Uberはインドで従業員の1/4となる600名を解雇、一部操業再開も焼け石に水

Uberは米国時間5月26日に、インドで600名を解雇すると発表した。これは同国における同社労働者の25%となる。新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックを切り抜けるためのコスト削減を目的にしている。

解雇はカスタマサポートやドライバーサポート、事業開発、法務、ポリシー、マーケティング、財務など各チームに及ぶもので、2020年5月に6700名を解雇した同社グローバルなリストラの一環でもある。

2020年始めにインドでトップのライドシェアサービスを自称した米国の大企業は、今回解雇される社員には10ないし12週分の給与と、今後6カ月間の医療保険を提供するとしている。

Uberのインドと南アジア担当プレジデントのPradeep Parameswaran(プラディープ・パラメスワラン)氏は、スポークスパーソンを介して次のように述べている。「新型コロナウイルスの影響とその回復の見通しの困難さゆえに、Uberインドには労働力の縮小以外の方法がなくなった。ドライバーとライダーのサポートを始め、他の職種にもその影響は及ぶ。この人員削減は、今月すでに発表したグローバルな雇用縮小努力の一環である。本日はUberファミリーを去る仲間と会社の全員にとってとても悲しい日だ。しかし一度決定した以上は、未来への確信を持ってともに前進して行きたい」。

さらにパラメスワラン氏は「辞めるみなさんに、お詫び申し上げたい。ライダーとドライバーパートナーへのこれまでのご貢献に、心からの感謝を申し上げたい」と付け加えている。

Uberの発表前には、地元のライバルであるOlaが同様のコスト削減を強いられている。それにより先週は、同社の総労働力の35%にあたる1400人が職を失った

インドは2020年3月の終わりごろにロックダウンを発表し、全国のすべての公共交通を閉鎖した。しかし数週間前から政府は規制をやや緩和し、OlaやUberなどが全国的に新型コロナウイルス患者の密度が高くない地域で操業を再開している。ただし、Uber Poolなどの相乗りサービスは含まれていない。

世界のほとんどの場所でそうであるように、インドでも新型コロナウイルスのアウトブレークによりフードデリバリーや病院、旅行などの産業が止まってしまった。顧客たちが閉じこもることで、フードデリバリーのSwiggyとZomatoは合わせて2600人を解雇した(Swiggが2100人)。Uberのインドのフードデリバリー事業は、2020年始めにZomatoに売却されている

旅行と病院では、MakeMyTripとOyoが大幅な売上減により、最近の数カ月で数千名を解雇または一時解雇している

画像クレジット:Anindito Mukherjee / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Uberが新型コロナ禍でさらに3000人解雇、一部オフィスも閉鎖

Uber(ウーバー)は従業員3000人を追加で解雇する。Wall Street Journalが最初に報じている。Uberは45カ所のオフィスを閉鎖し、貨物や自動運転車テクノロジーといった分野の取り組みも見直す。

「難しい決断をしなければならないことはわかっていた。公開会社だからではなく、あるいは株価を守ったり、役員会や株主を喜ばせたりするためではない」とUberのCEO Dara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は5月18日に従業員に送ったメモの中で述べている。TechCrunchはメモの内容を確認した。「世界中の都市にとって必要不可欠なサービスであるという我々の将来のために、何百万という人々や事業者が我々を頼っているという事実のために決断した。成長、拡大、イノベーションを続けるのに新たな資金や投資家に頼ることが今後はないよう、自立性を確立しなければならない」。

米証券取引委員会に提出された書類によると、レイオフの一環として同社は退職給付金やその他の福利給付で1億4500万ドル(約156億円)を従業員に支払い、オフィス閉鎖では最大8000万ドル(約86億円)がかかる見込みだ。

今回のレイオフの数週間前には、Uberはコスト10億ドル(約1074億円)を節約するために従業員3700人を解雇した。新型コロナウイルス( COVID-19)パンデミックの影響で、同社はこれまでに従業員のおおよそ25%を解雇した。

新型コロナで乗車事業はかなりの打撃を受けている。同社によると、具体的には乗車は80%減った。しかしフードデリバリーは絶好調だ。2020年第1四半期のプラットフォーム利用総額は46億8000万ドル(約5024億円)で、2019年同期比52%増と大きく成長した。

「Eatsの成長は加速しているが、社の経費をカバーできるほどではないことをはっきり伝えておきたい」とコスロシャヒ氏はメモの中に書いている。「Rides事業でそうだったように、我々が取っている行動はEatsの収益化につながると信じている。しかし一晩では無理だ」。

一方、WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)とBloomberg(ブルームバーグ)によると、Uberはフードデリバリー事業UberEatsを増強するためにGrubHub買収を交渉中だ。WSJの報道では、Uberが2020年初めに買収の話を持ちかけたが、協議はまだ続いているとされている。Bloombergは買収交渉は2020年5月にもまとまる、と報じている。だが、コスロシャヒ氏はメモでは買収については触れなかった。

主要なサービスを整理するという取り組みの中で、Uberは立ち上げて1年も経たないIncubatorを閉じる。またAI Labsもなくし、シフト業務の労働者をマッチングするために2019年10月に立ち上げたサービスUber Worksの代替も探す。

今回の解雇ではドライバーは影響を受けない。ドライバーは現在、従業員ではなく独立請負業者として分類されている。それでも多くのドライバーが新型コロナ禍の中、手厚い保護と社会保障を求めて声を上げ続けている。先週ドライバーたちは、Uberに対し州の失業者保険基金に拠出するよう抗議活動を行った。ドライバーたちはまた、ギグワーカーを独立請負業者として今後も分類することができるようUberがLyftやDoorDashと共に提案した投票の取り組みを断念することも求めている。

画像クレジット: David Paul Morris/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

フォルクスワーゲンが全電動ID.3ハッチバックを6月に販売開始

Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、全電動ハッチバックID.3の正式版を2020年6月から一般顧客向けに販売する計画だ。まずは予約分から正式注文を受け付ける。

画像クレジット:Volkswagen

ID.3 1stと呼ばれる初代の正式版を予約した顧客は、6月17日以降に車の注文ができるようになる。フォルクスワーゲンの取締役であるJürgen Stackmann(ユルゲン・スタックマン)氏がツイッターで明らかにした。フォルクスワーゲンは、最初のエディションに対して、3万7000台を超える予約を受け付けていた。ただし実際の台数は3万に制限されるはずだ。スタックマン氏によると、右ハンドル車の注文は7月に開始されるという。

同社は2020年4月に新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのために中止されていたドイツのツヴィッカウ工場でのID.3の生産を再開すると発表していた。今回の発表はそれに続くものだ。ID.3 1stの生産は4月23日に再開されたものの、当初は生産能力が低下し、サイクルタイムも長くなっていた。

ID.3は、同社の新しい全電動車であるIDブランドにおける最初のモデルであり、2025年までに毎年100万台の電気自動車を販売するという野心的な計画の開始を飾るものとなる。ID.3自体はヨーロッパでのみの販売となるが、IDブランドのその他のモデルは北米でも販売される。

このID.3ハッチバックは4ドアの5人乗りで、VWゴルフと全長が同じだ。ただしID.3の方がオーバーハングが短いため、ホイールベースはゴルフより大きく、室内空間は広くなっている。同車のスペシャルエディションの価格はドイツで4万ユーロ(約460万円)以下になると、同社は以前に明らかにしていた。

フォルクスワーゲンは、まずこのID.3のスペシャルエディションの注文分から納車を開始する予定だ。顧客は、1000ユーロ(約11万5000円)の手付金を支払って、スペシャルエディションを予約注文していた。同車によると、ID.3 1stには初年度で最大2000kWhまでの無料充電が付属するという。これは同車の充電アプリであるWeChargeに接続され、全ヨーロッパをカバーする急速充電ネットワーク、IONITYを利用可能なすべての公共充電スタンドで有効となる。

フォルクスワーゲンはID.3に3種類のグレード、Pure、Pro、Pro Sを用意する計画としている。

ID.3 Pureは、45kWhのバッテリーパックを装備したエントリーレベルのモデルで、WLTP規格では概算で260マイル(約418km)の連続走行が可能。このモデルは、ドイツ市場では3万ユーロ(約346万円)以下の価格となり、18インチのスチールホイール、自動照明コントロール付きのLEDヘッドライト、LEDテールライトクラスターを標準装備する。

ID.3 ProはPureよりもバッテリーが大きく、その分走行距離が長い。またよりパワフルで、充電時間も短い。ドイツでは3万5000ユーロ(約403万円)以下から始まる価格帯となる。最上位モデルのPro Sは、19インチのAndoyaアロイホイールや「Play&Pause」デザインのペダルなど、スポーティな装備を身にまとっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Virgin GalacticとNASAが共同で2点間移動用の超音速機を開発へ

Virgin Galactic(バージン・ギャラクティック)は、米国時間5月5日にNASAとの新しい提携契約を公表した。地球上の2点間移動のための高速航空機の開発が目的だ。NASAはこれまでも、超音速航空機の開発を独自に行ってきた。Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)が製造した低衝撃波の超音速試験機X-59はその1つだが、今回のVirgin Galacticとその子会社The Spaceship Company(ザ・スペースシップ・カンパニー)との新たな提携契約では、特に持続可能な高速移動技術を民間および商用航空に適用する道を探る。

Virgin Galacticは、このプロジェクトで幸先のいいスタートが切れると確信している。その理由の筆頭に挙げられるのが、現在が保有している航空機の開発、エンジニアリング、試験飛行を行ってきた実績だ。同社にはWhiteKnightTwo(ホワイトナイトトゥー)母機や、その母機から発射されて大気圏と宇宙の境目まで到達できる有翼宇宙船SpaceShipTwo(スペースシップトゥー)がある。Virgin Galacticのシステムは、通常の滑走路から離陸しまたそこへ着陸できるように構成されている。ロケット推進式のSpaceShipTwoは、地球の大気圏と宇宙との境目をかすめて飛行でき、商用宇宙観光として客を乗せ、感動的な眺めや短時間の無重力体験を提供することになっている。

実際、Virgin Galacticの技術は2点間高速移動に最適なように思える。おそらくSpaceX(スペースエックス)とその建造中のStarship(スターシップ)を使った野心的な計画の数々によって一般に認知されるようになった2点間移動は、超高速で地球上の2点をつなぐという考え方だが、大気圏の非常に高い(現在の民間航空路線の高度よりもずっと高い)ところか、もしかしたら宇宙空間を通ることになる。高高度を飛行するのは、空気が薄く空気抵抗も低いために超高速で飛行できるからだ。例えば国際宇宙ステーションは、地球の周回軌道を90分で1周している。

SpaceXによると、Starshipならニューヨークから上海までの移動はわずか40分だという。今の飛行機なら16時間かかる。Virgin GalacticもNASAも、まだまだ所要時間を語れるような段階には至っていないが、単純に比較するならばSpaceShipTwoの最高速度はおよそ時速4000kmなのに対して、ボーイング747はおよそ988kmだ。

Virgin GalacticとNASAのこの新しい提携は、米国Space Act Agreement(宇宙法協定)に基づくものだ。これはそのさまざまな目標、ミッション、計画指令の達成に役立つとNASAが判断した団体の協力を得るためにNASAが利用するという形の協定だ。具体的にどんなものになるかを想像するのは時期尚早だが、Virgin Galacticはその広報資料の中で「乗客の満足度と環境への責任にを重視した、次世代の安全で効率的な高速航空移動のための航空機の開発を目指す」と述べている。そしてそれは「業界のパートナーたち」との共同で行われるとのことだ。

画像クレジット:Mark Greenberg / Virgin Galactic / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

Lyftが仮想インターンシップの期間を短縮し給与削減

TechCrunchが入手した情報によると、Lyft(リフト)はインターンシッププログラムを12週間から8週間に短縮し、一部のインターンの給与を半分に減らし、さらに住宅手当を廃止した。また同社もインターンシップの期間短縮と、インターンの給与の一部削減を認めている。なお具体的にどの役割や部署が影響を受けるのかは明かされていない。

今回のインターンシップの変更は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響で、Lyftが約1000人の従業員を先週削減したものに続く。Uber(ウーバー)もレイオフを行っていると報じられているが、新卒者の募集が取り消されたかどうかについてはコメントを避けた。

テック業界の羨望の的となり、またしばしば華やかなインターンシップは、パンデミックの影響を大きく受けており、米国全土の企業はプログラムを完全にキャンセルしている。このような状況でも大企業の場合は、プログラムをある程度仮想化する余裕があるという独自の特権がある。3月にLyftは、Twitter(ツイッター)やGoogle(グーグル)のような他の大手テック企業と同様に、インターンシッププログラムを完全リモート化するとTechCrunchに伝えた。Lyftが苦戦を強いられている中、さらに保守的なアプローチが取られている。今は特典があるかどうかよりも、仕事のオファーがあるかどうかが問題だ。

インターンシップが重要なのは、新しい多様な人材が集まるからだ。そしてそのキャンセルは、将来の従業員の構成に対するリスクであり、また厳しい就職市場に参入する卒業生にとってはさらなる打撃でもある。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Intelがイスラエルの交通アプリMoovitを約960億円で買収、自動運転部門を強化

イスラエルでは、スマート輸送の世界でいくつかの大きなM&Aが進んでいる。TechCrunchが入手した複数のレポートや情報筋によると、チップ大手のIntel(インテル)は、AIとビッグデータによる交通状況の分析に基づき世界約8億人におすすめの経路情報を提供するスタートアップのMoovit(ムービット)を買収する最終段階だという。買収契約は近く、10億ドル(約1070億円)程度の買収価格で完了する見込みだ。

(編集部注:インテルはその後に約9億ドル、約960億円でMoovitを買収したと発表)

Moovitの創業者兼CEOであるNir Erez(ニル・エレズ)とインテルの広報担当者に連絡しコメントを求めた。詳細は入手次第更新する。現時点では、Moovitの広報担当者はレポートの内容やTechCrunchが直接入手した情報を否定していない。

「現時点ではコメントはないが、何か変更があった場合は必ず知らせる」とMoovitの広報担当者は述べた。

Moovitは以前Intel Capitalから戦略的投資を受けている。情報筋によるとMoovitは、Mobileye(モービルアイ)を核とするインテルのイスラエルの自動車ハブの一部になるようだ。Mobileyeはインテルが2017年に153億ドル(約1兆6300億円)で買収した自動運転の会社だ。

Moovitがハブで果たす役割はまだはっきりしない。基本的に、自動運転車を導入する上で最も困難な点の1つは、信頼できるリアルタイムの交通情報データ取り込みとインテリジェントルーティング(最適な経路の選択)の実行だ。これはMoovitのコアビジネスだ。

実際、Moovitは既にMobileyeやインテルと協力している。インテルは、Moovitの最後のラウンドとなった2018年のシリーズDで5000万ドル(約53億円)の調達をリードした。その一環として、インテルの上級副社長でMobileyeのCEO兼CTOのAmnon Shashua(アムノン・シャシュア)教授がオブザーバーとしてMoovitの取締役会に加わった。シリーズDに参加したインテル以外の投資家にはNGP Capital、BMW、Sound Ventures、Gemini Israelといったそうそうたる名前が並んでいる。

人材を獲得し、それをインテルのより大きな戦略に統合することが買収の主な動機のようだ。従業員はリテンションパッケージの一部として最終的な買収金額の約10%を受け取る。詳細はイスラエルのヘブライ語の新聞The Markerによって報じられ、Wadi VenturesのアナリストであるDavid Bedussa(デイビッド・ベデュッサ)氏がTechCrunchに報告した。

最後の資金調達ラウンド時点で、Moovitには5億ドル(約530億円)以上のバリュエーションがついていたが、その後2年間で大きく成長した。

同社は都市内の最適な移動経路を教えてくれる人気のスタンドアロンアプリを開発している。Uber(ウーバー)のようなアプリとも統合し、Uberタクシー、自転車、公共交通機関、徒歩などの異なる移動手段を組み合わせるマルチモーダルルートを提供する。

Moovitは2018年にiOSAndroidウェブアプリが世界80カ国2000都市で1億2000万人のユーザーが利用したと発表した。2020年現在は102カ国、3100都市、45言語、8億人を超えている。

輸送面では、現在世界中の多くの人々が、世界的なパンデミックとなった新型コロナウイルスの感染拡大を遅らせるため、移動を控えるよう求められている。この公衆衛生危機の結果として世界経済は大きな下落局面にある。どちらも自動車業界に直接的な影響を及ぼしている。新型コロナの感染拡大を封じ込めるだけでなく、購買需要の著しい減退に対応するため、生産活動のスローダウンと次世代戦略の変更を余儀なくされている。

技術面では規模の大小を問わずあらゆる企業が、できるだけ最適化された方法でテクノロジーを活用し、物事を前に進める役に立つよう取り組んできた。特にこれは輸送関連のスタートアップの世界でも起こっていることだ。

移動の抑制によりユーザーによるMoovitアプリの利用量が大幅に縮小するなか、同社は一連の新型コロナ関連サービスを開始した。これは、今なお仕事を続け、移動を必要とする人々へのサービスだ。

サービスには、トランジットデータマネージャー(通常のB2B製品と異なり無料で提供されている)が含まれている。これは最新のトランジットデータ(経路情報)と交通量データの両方を受信し、短時間で大量の処理を迅速に行い、ユーザーは最新の情報に基づき最適なルートを選択できる。

また、Moovitアプリのユーザーがアラートを受け取れるリアルタイムサービスも開始した。さらに「緊急モビライゼーションオンデマンド」サービスも開始した。これにより、交通サービスのマネージャーはバスをより迅速にルートに再配置して、公共交通機関を利用しているエッセンシャルワーカーにより良いサービスを提供できる。

Moovitがさらなる資金調達を狙っていたのか、他の多くのスタートアップと同様に資金調達に不安を感じていたのか、あるいは買収提案の内容が良すぎて断れなかったのか、そもそも買収の話は新型コロナ前からあったのか、いずれも定かではない。Moovitのビジネスの規模と範囲を考えると、当面は進める価値があるビジネスのように見える。

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(以下、続報の要約)

インテルは5月4日、Moovitを約9億ドル(約960億円)で買収したと発表した。ただし、既に保有する持分の価値増加分を差し引くと、買収で支払う金額は8億4000万ドル(約896億円)となるという。

MoovitのテクノロジーはMobileyeの「Mobility as a Service(MaaS)」の拡大・強化に利用する。Mobileyeのドライバーアシスタンステクノロジーは現在約6000万台の自動車に搭載されている。「ロボタクシー」などの自動運転サービスはまだ初期段階にあるが成長の見込みは大きい。インテルはロボタクシーだけで2030年までに1600億ドル(約17兆1000億円)の市場規模になると考えている。

「インテルの目的は地球上のすべての人の生活を豊かにする世界に変えるテクノロジーを生み出すことであり、我々のMobileyeチームはその目的に向かって毎日前進している」とインテルのCEOであるBob Swan(ボブ・スワン)氏は述べた。「MobileyeのADAS(先進運転支援システム)テクノロジーは数百万台の自動車の走行安全性を既に改善しつつある。Moovitはフルスタックモビリティープロバイダーとして移動手段に真の革命をもたらす。混雑を緩和し、人命を救う」。

今回の買収が興味深い点は、インテルが自動運転事業への関与を深めていることを裏付けるだけでなく、新型コロナの影響による世界的な景気後退の中で自動車会社や自動運転車の試みが延期・中止されるこの時期に行われたことだ。Ford(フォード)は自動運転サービスを2022年まで延期すると発表し、Waymo(ウェイモ)とVoyage(ボヤージュ)はいずれもサービスを中止している。

「経済は逆風下にあり、自動車の研究開発に取り組む企業は計画を減速・縮小するかもしれないが、我々はドライバーレスMaaSのビジョンをいち早く実現するのに必要な価値ある資産を獲得する機会だと捉えている」とシャシュア氏はブログ投稿で説明した。

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(翻訳:Mizoguchi

Uberがドライバーと乗客のマスク着用を義務化へ

Uber(ウーバー)はドライバーと乗客にマスクの着用を義務付けようとしている。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックに苦闘するライドシェアリングビジネス復旧に向けての取り組みだ。

CNNが最初に報じたニュースによると、米国を含む一部の地域でドライバーと乗客のマスク着用を義務付ける新たなポリシーを経営陣が承認した。TechCrunchは米国時間5月4日に、Uberが一部の市場向けにポリシーを制定したことを確認した。

しかしUberはまだ、ある大きな課題に直面している。それはドライバーを保護するために必要なマスクその他の用具を十分確保することだ。同社によると、主要メーカーは医療従事者をはじめとする救急作業者を優先しているため、複数の注文が遅延あるいはキャンセルされているという。

Uberがどうやってこのポリシーを強制するかもわかっていない。

「国の経済が再開するにあたり、Uberは安全を最優先し慎重に進めていく」とUberの広報担当者がメールによる声明で語った。「現在当社は、ドライバーに対して可能な限り家に留まるよう求める一方、不可欠な利用に従事するドライバーのために保護用品を配送している。同時に我々は復旧の次期フェーズに向けての準備も進めている。そこには我々全員が果たすべき役割がある。最終方針が決まり次第ユーザーに伝える予定だが、それまでも全乗客およびドライバーには、Uberを利用する際マスクやフェイスシールドを使うことを強く推奨する」。

Uberはユーザーに対しても家に留まるようアプリ内メッセージやテレビCMなどを通じて訴えている。アプリは今も利用可能であり、ユーザーは食料品の買い物や薬局など不可欠な外出に利用している。Uberは乗客とドライバーにマスクなどの顔面保護具の着用を強く勧めているが、まだ強制はしていない。

ドライバーの保護

新型コロナパンデミックがヨーロッパと北米を急速に襲うにつれ、Uberドライバーたちは自分たちが最前線にいることに気づき始めた。医療従事者など感染者と接触した可能性のある救急要員を乗せることも多い。

2020年4月にUberは、全世界のアクティブなドライバーと配達員にマスクを購入、配布すると発表した。しかし、新型コロナは世界中でマスクや消毒薬の供給を圧迫した。Uberやその他のライドシェアリングのドライバーが、マスク入手の問題を報告している

4月第1週、Uberは約50万枚のマスクを入手しドライバーへの配布を開始したと語った。当初同社は、ニューヨーク市、ロサンゼルスなど新型コロナ感染多発地域のアクティブなドライバーを対象とした。ロサンゼルスのEric Garcetti(エリック・エリック・ガーセッティ)市長は、企業が不可欠な任務につく労働者に個人防護具を提供することを義務付ける労働者保護命令に署名している。さらにUberは、ドライバーにマスク着用を義務付けているサンフランシスコ、ワシントンDCおよびニュージャージー州の各地域にも優先的に配布すると語った。

必要な用具をさらに入手でき次第、アクティブなドライバー全員に行き渡るようにするつもりだとUberはいう。同社の最終目標は、地域の規則に関わらず全国にマスクを提供することだ。

Uberは今週までに、米国内でマスク140万枚の発送あるいは発送準備を終えている。さらに同社は、4月初めから消毒薬をシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、シアトルおよびワシントンDCのドライバーに配布している。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

テスラ車は最新のソフトウェアで赤信号や一時停止の標識を認識して止まる

適合する装備が施されたテスラ車は、ソフトウェアアップデートによって、信号機と一時停止の標識を認識して対応できるようになった。このアップデートは、先週末からオーナーに向けた配信が開始されている。

画像クレジット:Tesla

最初のうち、今回のソフトウェアアップデートは、ごく一部のテスラのオーナーにしか行き渡っていなかった。その際にも、それを手に入れた人が、新機能のビデオを投稿していた。現在では、テスラはソフトウェアのアップデート(2020.12.6)を、より多くのオーナーに向けて配信している。

この機能は、現在市場に出回っているすべてのテスラ車で利用できるわけではない。車両には最新の「Hardware 3」パッケージと、同社が「完全自動運転」と称して販売している「オートパイロット」オプションをフル装備している必要がある。

「Traffic Light」と「Stop Sign Control」と呼ばれる機能により、車は信号機と一時停止の標識を認識して対応できるようになる。

誤解のないようにいっておくと、テスラの車は完全な自動運転車ではないので、これらの機能には限界がある。この機能は、適合した装備のテスラ車で「交通認識クルーズコントロール」あるいは「Autosteer」を有効にしている場合、車を減速して停止させるものだ。ソフトウェアのリリースノートによると緑、黄色の点滅、すべて消灯している場合を含み、信号機を検出するととりあえず減速するという。

車が交差点に近づくと、減速するつもりであることが通知される。その後、車は実際に減速し始め、中央のタッチスクリーンのドライブモニターに表示されている赤い線に合わせて停止する。

DragTimesは、この機能のベータ版をテストした、以下のようなビデオを共有している。

オーナーはオートパイロットのノブをいったん引くか、自らアクセルペダルを踏んで、停止線を通過する必要がある。テスラによればこの機能は当初、安全を重視したものとして設計してあるという。オーナーは、車がしょちゅう減速したり、交差点で曲がって行こうとしない場面に遭遇することになる。「そのうち多くの車の動きから学習して、この機能もより自然に動作するものとなるでしょう」と、リリースノートには書かれている。

またリリースノートは「他のオートパイロットの機能と同様、ドライバーは常に注意を怠らずブレーキなど、すぐに緊急の行動が取れるよう準備している必要があります。この機能では、あらゆる信号機や標識を認識して止まるとは限りません」と警告している。

今回のソフトウェアのアップデートによって、車内のタッチスクリーンの表示も改善されている。ストップライト、一時停止標識、あらかじめ選択した道路上のマーキングなどといったオブジェクトもディスプレイに表示されるようになった。一時停止の標識やストップライトの表示は、注意深いドライバーの代わりになるものではなく、それによって車を止めることはない、とテスラはリリースノートで述べている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GMがカーシェアリング事業から撤退、Mavenを終了

GM(ゼネラル・モーターズ)のカーシェアリング実験は終了する。同社は米国時間4月21日、2016年に立ち上げたカーシェアリングサービスMaven(メイブン)を終了することを明らかにした。

Mavenは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックのためにサービスを一時停止していた。同社は21日、事業やカーシェアリング産業、新型コロナウイルスによる現況を精査した結果、サービスを終了することを決めたとのメールを顧客に送った。このニュースは最初にThe Vergeが報じている。

新型コロナウイルスが「シェアリング」モビリティ部門をノックダウンするずいぶん前から、Mavenは何カ月も不調だった。2019年にMavenは、展開していた北米17都市の約半分でサービスを停止し、規模を縮小した。そしてデトロイト、ロサンゼルス、ワシントンD.C、トロントでサービスを継続した。しかしMavenが提供する消費者向けカーシェアリングとピア・ツー・ピアサービスの2つのプログラムの提供はワシントンD.Cでも停止となり、ギグワーカーに貸し出すプログラムだけが継続された。

GMはTechCrunchに対して、Mavenを終了させる作業を開始したことを認めた。GMの広報担当によると、すべての資産とリソースはGMのグローバルイノベーション組織に引き継がれるという。

同社は、2020年夏までにMaven事業を清算するとしている。Mavenは既に新型コロナウイルスにより消費者向けカーシェアリングとピア・ツー・ピアサービスを一時停止している。これとは別のギグワーカーに貸し出すプログラムは「かなり限定されて事業終了まで継続される」とGMの広報担当は話した。

「我々は自社カーシェアリング事業の運営から極めて価値のある知見を得た」とGMのグローバルイノベーション担当副社長のPamela Fletcher(パメラ・フレッチャー)氏は電子メールで述べている。「Mavenから学習し構築したものはためになり、GMの他の事業の成長を加速させる」

以下が21日朝にMaven顧客に送られた電子メールのスクリーンショットだ。

我々は先月、マーケットの状況や地元当局の指導、我々の会員や従業員の安全を鑑みてサービスを一時停止した。

事業、業界、そして新型コロナウイルスによる現況を詳細に分析した結果、事業を終了させるという困難だが必要な決断をするに至った。

Mavenカーシェアリングは間もなく利用できなくなる。

Mavenコミュニティの一部でいてくれことに感謝する。あなたがメンバーでよかった。

画像クレジット:スクリーンショット / Maven電子メール

同社にはカーシェアリング事業に再参入する計画はない。「我々はMavenから得たすばらしい知見を手元に残し、カーシェアリングの技術を新GM車両サービスの展開や他の新サービス模索に生かす」と同社はTechCrunchに語っている。

MavenはGMブランドの下でGMの既存テストプログラムのいくつかを持ち寄って拡大させることが意図されていた。立ち上げ当初、Mavenには3つのカーシェアリングサービスがあった。アプリを通じてGM車両を時間単位で借りられる都市部を対象にしたサービス、それからシカゴとニューヨークでのアパートメント居住者を対象にしたサービスだ。

Mavenはスマートフォンアプリを開発し、立ち上げた。このアプリは顧客の車両検索・予約、ドア開錠、遠隔からのスタートや車内温度調整に使用された。

GMそして同社会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏にとって、アプリの立ち上げは重要なものだった。バーラ氏はGMの企業文化やオペレーションを変える彼女の計画を加速させるために、エンジンスイッチ技術面でのスキャンダル後、委託の勉強会を活用した。何十人もの幹部たちがリーダー変革プログラムに参加した。Mavenはそのときにスピンアウトされた成果の1つだ。

イニシアチブと投資が2016年に発表され、GMの関心が型にはまらない輸送事業に向かっていることが明らかになった。型にはまらない輸送事業とは、消費者への車やトラック、SUVの生産、販売、ローンという主幹事業に隣接したものだった。

しかしMavenは決して1つの事業モデルに落ち着くことはなかった。カーシェアリングサービスは都市に参入しては撤退し、特定のプログラムを提供したりといったことを続けた。例えば、同社は2017年にロサンゼルスとサンフランシスコで、顧客が1回の予約で1カ月間GMブランドの車両を借りることができるMaven Reserveを立ち上げた。また、ライドシェアや配達アプリドライバーの増大する需要を取り込もうとMaven Gigもスタートさせた。

その後Mavenは2018年夏にシカゴ、デトロイト、アナーバーで、個人が所有するGMブランドの車両をMavenカーシェアリングプラットフォームを通じて貸し出せるサービスを開始した。ピア・ツー・ピアのカーレンタルサービスはTuroやGetaroundと似たようなやり方で運営されるようになっていた。

サービス終了に向けた動きは、2019年1月にCEOのJulia Steyn(ジュリア・ステイン)氏が社を去った後に始まっていたようだ。その数カ月後にサービス規模を縮小し、新型コロナウイルスパンデミックが事業にさらなるプレッシャーをかける前には、既にいくつかの都市でのみの運営だった。

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(翻訳:Mizoguchi

Voyageがカリフォルニアの公道上での自動運転タクシーサービスの認可を取得

Voyage は、これまでカリフォルニア州サンノゼにある退職者コミュニティの私道内に限られていた同社の自動運転サービスを、規制のハードルをクリアすることによって州の他の地域の公道に拡大できるようになった。

California Public Utilities Commission(CPUC、カリフォルニア州公共事業委員会)は、米国時間4月20日にVoyageに対して、州の公道上で自動運転車を使って乗客を移送する許可を与えた。同州のAutonomous Vehicle Passenger Service(自動運転車乗客サービス)パイロットプログラムの一部であるこの許可により、Voyageは従来の自動運転車テストを超えて拡大することを目指す新しい成長企業グループに加わることになる。Aurora、AutoX、Cruise、Pony.ai、ZooxそしてWaymoはすべて、CPUCから「運転手同乗」自動運転車乗客サービスパイロットプログラムに参加する許可を得ている

許可証はまた、Voyageへより広い商業化への道を拓く。

同社はこれまで、カリフォルニア州サンノゼで4000人以上の住民が暮らすコミュニティーであるThe Villagesの中で、常に運転席に運転手が同乗する形で、6台の自動運転車を運行してきた(こうした活動は、新型コロナウィルス感染症パンデミックによって促された州全体の屋内避難命令の下で一時的に停止されていた)。Voyageはまた、フロリダ州の中央部にある、広さ40平方マイル、人口12万5000人の退職者の街でも運行を行う。

このコミュニティは私道で構成されているため、VoyageはCPUCの許可を必要としていなかったが、CEOのOliver Cameron(オリバー・キャメロン)氏は、技術的な問題には関係なく州の規則を遵守したいと述べていた。Voyageはまた、The Villagesの住民たちをコミュニティ外の目的地まで輸送するという、より大きな野望にも動機付けられていた。

「私たちは人びとを、The Villageの外にあるすべての場所、病院や食料品店といった場所に連れていきたいのです」とVoyageのキャメロン氏は月曜日のインタビューでTechCrunchに対して語った。

Voyageの戦略は、顧客からの特定の需要があり、周囲の環境がよりシンプルな退職者コミュニティから始めるというものだった。Voyageがサービスを提供している集団の平均年齢は70歳だ。今回の目標は、顧客ベースを変更することではない。そうではなく、キャメロン氏は会社の現在の運用デザイン領域を拡大して、Voyageにより大きな運行範囲を提供したいと考えている。

最終的な目標は、キャメロン氏がパワーユーザーと呼ぶVoyageのコア顧客である人びとが、近所の家に夕食に行ったり、ショッピングや医者に行ったり、空港に行ったりと、あらゆることにサービスを利用できるようになることだ。

CPUCは、2018年5月に自動運転車で乗客を移送するための2つのパイロットプログラムを設定した。1つ目は「Drivered Autonomous Vehicle Passenger Service program」(運転手同乗自動運転車乗客サービスパイロットプログラム)と呼ばれ、企業は特定のルールに従う限り、自動運転車を使用して配車サービスを運営できる。企業は乗車に対する料金を請求することはできず、人間の安全運転手が運転席に座っていなければならず、特定のデータを四半期ごとに報告しなければならない。

2番目のCPUCパイロットプログラムは、同乗運転手なしの乗客サービスを許可するものだ。ただし、その許可を取得している会社はまだない。

今回の許可の下では、Voyageは乗車料金を請求できない。ただし、ちょっとした法的な抜け道の余地はある。Voyageは、The Villages内の乗車に対しては課金をすることができる。実際、新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミック関連のシャットダウンの前には、同社は配車サービスに対する料金を請求し始めていた。

The Villagesの外での乗車は無料でなければならないが、車両がコミュニティーから出るまでの走行距離や時間に対して、会社が請求できるかどうかは不明だ。

Voyageはこれをさらに推し進めることを望んでいる。同社はまたリムジン、バス、およびその他のサードパーティのチャーターサービスの運行に必要な、従来のトランスポーテーションチャーター許可も申請している。キャメロン氏によれば、同社はまず、CPUCの運転手同乗自動運転車両認可の厳しい申請プロセスを経なければならなかったと言う。

CPUCのプログラムをカリフォルニア州のDepartment of Motor Vehicles(DMV、自動車管理局)と混同してはならない。DMVは公道で自動運転車をテストするための規制を行い許可を発行している部局だ。ただしこちらのテストは常に安全運転手の同乗の下で行われる必要がある。DMVによって発行された自動運転車両テスト許可を保持している企業は65社存在する。CPUCプログラムへの参加を希望する企業は、まずDMVのテスト許可が必要だ。

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(翻訳:sako)

インドの大手配車プラットフォームOlaが新型コロナ対策で政府に協力

インドが国民を新型コロナウイルス(COVID-19)から守るために緊急体制をとる中、配車サービス大手のOlaが支援に乗り出した。同社テクノロジープラットフォーム機能のうち、リアルタイムの追跡とナビゲーション、そして群衆に対応する機能を連邦政府と州政府に無償で公開する。

すでにパンジャブ州政府と連携しているOlaは、同社のプラットフォームを政府や公共サービス機関のリアルタイムの戦略に役立つよう調整できるとしている。

同社のプラットフォームでは多くの車両と人を追跡でき、人がマスクを着用しているかどうかをセルフィーの写真で確認する機能もある。後者のセルフィーの機能は、Olaでは運転席に座っている人が登録済みのドライバーパートナーかどうかを認証するために使っている。同社は「最高レベルのデータのプライバシーとセキュリティを保証します」と強調している。

Olaによれば、パンジャブ州政府は同社のテクノロジーを使って野菜市場で170万人以上の農業従事者の生産物と車両の動きを追跡管理し、対人距離の基準が確実に守られるようにしているという。

このような機能は州政府にとって有用だろう。地元メディアの報道によると、多くの地域でここ数週間に、野菜市場内や食料品店の外に大勢の人々が集まってしまうことがあったからだ。連邦政府は2020年3月に、全土に対して人の移動を制限する命令を出している。

パンジャブ州では、Olaのプラットフォームは州政府がデジタルの移動許可証を発行するのにも使われている。インド各州の政府は、医療従事者や緊急の業務のために家から出なくてはならない人に対して許可証を発行している。

政府機関のPunjab Mandi Boardの秘書官でガバナンス改革特別秘書官のRavi Bhagat(ラビ・バガット)氏は声明で「現在の危機的状況において、Ola CONNECTSは市民全体の利益のために政府関係者が迅速に展開できる強力なプラットフォームだ」と述べた。

Ola Connectというのが、危機的状況を支援するOlaの最新の取り組みの名前だ。ここ数週間で、同社はドライバーパートナーのリース契約を放棄した。また、新型コロナウイルスの検査で陽性と診断されたドライバーパートナーとその家族に対し、数百ドル(数万円)の支援をすることを明らかにしている。

Olaの共同創業者のPranay Jivrajka(プラネイ・ジブラージカ)氏は声明で「AI、追跡技術、配置とフローの管理にわたるOlaのイノベーションはすべて、CONNECTSプラットフォームに活かされる。我々は国のためにできる限りの方法で尽力する。先頭に立って新型コロナウイルスと戦っている多くの医師、医療従事者、最前線のスタッフのために、このプラットフォームを無償で提供する」と述べた。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Uberが小売品や個人の荷物配送サービスも開始、新型コロナによる事業環境の変化に対応

Uberは今週、Uber DirectとUber Connectという2種類の新サービスを導入すると発表した。Directは小売品の配送プラットフォームで、Connectは家族や友人に荷物を送るためのピア・ツー・ピアのパッケージ配送サービスだ。これは、新型コロナウイルスのパンデミックがライドシェアリング事業を抑制し続けているため、既にUber Eatsプラットフォームを食料品に導入しているが、今回の発表はUberが宅配サービスにこれまでで最も積極的に進出することを意味する。

Uberは既に、最前線の労働者に個人用保護具を輸送するプラットフォームの新たな拡張を導入しており、一部の市場ではEatsも食料品に加えて、便利な商品を配送している。DirectとConnectのサービスは、当初は一部の都市で開始される予定だが、その内容は利用する場所によって大きく異なる。例えばニューヨークでは、Cabinetと提携して市販薬の配送を行う一方、ポルトガルでは郵便小包の配送で公共郵便サービスを補完する。

Uber Connectはある人から別の人との間で当日中に連絡を取り合って配送を行うサービスで、同社はこれを介護用品、必需品、ゲーム、その他の日用品を友人や家族に送る方法だとしている。サービスはオーストラリア、メキシコ、アメリカの25以上の都市で開始される。Connectは本質的にはUberの基本的なライドシェアサービスと大差はないが、ドア・ツー・ドアで人を運ぶのではなく、荷物を移動させる。

どちらのサービスも米国時間4月20日から導入されるが、Uberが利用状況を把握し、ユーザーがサービスに何を求めているのかを見極めながら、徐々に進化していくだろう。また、Uber Eatsの利用が急増している一方、一般的なライドシェアサービスの需要が大幅に減少している中で、荷物の配送事業を強化することは、ドライバーの稼働率を高め、さらには収入を継続させることにもつながる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Nuroの無人配達車がカリフォルニアでの公道試験許可を取得

自動運転配達のスタートアップNuro(ニューロ)は、カリフォルニアの公道での無人走行試験の許可を取得し、カリフォルニア州全土での事業化への道が拓かれた。

2019年にソフトバンク・ビジョン・ファンドから9億4000万ドル(約1020億円)の資金を調達したNuroは、サンタクララ郡とサンマテオ群の一部の公道で、低速電気配送車R2を2台走ることが許されたと、カリフォルニア州での自動運転車のテスト走行を監督する政府機関のカリフォルニア州車両管理局(DMV)が発表した。

無人運転の許可を得ると、制限速度時速35マイル(約56km/h)以下の公道を最大速度時速25マイル(約40km/h)で、晴れの日に限り走行できるようになるとDMVはいう。この許可はアサートン、イーストパロアルト、ロスアルトスヒルズ、ロスアルトス、メンローパーク、マウンテンビュー、パロアルト、サニーベイル、ウッドサイドの9つの街で有効となる。

「車に乗る公衆の安全を守ることがDMVの最優先事項であり、こうした許可は簡単に与えられるものではありません」とDMV局長Steve Gordon(スティーブ・ゴードン)氏は声明の中で述べている。「NuroはDMVの要件を満たしたことから、カリフォルニアの公道での無人運転配送車のテストが許可されました」

カリフォルニア州のGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)知事が新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを受けて自宅待機指示を出したことから、Nuroは無人車の走行試験を今すぐ始めることができない。試験が始められるようになれば、同社は積極的に公道試験の実施計画を推し進める予定だと、Nuroの最高総務責任者David Estrada(デビッド・エストラーダ)氏はブログ記事に書いている。「近隣の街や郡の住民のみなさんは、すぐにでもR2が路上を走る姿をご覧になるでしょう」と彼は述べている。

事業化への道

安全のために人間のドライバーを乗せるという条件で、自動運転車走行試験の許可を得ているZ企業は65社ある。しかしカリフォルニアの公道を無人で走行試験ができる許可を取得したのは、Wyamo(ウェイモ)と、新しく加わったNuroだけだ。

それを実際に行うのは、Nuroが先になりそうだ。かつてはGoogleの自動運転プロジェクトであり、その後に独立してAlphabet(アルファベット)傘下の企業となったWaymoは、最初にこの許可を得たのが2018年10月だった。ところが同社はカリフォルニアの公道での走行試験を一度も行っていない。なぜならWaymoは、アリゾナ州に重点を置いているからだ。そこではWaymo One(ウェイモ・ワン)と呼ばれるロボタクシーがすでに運用されており、より確実な事業化への道を進んでいる。

カリフォルニアは、自動運転車開発業者にとって事業化への道が見えにくい場所となっている。DMVは、州の法律に従い自動運転車の試験を規制している。乗客を運びたい場合、つまり配車サービスを運用したいと思えば、Autonomous Vehicle Passenger Service(自動運転車旅客サービス)の仮免許をカリフォルニア公益事業委員会(CPUC)から取得しなければならない。

CPUCは、人の輸送に自動運転車を使う許可を企業に与える。しかし、運賃を取ることはできず、必ず安全のためのドライバーを運転席に座らせなければならない決まりだ。

NuroのR2は、人を乗せるようには作られていない。荷物専用だ。荷物の配送料を請求できなかったとしても、地元の小売業者と協力して自動運転車による配送事業を立ち上げ、利益を得ることは可能だ。

Nuroはまず、マウンテンビューの一部の顧客への無料配送サービスから始める予定であり、これが地元ブランドや小売店と提携で公式な配送サービスにつながるとエストラーダ氏はいう。

同社はすでに、州全体をカバーする配送サービスに着目している。エストラーダ氏によると、カリフォルニア全土の住民にサービスを提供するため、Nuroは完全な商業展開許可を申請するとのことだ。

「無人R2配送車を公道で走らせることは、私たちにとって、さらに自動運転業界にとって重要な一歩になります。しかしこれは、未来のほんの小さな光に過ぎません」とエストラーダ氏。「私たちは、自動運転車の輸送パワーをずっと信じてきました。この新型コロナウイルス危機においては、その可能性はより意味深いものになると理解しています」。

NuroのR2ユニット

画像クレジット:Nuro

Nuroは、2016年6月に、Google出身のDave Ferguson(デイブ・ファーガソン)氏とJiajun Zhu(ジアジュン・ジュー)氏によって創設された。安全のための人間のドライバーを乗せる条件での走行試験許可は2017年に取得している。当初、同社はトヨタのプリウスを改造した車両で走行試験を、そしてアリゾナとテキサスでは食品配送の先行サービスを行っていた。

同社は2018年、荷物専用車両の第一歩となるR1に車両を切り替えた

R2と名付けられた第2世代の車両は、2020年2月に公開された。R2は、ミシガンを拠点とするRoush Enteprises(ラウシュ・エンタープライゼズ)との契約により米国内でデザインされ組み立てられているが光を用いたリモートセンシング技術であるライダー、レーダー、カメラを備え、周囲360度の視野を「ドライバー」に提供する。しかし、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が求める安全基準をいくつか満たしていない。

規制当局と3年間交渉を重ねた結果、NuroはR2の無人運転車のNHTSAの基準に関する適用除外措置を引き出すことができた。これによりサイドミラー、フロントガラス、前進時にはオフになるリアビューカメラが装備されていなくても走行できることになったのだ。

この措置は、自動運転ユニットCruise(クルーズ)ためにGMが現在交渉しているものとは内容が異なる。クルーズは低速車ではないため、必要な適用除外項目はもっとずっと多い。

画像クレジット:Nuro

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(翻訳:金井哲夫)

ボーイングが州の在宅命令に従い中型ジェット機787の生産を中断

米国時間4月6日の発表によると、Boeing(ボーイング)は知事の在宅命令に従って南カリフォルニア工場におけるボーイング787の生産工程をすべて中断し、実質的に同社の商用航空機の製造を完全に休止する。

休業は4月8日の第2シフトの終わりに始まる。

ボーイング787担当の同社副社長Brad Zaback(ブラッド・ザバック)氏は「我々のチームメイトの健康と安全を守り、州全体のウイルスの拡大と、我々のグローバルなサプライチェーンの信頼性に対するその影響、ひいてはそれらが787の事業にもたらす影響を評価することは、我々の責務である」。

ボーイングはすでに、シアトル地域の工場を閉鎖している。米国時間4月5日に同社は、ワシントン州のピュージェットサウンド地域とモーゼズレイクの工場における今後の生産も次の発表があるまで中断すると発表している。それらの閉鎖はワシントン州における新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散と、それによるサプライチェーンの不安定化が原因だ。

787の生産再開の日程は発表されていないし、同社のその他のオペレーションに関するガイダンスもない。

Boeing South Carolina(BSC)の社員でリモートワークが可能な者は、それを継続する。それができない者は10日間の有給休暇になる。同社によると、それは規定の倍の期間という。閉鎖がさらに続くようなら、従業員は有給休暇の継続または、退社による緊急時失業保険のどちらかを選ぶことになる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

オンデマンドシャトルのViaが森ビルなどから資金調達しバリュエーションは約2420億円に

オンデマンドシャトルViaのバリュエーションが、Exor(エクソール)がリードしたシリーズE投資ラウンド後に22億5000万ドル(約2420億円)になった。ExorはAgnelli(アニェッリ)家の持ち株会社で、PartnerRe(パートナー・リー)やFerrari(フェラーリ)、Fiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービル)の株式を保有する。

Exor以外にいくつかの投資家も参加したシリーズE投資ラウンドは、この件に詳しい情報筋によると、4億ドル(約430億円)だった。Exorが2億ドル(約215億円)投資したとViaとExorが発表している。Exorのアーリーステージ投資部門を率いるNoam Ohana(ノーム・オハラ)氏がViaの役員会に加わる。

新規投資家としてMacquarie Capital、森ビル、Shellが、既存投資家からは83North、Broadscale Group、Ervington Investments、Hearst Ventures、Planven Ventures、Pitango、RiverPark Venturesが今回のラウンドに参加した。

約700人を雇用するViaは今回調達した資金の大半を、事業のソフトウェアサービスの「提携」拡大にあてる計画だ。同社はシカゴ、ワシントンD.C.、ニューヨークで消費者向けのシャトルを運行している。しかし実際のところ、事業の中核はソフトウェアプラットフォームだ。同社はこのプラットフォームを、自前のシャトルバスを展開する自治体や運輸当局に販売する。

Viaの創業者でCEOのDaniel Ramot(ダニエル・ラモット)氏によると、Viaが2012年に創業されたとき、自治体はソフトウェアプラットフォームにほとんど関心を示さなかった。同社は消費者向けのシャトルにフォーカスして始まった。その後、サービスを通じて集めた膨大な量のデータを使ってダイナミックなオンデマンドルート決めのアルゴリズムを改善した。このアルゴリズムではシャトルが最も必要とされている場所を通るようにするためにリアルタイムデータを用いている。

Viaはオースティンの交通当局にプラットフォームを無料で提供し、その後2017年後半にオースティンと初の自治体との提携を結んだ。この提携によってViaはケーススタディを進めることができ、また他の自治体にも同社のサービス購入を促すものとなった。2019年に事業提携部門が立ち上がった、とラモート氏は最近のインタビューで語り、新型コロナウイルス(COVID-19 )が拡大する前は、週に2、3の自治体と提携を結んでいたとも述べた。

今日では、Viaのプラットフォームはカリフォルニア州のロサンゼルスやクパチーノといった都市、Arriva  Bus UKなど100以上のパートナーに使用されている。Arriva Bus UKはドイツ鉄道のサービスで、通勤客を英国のケントにある高速鉄道駅に運ぶのにViaのプラットフォームを活用している。

パンデミックの中での資金調達

スタートアップにとって、今は新型コロナウイルスパンデミックのために資金確保が極めて厳しい。そうした不運な状況でViaはなんとか資金調達ラウンドをクローズした。新型コロナウイルスは製造から運輸、エネルギー、不動産に至るまであらゆる産業や事業セクターのマーケットを滅茶苦茶にした。

クレジットの厳格化や不透明さにもかかわらず、Viaはかなりの規模の資金を調達できた。ラモット氏はラウンドがずれ込むかもしれないと心配していたとき、ExorがViaと同じビジョンを共有する長期的かつ辛抱強い投資家であることに気づかされたとTechCrunchに語っている。

公共交通や配車、シェア用マイクロモビリティ、航空を含む運輸のあらゆるカテゴリーが利用減やサービス停止に直面している今ですら、ラモット氏とオハラ氏は約束された未来を描いている。

低いユニットエコノミクスや定かではない収益化への道のりといったハードル、つまりライドシェアの限界をマーケットは理解し始めているとオハラ氏は述べた。「一方で、オンデマンドのダイナミックなシャトルバスサービスのマーケット規模は大きく、現在は過小評価されている」とも話している。「今日の公共交通機関に目を向けると、Viaにとって大きなチャンスがある。当社はすでに、世界中の自治体や公共交通パートナーと協業し、かなりの経験を持っている」。

だからといってViaが広がりつつあるパンデミックの影響を受けないわけではない。Viaの消費者向け事業は、感染拡大のために乗車が落ち込むなどしてマイナスの影響を受けている。

しかしパートナーシップの事業はいくぶん約束されている、とラモット氏は話した。

すでに提携しているパートナーとしては、ドイツのベルリンやオハイオ、マルタの交通当局が含まれ、これらはViaとともにパンデミックの間の新たな需要に対応するソフトウェアに変更したり導入したりしている。自治体は商品や必要不可欠の業務に従事する人たちを輸送するのにシャトルサービスを使うかもしれない。例えばベルリンは120台のシャトル車両を、ヘルスケアワーカーの通勤向けの無料夜間サービスにあてている。

「緊急サービス分野が真の関心を寄せている」とラモット氏は話し、パンデミックが広がるにつれてソフトウェアプラットフォームや同社が提供するフレキシビリティに対するさらなる需要が出てくると予想している、と付け加えた。

画像クレジット:Via

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(翻訳:Mizoguchi

UPSとドイツのWingcopterが共同で配達用多目的ドローンを開発

宅配大手のUPSがドイツのWingcopter(ウイングコプター)と共に、新しいタイプの配達用ドローンを開発している。米国でも世界でも今はロジスティクス企業のドローンによる配送が増えているが、新型機はその方面の需要を狙っている。Wingcopterはすでに電動の垂直離着陸機(eVTOL)を設計しており、最大航続距離約120kmで、許容最大風速は70mで最大約240km/hでフライトさせることができる。

Wingcopterは、UPSのドローンデリバリ子会社Flight Forwardと提携する。昨年の7月にできたこの子会社が、UPSの商用ドローンデリバリ事業を担当する。2019年10月にFlight ForwardはFAA(連邦航空局)から、荷物配達用ドローン専門の航空会社として認可を得ている。

Wingcopterはすでに、ドローンの商用利用のデモを終えており、例えば2020年始めに製薬企業Merckとのデモで、同社の自動操縦eVTOLによる小型荷物のドイツ国内Merk事業所間の配送に成功した。また、UNICEFなどの救援団体とのパートナーシップにより、僻地に医薬品や救命器具などを運んだ経験もある。

このコラボレーションには、Wingcopterの航空機を米国における商用配送に使用する認可を得る目的もある。認可が下りれば、今後両社はこの垂直離着陸タイプの多様な機種を開発して、いろんなニーズに応えていくだろう。ヘルスケアやホスピタリティ、小売業など、想定される需要分野は少なくない。

Wingcopterの主な利点は、ホバーリングや垂直離陸から低ノイズの前進飛行に切り替えができることだ。そのため人口過密地帯での利用に適している。同社のティルトローターの設計は、この垂直飛行と水平飛行をスムーズに切り替えられるだけでなく、雨や強風といった悪天候下でも安定飛行できるという利点もある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Waymoも新型コロナの影響で全自動運転車サービスを停止

Waymo(ウェイモ)は自動運転車のパイロットサービスの一部停止期間を延長し、これには完全無人運転車のテストも含まれることを、米国時間2月20日の金曜日に認めた。Alphabet(アルファベット)傘下のWaymoはすでに、セーフティードライバーが同乗する自動運転車の運用を停止しているが、新型コロナウイルスの拡散の可能性を最小限に抑えつつ、完全自動運転車のテスト走行を続ける予定だった。

これらの完全自動運転車は、フェニックスにおける公共配車サービスの顧客と、地域配送サービスのパイロットプログラムとして利用されている。これらの事業も停止するという同社の決定は、Waymoが3月17日に最初の決定を下して以来、さまざまな州でますます厳格な移動と労働に関する制限をもたらしてきた、米国におけるCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症の状況に対する一貫した危機感の高まりを反映していると思われる。

またWaymo以外にもCruise、Argo AI、Pony、ai、Uber(ウーバー)などが自動運転車のテストを一時停止している。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Boomの超音速旅客機のテスト機XB-1はカーボンニュートラルの実現を目指す

航空機産業は通常、低炭素排出を志向していると見なされていない。ジェット燃料はグリーンとはいえないし、航空機は空を飛ぶ際、大量にそれを燃焼する。しかし超音速飛行のスタートアップBoomは、その超音速デモ機XB-1の試験開発事業で商業航空のそんなイメージを変えたいと願っている。同社の旅客機Overtureの開発のためにも、低炭素というイメージを持たれるが望ましい。

Boomの主張によれば、超音速デモ機XB-1のフライトは試験と認可の過程の冒頭から、持続可能性を達成できる初の商用OEM飛行となる。XB-1もOvertureもハイブリッドや全電動とは無縁だが、同社としては持続可能なジェット燃料とカーボンオフセットを併用して炭酸ガス排出量をゼロ、すなわちカーボンニュートラルにしたいと考えている。

Boomが使う燃料はパートナーのPrometheus Fuel製だ。同社は電力をソーラーや風力などの再生可能エネルギーから得て、二酸化炭素を減らそうとしている。Boomはすでに、地上テストでも同社の燃料を使っており、今後の地上テストと飛行計画でも使用できると判断している。

カーボンオフセットの意義については異論もあるが、しかしその事業から得たお金が適正な低炭素排出計画を支えるのなら、エコロジーに貢献すると言える。それにBoomのような、航空事業の経済的なインパクトをオフセットする試みが、商用の実機にも適用されるなら、一般的な航空業界がこれまで何もしなかったことと比べて環境に良いと言える。今後はすべての航空機開発事業で、このような風潮になるだろう。

現在、Boomが製造しているXB-1は、今夏にもFlight Researchとのパートナーシップのもとモハーベ砂漠のMojave Air and Space Port(モハーベ航空宇宙飛行場)でテストが行われる。その、パイロットはいるが旅客のいないテストから得られた情報は、将来超音速飛行の商用機となるOvertureの開発のベースになる。そのOvertureはすでにJALやVirginなど複数の航空会社から予約がある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アメリカ経済の心臓部であるトラックドライバーを経営の雑務から解放するCloudTrucks

自動運転のスタートアップScotty Labsをわずか5カ月前にDoorDashに売った起業家のTobenna Arodiogbu(トベンナ・アロディオグブ)氏が、新しいスタートアップで戻ってきた。今回彼は、トラックドライバーと彼らのビジネスにもっぱらフォーカスする。トラックドライバーの収入を上げることを目標とするCloudTrucksは、Craft Venturesがリードするラウンドで610万ドル(約6億6000万円)を調達した。これにはKhosla VenturesとKindred VenturesそしてAbstract Venturesが参加した。

「ビジネスを小さな箱の中に詰め込んだ(business in a box)」とアロディオグブ氏が呼ぶCloudTrucksは、トラックのオーナーやオペレーター(事業者)のビジネスを楽にする。CloudTrucksはソフトウェアとデータサイエンスを利用してトラックドライバーのオペレーティングコストを下げ、売上を増やし、キャッシュフローとコストを改善する。

American Trucking Associationsによると、アメリカではトラック輸送業の91%が小企業で、トラックの保有台数は6台かそれ以下だ。2019年はアメリカで800近いトラック業者が倒産した。アナリストはそれを、保険費用の高騰と供給の過剰による1台当たりの荷減りのせいにしている。しかもオペレーターは、安全性の管理や請求書発行などのペーパーワークもこなさなければならない。そこに、CloudTrucksがお助けに登場する。

アロディオグブ氏は 「CloudTrucksはトラックのオーナーがイコール事業のオペレーターでもある小さなトラック企業を狙う。彼らこそが業界の生命線でありしかも最大のプレッシャーに苦しんでいる。保険料金は急騰し、血も涙もない売掛回収業者、そして業界の急速な変貌。それらが彼らを干上がらせる」と語る。

今すでにCloudTrucksは、少数の初期の顧客と共にプラットホームの微調整をしている。新しい顧客は、ケースバイケースで受け入れている。

CloudTrucksの前には、アロディオグブ氏は人間が車やトラックを仮想的にコントロールするScotty Labsを共同創業した。それは長距離輸送でドライバーをアシストするサービスだった。そのスタートアップをDoorDashが買収する前は、600万ドル(約6億5000万円)を調達していた。今はアロディオグブ氏がDoorDashのアドバイザーだ。

Craft Venturesの共同創業者でゼネラルパートナーのDavid Sacks(デビッド・サックス)氏が、本誌に「Tobennaは実績のある起業家だから、CloudTrucksが解決しようとしている問題を明確に理解してプロダクトを作っている。トラック輸送業はアメリカ経済の心臓部なのに、まだテクノロジーの役割がとても小さい。CloudTrucksのチームは、何千ものオーナー=オペレーターのトラックドライバーの収入と仕事の効率を上げるプラットホームを作っている。そんなスタートアップを支援できることは、本当に喜ばしい」と語ってくれた 。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

電動化やネット接続など未来感を満載したSea Rayのプレジャーボート

自動車産業は最近の10年間で動力系と操縦系の両方に大きな変化を経験したが、でもボートはどうだろうか?ボートもやはり、スマートフォンのパワーとパフォーマンスの改良に貢献している同じ技術で最先端のアップグレードが進められている。そしてSea Ray(シー・レイ)はCES 2020で、それらの最新技術をたっぷり詰め込んだ美しい最上級の船外機ボートを披露した。

そのSea RayのSLX-R 400eには、ボート愛好家たちに知れ渡ったらそのほかのプレジャーボートにも当然普及していくと思われる、まったく新しい機能がひとつある。それは、パートナーのBrunswick(ブランズウィック)が開発したFathom e-Powerシステムで、SLX-R 400eに盛り込まれたイノベーションを支えている。それはこの船の動力系の電動化の部分で、大容量のリチウムイオン電池を搭載し、エンターテインメントを含め同船のすべてのアクセサリーシステムを動かす。

ただしメインエンジンに使われるのは昔ながらの燃料だ。そして3台の450馬力8気筒Mercury船外機が、この全長12mのボートを動かす。でもFathom e-Powerシステムがあるので、水の上で定員上限21人の友だちが楽しんでいるときでも燃料は消費しない。そしてこの「エコフレンドリーな」プレジャーボートは、同型の船と比べて航続距離が長い。

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e-Powerシステムに加えて、Sea Ray SLX-R 400eにはジョイスティックによる操船機能がある。船外機の方向をより精密にコントロール可能になるだけでなく、船の操縦経験のあまりない人でも容易に操船できる。

コックピットもかなり未来的で、複数台の16インチディスプレイに船とシステムの状態が刻々映し出される。オーディオシステムは船全体に装備され、しかもApple(アップル)のAirPlay(エアプレイ)によるストリーミングをサポートしている。しかもこれは、単なるコンセプトボートではない。Sea Rayの発表では、今年後半に発売の予定だ。

CES 2020 coverage - TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa