しかしサードパーティーのアプリの多くは残念ながらダークモードをサポートするアップデートを実施していない。しかし秋に正式版が公開されるまでにはポピュラーなアプリの大部分がアップデートされるものと期待している。

すでにアプリの設定でダークモードを選べるものも出ているが、Appleではいちいちマニュアルでダークモードをオンにしなくてもアプリがデフォルトでサポートするようになることを期待している。もちろんこの場合もアプリもアップデートが必要だ。

ハードよりレイヤーの改良

ダークモードを別にすれば、iOS 13は現行iOSと見た目はほぼ同様だ。 しかし注意深く観察するといくつかの点に気付くだろう。一つはアニメーションがスピードアップした。アンロック、アプリの起動と終了、スワイプ、通知のポップアップなどの動作が目につくほど高速化されている。

2つ目はFace IDの使い勝手の改善だ。ドラマティックというほどではないが顔認識が少し速くなっている。最新デバイスに買い換えなくもiOSのアップデートだけで高速化されるのはありがたい。

また新iOSではキーボードにスワイプ入力が追加された。キーボードのレイアウトもアップデートされ、3つのエリアに分割された。最上部は写真やリンクなど送信する重要な連絡先候補が表示される。

その下の部分には通常の連絡先やアプリを開くためのアイコンが並ぶ。さらに下にスクロールするとアプリごとに異なるアクションのリストにアクセスできる。

Siriの音声もこれまでより自然になった。またiショートカットも使い勝手が向上しSiriとの連携も密接化された。ショートカットはiOSにバンドルされてデフォールトでインストールされる。これはiPhoneでスクリプトやオートメーションを利用するために非常に便利だ。

音声起動のSiriショートカットがウィジェットになり、iOS 12以降「ヘイ、Siri、Citymapperで帰宅ルートを教えて」と命じてCitymapperを起動して乗り換え案内を参照できるようになった。iOS 13では Siriショートカットを起動するためのボタンが追加された。

さらに便利なのは一定の条件で自動的にショートカットを起動する設定ができるようになったことだ。たとえばCarPlayの位置情報やもっと手軽なNFCタグを使って特定の動作を実行させるシナリオを設定できる。たとえば、

  • CarPlayやBluetoothを利用したカーオーディオにiPhoneを接続すると自動的にプレイリストを再生する。
  • 機内モードに設定するとスクリーンの照度を落とし、省電力モードになる。
  • ベッドサイドスタンドにiPhoneを置くとPhilips Hueスマートライトを消灯する、等。

アプリのリファイン

Apple製アプリはすべてアップデートされた。その度合はアプリごとにさまざまだ。特に写真アプリには非常に大きな変化があった

写真: デザイン、機能ともまったく別物になった。これまでの平凡なグリッド表示ではなくメインタブの下に4つのタブが置かれ、ライブラリーの検索がはるかに効率的にできる。

「年」タブにはその年に撮影した写真がまとめられる。「月」タブではiOSがAIの力を借りて写真を同一イベントにまとめ、もっとも興味を集めそうな写真から表示する。その日に撮影した写真は「日」タブにまとめられる。なんらかの理由で同一の写真が保存された場合、重複分は自動的に隠される。

「すべての写真」タブには従来どおり延々と続くグリッドにカメラロールの写真がすべて表示される。e. Live PhotosやLive Videosはプレビューで自動再生される。私自身は自動再生は好みではないが、ユーザー間で要望が多かったのだろう。

カメラの改良はさほど大きなものではないが、ポートレートモードで人物の髪の切り抜き精度がアップした。また編集機能も多少改良された。

マップ: マップ・データが引き続き改善されているが、一般ユーザーは気づきにくいかもしれない。乗り換え案内がリアルタイム情報になり、場所のリストを友だちと共有できるようになった。もっともCitymapper、FlightLogger、Mapstrなどの専用アプリを代替できるところまでは行っていない。

Look Around機能が追加され、現地の写真が見られるようになった。これはGoogleマップのストリートビューに似た機能でAppleストリートビューといえば分かりやすい。私は土地勘のあるサンフランシスコのマップで試してみたが、単に360°パノラマというだけでなく、立体感の高い3Dにもなる。

メッセージ: 以前から要望が多かった機能がいくつか追加されている。プロフィールに名前、写真を表示できるようになった。私はデフォールトの灰色のそっけないアバターが嫌いなのでこれはありがたい。

ミー文字を表示できるデバイス(A9チップ搭載)であればステッカーで共有できる。検索機能も強化され、やっと実際に役立つものになった。アドレスや特定のメッセージをすばやく探して当てることができる。

ヘルス: デザインは変更されたが機能そのものにはさほど大きな変化はない。ただし新iOSでは生理周期のトラッキングと予測ができるようになっている。

プライバシーとセキュリティー

iOS 13はこの部門に力を入れている。特に注目は「Apple IDでサインイン」の機能だ。残念ながら私のベータ版にはこの機能が表示されないのでまだ実地に試していない。しかし同僚のSarah Perez記者が詳しく解説しているので参考にしていただきたい。

現在新たにサービスやアプリにアカウントを作る場合、メールアドレスを始め多数の個人情報の入力を求められるのが普通だ。「Googleでサインイン」や「Facebookでサインイン」もこれらのアカウントが持っている個人情報がどれほどサードパーティーに渡るの不明だった。これに対して「Appleでサインイン」の場合、Appleがランダムに個人情報を生成してアカウントを生成する。Appleはアカウントの継続利用に必要なユニーク識別子以外のデータを保存しないためプライバシーを侵害されるおそれが非常に少なくなる。識別子はiCloudのキーチェーンに保存される。

またiOS 13では位置情報に関するプライバシー・コントロールも強化されデフォルトでBluetoothのスキャンをブロックする。これはユーザー知らないうちにアプリが現在置情報をアップロードするのを防ぐため4だが、多くのアプリは自動的に周囲のBluetoothを探すよう設定されているので作動に問題が生じる可能性がある(略)。

その他

iOS 13には下記のような改善も含まれている。

  • アプリのアップデートの際、ファイルサイズが小さくなり、スピートがアップした。iOSはすべてのファイルをダウンロードするのでなく、当該デバイスに必要なファイルだけを要求する。
  • アーカイブ・ファイルをzip/unzipできる。
  • メールのフォントの種類、サイズ、色などをカスタマイズできる。インデントができ、ブレット付もリストを作れる。
  • 「iPhoneを探す」と「友だちを探す」が「アプリを探す」に統合された。まだ試したわけではないが、理論的には「友だちがどこかに置き忘れたデバイスを探す」こともできるはずだ。情報はすべてエンド・ツー・エンドで暗号化されているためのぞき見されることはない。

まだ試せていない機能

  • CarPlayが一新されたというが残念ながら私は自動車を持っていない。
  • セキュリティーカメラがHomeKit互換ならファイルをiCloudに保存できるという。
  • ARKitも改善されたらしい。
  • App Storeからカスタム・フォントをインストールしてアプリで利用できる。
  • 音楽アプリで歌詞をカラオケ・スタイルで同期表示できる。
  • リマインダーのデザインが改良されたというが、以前のリマインダーを使ったことがないので評価できなかった。新しいリマインダーの評判はいいようだから使ってみるべきかもしれない。.

全体としてiOS 13にフレッシュな空気感が漂っている。すべての機能が少しずつ改善され、使いやすくなっている。ドラスティックな変化はほとんどなかったが、iOSのプラットフォームとしての快適性は大いに向上したと思う。

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滑川海彦@Facebook

すべての人間を写真から消してくれるアプリが登場

人間嫌いでありながら元気な都市に住んでいる僕には、毎日不平のタネが尽きない。建物などそこに恒久的にあるものを撮ろうとすると、必ず群衆が写り込んでくるのなんかとくに嫌だ。でも、撮った写真から人間を削除するBye Bye Cameraアプリを使えば、その悩みもやっと解消する!

それはDo Something Goodに出品されているアートのつもりのアプリだが、ときどきアートには実用性がある。この創作グループ、中でもとくにアーティストのdamjanskiは、例えば人間を排除するCAPTCHAや、Googleの2つの会話エージェントによる対話など、デジタルのいたずらをいろいろ作ってきた。

今回にアプリについてdamjanskiがArtnomeに語っているところによるとそれは、「人間が絶滅した後の時代のためのアプリであり、自撮りや個人といった虚栄をすべての写真から取り去る」のだそうだ。幸いにも、犬は消えない。

でもアプリは人間が意図的に動かすのだから、人間が必要では? 世界から人間がいなくなったら、どうなるの? などと考えこんでもいいけど、幸いにしてこのアプリにはすべての人間を消滅させる気はない。

Bye Bye Cameraは、研究者向けに一般公開されているAIツールYOLO(You Only Look Once)を使っている。とても効率のいいオブジェクトクラシファイア(物を分類するソフトウェア)で、写真の中の人間の輪郭を素早く見つけて、Adobe(アドビ)なら「状況を生かした塗りつぶし」(context-aware fill)とでも呼びそうな機能のツールで、人間がいたところを背景で塗りつぶす。塗りつぶしはやや雑だが、確実に人間は消える。

楽しいプロジェクトだが、どこからか文句が来るかもしれない。人間性に関する議論を惹起したり、「誰でも使えるAI」の危険性、なんて話題にまで発展する可能性もありそうだ。

Bye Bye CameraはiOSのアプリストアで3ドルでダウンロードできる

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルがiOS 13、iPadOS 13のベータ版を一般公開

iOSやiPadOSが今後どうなるのか誰でも試してみることができるようになった。Apple(アップル)は先ほどiOS 13、iPadOS 13の最初のベータ版を一般公開した。

これらのOSはモバイルデバイスの2大陣営の一方であるiPhoneとiPadに搭載される。このバージョンは.現在デベロッパー向けに公開されているベータとは異なり、99ドルの有料デベロッパーアカウントを取得する必要がない。ただしあくまでベータ版だということに留意すべきだろう。

正式な安定版が公開されるのは今秋これまでの例だと9月だが、それまでの間もベータ版は数週間ごとにアップデートされる予定だという。一般のユーザーに実際の環境で利用してもらいフィードバックを収集するのはバグフィックスに非常に効果的な方法だ。

いつものとおり、アップルの一般向けベータのアップデートはデベロッパー向けベータのアップデートと同期しているはずだ。アップルはiOS/iPadOS 13のベータのv2を先週公開したところだ。今回の一般向けベータはデベロッパー向けベータのv2とほぼ同内容と考えていいだろう。

ただしベータ版は普段メインで使っているデバイスにはインストールしないほうがいい。各種のバグが含まれていることに加えて、いくつかの新機能はまだ作動しない可能性がある。レアケースだが、相性によってはベータ版はデバイスを文鎮化することもないではない。

私はデベロッパー版ベータを使っているが、まだバグが非常に多い。開けないサイトもあるし、作動しないアプリもある。

万一作動しなくなっても仕事や生活に支障ないiPhone、iPadを持っていて、いち早くベータ版を試してみたいなら、インストール方法は次のとおりだ。アップルのベータサイトを開き、コンフィギュレーションプロファイルをダウンロードする(Apple IDとパスワードの入力を求められる)。このファイルはiPhone、iPadにベータ版を正式版のアップデートと同様にインストールするようを指示する。

コンフィギュレーションプロファイルはデバイス上のSafariから入手することもできるし、AirDropを使って転送することもできる。再起動して「設定」アプリを開く。9月の正式版ではこうした手続は不要で自動的にアップデートが行われるはずだ。このときにベータ用コンフフィギュレーションプロファイルを削除できる。

ここでiOS 13の新機能について簡単に復習しておこう。デザインの変更では暗めの場所で見やすいダークモードが目立つが、これ以外にも全アプリ共通で使い勝手、感触が改善されている。写真アプリではギャラリー表示が可能になり、写真やビデオのオープレイ、高度な編集も可能人なった。

新バージョンの重要な変更点の1つはプライバシー全般の強化とSigh in with Apple(アップルでサインイン)のサポートだ。これにより個人情報をサイトやアプリの運営者に渡すことなくアカウントが作れるようになった。サードパーティーがBluetoothやWi-Fiからバックグラウンドで位置情報などを入手しようとすると、警告のポップアップが出る。Look
Aroundという新しい機能はアップルのマップにGoogleのストリートビュー的な現場写真を追加する。これは今のところ一部の都市のみカバーしているが、3D表示可能なので試してみる価値がある。

メール、リマインダー、メッセンジャーをはじめアップル製アプリ多数アップデートされている。リマインダーには各種の操作を簡単に実行できるツールバーが新設された。メッセージではユーザーのプロフィール写真が表示できる、アニ文字やユーザー独自のミー文字を共有できるようになった。メールはヘルスケアアプリでは生理周期をモニターする機能が追加されている。またデスクトップパソコンのようにファイルを操作できるようになった。Safariではサイトごとの設定機能が強化された。その他iOS 13の新詳細はTechCrunchのこの記事(英語)を参照いただきたい。NFC(短距離無線通信)のサポートについてはこちらに詳しい。

今回始めてアップルはiPhone向けと別個にiPad向けOSを発表した。iPadOSのリリースにより大画面を生かした複数アプリの表示や高機能なスタイラス、Apple Pencilのサポートなどタブレット特有の機能の追求が可能になった。またパフォーマンス面でもSafariその他のアプリがmacOS同等の能力を備えるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

YouTubeは悪質コメント対策としてコメントをデフォルトで隠す方式をテスト中

YouTubeのコメント欄は評判が悪い。「インターネット上で最悪」「YouTube全体の有毒な文化の反映」「クリエイターはむちゃくちゃなことをしないと報酬がない」などとも言われた。大騒ぎになったものの中には、児童虐待自殺者の実写ビデオ危険な「奇跡の治療」の宣伝共謀罪の仲間集めなどがある。そこでYouTubeは、デフォルトでコメントを隠すデザイン変更を検討している。

XDA DevelopersがインドのAndroidデバイスでそのテストを最初に目撃した。従来、YouTubeのiOSとAndroidのモバイルアプリではコメントが目立つ場所にない。ビデオは画面上部に出るが、その下には追加、共有、その他、評価などのエンゲージボタンがあるだけだ。さらにその下はYouTubeのアルゴリズムからの推奨ビデオ「次の動画」がある。本当にコメントを見たければ、ページの底までスクロールしなければならない。

テストでは、そのコメント欄すらまったくなかった。その代わり、ボタンをクリックして別の場所へ行かないとコメントは見られない。

その「コメント」(Comments)ボタンは、ビデオの直下の、低く評価と共有の両ボタンの間にある。これでコメントが今後増えるのか、減るのか、横ばいか、それもYouTubeは知りたいのだろう。

ユーザーは、スクロールしてもコメントは見られず、ボタンをタップする必要がある。とはいえ、これまでのように延々とスクロールしないとコメントを見られないのとは、どちらが使いやすいのか?ボタンのほうが楽かもしれない。

XDA Developersの記事によると、そうやって表示した新しいコメント欄は、ページをリフレッシュすれば新しく加わったコメントも見られる。ウィンドウ上部の「X」ボタンをタップすればコメント欄は閉じる。

インドのAndroidデバイスでテスト中とのことだが、現にiOSにもあるし、地域も特定されていない。つまりテストは広範囲に行われていて、インド向けにローカライズされたアプリの機能ではない。

このコメント欄の変更が登場した背景には、YouTubeのコメントがいじめや虐待、口論など、何の役にも立たないコンテンツの棲家になってるだけでなく、小児性愛者が悪用するツールになってることがある。彼らは徒党を組み、コメントでコミュニケーションして、ビデオやタイムスタンプを他と共有している。

YouTubeは最初、子どもが登場するビデオでコメントを無効にした。もっと最近では子どものいるコンテンツを別のアプリに移すことを検討している。子どもビデオをたくさん見られるプラットホームが全世界的に完全オープンになることのおそろしさを、まず検討してほしいところだ。

YouTubeのスポークスパーソンは「Comments」ボタンのテストの件を確認したが「小さな実験をたくさんやってる中の1つにすぎない」と軽視の態度を見せた。

そのスポークスパーソンはこう述べた。「人々にとって重要な意義のあるビデオの発見や視聴、共有、対話等がもっと容易にできるように常に実験を重ねております。ビデオを見るページにコメントをどのように表示すべきかについても、いくつかのオプションをテストしています。ご指摘の機能も、YouTubeが常に行っている小さな実験の1つです。実験のフィードバックに基づいて、機能の一般公開の是非を検討することになります」。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Apple WatchはwatchOS 6で内蔵アプリも削除できるようになる

Apple Watchを持ってるけど要らないアプリがたくさんあるのはいやだ、という方に朗報がある。新しいオペレーティングシステムwatchOS 6が今年後半にリリースされると、Apple Watchのオーナーは、デバイスに最初からあるファーストパーティ製のアプリをこれまでよりも多く削除できる。これまで削除できなかったアラーム、タイマー、ストップウォッチ、リモコン、カメラリモコン、ラジオなどに加えて、心電計や呼吸、ノイズ、生理の周期チェックなどの健康関連アプリも消せる。

Apple Watchのオーナーは現在、アプリストアからダウンロードしたサードパーティアプリは簡単に削除できる。アプリを押したままにすると表示される「X」をタップしてもよいし、あるいはApple Watchのアプリの設定へ行って「Show on Apple Watch」をオフにする。

また、多くの内蔵アプリをiPhoneから削除できるし、そうすると、それらに対応するApple Watchのアプリも削除される。

でもiOS側に何もないWatch専用アプリ、タイマーやラジオなどは削除できない。

それが、今秋ローンチされるwatchOS 6で変わるのだ。

今週Appleはこれらの、それまで削除できなかったアプリの一覧を、アプリストアのリストで発表した(下図)。

アプリのリリース日–画像提供: Sensor Tower

これらのアプリは、ユーザーが削除できるけど、気が変わったらアプリストアから再インストールできる。削除の仕方は、これまでのサードパーティアプリと同じく、アプリを押し続けると出る「X」をタップする。

内蔵のiOSアプリやWatchOSアプリでも、削除できないのがある。心拍やメッセージなどがそうだ。

Watchのデフォルトアプリの多くが削除可能になることは、オーナーにとって好評だろう。数年前にはiOSの内蔵アプリの一部も、iOS 10のリリースで削除可能になり、やはり好評だった。Stocks(株価アプリ)を削除できたときは、あなたも嬉しかったでしょ?

やはりApple Watchでも、最初からあるデフォルトアプリを全部使いたいユーザーはあまりいないのだ。

Apple WatchのBreathe(呼吸)アプリのセルフケアバイブなんて、全然関心のない人もいる。またもちろん、最近ローンチされたApple Watchの生理の周期チェックアプリは、女性にしか用がない。

この変更が発表される前には今月初めのWorldwide Developer Conference(WWDC)でアップルは、watchOS 6でApple Watchに専用のアプリストアを設けると初めて発表した。これで、WatchアプリのiOSからの独立性が強まる。iPhoneやiPadのアプリに同伴しなくてもよい。必要なければデベロッパーは、iOSバージョンを作らなくてもよい。

* 原注: 今提供されているwatchOS 6 betaにはこの機能はないが、Apple方面に詳しい情報筋によると、アプリは確かに「削除可能」になるようだ。

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Google Stadiaのパフォーマンスはインターネット接続のスピードでどう違う?

ゲームプレイを双方向ストリーミングで提供するGoogleのクラウドサービスStadiaは、米国時間6月6日のローンチに際してさまざまな情報や資料が提供された。バイスプレジデントのPhil Harrison氏が提供してくれたのは、ユーザーのインターネット接続のクオリティの違いによる、このサービスのパフォーマンスの違いに関するデータだ。そのトップにあるのは、4Kの解像度+HDRのカラー+60fpsのフレームレート+5.1サラウンドサウンドで、このクォリティを得るためには少なくとも35Mbpsの接続が必要だ。

4KでなくHD1080pでよければ、HDR+60fps+5.1サラウンドのままで20Mbpsもあれば十分だ。そしてGoogleはストリームの円滑性の最適化を60ftpの前提でずっと下のほう、10Mbpsからさらにその下まで行っている。そのレベルではストリームの解像度は720pとなり、サウンドはサラウンドではなくステレオになる。

Harrison氏は「Staidaではゲームを誰でも楽しめるようにしたかった」という。誰でもというのは、インターネットの接続のスピードだけでなく、使えるデバイスのこともある。今回のローンチの時点でStadiaは、テレビ(+Chromecast Ultra)、デスクトップ、ラップトップ、タブレット(+ブラウザー)、スマートフォンで使えるが、最後のスマートフォンは当面、Pixel 3とPixel 3aのみ(+Stadiaアプリ)のみだ。

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iOS 13で写真アプリが大改良、目当ての写真がさらに見つけやすく

iPhoneの上で写真を見つけようと思ったら、どうするか?やり方はたくさんあるが、でも正直なところカメラロールへ行って光よりも速くスクロールし、自分の目が目的の写真を正しく見つけてくれることを信じるというやり方が圧倒的に多いだろう。でも今度からは「写真」アプリの新しいレイアウトによりそれが変わるかもしれない。写真を見つけやすいように、日、月、年別にまとめてくれるのだ。

現在、写真アプリは混乱の巣窟だ。写真を整理する方法はいくらでもあるが、どれ1つとして正しいとは思えない。「For You」タブには最近の一定期間の、ランダムに選んだランダムなお勧め写真がある。それらを「1年前」「春」「旅行」「食事」などで検索できる。たくさんの小さな画像を日付順に並べてくれる機能もあるけど、小さすぎてよくわからない。だからみんなカメラロールを自分でスクロールしまくる原始的な方法に頼るのだ。

WWDCで発表された、Days(日)、Months(月)、Years(年)のテーマでそれが変わるかもしれない。そしていろんなタブ、多すぎるぐらいのタブがあってそれらの期間を指定できる。

そのデフォルトのモードは単なるカメラロールに似ているが、でもDays(日)を選ぶと、ライブフォトが有効なままで、それぞれの日のいろんな写真がハイライトされる。次の日ヘ行くのも簡単だ。もっと新しい写真が下のほうへ出てくる。

Months(月)を選ぶと、各月の写真が場所やイベントごとにまとめられている。Years(年)でも同じだが、各年のアルバムの表紙には同じ日の写真が載る。例えば、誰かの誕生日パーティーに行った日の写真とか。

写真アプリには前から、特定の日付を指定する機能があるけど、それよりも今度の方法の方がいいね。ある年を選んで、さらに月、日、と大量の写真をかき分けていく。カメラロールの単純なスクロールよりもずっと有意義だ。とはいえ、カメラロールスクロール主義を完全に放棄することは絶対にないだろう。

以上は、iOSのマイナーな変化にすぎないが、写真アプリはなにしろ使う頻度が多いから、写真を見つけやすくなったことは相当重大な変化と言えるだろう。

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ファーウェイのHonor 20 Proなどミッドレンジの旗艦機は最高級機に負けていない

スマートフォンの売れ行きは、かなり前から下り坂だ。理由はいろいろあるけど、詳しく知りたい人は先週のぼくの記事を読んでみて。そこでは高級機の高額化が原因の上位に挙げられている。著名ブランドではフラグシップモデルが1000ドルを超すのが当たり前になっている。

この状況を悟った大手はフラグシップ機の廉価版を出し始めた。iPhone XR、Galaxy S10e、そしてPixel 3a。でも最近のミッドレンジ機は彼らに負けていない。それどころか、スマートフォンの高級機の指標は価格が4桁であることではない、とわれわれに納得させ始めている。

Honor 20 Proもこのジャンルに当てはまり、最近発表されたOnePlus 7 ProやAsus ZenFone 6などの仲間として、最高級機の仕様をフラグシップのかつてのリーズナブルな価格で提供できることを証明して見せた。

ただしもちろん、この新製品の価格を云々する前には、Huawei(ファーウェイ)のブランドであるHonorが米国内で買えるようになるのかを問題にしなければならない。ドナルド・トランプ大統領の中国との貿易戦争が今難しい局面だから、これもまた難しい問題だ。でもロンドンで599ユーロと発表されたから、米国で買えるとしたら670ドル(約7万4000円)ぐらいだろう。

このスマートフォンはファーウェイの最新高性能プロセッサーであるKirin 980を使用、ディスプレイ 6.26インチでカメラ用のパンチホールがある。背面カメラは4機構成(117度広角、48mpメイン機、望遠、そして接写)で、特にに接写用マクロレンズが面白い。発売は6月から7月にかけて、ということだ。

ファーウェイの締め出しはともかく、このような手頃な価格の高級機が今後の著名ブランドの製品と価格戦略にどんな影響を与えていくだろうか。そのへんを、見守りたいね。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleのファーウェイ制裁参加で欧州にショック拡大中、脱米模索も

米中貿易戦争は大きくエスカレートしつつある。中国を代表するテクノロジー企業、Huawei(ファーウェイ)に対し、Google(グーグル)がハード・ソフトの新規移転を停止したことはヨーロッパにもショックを広げている。ヨーロッパのテクノロジー企業もファーウェイと絶縁しないかぎり米国の禁輸ブラックリストに掲載される可能性が出てきた。

Reuters(ロイター)の報道によれば、米国時間5月20日、ヨーロッパの大手半導体メーカーであるInfineon Technologies、AMS、STMicroelectronicsの株価が急落した。 これらの企業はアメリリカが同国企業に対し、ファーウェイとの取引を禁止する行政命令を出したことを受けて、ファーウェイへの出荷をすでに停止したか、近く停止するという。

ハイテク分野のサプライチェーンは複雑にからみあっており、テクノロジーでは米国が優れているが、ヨーロッパではファーウェイがモバイル、ITネットワークのコンポネント供給者として地歩を築いていた。米国の厳しい禁輸措置により、EUのテクノロジー企業は大小を問わず政治的な戦いに巻き込まれることとなった。

たとえば、小さな会社ではあるが、フランスのスタートアップであるQwantがそうだ。 同社はプライバシーを優先した検索エンジンでDukDukGoとともにグーグルに対抗しようと試みていた。EUが反トラスト行為の疑いでグーグルのAndroidに制裁を課して以来、同社はグーグル以外の検索エンジンとしてヨーロッパで販売される有力スマートフォンにデフォールトで搭載されることを狙っていた。

その最初の大型パートナーがファーウェイだった。Qwantには、米中貿易戦争の激化以前に、EUのAndroidライセンスの見直しによる値下げに関連して価格面で逆風が吹いていた。そうではあっても米中貿易戦争の激化はスマートフォンのサービスのあり方を見直し、公平な競争条件をを構築しようとするEUの努力を無にする深刻な危険がある。

Googleのファーウェイへのテクノロジー移転の中止がきっかけとなってAndroidに用いられるコンポネントの供給が全面的に停止されるようなことがあれば間違いなくそうなるとロイターは観測している。

スマートフォンにおけるEUの反トラスト措置の核心はAndroidデバイスとグーグルのポピュラーなアプリをアンバンドルすることだ。これによりスマートフォンメーカーはグーグルのブランドを維持したまま完全にグーグルの支配下にあるのではないデバイスを販売できる。例えば、Playストアをプレロードするものの、デフォールトの検索エンジンやブラウザにグーグル以外のプロダクトを設定するなどだ。

しかしグーグルが(現行モデルでは継続されるとしても)ファーウェイに新しいAndroid OSやGoogle Playストアを提供しないとなれば、こうした構想は崩れてしまう。ロイターの報道に対するグーグルのコメントでは、まだ詳細は決定されていないようだ。広報担当者は以下のように述べている。

グーグルは(大統領の)行政命令を遵守するため、今後の行動を慎重に検討している。われわれのサービスのユーザーを保護するため、Google PlayとGoogle Play Protectによるセキュリティーは既存のファーウェイ端末に対して引き続き提供される。

これに対し、Qwantの共同ファウンダーでCEOのEric Léandri氏は、我々の取材に答えて「Googleは過剰反応している」として次のうように述べた。

トランプ大統領が正確にどういうことを言ったのか知りたい。グーグルは過剰反応しているのではないか。私は驚いている。(大統領命令は)そこまで要求しているようには思えない。。

ファーウェイがブラックリストに載せられるのであれば、他の中国企業はどうなる?ヨーロッパで販売されるスマートフォンの60%前後は中国から来ている。ファーウェイかZTEだ。OnePlus(ワンプラス)やその他、ポピュラーなスマートフォンはすべて同じ(米国による制裁の)リスクを負うことになる。

Nokia(ノキア)のような市場占有率の低いスマートフォンも中国の大手企業との提携で製造されている。つまり我々は(Androidという)単一のOSに頼るべきではない。Google PlayストアはGoogle検索と同じくらいスマートフォンにとっては重要だ。(略)

Léandriは「Qwantはファーウェイの対応を注視している。ファーウェイは独自のアプリストアを搭載したデバイスをヨーロッパで提供することにあるかもしれない」と述べた。

TechchCrunchの取材に対し、EU欧州委員会のデジタル単一市場の広報担当者はサイバーセキュリティーを強化したもののファーウェイ制裁を見送ったときの声明を繰り返し「EUメンバー諸国は国家安全保障に有害と認められたならば、そうした企業を市場から排除する権利を有する」と付け加えた。

またロイターの報道によれば、ドイツの経済相は米国のファーウェイ制裁がドイツ企業に与える影響の調査を始めたという。

米国の対中経済制裁の影響は広汎かつ深刻だが、Jollaのようなスタートアップには追い風になるかもしれない。同社はSailfishというヨーロッパ独自のAndroid代替OSを開発している。(略)米中の緊張が高まるにつれ、こうしたヨーロッパ独自の規格はリスク分散の手段として注目されるかもしれない。

画像:J. Scott Applewhite

(日本版アップデート)アメリカ政府はFuaweiに対する制裁措置を一時的に緩和するという。これはすでにライセンスされた技術については期限つきで利用を認めるというもので、Googleもこれに沿った声明を発表している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Googleの旅行プランニング機能がGmailと統合されて便利になった

Googleは米国時間5月14日、ウェブ上の旅行プランツールの重要な改良を発表した。昨年モバイルで同様のツール集をローンチした同社は本日、ウェブ上のgoogle.com/travelで、過去のすべての旅の情報を見られるほか、検索をフライト、ホテル、パッケージの3つのどれかに容易に切り替えられるようになったことを発表した。

これでやっと、Googleの各種旅行サービスがひとつの傘の下に収まることになる。GoogleがITAを買収したのは9年前だから、もっと早くてもよかったという気はするけどね。

Google Tripsが、新しいサイトのランディングページになり、ユーザーの現在の予約情報や目的地に関する情報がまとめて表示される。その情報をGoogleの検索やマップに持ち込むこともできる。そのためにGoogle.com/travel(略してGoogle Travelと呼ぼう!)は、ユーザーのGmailの受信トレイから確認のメールや受領通知などをもらって、ユーザーの旅のタイムラインを作る。

これでウェブとモバイルの両方で機能がそろったから、どんなデバイスからでも自分の旅のプランにアクセスできる。ただし前と同じく、Googleのサービスの上で予約はできないので、ここからさらにエアラインやホテルの予約システムへ行って予約を完了することになる。

フライトやホテルの検索エンジンは前と同じだが、前はフライトとホテルのパッケージを買うこともできた。ただしそれは、うまく隠されていた。今度からは最初に料金表が出て、ホテルやフライトの検索へ行く。

発表声明では「目標は旅行のプランニングを単純化することで、そのために必要な情報を早く見つけられるようにし、別のデバイスの上で何をどこまでやったかも、正確に分かるようにした。今後はGoogleマップとGoogle検索とgoogle.com/travelを全部合わせて、旅行の計画や実行を支援していきたい」と言っている。

残念なことにGoogleは、今はなきInboxの便利な機能であるTrip Bundlesを、Inboxの閉鎖時に約束していたのにまだGmailに移植していない。それが実現するまでは、今回大改造されたGoogle Travelで十分間に合うと思うけどね。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleの低価格機Pixel 3a XLがすでにBest Buyの店頭に登場

Pixel 3aが来週のGoogle I/Oにやってくる。それはもう、一種の決まり文句みたいだったが、そのハンドセットがすでに、オハイオ周辺のBest Buyに出回っていると聞けば、今ならそれは本当だろうなと思うしかない。

Googleの旗艦機Pixelの廉価版は、マウンテンビューで行われる5月7日のキーノートでステージに登場するだろう。でも、オハイオ州スプリングフィールドのお店でそのボックスを見た、というAndroid Policeの読者のおかげで、ひと足先にお目にかかれることになった。

その写真からは、Googleがその愚かしい色の名前の慣習に固執していることが分かる。「Purple-ish」(薄紫)とか「Just Black」(真黒)という言葉が見える。前者は新色で、パッケージの写真からは、紫色の電子製品と本当に言えるのか、微妙なところだ。箱の側面に印刷されているスペックは、われわれがすでに知ってることを確認している。XLバージョンではディスプレイが6インチで、ストレージは64GBだ。

このハンドセットはPixel 3のリリースからまだ半年、という時期に出る。今週の決算報告では旗艦機の売上不振対策が発表されたが、その目玉がI/Oで登場するハードウェアだった。昨年までのI/Oにはなかったことだ。しかしGoogleによるこの製品の位置づけはどうなるのか。もともとソフトウェア企業であり、MLやAIにフォーカスしている同社は、今後どんな方向へ同機をアップグレードしていくのか。

来週マウンテンビューには何が登場するのか。その予測記事がここにある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa