Amazon KendraはAIと機械学習で企業内サイトの検索精度を強化

エンタープライズサーチは常に難題だった。目標は社内用のGoogle検索だ。キーワードを入力すると結果の上位に、常に完璧な結果を得たい。でもローカルな検索ではコンテンツが少ないので、満足な結果を得ることが難しかった。

Google(グーグル)にはWorld Wide Webという大きな宇宙があるが、エンタープライズが得る検索結果はもっと小さい。対象が少なければ理想的な結果を得やすいと思いがちだが、事実はその逆だ。データは、多ければ多いほど目的の情報を得やすい。

Amazon(アマゾン)は、エンタープライズサーチでもウェブのような完全な結果が得られるために、機械学習の導入による検索技術のアップデートを目指している。

米国時間5月11日に同社が一般公開したAmazon Kendraは、同社が昨年のAWS re:Inventで発表したクラウドベースのエンタープライズサーチプロダクトだ。自然言語処理の機能があるのでユーザーは単純に質問を入力でき、すると検索エンジンに接続された複数のリポジトリから正確な答えを見つける。

同社はリリース声明で「Amazon Kendraはエンタープライズサーチをゼロから作り直して、ユーザーは正しいキーワードだけでなく本当の質問を入力して、複数のデータサイロ全域を検索できる。そして内部では機械学習のモデルを利用してドキュメントの内容とそれらの間の関係を理解し、リンクのランダムなリストではなくユーザーが求める正確な答を提供する」と説明している。

AWSはこの検索エンジンを、IT、ヘルスケア、保険など主要な業種分野別にチューンアップしている。年内に対応を予定している業種分野は、エネルギー、工業、金融サービス、法務、メディア、エンターテインメント、旅行とホスピタリティ、人事、ニュース、通信、鉱業、食品と飲料、そして自動車だ。

ということは、この検索エンジンは各専門分野の特殊な用語も理解するので、導入したらその日からすぐに使える。また、会社で作るアプリケーションやウェブサイトにKendraを組み込んでもいい。現在では検索入力に必須ともいえる、入力補助機能(先行入力機能)もある。

エンタープライズサーチの歴史は長いが、今回AIと機械学習が加わったことによって、ついにその最終解が得られたと言えるかもしれない。

関連記事:AWS announces new enterprise search tool powered by machine learning(AWSがエンタープライズサーチに機械学習を導入、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自宅でフィットネスが増えてPelotonのQ3の決算報告は売り上げも会員も大幅増

コネクテッドフィットネス(インターネットに接続するフィットネス)のPelotonが、ウォール街の高い期待をさらに上回った。水曜日(米国時間5/6)に発表されたでっかい四半期決算は、66%増の売上を記録していた。そして時間外取引では、同社の株価は乱高下し、これまでの最高値よりも下に落ち着いた。

同社の四半期売上は5億2460万ドルで、予想の4億8850万ドルを上回った。同社の一株あたりの損失は0.20ドルになった。会員数はQ2の200万からQ3は260万になり、前期比で30%の増加となった。3月に同社は、エクササイズバイクやトレッドミルなど同社のハードウェアと結びつかないデジタル会員の無料試用期間を30日から90日に増やした。

同社のコネクテッドバイクは2245ドル、トレッドミルは4295ドルだ。

Pelotonは、COVID-19が商機となった数少ない上場企業の一つだ。ジムが閉鎖し、屋内避難が行政の命令だから、自宅の室内でフィットネスに励む人が増えたのだ。Pelotonは売上が増えただけでなく、営業マーケティング経費も53%増えて、Q3では1億5480万ドルになった。

同社にもネガティブな影響はある。ショウルームの閉鎖を余儀なくされたし、専用スタジオでのライブのクラスも中断した。最近同社は、インストラクターの自宅からのエクササイズクラスを、ユーザーのコンピューターやスマホの画面にライブでストリーミングしている。

しかし投資家にとっての疑問は、パンデミックの収束後にどうなるかだ。同社のハードウェアを買って使っているユーザーは逃げ出さないだろうが、ウォール街が気にするのは、無料試用のユーザーの何割が今後実買ユーザーになるかだ。

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iOSの有力アプリ数種がFacebookのSDKの問題で立ち上げ直後にクラッシュ

SpotifyやGroupMe、Pinterest、TikTokなど多くの人気アプリが水曜日(米国時間5/6)の夜、ユーザーからのiOSのクラッシュの報告への対応に追われていた。GitHub上のとても長いスレッドによるとそれは、FacebookのSDKの問題が原因のようだった。

Downdetectorが、太平洋時間午前3時30分から5時30分までのSpotify上のクラッシュ報告を記録している。その時間に、ほかの人気アプリでも大量の報告が出たようだ。ユーザーのクラッシュ報告は、この記事が公開されるころには収まったらしい。

ユーザーは、アプリが立ち上げ直後にシャットダウンした、と報告している。

お気に入りのアプリの多くが、立ち上げ直後にFacebookのサーバーに接続することは、多くのユーザーにとって初耳だろう。テクノロジー企業のデベロッパーは、Facebookのログインポータルを利用しているだけでなく、広告のインサイトを得るためにもFacebookのSDKに依存している。初期の報告から伺えるのは、この問題の影響を受けたユーザーは、Facebookのログインをわざわざ使ってその問題に巻き込まれる必要はなかったのだ、ということだ。

今Facebookに問い合わせているので、詳しいことが分かったらこの記事をアップデートしよう。

[Spotify Status: 今何か問題があることは分かっている。今、調べ中だ。投稿を続けられるようにするよ。]

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Firefoxのパスワードマネージャーがより厳しくなった

Mozillaが今日(米国時間5/5)、Firefoxブラウザーのバージョン76を立ち上げ、それにより二つの新しい機能をローンチした。このオープンソースのブラウザーを前から使ってる人は、たぶん気がつくだろう。

今日のリリースの目玉は、パスワードマネージャーの強化だ。そのFirefox Lockwiseと呼ばれる機能は、今度から、ユーザーがブラウザーの「ログインとパスワード」のページから認証情報をコピー&ペーストしようとするとデバイスのパスワードを求める。デバイスのパスワードが確認されたら、5分間だけ認証情報を見たりコピーできる。これにより、そのユーザーのマシンで他の人がパスワードで保護されたサイトにアクセスすることがやや難しくなる。自分のコンピューターをほかの人とよく共有しているユーザーにとって、とくにありがたいだろう。

Lockwiseのもう一つ新しい機能は、最近のセキュリティ事件で盗まれたパスワードと同じ弱いパスワードを使っていると警告が出ることだ。もちろん前と同じパスワードを使うべきではないけど、でも警告は、アクセスしたWebサイトが最近ハッカーにやられて、ユーザーのIDやパスワードが盗まれた可能性があるときにも出る。

Lockwiseのパスワードジェネレーターはさらに多くのサイトで使えるようになり、また、文字と数字と記号を12使ったランダムな文字列を新しいパスワードの候補としてユーザーに代わって作ってくれる。

バージョン76のFirefoxには、YouTubeなどのビデオサイトで使うピクチャーインピクチャーモードの改良版がある。この機能を使うと、ほかの仕事しながら画面の隅っこでビデオを見続けることができる。ただし、ポップアップウィンドウでビデオを見ているときは、YouTubeなどのサイトを閲覧することはできない。でも前から、画面のサイズを変えられたらいいのに、と思っていたけど、今度からはそれができる。バージョン76では、ポップアップしているビデオの上でダブルクリックすると、全画面表示になる。ささやかだけど、嬉しい機能だ。

アップデート: PiP(ピクチャーインピクチャー)モード自身が新しいのではない。ダブルクリックによる全画面表示が新しいのだ。

今度のFirefoxでは、何もダウンロードしなくてもそのままでZoomを使えるようになった。そしてWebサイトを高速に描画するGPU機能WebRenderを使えるマシンが、大幅に増えた。

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AWSのQ1は売上が100億ドルを突破し年商400億ドルが視界に

Amazon(アマゾン)のクラウド部門であるAWSは、それ自身単独でも相当成功している。今日(米国時間4/30)の同社の発表では、四半期売上が100億ドルを突破し、このクラウド事業の年商は400億ドルを超える見通しとなった。

それは純利益が前年同期より10億ドル減って25億ドルになったAmazonの決算報告の、明るい側面だ。

多くの企業がAmazonのビジネスの全体を見ようとするが、しかしAWSは2006年にAmazonのサイドビジネスのようなものとして始まり、強力な独自のビジネスへと成長した。ただし、今なお33%の成長率で活発に成長しているが、そろそろ大数の法則が働き始めてやや鈍化してきた。

関連記事: Amazon Q1 beats on net sales of $75.5B but posts net income of $2.5B, down $1B on a year ago…Amazonの2020Q1は売上好調で利益はダウン(未訳)

Microsoftの昨日の決算発表によるとAWSのライバルAzureは59%も成長したが、率ではなくマーケットシェアの絶対額では、先頭馬のAWSが相変わらず強い。

BloombergのJon ErlichmanがAWSのQ1の売上を過去7年ぶん、ツイートで羅列している。それを見ると、AWSの成長のすさまじさがよく分かる:

2014年には、それは年商ほぼ40億ドルのビジネスだった。今年はその10倍近くになり、まだ成長はやまない。市場がまだまだ大きいから成長の余地が十分にある。今はパンデミックとそれによる経済の停滞にみんなが悩んでいるが、実は経済の低迷は企業をクラウド化へ向かわせる強力な動機になる。それまでクラウドを考えもしなかったような企業ですら、迅速な移行を検討する。

パンデミック好機説はすべてのクラウドベンダーについて言えることだが、経済が縮小すればむしろ、これらのベンダーが提供するサービスの需要が高まり、そのため当面の間、成長が続くのだ。

関連記事: AWS is sick of waiting for your company to move to the cloud…AWSは一般企業のクラウド化に未来を賭ける(未訳)

画像クレジット: Ron Miller/TechCrunch

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NASAのジェット推進研究所が開発した緊急時用人工呼吸器をFDAが認可

アメリカの食品医薬品局(Food and Drug Administration, FDA)が、同局のCOVID-19ガイドラインに示されている緊急時の使用を、NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory, JPL)の技術者たちが新たに設計した人工呼吸器に対して認めた。NASAは昔から頭字語が大好きなお役所なので、この人工呼吸器も早速「VITAL」という頭字語で呼ばれている。それは、Ventilator Intervention Technology Accessible Locally(現地で使用できる人工呼吸器インターベンション技術)の略だ。その設計は、コロナウイルスの危機の間は誰もが無料で使用できる。

JPLが開発した緊急時用人工呼吸器は挿管式人工呼吸器で、鎮静剤を投与した患者の気道のずっと下の方まで呼吸管を挿入して呼吸を助ける。それはもっとも重症のCOVID-19患者用とされ、しかも機器の不足時には、それまでに患者が使っていた正規に承認された人工呼吸器を他に回してから使う、となっている。

NASAによると、VITALのいちばん興味深い点は、これまでの人工呼吸器に比べて部品点数が「きわめて」少ないことだ。だから組み立てもはやく、メンテナンスに時間と専門技術者を要しない。ただし数年間使える従来のハードウェアと違って推奨使用期間は3〜4か月とされ、あくまでもCOVID-19の患者専用とされている。つまり、今後もいろんな医療状況で使用できる一般的な人工呼吸器ではない。

しかしそれでも、NASAのJPLは、FDAの認可を得たことを機に、そのハードウェアの商用生産のパートナーを探している。大量生産により、それを必要とする多くの病院に配布したいのだ。

COVID-19によって需要が増えたため、これまでにもさまざまな緊急時用人工呼吸器が登場している。でもNASAのJPLというと、技術者集団としてのイメージも高いし、もっとも深刻な緊急時用とされているこの製品は、技術的にも優れているものと思われる。

画像クレジット: NASA/JPL-Caltech/Getty Images

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世界的なセレブ投資家ジョージ・ソロス氏がEV車群の充電管理スタートアップに投資

全地球規模のパンデミックに対応してシャットダウンが国際的に広がり、エネルギー需要の崩壊で石油企業ですら苦難を経験している。そんな中で、世界でもっとも賢い金融企業を代表する投資家たちは、運輸交通の未来を担う充電に、小さな賭けをしようとしている。

高名な投資家ジョージ・ソロス(George Soros)氏の投資企業Soros Fund Managementが、Siemensとそのほかの多くの投資家たちとともに、ロサンゼルスの充電スタートアップAmply Powerに、1320万ドルという小額の投資を行なった。

Amplyの創業者で会長でCEOのVic Shao氏は、こう言う: 「まだ発展途上のわれわれの業界にソロス氏が入ってくるなんて、100万年に1度も考えたことがないよ」。

そして化石燃料のエネルギー価格が崩壊しても、Shao氏によると、Amplyの価値命題には依然として道理がある。

Shao氏は曰く、「エネルギーだけの単価なら、電気は化石燃料の半分だ。経済が回復すれば、ソーラーや風力もどんどん安くなるだろう。石油の掘削技術の最低費用は1バレルあたり今20ドルだが、そのあとの処理や蒸留にも金がかかる」。

Shao氏は、Green Chargeの元CEOで、そこはエネルギーの分散保存をする企業だが、世界最大の国際的エネルギーサプライヤーENGIEに買収された。

Amplyには競合他社が多く、電気自動車の車群に対する充電管理の市場はトップ争いも激しい。ElectriphiやEVConnnect、GreenLots、GreenFluxなどの企業が、同様のサービスでしのぎを削っている。

今回の資金の使途は、チームと顧客展開の拡大で市場競争に勝つことだ。現在Amplyが充電操作を管理している顧客は、East Contra Costa郡のTri Delta Transitと、ニューヨーク市のLogan Busの電気スクールバスの車隊デモンストレーションなどだ。

同社によると、Amplyは中国の電気バスメーカーBYDや、Hawaiian Electric Companyの子会社Pacific Currentなどの良きパートナーだそうだ。

Amplyは顧客企業に提供する充電インフラストラクチャのオーナーであり、車の台数等によらない固定料金を顧客に課金する。「車隊管理のためのハードやソフトを売るベンダーが多いけど、それらは結局顧客のリスクになる。それらのツールの実装と使用を自分でやるか、ベンダーがやるか、という話になってしまう」、とShao氏は言っている。

Shao氏によると、同社は、都市の基幹的なインフラである公共交通機関の顧客が多く、政府のファンドも使えるので、不景気でも経営は比較的安定している。

「売上がサブスクリプションベースで安定していることは、本当にありがたい。公共交通機関の利用者は減っているし、ルートも少なくなっているが、乗合バスや校区のバスはなくならない。顧客がやや減っているのは、民間企業の方だけだ」、とShao氏は言っている。

SiemensとSoros氏が加わった新たな資金調達には、この前のシードラウンドの投資家Congruent VenturesPeopleFund、そしてObvious Venturesも参加した。

画像クレジット: GM

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AlphabetのQ1は売上が予想を超えたが3月は広告収入が大きく落ち込む

今日(米国時間4/28)の市場終了後に、Googleの親会社Alphabetが2020年第一四半期の成績を報告した。この3か月の同社の売上411億6000万ドルは、アナリストたちの予想403億3000万ドルを上回ったが、一株あたり利益9.87ドルはウォール街が予想した10.38ドルに届かなかった。

Alphabetの株価は、通常取引で3.3%下げた後、時間外で2.8%上がった。

Alphabetの決算報告の中身は、一種の警告のようだ。CFOのRuth Porat氏は、四半期後期の落ち込みについてこう述べている: 「今四半期の最初の2か月は好調だったが、3月には広告収入がかなり鈍化した」。

GoogleはAlphabetの売上と利益の大部分を生み出しているが、それは主に広告収入だ。事実、検索とYouTubeと同社のネットワークからの広告の売上は、今年の最初の3か月の売上の82%を生み出している。

決算報告で「その他」(Other Bets)としてまとめられているAlphabetのさまざまな研究開発事業は、売上が前年同期の1億7000万ドルより落ちて2020Q1には1億3500万ドルだった。そのため、その他部門の営業損失は8億6800万ドルから11億2000万ドルに増えた。

同社の好悪混交した決算と、3月における後退は、COVID-19Tがもたらした経済の劣化を心配している投資家たちの慰めにはならない。同社の広告に依存するビジネスは、パンデミックによる消費者と企業の支出の減少に苦しんでいる。

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MITが筋肉でロボットをコントロールするシステムを開発、ドローンをジェスチャーで正確に操縦

MITの計算機科学と人工知能研究所(Computer Science and Artificial Intelligence Lab、CSAIL)が、今手がけている筋肉の信号でデバイスを制御するプロジェクトをビデオで披露した。彼らの最新の成果ではドローンを完全かつ細かく制御でき、手と腕のジェスチャーだけを使って複数の輪を通り抜けることができた。これは、デバイスをバイオフィードバックでコントロールし、別途ジェスチャー認識のための光学系などを必要としないだけでなく、細かい明確な制御ができるので、遠隔制御の応用領域を大きく広げることができる。

この研究グループも、さまざまな利用分野を展望している。たとえば、複数のロボットのコラボレーションの産業分野への応用だ。もう一つの領域がドローンの操縦で、現実世界での用途に大きな利点をもたらす。例えば、パイロットがVRで大きな視界を獲得できれば、ドローンの複数の編隊をコントロールすることも可能だろう。これでたとえば、大きな建設現場の測量を一人でできたりするだろう。あるいは人が行くのが困難なオフショアのプラットホームなどで、遠隔の機器装置を検査できる。

ロボットと人間のシームレスな対話は、ロボット工学の究極の目標の1つだ。人間は自分の動作や環境を効果的に扱うことを直観的にできるから、ロボットを制御したりロボットと一緒に仕事をするときもそうありたいと願う。人間が環境と対話するときは、思考と行為が基本的には並列で生じているが、機械や遠隔のツールが相手のときはその滑らかさと直観性が翻訳過程で失われ、ロボットの学習過程や訓練は急峻な学習曲線になる。

人間と一緒に安全にコラボレーションで仕事ができるロボットの研究開発は、ロボティクスでなくコボティクス(Cobotics、協働ロボット)と呼ばれる。これは、人とロボットの対話をもっと自然で直観的に、そして究極的には安全にするための研究開発の進歩から生まれる。この分野でのMITの研究は、大規模な仕事でも訓練やプログラミングが少なくてすむ未来の工業用ロボットに結実するだろう。

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Netflixがミシェル・オバマのドキュメンタリー「Becoming」を5月6日に封切り

Netflixとバラクおよびミシェル・オバマのプロダクションが、彼らの新しい映画「Becoming」を発表した。それは、ミシェルが同じ題名のベストセラー回顧録を宣伝して回る全国ツアーのドキュメンタリーだ。

ドキュメンタリーの監督はNadia Hallgrenだが、映画はミシェル・オバマからのインプットにも大きくアクセスしたようだ。結局のところプロデューサー企業のHigher Ground Productionsは、オバマ夫妻がNetflixSpotifyなどのコンテンツを作るために創った企業だ。

そして発表には、ミセス・オバマからの書簡も付いていて、その中で彼女は、ありきたりの書籍販促ツアーではない、と言っている。曰く、「大小さまざま、老若男女さまざま、そして独立や連合さまざまのグループと一緒に私たちはストーリーを共有し、各地の会場をみなさんの喜びと心配と夢でいっぱいにしました」。

Higher GroundとNetflixが共同プロデュースした「American Factory」は、今年のオスカーで長編ドキュメンタリー賞を勝ち取った

NetflixとHigher Groundがこの映画を発表したのは今日だが、封切りは遅くない。Netflixの計画では、「Becoming」は1週間あまりのちの5月6日に封切られる。

画像クレジット: Netflix

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香港で初めてのネットネイティブのペット保険が誕生、飼い主の安心のため新型コロナも対象

香港の保険テクノロジーのスタートアップOneDegreeが今日(米国時間4/23)、最初のプロダクトをローンチした。それは、Pawfect Careと名付けた一連のペット向け医療プランだ。同社は今後、サイバー保険や人間の医療保険なども出す予定で、すべてが完全にオンラインのそれらが出揃うのは今から12か月後だそうだ。

2016年に創業されたOneDegreeは、昨年シリーズAで3000万ドルを調達した。投資家はBitRock Capital、Cyperport Macro Fund、そしてCathay Venturesなどだ。

共同創業者でCEOのAlvin Kwock氏によると、香港では規制が厳しく保険の免許をもらうのが難しいので、Pawfect Careの立ち上げまでに2年を要した。

香港で初めてインターネットを利用する保険に免許が下りたのは、既存の保険企業Sun LifeのBow TieとAsia InsuranceのAvoの2例だ。香港の保険監督機関は、既存企業のデジタル進出には熱心だ。既存企業とは無縁の独立企業としてネット保険の免許が下りたのは、OneDegreeが初めてである。

OneDegreeは来年、サイバー保険と人間の医療保険を徐々に立ち上げるつもりだ。Kwock氏によるとCOVID-19のパンデミックが「パラダイムシフト」を起こした。人が顔と顔を合わせることが、激減したからだ。保険監督機関も今ではネット保険に免許を出すようになったし、いろんなネット製品の登場を許容している。

同社がペット保険から始めることに決めたのは、ペットの医療は高いにもかかわらず、香港では飼い主の3%しか医療保険に入っていないからだ。OneDegreeでは、顧客が保険証書を買って管理するのも、保険金を請求するのも、モバイルアプリからだ。請求の約90%は支払いが2営業日以内に行われるそうだ。

パンデミックへの対応としてPawfect Careのペット保険はCOVID-19関連の医療費もカバーしている。ただしOneDegreeが強調するのは、ペットを検査してウイルス陽性になった例がきわめて少ないことだ。実際にキャリアが見つかった証拠もない。でもペット保険にそれを入れたのは、飼い主を安心させるためだ。

画像クレジット: OneDegree

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好きなプログラミング言語でIaCできるPulumiがサポート言語と構成対象を拡張

シアトルのPulumiは、モダンなプラットホームとしての名声を早くも確立した。それは、同社のサービスを利用すると、コードを書いてインフラストラクチャを指定するときYAMLではなく自分の好きなプログラミング言語を使えるからだ。最近ローンチしたPulumi 2.0では、最初にサポートされていたPythonに加えて、JavaScript、TypeScript、Go、そして.NETが使えるようになった。また、インフラストラクチャの構成に加えてポリシーの強制やコードの試験なども指定できる。

今日(米国時間4/21)の同社の発表によると、現在のユーザー数は10000、そして有料ユーザーが100あまりだ。これらは、前年同期比で10倍の増加になるが、必ずしも正確な数字ではないようだ。現在の顧客にはCockroach LabsやMercedes-Benz、Tableauなどがいる。

同社がローンチしたばかりのころは、コンテナとサーバーレス関連のサービスを強調していた。でもPulumiの創業者でCEOのJoe Duffy氏によると現在の同社は、各企業で技術者のためのプラットホームを構築しているインフラストラクチャのチームと直接組んで仕事をすることが多い。

Pulumi 2.0についてDuffy氏はこう言う: 「Pulumiの最初のビジョンは、お好きな言語でインフラストラクチャーアズコード(Infrastructure as Code, IaC)を、だったけど、2.0ではそれを大幅に拡張して今やスーパーパワーと呼んでいる」。つまり、インフラのプロビジョニングだけでなく、その周辺の問題領域にまで機能を拡張した、という意味だ。それには継続的デリバリーも含まれるが、さらにポリシーアズコード(policy-as-code)と呼べる機能もある。2.0からのPulumiは単なるインフラストラクチャの構成定義を超えて、インフラ関連のさまざまなポリシーまでコードで指定できるようになったのだ。

もう一つの拡張領域が、試験だ。Pulumiでは「本物の」プログラミング言語を使えるから、アプリケーション開発でコードの試験に使ってるのと同じ試験のテクニックをインフラストラクチャの構築に使って、プロダクションに行く前に間違いを捉える。しかもデベロッパーは、言語が同じだから、コードを書くために使っているツールをそのまま使って、そのコードが動くインフラストラクチャを定義できる。

Duffy氏は曰く、「基本的な考え方は、プログラミング言語について自分たちがよく知ってることや好きなことをそのまま生かして、クラウドのインフラストラクチャを定義しよう、ということなんだ。インフラストラクチャには、担当のチームづくりやセキュリティの確保など、アプリケーションのプログラミングとは違う課題が山ほどあるが、なじみの言語をそのまま使えるなら、それらも怖くない。それにより、企業全体を高い生産性でまとめて行けるだろう。つまり2.0で重要なのは、インフラストラクチャのプロビジョニングから、組織全体のサポートへ、という移行だ」。

Duffy氏は、同社の大企業ユーザーの多くがPulumiを使って彼らの内部的なアーキテクチャもコードで書き表し、それらを全社的に展開していることを強調した。

氏は曰く、「今までのそれぞれのクラウドの特長は尊重している。AWSもAzureもGoogle CloudもKubernetesも、それぞれの持ち味がある。だからそれら全体を抽象化するPaaSを提供する気はない。われわれはただ、コードによってチーム全体に矛盾や衝突のないすっきりとしたワークフローを実現し、彼らがモダンなアプローチを採用できるようにするだけだ」。

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MITが布に織り込んで洗濯機で洗濯できる常時健康モニタリング用センサーを開発

MITが開発した新しいタイプの軽量センサーは、布のような曲げられる素材に組み込める。たとえばそれをアスリートのウェアに織り込めば、体温や心拍数、呼吸数などのバイタルを常時モニタできる。また洗濯機で洗えるし、外から見て目立つものが何もない。あるいは織り込まずに取り外せるようにすると、複数の衣類で使える。

このセンサーの研究プロトタイプはスマートフォンと通信でき、最終的には中国のパートナーが量産する。応用分野は健康産業のほかに、宇宙飛行士の生命兆候を知るなど宇宙での利用も考えられる。MITのこの研究は、NASAとMITメディアラボの宇宙探究計画も出資しているが、ポテンシャルが圧倒的に大きいのは地球上での利用だ。とりわけ、COVID-19に悩まされている今は、将来のもっとコントロールの幅が広がったバージョンが、ヘルスケアの分野で多用されるだろう。

中でもとくにこれは、定常的なモニタリングと医師の診察を必要とする慢性病患者にとって費用効果が高くて容易な方法であり、多くの場合手作業で一貫性を維持することが難しかった記録の作成と維持を助けるだろう。記録の更新を人間の手や遠隔医療に頼るのではなく、患者自身がバイオメトリックデータの安定的なストリームを、治療をモニタしているヘルスケアのプロフェッショナルに提供できる。そしてそのプロセスを自動化すれば、患者と介護者の両方がつねに最新の状態情報をリアルタイムで提供し取得できる。

遠隔医療はCOVID-19のおかげですでに需要が急増しており、患者もヘルスケアのプロフェッショナルも共に、COVID-19の感染リスクを下げながらヘルスケアのニーズを継続的に管理する方法を求めている。とくに重要な対象は、慢性病や既往症を抱える弱者だ。

アメリカのプライマリーケアのスタートアップForwardなどは、すでにこの方式を実験している、。それは、バイオメトリックのセンサーを自宅にいる患者に配布してモニタするやり方だ。インターネットに接続されるセンサー(コネクテッドセンサー)を作っているKinsaも、匿名のバイオメトリックデータを集積するやり方に価値を見出している。それはセンサーのデータをマッピングしてCOVID-19の拡散の兆候、とくに地域における発熱の広がりを調べようとする。

衣類に埋め込まれるウェアラブルなセンサーは、前にも試みられ、製品化されたこともある。でも今回のMITのバージョンは、もっとも着用のなじみが良く、邪魔にならず、快適だ。将来、健康データの常時モニタリングによってパンデミックのもっと良質なモデリングが可能になれば、まさにこのセンサーがイノベーションの最先端として注目されるだろう。

画像クレジット: MIT

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アップル/グーグル共同開発のコロナウイルス接触者追跡APIの最初のバージョンが来週リリース

Apple(アップル)のCEO Tim Cook氏と欧州委員会の単一市場担当委員Thierry BretonThe氏の会話によると、AppleとGoogleが共同開発しているクロスプラットホームな接触者追跡APIは来週から使用できる。Breton氏が彼のオフィスで共有した写真には、彼とCook氏のビデオ会話の様子が写っており、また彼がLes Echosに語ったところによると、AppleのCEOは、公衆衛生当局のためにアプリを作るソフトウェアデベロッパーがその接触者追跡APIを利用できるのは4月28日からだ、と述べた。

AppleとGoogleは4月10日に、両社がiOSとAndroidの両方のモバイルデバイスで動く接触者追跡システムで協働していると発表し、そのオプトインのネットワークがユーザーの実際のID情報とは無関係なランダムなIDにより、COVID-19の検査で陽性と確認された人と接触した可能性を 通信する、と詳しく説明した。それは、個人のプライバシーを保護するために位置データを決して集めない分散システムで、AppleとGoogleは、そのAPIを使って作られたいかなるアプリも、それらがユーザーベースの最遠のリーチを持ちうるために、プロジェクトで協働することを選んだ。

その接触者追跡システムの展開は二段階で行われる。最初に、APIがデベロッパーにとって可利用になる…それが来週起きることだ。この段階は最初、5月中旬を予定していたが、Breton氏とCook氏の会話を聞いたかぎりでは両社はそのスケジュールを早めたようだ。ソーシャルディスタンシング措置の変様や緩和をいついかにして行うべきかを正しく知るためには、接触者追跡が喫緊に必要だから、このスケジュール変更は理にかなっている。

計画の第二段階は、接触者追跡システムのアップデートをOSのレベルで行うことだ。オプトインはデバイス上で管理され、AndroidもiOSスマートフォンもどちらも、このイン・アウトの切り替えにより、ローカルな追跡行為に参加できるものでなければならない。しかもそれは、公衆衛生当局の特定のアプリの有無とは無関係でなければならない。ただしAppleとGoogleが行なったQ&Aセッションによると、接触者の可能性を通知する公衆衛生アプリのダウンロードとインストールを示唆するプロンプトが出るのは構わない。それによってユーザーは、信頼できるソースから、次にどうすればよいか関する追加的情報を取得できるだろう。

なお、この第二段階は今年後半の展開になる。でもAPIの最初のバージョンの到着がこれだけ早まったことは、これをなるべく早く市場に出したいとする両社の意欲と努力の表れだろう。おそらく、相当多くの技術者をつぎ込んでいると思われる。

現在開発中またはすでに実装された接触者追跡システムはたくさんあるが、共通の技術による相互乗り入れ通信が可能で、もっとも人気の高い複数のモバイル機種間の幅広い参加の機会が開けることは、そんなシステムが実際に効果的でありうる大きなチャンスになるだろう。

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クラウドの自由にIaCによるガバナンスを結びつけるEnv0が創業1年半で公開ベータへ

各社におけるインフラストラクチャアズコード(Infrastructure as Code, IaC)のデリバリーに何らかの秩序をもたらしたいと願うEnv0が今日(米国時間4/21)、同社の最初のプロダクトのベータをリリースし、並行して330万ドルのシード資金の獲得を発表した。

Boldstart VenturesとGrove Venturesがこのラウンドを共同でリードし、これにSnykのGuy Podjarny氏など数名のエンジェル投資家が参加した。

同社の共同創業者でCEOのOhad Maislish氏によると、デベロッパーがコードをはやくデリバリーできる能力は祝福でもあり呪いでもある。そしてEnv0は、コードがいつ、どのようにコミットされるかを、ITがある程度コントロールできるようにする。

「企業が今抱えるチャレンジは、クラウドネイティブなやり方の中で、クラウドリソースのセルフサービスと管理との間で適切なバランスを実現することだ。そしてバランスのとり方には可視性と予測可能性と、いちばん重要なクラウドのセキュリティとコストをめぐるガバナンスが必要だ」、とMaislish氏は言う。

同社のプロダクトを使うとユーザー企業は、デベロッパーがコードをデリバリーしてよいタイミングとその費用を定義でき、何でも・いつでも・いくらかかっても主義から脱皮させる。そのためには工程の全体的なコントロールをアドミニストレータに与え、彼/彼女がテンプレートとプロジェクトを定義する。テンプレートは、どのクラウドベンダーにはどのリポジトリーとプロダクトを使うのかを定義し、そしてプロジェクトをテンプレートにアクセスしてよいユーザーに関連付ける。

画像クレジット: Env0

Boldstart Venturesの創業者でマネージングパートナーのEd Sim氏によるとEnv0には、今日の継続的デリバリーをベースとする環境でデベロッパーが必要とするガバナンスとスピードの間の良質なバランスを見つける能力がある。Ed Sim氏は声明でこう述べている: 「Env0は、基本的にセルフサービスであるクラウド環境に統一的なガバナンスをもたらすことによって、これらのニーズのすべてを満たすことのできる、初めてのSaaSソリューションだ」。

今のような経済状況の中でアーリーステージの企業を立ち上げるのは容易ではないが、でもMaislish氏が信じているのは、セルフサービス型の開発をコントロールする方法を提供できる、という同社の独特の位置づけと能力だ。デベロッパーが家で仕事をしていて、ITの視界とセキュリティの外にいる今のような時期は、それがなおさら重要だ。

同社がローンチしたのは18か月前で、これまでずっと非公開ベータだった。そして今日が、公開ベータの初日となる。今の社員数は10名だ。

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成層圏上の気球からインターネット接続を提供するLoon、初めての商用化をケニアで

Googe(グーグル)の親会社Alphabet傘下のLoonは、遠いへき地などに高高度からのブロードバンド接続を提供する。同社はこのほど、その気球の初めての商用バージョンを、2週間前にケニア政府から得られた承認により、ケニアの人びとのインターネット接続のためにローンチした。気球は目下テスト中だが、その結果を待ちながら数週間後には本番のサービスを開始する予定だ。

Loonはケニアの通信企業Telkom Kenyaとパートナーして、同社の契約ユーザーにサービスを提供する。気球は地球の成層圏の高度およそ2万メートルを飛び、地上局のセルタワーも通信衛星も利用できない遠隔地に、安定性の良い高速インターネット接続を提供する。

LoonのCTO Sal Candido(サル・カンディド)氏が書いたMediumの記事によると、気球はプエルトリコまたはネバダ州から離陸し、長い旅をしてケニアのサービス供用地域へ向かう。気球は気流に乗って最終目的地へ向かうが、それは成層圏風に運ばれる最高速のルートなので、かなり回りくどい旅路になる。具体的なルートは、Loonの自動ナビゲーションソフトウェアが決める。

ケニアに到着したら、機械学習を利用するその同じアルゴリズムが、ターゲット圏域の比較的安定性の良い場所に気球を定置させる。気球は上下に動いて異なる気流を捉え、固定された地理的領域の中で気球はそんな短い旅を繰り返しながら、地上の顧客への24時間の高速安定サービスを提供する。

ただし顧客が気球に直接アクセスするのではなく、パートナーのTelkomのセルネットワークからその接続サービスを利用する。それに対しTelkomは当然ながら課金をするため、アフリカのインターネットアクセス性スタートアップBRCKなどは、それが障碍になる人びともいる、と懸念している。でも、やっと初めて商用化にこぎつけたわけだからLoonにとっては重要なマイルストーンであり、今後デプロイの仕方をもっと多様化していけば、さまざまなビジネスモデルが可能になるだろう。

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サムスンのGalaxy Watchの血圧測定アプリが韓国で規制をパス

Samsung Electronics(サムスン電子)が今日(4/21)、Galaxy Watch用の血圧測定アプリが韓国の規制当局に承認された、と発表した。Samsung Health Monitorと呼ばれるそのアプリは、第三四半期中に少なくとも韓国で、Galaxy Watch Active2で利用できるようになり、そして今後のGalaxy Watch製品にも加わる。

TechCrunchは、Galaxy Watch Active2の高度なセンサー技術を利用しているそのアプリが韓国以外ではいつごろ提供されるか、問い合わせている。

それは韓国の食品薬品安全省より、一般市販のカフレス血圧測定アプリとして認められた。このアプリは最初に、従来からある血圧カフで調整する必要がある。そしてその後は、脈波分析で血圧を測定する。調製は少なくとも4週間に一度行う必要がある。

IDCの最近の記事によると、2019年の最後の四半期ではSamsungのウェアラブルの売れ行きはApple(アップル)とXiaomi(シャオミ)に次いで第三位だった。その量を支えたのは、Galaxy Activeウォッチだ。Samsung(サムスン)は、スリープトラッカーなど、健康とフィットネスにフォーカスしたモニタリング機能で、同社のスマートウォッチを差別化したいようだ。

関連記事: サムスンのGalaxy Watch Active 2はAndroidユーザーに最適なスマートウォッチ

画像クレジット: Samsung Electronics

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Y Combinatorが本年夏季からアクセラレーターのクラスを全面的にリモートへ移行

先月はCOVID-19の全国的なアウトブレークで急遽、リモートのデモデーを余儀なくされたY Combinatorが今日(米国時間4/20)、次回は全セッションを完全にリモートで行う、と発表した。

Y CombinatorのCEO Michael Seibel氏は同社のサイトへのポストで、その発表を行なった。そこで彼は、「2020年夏季はリモートで行うと決定した。COVID-19の危機のさなかでは、創業者たちとYCのスタッフの安全が優先されるからである」、と述べている。

2020年夏季を受ける創業者たちは、面接も執務時間も夜の会合もすべてビデオ会議で行う。ということは、まだ発表はないが、彼らのデモデーもリモートになるのだろう。最前のクラスではスタートアップたちが、ステージ上のローンチを今後のデモデーに延ばしてもよい、というオプションを与えられたが、今後それはないだろう。

YCがオンライン化されると当然、創業者としてはクラスの質が気になる。従来、YCのアクセラレーター事業に参加する創業者たちは、15万ドルの資金を得てその見返りに会社の所有権の7%をYCに提供していた。そしてその後は、YCのネットワークやアドバイザー集団にアクセスできるようになる。

Y Combinatorのクラスは、今ではとても大きいが、今回はその形の全体が変わることになる。今度の夏季のサイズはまだ確定していないが、前回は240のスタートアップが参加した。これだけの数にオンラインで対応するためにYCは、スタートアップをグループ化するやり方や、彼らが投資家にプレゼンするやり方などを工夫しなければならない。前回も対面のデモデーがなくなって創業者たちは、このイベントに集まるVCたちの大きな集団に生身の自分を紹介する機会を失った。

先週TechCrunchは、YCが、その比例案分制の投資をやめて、スタートアップへの投資をケースバイケースで行う、と報じた。既存の持ち分に応じての比例的なシード資金やシリーズAの投資は、これまでの同社の伝統だった。

関連記事: Changing policy, Y Combinator cuts its pro rata stake and makes investments case-by-case…Y Combinatorが比例案分制をやめてケースバイケースの投資に移行(未訳)

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スタートアップが資金を得るクラウドファンディングRepublicがゲーム開発のクラファンFigを買収

スタートアップのためのクラウドファンディングRepublicが、ゲームのためのクラウドファンディングFigを買収して、両者の力を合わせてクリエイターたちが自分のアイデアを実現できるようにしたい、と考えている。各サービスの既存のユーザーは、そのままの状態を今後も維持できる。

誰もがアクセスできるこのようなマイクロエクイティ(小規模なプライベート投資)は、効果を実証されているので両プラットホームとも近年では成功している。いろんなスタートアップが、Republicで数百から数千ドルを調達しており、一方Figは昨年、Outer WildsWhat the Golf?が大好評だった。

KickstarterやIndiegogoほど大きなサイトではないが、プロジェクトはより注意深く精査され、クラウドファンディングではあるけれどもRepublic/Figは独自のやり方で、出資者に製品ではなくエクイティ(非公開株)を与える。あるいは、エクイティに加えて製品もくれる場合でも、たとえばIntellivisionのその奇妙なゲーム機の魅力に抵抗できる人はいないだろう。

Figの買収の価額などは公表されていないが、誰でも考えるのはこれは両者の同格合併であり、どちらかが傷つくことはない、ということだ。そしてそれによって、オーディエンスとプロジェクトが増えてくれれば御の字だ。ゲームへの投資は増えているし、とくにニッチのゲームに今後のビッグヒットの期待が集まる。だからRepublicにとってFigは、同社の既存のプラットホームの自然な拡張だ。

Republic Funding PortalのCEO Chuck Pettid氏は、TechCrunchに送ってきた声明でこう述べている: 「Figの良いところは、すでに投資家たちにかなりのリターンがあることだ。調達した資金でゲームを作り、そのゲームを売り、収益を投資家と共有する。プライベートな(市場を介さない)投資は、まともなリターンを得るまで7年から10年はかかることが多い。Figはそれを加速して、2017年からの3年間連続で投資家にリターンしている。そんなクラウドファンディングプラットホームは、ほかにない」。

FigのCEO Justin Bailey氏はRepublicの取締役会に残り、両社のインテリジェントな統合をガイドする。

そのBailey氏は曰く、「Figは前と変わらないが、徐々にRepublicの一部になるだろう。RepublicはFigの、コミュニティにパブリッシングしていくプラットホームの中核部分を維持し、それに同社独自の材料、たとえばダイバーシティへのコミットメントなどを加えていく。それによって、インディーのゲームデベロッパーのためのより強力なプラットホームが築かれる。結局のところ、Figのミッションはインディーのデベロッパーをサポートすることであり、彼らのゲーム制作を可能にすることだ。Figがなければできない、と言えるぐらいに」。

両CEOはともに、彼らのサイトが不遇な人たちの価値を認め、彼らの唯一の資金獲得方法としてクラウドファンディングを提供していくことを強調する。Pettid氏によると、「サイト上の資金募集キャンペーンの半分以上がいわゆる、影の薄い名も無き創業者からだ。これまでの数年間、テクノロジーもビデオゲームの業界もダイバーシティのメッセージを広めてきたが、実際に実現したことはまだ少ない」、という。

Bailey氏によると、パンデミックで投資の方法が大きく変わった。クラウドファンディングはすでに成功しているが、コロナウイルス以後の変化した世界ではさらにもっと重要になる、と彼は言う。

彼曰く、「デベロッパーは、資金調達の方法がワンパターンであってはいけない。効果的なクラウドファンディングキャンペーンには、イノベーションとクリエイティブな思考が必要であり、われわれはそのためのアシストができる」。

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宇宙内衛星サービスが成功を見せつけて軌道上の宇宙船操作の記録を破る

Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)が初めて行うMission Extension Vehicle(ミッション延長用宇宙船, MEV-1)のデモンストレーションミッションの成功が証明され、Intelsat(インテルサット)の衛星の寿命を5年延ばすことができた。そのミッションには、2月25日にノースロップのMEVがインテルサットのIS-901衛星と軌道上でドッキングすることが含まれ、そのあとインテルサットの軌道が変えられて稼働時間を延長できた。

最初のドッキングは2月の終わりごろ行われたが、MEVはそれまでの時間をIS-901の軌道を変えることに費やし、その後インテルサットはさらに、一部の顧客をそれまで使われていなかった衛星に移して、通信サービスに使えるようにした。両社の発表によると、今それは「フルサービス」を提供しており、それが今後5年続く。そのあとMEVは使われなくなっていた軌道に戻って最終的に引退する。そのときMEV−1は再び、ほかのスペースタグ(space tug, 宇宙のタグボート)ミッションで使えるようになり、ほかの衛星のために同じサービスを実行できる。

これは、軌道の持続可能性(サステナビリティー)と宇宙内サービス、および寿命延長の点で画期的であり、とくにNorthrop Grummanはこれをサービスとして提供できるようになる。一方Intelsatにとっては、中断のないサービスを継続できる点で「コストパフォーマンスが良くて効率的」であり、まったく新しい衛星を作って打ち上げなくても顧客のニーズに対応できる、とプレスリリースで言っている。

今、業界には変化が起きつつあり、巨大な静止衛星から、低地球軌道を飛ぶアジャイルな小型衛星の艦隊へ移行して、コストを下げようとしている。今回のような軌道サービスはもう一つのオプションを与えるが、しかし今のところは、新しい人工衛星コンステレーションのスタートアップではなく、レガシーの宇宙産業の衛星事業者にアピールするものだろう。

Northropは、インテルサットの別の衛星のための第二のMEV宇宙船の打ち上げを計画しているから、短期的にも市場性があるわけだし、また将来的には大型宇宙船の経済性を変えてしまうだろう。

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