これがiPhoneアプリの歴代トップだ――App AnnieがApp Store10周年記念レポート

7月11日にiOS App Storeは10周年を迎える。そこで今日(米国時間7/2)、iOSアプリモニター、分析サービスのApp AnnieはiOSアプリ史上で各ジャンルの上トップとなるアプリを発表した。このレポートでは2010年(この年にApp Annieが記録を取り始めた)以降のダンロード数、売上額双方のトップを調べている。同時にApp Storeでの主要な達成や出来事も報告している。

そのためApp Annueの特集はApp Storeの歴史を振り返るのにかっこうのレポートとなっている。App Storeは2010年以降、1700億ダウンロードと1300億ドルの売上を記録している。Appleが不正なアプリの大掃除をした後にもかかわらず、現在のApp Storeには220万種類のアプリが登録されているという。

App Annieはこのレポートでアプリをゲームとそれ以外のジャンルに分けている。 これは2017年の秋にAppleがApp Storeのデザインを大きくアップデートしたときの分類と同じだ。App Annieはこのジャンルをさらにダウンロード数と売上数に分けて調査している。

ゲーム

ダウンロード数でも売上でもClash of Clans〔クラッシュ・オブ・クラン〕、 Candy Crush Saga〔キャンディークラッシュ〕、Honour of Kings〔王者栄耀〕などの名作がランクインしているのは予想どおりだが、Temple RunやAngry Birds〔アングリーバード〕など記憶に残るゲームの一部は売上歴代トップ10に入っていない。売上で歴代1位はClash of Clans、2位は Candy Crushだ(こちらはダウンロード数で歴代1位)。

App Annieはクライアントに配慮する必要があり、ダウンロードや売上の実数をすべて明らかにしていないものの、Candy Crushは、2010年7月から2018年5月までの間に2億8000万回ダウンロードされているという。

売上歴代1位のゲームはClash of Clansで、同時期に全世界で40億ドル以上の売上を記録している。

App Annieはまたトップ・ゲーム・パブリッシャーのリストも作っている。これにはEA(Electronic Arts)、Tencent、Gameloft、Rovio、Glu、Disney、Zynga、King、Supercell
、Activision Blizzard、Bandai Namco、Storm8、Ubisoftなどが含まれている。

ゲーム以外のアプリ

この分野ではFacebookとGoogleのアプリがダウンロード回数で他を圧倒している。

Facebookが歴代1位、Messengerが2位、Instagramが4位、WhatsAppが5位だった。3位はGoogleのYouTube、6位はGoogleマップ、7位がSnapchat、以下、Skype、WeChat 、QQの順となっている

1位Facebookのダウンロード数は2010年7月から2018年5月までの期間で全世界で7億回だった。

しかし売上チャートとなると様相は大きく変わる。ソーシャル・ツールに代わってサブスクリプションやストリーミング・アプリが上位を占めた。Netflixが首位で売上は10億ドル弱、これにSpotify、Pandora、Tencent Video、Tinder、LINE、iQIYI、HBO NOW、Kwai、QQが続いている。

 

このレポートではApp Store自体のランキングとは別に、App Annieが選んだ毎年のトップアプリやApp Storeで起きた重要な出来事を記録している。

たとえば2015年から2017年の間でiOSアプリの売上は倍増し、Google Playでのアプリ売上の伸びを大きく上回った。 とくに100万ドル以上の売上を記録したアプリの数は5年間で3倍近くに増えた。これらのデータはApp Annieが10週年を期に新しく調査を行った結果に基づいている。

ただしデータのとり方について若干の説明が必要な場合が出ている。たとえばアメリカがiOSの単一マーケットとして売上が世界最大だというグラフが採用されているが、ベースとなった期間は2010年7月から2017年12月だ。

しかし現在では中国がアプリのマーケットとして世界最大であり、App Annie自身も2022年までこの地位は揺るがないと推定している。 中国まだ「累計で世界一のマーケット」ではないが、これはスタートが遅れたためだ。アメリカでのアプリ・ダウンロードが累計401億回であるのに対して、中国は早くも399億回とほとんど肩を並べている。また売上累計でも中国は277億ドルとアメリカの360億ドルに急速に追いついている。

レポート全文はApp AnnieのサイトからPDFでダウンロードできる。

画像:TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ブラウザーのOperaが上場申請

ノルウェー拠点のブラウザーメーカー、Opera Ltd.が米国で上場申請した。提出されたF-1書類によると、同社は1.15億ドルの調達を目標としている。

2017年にOperaは1.289億ドルの経常利益を生み、純利益は610万ドルだった。

多くの人はウェブブラウザーのOperaに馴染みがあるだろうが、会社自身は激動の歴史を経験してきた。Operaの株主らは会社を2つの実体に分割した——ブラウザーメーカーと広告運営会社だ。

現在広告会社の部分はOtelloと呼ばれている。そして中国企業の共同体がウェブブラウザーと消費者向け製品とOperaブランドを買収した。今回上場するのは後者の部分だ。

現在Operaはデスクトップパソコン向けウェブブラウザー以外に、携帯電話向けウェブブラウザーをいくつか提供している。Androidでは、Opera、Opera Mini、およびOpera Touchをダウンロード可能だ。iOSで利用できるのはOpera Miniだけだ。最近同社は、スタンドアロンのOpera Newsアプリも公開した。

Operaには全体で1.82億人の月間アクティブユーザーがいる。デスクトップブラウザーの月間アクティブユーザーが5740万人、Opera Newsのユーザーがブラウザーとスタンドアロンアプリ合わせて9020万人いる。両社のユーザー基盤にはある程度重複がみられる。

また、Operaの収入源が3つしかないことは興味深い。主要な収入源は2つの検索エンジンとの契約から来ている。デフォルト検索エンジンは、ロシアではYandex、世界のそれ以外の場所ではGoogleだ。同社のユーザー基盤が増えるにつれ、パートナーはデフォルト検索エンジンのままでいようと、さらに高く払う。

「わずかな数のビジネスパートナーが、収益の大部分に寄与している」と同社はF-1書類に書いた。「2017年、上位2社のビジネスパートナーを合わせて経常利益の56.1%を占めた。Googleが43.2%、Yandexが12.9%だった。」

それ以外は広告とライセンス事業だ。OperaのスピードダイヤルにはBooking.comやeBayなど様々なウェブサイトが事前登録されていることに気づくだろう。これらが広告パートナーだ。一部のメーカーや通信会社は端末にOperaブラウザーをプレインストールしている。同社はそこからも収益を得ている。

ブラウザー市場は非常に競争が激しくOperaはGoogle、Apple、MicrosoftといったIT巨人らと戦っている。その一方で、人々は多くの時間をブラウザーで過ごしているので、おそらくOperaのような小さなブラウザー会社でも、入り込む余地があるということなのだろう。同社はNASDAQに上場しティッカーシンボル OPRA で呼ばれる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tinderがハッキングや脅迫を防ぐためにセキュリティを強化

今週Tinderは、オレゴン州上院議員Ron Wydenから送られた、同社のアプリに存在する(脅迫やその他のプライバシー侵害につながる可能性がある)セキュリティホールを塞ぐ要請の書簡に回答した。

Wyden上院議員宛ての書簡の中で、Match Group法務顧問Jared Sineは、アプリに加えられた最新の変更について説明している。それによれば6月19日の時点で「スワイプデータはパディングされ、全てのアクションデータはいまや同じサイズになった」ということだ。またSineは、モバイルアプリ上の画像データは2月6日の時点で完全に暗号化されるようになったこと、一方ウェブバージョンのTinderでは画像は既に暗号化済だったことも付け加えた。

Tinderの問題は、まずCheckmarxの調査チームによる報告書の中で指摘された。そこではアプリの「好ましくない脆弱性」と、脅迫につながる可能性が報告されていた:

AndroidとiOSの両方のバージョンに見られるアプリの脆弱性により、ユーザーと同じネットワークを使用する攻撃者は、アプリ上でのすべての動きを監視することができる。また攻撃者は、ユーザーが見ているプロフィール写真に関しても操作することが可能となり、それらを不適切なコンテンツに差し替えたり、悪質な広告を流したり、その他の悪意あるコンテンツを表示することができる(本報告書の中で例示されてる)。

このプロセスには機密情報の盗難や、直接的な金銭的影響はないものの、脆弱なユーザーを標的にした攻撃者が、犠牲者を恐喝し、Tinderプロファイルやアプリの動作から高度な個人情報を抜き出し暴露する危険性がある。

2月には、WydenがTinderに対して、サーバーとアプリの間を移動する全てのデータを暗号化たり、データパディングを行うことによってハッカーの目からそれらを区別しにくくしたりして、脆弱性の問題に対処するように要請していた。当時TechCrunchに届けられた声明によれば、TinderはWyden上院議員の懸念を受けて、そのプライバシー保護を強化の一環として、すでにプロフィール写真の暗号化を実装したと述べていた。

「すべてのテクノロジー会社と同様に、悪意のあるハッカーやサイバー犯罪者との戦いにおいて防御を強化するために、私たちは常に努力している」とSineは述べている。「私たちの目標は、業界のベストプラクティスに見合うだけでなく、それらを上回るプロトコルとシステムを持つことである」。

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(翻訳:sako)

YouTubeのピクチャインピクチャモードをアメリカの全Androidユーザーが使える

YouTubeの、これまで有料の機能だったピクチャインピクチャ(picture-in-picture, PIP)モードが、アメリカのYouTubeユーザー向けに、Androidでサポートされた。この機能はAndroid 8.0(Oreo)より上で利用でき、4月から一般ユーザー向けに徐々に展開されていたが、月曜日に(米国時間6/25)に全面展開が完了した。

最初に気づいたXDA Developersは、今週の初めから、ピクチャインピクチャモードがより多くのYouTubeユーザーに可利用になった、と言っていた。漸進的なローンチのようだが、YouTubeは正確なステータスを教えなかった。

ピクチャインピクチャモードは、その名のとおり、YouTubeやそのほかのアプリを見ているときに、小さなウィンドウでビデオを見続けることができる機能だ。

この便利な機能はこれまでずっと、有料のYouTube Premium(以前のYouTube Red)でしか使えなかった。

Webを閲覧しながらでも小窓でビデオを見られるというこの機能は、iOSの場合かなりの改善になる。これまでは画面下の細い紐のようなものの上で、とても小さいサムネイルを見れるだけだった。Androidに次いで、iOS対応がいつになるか、まだ発表されていないが、ホーム画面やほかのアプリの上を浮動型ウィジェットがホバリングするやり方は、Androidだけだろうな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Gentoo LinuxのGitHubリポジトリにハッカーが侵入、無傷なコードをバックアップから復元

セキュリティ企業Sophosの研究者たちによると、人気のLinuxディストリビューションGentooが“完全にやられて”、現在そこにあるコードはどれも信頼できない、という。そして彼らは直後にアップデートをポストし、コードはすべて無事だった、と述べた。ただし彼らはGitHubのリポジトリをpullし、彼らが完全無欠なコードのフレッシュコピーをアップロードするまでは現状を維持する、と言っている。

Gentooの管理者たちは、次のように書いている: “本日6月28日のほぼ20:20 UTCに、未知の個人〔複数形〕がGitHub Gentooのコントロールを取得し、リポジトリのコンテンツと、そこにあるページを改変した。被害の範囲を目下調査中であり、コード編成とリポジトリのコントロールを取り戻すべく、努力している。現時点では、github上でホストされているすべてのコードが侵害された、と見なすべきである。ただし、Gentoo自身のインフラストラクチャの上でホストされているコードには、被害が及んでいない。そしてGithubはそのミラーにすぎないので、gentoo.orgからrsyncまたはwebrsyncするかぎり、何も問題はない”。

Gentooのアドミンたちがコードの自分たち用のコピーを保存しているので、回復不可能なまでに破壊されたコードは存在しない。Gentooによると、被害を受けたコードにはマルウェアやバグが潜んでいる可能性があるので、復旧するまではGitHubバージョンは避けるように、ということだ。

“Gentoo Infrastructureのチームが侵入箇所を同定し、悪用されたアカウントをロックした”、とアドミンたちは書いている。“GentooのコードとMuslおよびsystemdは、GitHubの三つのリポジトリにある。これらのリポジトリのすべてが、既知の良好な状態へリセットされた”、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、TV/Music/Newsの定期購読一本化を検討中

The Informationの記事によると、Apple は同社のメディアサービスを1つの購読契約にまとめようとしている。現在Appleの主たるメディア購読製品はApple Musicだが、同社が他の分野にも投資していることは公然の秘密だ。

具体的には、同社はこれまでに数多くテレビ番組配信権利を買ってきた。しかし、Appleがどのように販売するかは誰も知らない。たとえば、iPhoneやiPadをAppleTVでAppleのコンテンツを利用するために、月額料金を払う方法が考えられる。

Appleは去る3月にTextureも買収している。Textureは1つの購読で何十もの雑誌をダウンロードして読めるサービスだ。同社はCondé Nast、Hearst、Meredith、News Corp.、Rogers Communications、およびTime Inc.と提携して各社の雑誌を配布している。

Textureは今も利用できるが、Appleがもっと大きな計画をもっていることは明らかだ。ウェブコンテンツのフォーマットを変更してAppleのNewsアプリで再配布することに加えて、雑誌の有料コンテンツを追加する可能性もある。

購読サービスを別々に3つ作る代わりに、Appleは統一購読サービスを作るとInformationは書いている。Amazon Primeと似ているが、物品の配達はない。

ユーザーは、月間あるいは年間の購読料を1種類払って、Apple MusicとApple TVのプレミアムコンテンツとApple Newsのプレミアムコンテンツを利用できる。

たとえ購読しているサービスを全部使わなくても、ユーザーがその価値を認めれば、解約者を減らす効果が期待できる。

高い定着率と幅広いアピールを維持できれば、今やiPhoneの販売台数が対前年比成長わずか0.5%というAppleの利益改善に貢献できるかもしれない。Appleがいつテレビやニュースのサービスを提供するかはまだ明らかになっていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ストーリーにもリアクションを導入。「いいね!」競争誘発か?

ストーリーでも「いいね!」集めが始まるかもしれない。Facebookストーリーは毎日1億5000万人のユーザーが使っているが、まるでゴーストタウンのように感じられる。そこでFacebookは、このSnapchatクローンに投稿された刹那的コンテンツを見て声を上げる人を増やすことで、投稿を続けさせようとしている。今日からFacebookは、これまでストーリーで提供していた絵文字によるリプライに代えて、ニュースフィードのいいね!、うけるね、すごいね、悲しいね、ひどいね、超いいね!の「リアクション」を導入する。さらに、「インタラクティブスタンプ」2種——炎と笑った顔——が加わる。友達がタップすると揺らめいて、投稿者にも通知が行く。

同じ目的で、Facebookはストーリーにグループ返信して、Messengerのグループスレッドを開始する機能も提供する。また、自分のFacebookストーリー見た人のリストを見ると、リアクションした人とMessengerで返信した人が強調表示される。

ストーリーにフィードバックする方法が新たに4種類加わっることで、ユーザーは自分の投稿がブラックホールに吸い込まれていく気分を緩和できるかもしれない。Facebookはニュースフィードのいいね!ボタンなどのリアクションやInstagramのハートボタンで大きな成功を収めた。この種のフィードバックは、単に誰かが自分の記事を読んだことを知るよりも感情に訴え、自己満足を高めてまたシェアしようという気持ちにさせる。

私はInstagramストーリーにもいいね!ボタンが付くかどうかに注目している。Facebookの前ニュースフィード担当VP、Adam Mosseriが最近Instagramのプロダクト担当VPに任命されたので、なおさらだ。

そうそう、万が一ストーリーがうぬぼれコンテストの場になっていないことに備えて、Facebookはこんなことも計画している。Matt Navarraが伝えたMari Smithの発言によると、Facebookはストーリーカメラの自撮りモードをテスト中で、最近公開されたInstagram Focusに似たソフトフォーカス機能がつくらしい。.

Snapchatはストーリー形式を発明したとき、意図的にいいね!ボタンを付けなかった。それはユーザーが競争に走り、フィードバックを欲しがるあまり、ひたすら人気コンテンツを投稿する結果を招きかねないからだ。

実際、2016年のInstagramストーリー公開時に私がInstagram CEOのKevin Systromにインタビューしたとき、彼はこう言っていた「Instagramからいいね!をなくしたらどうなるか、もちろん検討した。何が起きるのか?…いいね!があったら… ある種の行動が起きる。そしてわれわれが求めていた行動とはユーザーがシェアしたいだけシェアすることだ。そしてこの空間にいいね!がないことで、ユーザーは警戒心を弱める」

今Facebookはストーリーの基本理念を変えようとしている。それは、本物であることよりも「いいね!」されやすさを優先する全くあたらしい数量的価値観をわれわれに与えるものなのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS上のAmazon Alexaアプリで音声コントロールが可能に

もう2年以上前にも思えるが、AmazonがAlexaのAndroidアプリに音声によるコントロールを持ち込んだのは実はやっと今年の初めだ。これによってサードパーティのモバイルデバイスにも、Amazonが進出していけるか、と思われた。そしてそのときは、同じ機能性を“もうすぐ”iPhoneにも導入する、と発表された。そして、そのもうすぐが今日(米国時間6/26)になった。

iOS上にAmazonのスマートアシスタントをダウンロードした者は今日から、そのアプリに訊いたり頼んだりできるようになる。もちろんそれはネイティブアプリではない(Appleは自分のスマートアシスタントをとても愛しているのだ)。そこで対話は、ボタンをタップしないと始まらない。

そしてそれ以降は、Alexaに質問をしたり、音楽を聴いたり、スキルにアクセスしたり、スマートデバイスをコントロールしたりなど、Alexaの‘芸’を楽しめる。天気予報やスポーツ、カレンダーなどの問い合わせに対しては、ビジュアルな表示も出る。このアップデートは“数日後から”、無料でダウンロードでき、利用できる。

スマートアシスタントの競争でAmazonには不利な一面がある。ビッグスリーの中でAmazonだけは、独自の、そしてメジャーな、モバイルOSを持っていない。MotorolaやHuaweiなどAndroidのハードウェア開発者とパートナーして、なんとか入り込んでいるが、でもGoogleとAppleは彼ら独自のスマートアシスタントのエコシステムを育てる気だ。

今後モバイル市場で何か大きな策を打ち出さないかぎり、Amazonにとってはアプリをできるだけ多くのiOSとAndroidハンドセットに載せていくことが、モバイル進出の最良の手だ。音声コントロールが加わったことによって、モバイル上のAlexaは突然、Echoデバイスをセットアップするだけのアプリではなくなったのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アプリ運営プラットフォーム「Yappli」が外部サービス連携を強化、APIを順次公開

Yappli(ヤプリ)」は、直感的なUIを使ってプログラミングなしでiOSやAndroid対応のネイティブアプリが開発できる、クラウド上のアプリ運営プラットフォームだ。2013年に正式公開され、現在では専任の開発チームを持たない一般企業など、小売・アパレル領域を中心に200社以上に利用が広がっている。

サービスを提供するヤプリは6月26日、開発者向けのポータルサイト「Yappliディべロッパーサイト」を公開した。ヤプリでは情報提供に加えてYappliの外部サービス連携を強化し、第1弾として、ポイント連携APIとプッシュAPIを公開する。

ポイント連携APIでは、YappliとのAPI連携により、自社システムで管理する顧客情報とアプリ端末とのひも付けが可能。ポイント照会やログイン、新規会員登録など、Yappliで作ったアプリをポイントカードとして利用することができる。

プッシュAPIでは、ポイント連携機能のログインAPIとあわせて利用することにより、自社システムで持つユーザーのステータスに応じて「再入荷のお知らせ」「配送状況のお知らせ」などのプッシュ通知を配信することができる。

ヤプリによれば「ポイントカード機能は、ECやサービスなどをアプリで提供する際、最近では必須の機能となってきている」という。またプッシュ通知についても、タイムセールの全体配信や位置情報によるエリア別、セグメント別での通知はこれまでも可能だったが、「さらにパーソナライズさせたい」との要望が多かったそうだ。

このため、これまではYappliの基本機能にこうした機能を追加でカスタマイズする形で提供されてきた。しかし需要の多さから、ヤプリがカスタマイズ対応するにはリソースに限りがあり、開発の待ち時間が課題となっていた。

ヤプリでは、Yappliを開かれたサービスにすることで、開発ベンダーや顧客のシステム担当がこれらの機能追加を早く、簡単に行えるようにと、APIの公開と開発者向け情報を集約したデベロッパーサイトの開設に踏み切った。

今後ヤプリでは、ECの商品情報や在庫情報、決済システムなど、連携できるAPIを増やしていく予定。APIを利用することで、アプリ内でのブラウザ表示(WebView)を使わず、ネイティブアプリで決済まで完結できるようにするのが、当面の目標とのことだ。

「アプリのユーザーがより快適に買い物を完了できるように、また開発パートナーがよりスムーズにアプリのカスタマイズができるようにしていく」とヤプリの担当者は述べている。

さらにヤプリでは、Yappli独自のSDKも開発中とのこと。自社サイトなどへSDKを組み込むことで、アプリ経由の売上や在庫状況などをサイト横断で分析したり、接客に生かせるように可視化することを目指す。

「ヤプリでは、今後データにも重きを置いていく」と担当者は述べている。自前で機能を用意することで、プラットフォーマーとして、アプリを利用するユーザーのデータ収集やノウハウの蓄積も狙う。

FacebookのMessenger Kids、米国外にも展開。「思いやり」機能を追加

Facebookの子供に優しいメッセージングアプリ、Messenger Kidsが初めて米国外に進出する。今日(米国時間6/24)からカナダとペルーで使えるようになる。同時に、アプリのフランス語とスペイン語バージョンも公開し、”Messenger Kids Pledge” や”Kindness Stickers”(思いやりスタンプ) など、ネット上のコミュニケーションでポジティブな感情を引き出すための機能が追加され、敬意と共感の推進に力を入れている。

スタンプは “MY BFF”(永遠の大親友)や”Well Done”、”Best Artist”などのことばが、シェアする写真に貼るようにデザインされている。

“Messenger Kids Pledge” も役に立つ。親子で一緒に読むように作られていて、オンラインで振る舞うための基本的ガイドラインなどが書かれている。たとえば、「人とのやりとりには思いやりを」「つねに敬意を持って」などの気持ちを思い出させ、誰かがすぐに返信しないときは忙しいだけかもしれない、と説明する。「安全に」「楽しく」もガイドラインに含まれている。

小さな追加に思えるがもしれないが、これは新しいテクノロジーを使わせるとき親から子供に言っておくべきことだった——多くの人はやっていない。子供がどんなアプリを使っているを知らない親もいる。その結果安全性の低いアプリが犯罪者の温床になっている。

Messenger Kidsは、使うためには親の介入が必要という新しいタイプのアプリだ。子供は親の承認がないと友達を追加することができず、アプリは親のFacebookから直接管理できる。

昨今Facebookを信じにくい人が増えていることは理解できるが、子供が管理された環境で人と交流し、社会生活を行う「練習」ができる場として、ほかに有効な代替手段は見当たらない。子供たちは大人や年長ティーンエージャーに向けられたSnapchatやInstagram、Muical.lyなどのアプリを使いたがるが、個人的には “tween”[8~12歳]には使わせたくないアプリだ。

Messenger Kidsはを使う子供は、少なくとも承認された人たち(親が知っていて信頼する人およびFacebook上の家族メンバー)とプライベートに交流する手段を与えられている。まだ親の監視が必要な年齢にあり、よくない行動があれば正す必要がある。

Messenger Kidsを使う代わり多くの親がしていることは何か——子供が一定の年齢に達するまで一切ソーシャルアプリを使わせず、インターネットの狼たちの中に子供を放り出す。それは本当によいことなのか?

囲われた砂場のような環境でありながらも、子供たちはMessenger Kidsが好きだ。そこには、彼らの欲しがる大人向けアプリ(写真フィルターやスタンプ)の機能があるからだ(できればFacebookの新しいリップシンク機能を加えてくれれば、Musical.lyが欲しいという要求を毎日聞かずにすむので、ありがたい)。

思いやりと敬意の追求と関連して、Messenger Kidsは近々アプリ内のインタラクティブガイドとして “Appreciation Mission” を公開予定だ。これは子供が友達や家族に対する感謝の気持ちを発見し表現することを推進する機能だ。子供がビデオ通話や写真を送るやり方を知るための”Mission” セクションに置かれる。

Facebookによると、同社はYale Center for Emotional Intelligenceおよび、世界中のアドバイザーグループの協力を得て、これらのソーシャルや情緒的な学習に着目した機能の開発を行っている(Yale Centerは有償のアドバイザー)。

考えてみれば、多くの大人もこの種の機能の恩恵に預かれるはずだ。FacebookとTwitterも、アプリに思いやりリマインダー機能をつけるべきなのかもしれない。

Messenger Kidsは、ユーザーのフィードバックに基づいて、親2人が子供のアカウントを管理できる機能を、追加した。

アプリはiOSおよびAndroidで無料ダウンロードできる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

プログラマーのための即席ファイル共有ツールTransfer.shはコマンドラインで使う

今日このごろファイル共有ツールはあまりにもありふれている。Dropboxがあり、Google Driveがあり、iCloudがある。でも、コマンドラインで迅速容易にシェアしたい、と思ったらどうだろう? そこでプログラマーのRemco Verhoefは、Transfer.shを作った。

このサービスは要するにファイルダンプで、curlでtransfer.shにファイルを送ると14日間保存されて、その後自動的に削除される。たとえばぼくは、この画像を、自分の.bashrcにちょっとコードを加えることによってアップロードした。

このシステムは、よくある、必要な仕事だけをしてくれる小さくて巧妙なツールの例だ。Verhoefは、仕事中に簡単にファイルをアップロードしたいから、これを作った。

彼曰く: “ぼくがこのアプリケーションを作ったのは、sshシェルの中から誰かにログのデータをシェアする必要があったからだ。そこでぼくは、コマンドラインを使ってcurlでファイルを簡単にアップロードしたり変えたりできるWebアプリケーションを作った。コンテンツを暗号化したり、それらに対してgrepなどを使ったりもできる。curlは、ほとんど、どんなプラットホームにもあるからね。アプリケーションはオープンソースにしたから、ほかの人たちも使えるし、みんなぜひ、自分のサーバーを動かして使ってほしい”。

“ビジネスモデルなんか、ないよ。今でもサイトを動かしているのは、一種の礼儀だな。でも人気が出てきてユーザーが増えてるから、このまま動かすのは難しい”、とも言っている。彼には自分のデベロッパーショップがあって、ICOのセキュリティなど、いろんなプロダクトを売っている。

Verhoefは、彼のプラットホームのセキュリティは約束していない。単純に便利なツールであるだけだ。彼は、ファイルをgpgにパイプしてアップロードすることを勧めている。

このプロダクトが、善いことだけに使われていないことが、彼のチームの不満だ。

“たくさんの人たちが使っている。ログファイルをアップロードするために使っている人もいれば、隠し撮りビデオを全部エクスポートするやつもいる。マルウェアやボットネットなどの配布に悪用されることもある。でもそれらは、なるべく早く見つけてやめさせている。ポルノサイトがポルノ写真のサーバーとして使ったこともあるが、それを見つけたときは、写真を全部、犬と子猫の写真にリプレースしたよ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AdobeのProject Rushは誰でもプロ並みの作品を作れるオールインワンのビデオエディターだ

Adobeが今日(米国時間6/19)、新しいビデオエディターProject Rushのローンチを発表した。それは、同社の一連のプロ用ツール、Premiere Pro, After Effects, Auditionなどの主要な機能を全部集めて、もっと使いやすくしたツールだ。でも、喜ぶのはまだ早い。リリースは今年の後半で、おそらく10月に行われる同社のMaxカンファレンスにおいてだろう。

Rushのターゲットは、プロが作ったような結果が欲しいといつも願っている、YouTube上の平均的なクリエイターだ。しかも頻繁に新しいコンテンツが求められる場所だから、はやく作りたい。Rushはオンラインのコンテンツを作ってシェアするための、なんでもありのビデオ編集アプリを目指していて、しかもそのために、高性能なデスクトップでもiPhoneでも、どんなデバイスの上でも使えることを設計目標にした。ユーザーのプロジェクトはすべて、自動的にクラウドへシンクされるから、どこからでも仕事ができる。

Rushには、これまでAdobeがそのプロ用ツールのために開発してきたさまざまな技術が使われている。たとえばビデオクリップの色を調整したいと思ったら、Premiereで仕事をしている編集者と同じアルゴリズムでその作業ができる。またMotion Graphicsのテンプレートをサポートしているから、タイトルのシーケンスやグラフなどを作れるし、ビデオクリップのオーディオをAIツールで改良できる。さらに、Adobe Stockを統合しているから、自分のビデオを適当なストック・フッテージで味付けすることもできる。

デモを見たかぎりでは、どの機能も使いやすくて、PremiereよりもiMovieに近い感じだ。

自分のビデオが完成したら、当然それを公開しなければならないが、クリエイティブな仕事をはやくやることがモットーのRushには、YouTube, Facebook, Instagram, Twitter, Snapchatなど主な共有プラットホームへ公開するためのツールも内蔵されている。

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Instagramの月間アクティブユーザー10億に到達、IGTVは広告媒体としての魅力増大か

Instagramの華々しい成長が続いている。対照的にSnapchatやFacebookは停滞している。今日(米国時間6/20)のInstagramの発表では、2017年9月に8億を超えた月間アクティブユーザー数(MAU)が、ついに10億に達した。1日のユーザー数は5億だ(MAUは月内の同一ユーザーの複数回アクセスを数えない)。

この大量のオーディエンスは、今日(米国時間6/20)ローンチした長時間ビデオハブIGTVの大きな吸引力になるだろう。IGTVの収益化の仕組みが動き出すのはまだ先だが、露出とファン獲得を争うコンテンツメーカーは早くから群がるだろう。

Snapchatの1日のユーザー数は2018Q1に1億9100万で2.13%の伸び、そしてFacebookのMAUは21億9600万で3.14%の伸びだが、Instagramの四半期成長率は5%に近い。

ユーザー数10億のオーダーに達したInstagramはFacebookファミリーの中では重くなりすぎて、自身の収益化もままならないかもしれない。FacebookはInstagramの売上を公表しないし、そのヒントもくれない。しかしeMarketerの推計では、Instagramのアメリカでの2018年の売上は54億8000万ドル、前年比70%の増だ。Facebookのモバイル広告の売上の28.2%がInstagramだ。

IGTVによって、テレビに広告を出していたような企業も群がるようになり、よりおいしい広告媒体をInstagramは持つことになる。その余波でFacebookの株価も2.2%上がり、202ドルになった。

というわけでInstagramのブランド力はますます、Facebookの救命ボートに見えてくる。Facebookの人気はこのところ、ティーンを中心に落ち込んでいるし、相次ぐプライバシーの不祥事に揺さぶられている。でも実際には、InstagramがFacebookの子会社であることを知らない人がほとんどだ。Facebookとは無関係に、この写真共有アプリを愛している。ユーザー数10億に達した今後は、企業もコンテンツクリエイターも、写真やビデオをなお一層、重視せざるをえない。あなたの友だちの世界がそこから見える窓を提供することは、儲かる商売なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

モバイルのプライバシーで頑張るKeepsafeが守秘機能を強調したブラウザーをリリース

プライベートな写真アプリKeepsafeを作っているKeepsafeが、製品ラインを拡大し、モバイルのWebブラウザーをリリースした。

協同ファウンダーでCEOのZouhair Belkouraによると、写真アプリ、VPN、プライベートな電話番号生成アプリなどKeepsafeの製品はすべて、プライバシーの保護で共通しているだけでなく、意図的にそれらの機能をシンプルで分かりやすくしている。Belkouraによるとそのやり方は、独特のジャーゴンや複雑な設定の多い、今のセキュリティ技術の対極にある。

さらにBelkouraによると、インターネット上のプライバシーには複数のレベルがある。たとえば政府機関や大手テクノロジー企業が個人データにアクセスしているが、そのことは知識のレベルでは気になっても、感情のレベルでは誰も本気で気にしていない。

そして、“うるさいご近所さん”という問題もある。つまりBelkouraによれば、“10億人がGmailを使っていて、それらのメールはすべて広告のためにスキャンされているにもかかわらず、ご近所の人に‘あなたのメール読ましてくれる?’と言ったら必ず断られる”。

Keepsafeの今度のブラウザーは、この二種類のプライバシーに対応しているようだ。まず、自分のブラウザーをPINでロックできる(Touch IDやAndroid Fingerprintも使える)。

Keepsafe browser tabs

また実際にWebを閲覧しているときは、通常の個々のタブで、ソーシャルサイトや広告やアナリティクスによる個人追跡をブロックできる(追跡者の種類も指定できる)。ただしクッキーとキャッシュは保存されるから、今ログインしているWebサイトやそのほかのセッションのデータは維持される。しかし、タブ全体をプライベートに指定すると、そのタブを閉じたら何もかも消え去る。

従来のブラウザーにもプライベート(匿名)モードがあるが、Belkouraに言わせると、Keepsafeのブラウザーはプライバシーを最前面に打ち出して設計されている。ユーザーには最初からそのことが、強烈かつ明確に訴求される。そしてこのブラウザーは、同社のさまざまなプライバシー製品の一環にすぎない。今後は、それら複数のプライバシー製品の統合も予定している。

そのKeepsafe Browserは、iOSもAndroidも無料だ。

収益化に関してBelkouraは、“プライベートなブラウザーそのものを売り物にしたくはない。今後もっと総合的なKeepsafe Suite(総合ソフトウェア集)が形をなしてきたら、そこらで課金を考えたい”、と言っている。

画像クレジット: Keepsafe

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AnchorがiPad用のポッドキャスト作成と編集アプリを提供

今年初めにポッドキャスト制作プラットフォームとして再スタートしたAnchor が、本日(米国時間6月19日)よりモバイル版ポッドキャスティングツールの提供をiPad上で開始した。これまで提供していたiPhone版のように、iPad版のAnchorを使用すれば、iTunesやGoogle Playミュージックを含むどこにでも、ポッドキャストを録音、編集、配信することができる。新しいアプリは、タッチベースの編集にもカスタマイズされており、ドラッグ&ドロップやマルチタスクといったiPad固有の機能も利用している。

同社はもともと、短時間のオーディオに注力していたが、最近ではモバイル機器ですぐに使用できる使いやすいツールを使用すれば、ポッドキャスターたちの増え続けるリスナーたちに、より上手く対応することができることに気が付いた。

iPhone版のAnchorでは、音声を録音したり、友達と一緒に録音したり、Podcastに音声メッセージを挿入したり、音楽やトランジションを簡単に追加することが、ボタンタップで可能だ。iPadアプリはこれに、いくつかのアップグレードと調整を加えた、類似のツールセットを提供している。

始める際には外部マイクを、ライトニングポートに、直接もしくはライトニング=USBアダプタを介して接続して使うこともできる。

他のアプリからAnchorに、音声ファイルをアップロードしたりドラッグ&ドロップして、エピソードビルダーで使用することもできる。たとえば、GarageBandから音楽を取り込んだり、ボイスメモを追加したり、Dropboxのようなクラウドストレージサイトに保存された他のオーディオファイルをインポートしたりすることができるのだ。

またこのアプリはマルチタスクもサポートしているため、メモを開いたまま録音を行うこともできる。

初心者やアマチュアのポッドキャスターでも簡単に使える、万人向けのタッチベースのコントロールを使用して、iPad上の音声ファイルを直接編集することもできる。

このコントロールを使用すれば、ポッドキャストの先頭と最後を切り詰めることができるので、間違った出だしや、その他の雑音などの問題を取り除くことができる。また、トランジション、ボイスメッセージ、音楽、その他のオーディオを挿入するために、音声クリップを分割することも可能だ。

ポッドキャストをまとめる際には、クリップを移動したり削除したりすることができる。

現在のポッドキャスティングの人気を考えると、ポッドキャスターのニーズを念頭に置いて作成されたオーディオ編集ツールが、他にまだ存在していないのは驚きだ。

Anchorアプリは、iPadを単に消費だけでなく、コンテンツ制作のために利用するための1つの例である。特にクリエイティブなプロジェクトの編集ツールとしてどのように使えるかを示すための好例となっている。

同社はユーザー数を公表していないが、Sensor Towerによれば、世界中で85万件以上インストールされているという。AnchorがPodcast制作に方針転換をした2月以降の毎月の伸び率は、平均40%という印象的な数字だったと、同社は語っている。

同社は現在調達資金で運営されているため、iPad版のAnchorは、iPhone版と同様に無料で利用できる。しかし長期的な計画としては、Anchorを使うポッドキャスター向けの収益化ツールの提供が考えられている。Anchorはその際に収益の一部を受け取る予定だ。

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(翻訳:sako)

GoogleはAndroidユーザー向けにWeb上のMessagesを提供

メッセージングに関するGoogleの多様な努力は、最近Alloを“休止”してMessagesに一本化されたようだが、そのMessagesが今日(米国時間6/18)からWebでも使えるようになる、と同社は発表した。全ユーザーへの展開は来週いっぱいかかるようだ。GIF検索やスマートリプライなど、GoogleがiMessageに対抗するために盛り込んだ機能は、すべて揃っている。

同社は今年初めにAlloのチームをAndroid Messageへ移し、そしてそのアプリはメッセージングのスタンダードRCSを使っている。世界中のモバイル企業の多くが採用しているそのスタンダードは、iMessageより機能が多く、開封確認やタイピングインジケーター、高解像度の写真共有、便利なグループチャットなどの機能もある。

今回Messagesは、iMessageにない機能をさらに増やした。それは、Webのサポートだ。

Appleのユーザーは今でも、専用のアプリケーションを使ってMacからiMessageの会話にアクセスできる。GoogleのMessages for Webもそれと似ていて、メッセージへのクロスプラットホームなアクセスを提供する。Androidユーザーは、スマートフォンを使っていなくても、メッセージを見たり、チャットに応答できる。

ただしMessages for Webの実装はWhatsAppのデスクトップと似ていて、スマートフォンと同期するためにはMessageのWebサイトでコードをスキャンしなければならない。

Googleによると、Messages for Webはローンチ時からすでに、ステッカー、絵文字、画像の添付などもサポートする。

来週中にサポートされる機能は、内蔵のGIF検索や、スマートリプライ(英語と絵文字による返事のみ)、会話中のWebリンクのプレビュー、タップしてワンタイムパスワードをコピーする、などだ。

ワンタイムパスワードのコピー機能は、iOS 12のiMessageにもある。ワンタイムパスワードを要求するアプリやサイトにログインするときは、それを入力すべき欄に一回のタップだけでコピーできるようになる。Googleのは一回じゃなく、コピーとペーストで計二回のようだ。それでも、十分便利だけどね。

試してみたい人は、Google PlayからMessagesアプリの最新バージョンを入手すること。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instagram、「使いすぎ警告」ツール導入へ――有力企業各社もネット中毒対策に乗り出す

身近にインスタ使いすぎのユーザーはいないだろうか? iOSとAndroidのダッシュボードには次のアップデートでアプリの利用時間を管理する機能が追加されるあるが、Facebook傘下のSNS、InstagramではこれをOSまかせにせず、アプリ内に使いすぎをチェックできる機能を追加しようとしている。先月、TechCrunchはInstagramの Usage Insights機能について報じたが、同社のCEO、Kevin Systromはこれを近く一般公開する予定だと確認した。

Systromはわれわれの記事に触れたツイートで、「事実だ。 …われわれはインスタのユーザーがこのアプリ内で過ごす時間を知るツールを開発している。どんな時間も建設的かつ有意義に使われるべきだ。…ユーザーがアプリ内で過ごす時間がどれほどであるか理解することはユーザーにとって重要な情報だ。この点について率直になることはあらゆるテクノロジー企業の責務だ。われわれは問題を解決する側にいたい。私はこの問題をきわめて真剣にとらえている」と述べた。

この機能が実際にどういうものであるか、われわれはJane Manchun Wongのツイートで見ることができた。Android APKコードから新機能をいち早く探り出す優れた能力があるため、Wongは情報源として最近TechCrunchのお気に入りだ。Usage Insights機能は正式リリースまでにまだ修正される可能性はあるが、Wongのスクリーンショットで、このツールがおよそどういうもののであるかつかむことができる。Instagramでは「今のところ特に発表する情報はない」としてこのツールに関するコメントを避けた。

まだ一般公開されていないが、このUsage Insightsツールはアプリ内でユーザーが過ごした時間を1日単位で教えてくれる。ユーザーは利用時間の上限を設定でき、利用時間がそれを超えると警告の通知が行く。また通知の設定に対するショートカットが用意され、Instagramがうるさすぎないようにできる。またスクリーンショットではスライドして開くプロフィール・ページに新しいハンバーガーメニューのボタンが設置されている。これを開くと+Discover Peopleのオプションの下にUsage Insightsが表示される。

もちろん設定された利用時間上限を超えててもInstagramにログインできなくなるとかグレーアウトされて使えなくなるとかするわけではない。そんなことをすれば広告主の怒りを買うことになりビジネスに悪影響が出る。それでもOSのダッシュボードを開かねば利用時間がわからないのと比べて、ユーザーに直接通知されるというのは進歩だ。

InstagramはUsage Insightsをさらに厳格にすることでSNSとして正しいロールモデルを示すことができると思う。 たとえば、1日の上限に達したときに、一回だけ警告の通知をするのではなく、たとえば、15分ごとに警告するなどだ。アプリ内に常に警告フラグを表示してもよい。ユーザーは自分で決めた上限をオーバーしていることに常に気付かされることになる。

Instagramはユーザーが新しいフィードをすべて見てしまうと全部見ましたという注意を表示してそれ以上スクロールしないよう促す機能をすでに追加している。

他のアプリも利用時間に関してiOS 12のScreen TimeやAndroid PのDigital Wellbeingといったダッシュボード機能にまかせず、自ら利用時間の制限を強く推し進める方向で努力すべきだと思う。【略】

上のスクリーンショットは近く公開されるスマートフォンの利用時間を管理するツールで、左がiOS Screen Time、右がAndroid Digtal Wellbeingだ。The Vergeによれば、Instagramは世界でもっとも利用されているアプリの一つだという。これは同時にもっとも乱用されやすいことも意味する。友達の生活を羨み自分も対抗して何から何まで写真に撮って投稿したり、モデルの美しい体型を果てしなくスクロールしたり、とても有意義とはいえない時間の使い方をする「インスタ中毒」をよくみかける。Instagramはテキストを入力したりリンクを貼ったり送信先を指定したりする必要がほとんどない。Facebookでも延々と受動的に記事を読み続けるゾンビー的利用がもっとも危険性が高いという調査結果を発表している.

われわれは「注意力の奪い合い」という危機の中にいる。モバイル・アプリのビジネスモデルはアプリの利用時間を最大化することによって広告収入やアプリ内課金を最大化しようとする方向に動きやすい。しかしわれわれのポケットの中のデバイスでインターネットという底なしのブラックホールにユーザーの時間を飲み込んでいこうとする競争が行われることは望ましくない。人々の注意力を奪い、教育を妨害し、抑うつ状態を招く危険性がある。いわばスマートフォンの画面を眺めることで脳内麻薬が放出されるような状態だが、これには必ず反動がある。

Instagramその他のアプリで友達の生活をリアルタイムで眺めるのには交流を深めるメリットもある。しかし自分自身の生活を生きることととのバランスが大切だ。テクノロジーの有力企業がこのこの点について責任を果たそうとし始めたのは良いことだ。

画像:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新しいGmailのスマート機能は嫌いな人も少なくない、お節介で的外れでうるさい

Gmailは最近、デザインが一新された。新しい機能の多くはユーザーが無効にしたり無視できるが、返事を出さないままになっている古いメールを取り出して、返事をしなさいと勧める機能はどうだろう。それは、こんなやつだ:

[2日前に受信してるけど返事しないの?]

オレンジのテキストは、すぐに注意を惹く。しかも受信トレイの最上部に出るから、メールの並びの時系列が壊れる。

Gmailはしかも、そのメールはリプライすべきだったんだけど、あなたがぐずぐず延ばしてしまったんだ、という判断をしている。ソーシャルネットワークには、こんなうるさいコンテンツが山のようにあって、われわれを悲しませたり怒らせたりする。メールの受信トレイが、あなたに罪悪感を抱かせたり、ストレスを与えたりすべきではない。

仮にその提案が正しかったとしても、ちょっと気持ち悪いし、実装も雑だし、なんか自分がもう、自分の受信トレイをコントロールできなくなったのか、と思ってしまう。

今度のGmailのスマート機能は、どれもユーザーが無効にできる。スマートなカテゴリー分類なんて要らない、という人もいる。Gmailが重要メールと判断したメールを、上の方へ持ってこなくてもよい。ここで話題にしている、スマートな返信機能も、ぼくは要らない。誰もが必要とする唯一のスマート機能は、スパムフィルターだ。

メールのメッセージの並び方は、単純な時系列がいちばん便利だ。Instagramのユーザーも、時系列フィードを求める人が圧倒的に多い。しかしアルゴリズムで選択加工したフィードは、エンゲージメントや生産性を高めることもある。Googleはたぶんテストをして、Gmailがお知らせをしたら返信が増える、と判断したのだ。

でもぼくは、メールの価値はGmailのアルゴリズムではなく、自分で判断したい。ランク付けは、余計なおせっかいだ。

ぼくがVCなら、ぼくがジャーナリストなら、ぼくが大学の奨学金担当者なら、それぞれの仕事のために、重要なメールは自分で見分ける。Googleのおせっかいなアルゴリズムは要らない。サンフランシスコの電気スクーターも、Googleのスマート機能が仕掛けた/見つけたブームじゃない。自分にとって重要なことは、自分で分かるよ。

Gmailの新デザインがリークし始めたとき、ある同僚は、“まず、これらをoffにする設定の仕方を見つけたいね”、と言った。

このおせっかいな「返事は?」リマインダーをoffにするには、GmailのWebバージョンでは“Suggest emails to reply to”と“Suggest emails to follow up on”のボックスのチェックを消す。これで、あのいまいましいオレンジ色のテキストにおさらばできる。でも、そもそも最初からこれらのスマート機能は、デフォルトでoffになっているべきだ。

〔訳注: これは、rantと呼ばれるタイプのブログ記事です。個人的な不平や文句をたらたら述べるのが、rantです。〕

[Twitter上にも苦情殺到]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

このARグッピーは人間の感情を餌にして育つ

Indiecadeは、雑踏で暑苦しいE3カンファレンスの展示フロアの中で、いつもほっと一息つかせてくれる。独立デベロッパーたちのたちの緩いつながりによる集団は、大規模スタジオシステムにはない興味深く独特なゲーミング体験を提供してくれる。

TendARはその中でも今年特に期待される事例だ。一言で言えば、人間の感情をARを通じて常食とするペットフィッシュだ。なぜこれが素晴らしいのか説明できないが、とにかくそうなのだ。これはビデオゲームなのだからただ受け入れて先へ進むしかない。

アプリを作っているTender Clawsはロサンゼルスの小さなゲーム会社で、Virtual Virtual Realityで最もよく知られている。Oculusのタイトルで、その「重要な特徴」は、50種類以上のユニークなバーチャル・バーチャルリアリティーとこちらにむかって金切り声を浴びせるアーティチョークだ。

TendARは、不条理主義の枠組みにしっかり収まってはいるが、たまごっちやDreamcastのカルト的ヒット作シーマンなどのバーチャルペットと共通点が多いかもしれない。ペットのグッピーが顔認識を通じて検出された人間の感情を餌にするシステムには、ダグラス・アダムスの要素も少々入っている。

ゲームは2人のプレーヤー向けにデザインされていて、一つの端末を2人で持ち。おしゃべりな魚に促されてはさまざまな感情を模倣する。望まれたものを与えるのに失敗すると魚は傷つく。試してみたところ私のグッピーはあっという間に死んでしまった。私は悲しみを真似る能力を著しく欠いていたようだ。

アプリはAndroid用で今年中に公開される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Microsoft、Officeをメジャーアップデートへ――Fluentデザイン言語を全面的に採用

今日(米国時間6/13)、MicrosoftはOfficeアプリ(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)の新しいユーザーインターフェイスを発表した。これは同社が昨年採用したFluent Design Systemに基づくルック&フィールを備える。このUIデザインはデスクトップ版、Office.com上のオンライン版双方に適用され、この夏中に世界のユーザー向けに公開される予定だ。

Fluent Design Systemへの切り替えはGoogleがUIの基本としてMaterial Designを採用したことと比較できるだろう。Microsoftはデザイン・システムの一新に加えてOfficeのUIに3つの大きな変更を加える。

いちばん目立つのは新しいデザインになったリボンが大幅いシンプルになっていることだ。Microsoftはこのアップデートを全ユーザー向けに導入するにあたって非常に慎重に動いている。Office 2007でリボンがに導入された当初は賛否の議論が起きたものの、多くのユーザーはすぐに慣れて常時利用するようになり、MicrosoftはWindowsのオンライン・アプリすべてにリボンの導入を拡大した。今回のアップデートでMicrosoft現行の最大3行のリボンを1行に圧縮し、もっとも重要なオプションが表示されるようにした。従来の表示を好むユーザーはいつでも3行表示に拡大することができる。

こうしたUIの変更は常に反発を伴うのでMicrosoftは新しいリボンをまずウェブ版Wordアプリに導入する。7月に入るとOffice Insiderプログラムの参加者はOutlook for Windowsでも新しいリボンを目にすることになるだろう。Microsoftは現在はまだ全面的なロールアウトを控えている。

Microsoftは今日の声明で次のように述べている

WindowsのWord、Excel、PowerPointはつねにもっとも機能豊富なアプリケーションであり、そうした多様な機能を必要とするユーザーに親しまれてきた。しかし〔機能豊富なだけに〕ユーザーは多くのオプションをいわば筋肉記憶として身につけねばならなかった。このUIの変更はユーザーの作業効率に多大の影響を与えるおそれがあるので、われわれはアップデートにあたって特に慎重を期している。これらの〔Office〕ソフトに新しいシンプル版のリボンを導入するにはいましばらくかかる。Microsoftは全面的導入に先立って、さらに広い範囲のユーザーからのフィードバックが必要だと考えている。また導入された場合でも、ユーザーはワンクリックで従来のリボンのデザインにロールバックできるようにする予定だ。

これ以外のビジュアル面でのアップデートには新しい色彩とアイコンのセットの導入がある。リボンの場合とは異なり、こちらはすべてのOfficeアプリにすぐ導入されるはずだ。Office.comから利用するウェブ版のWordアプリが新デザインの第1号となる。その後、今月中にInsider版のWord、Excel、PowerPointに登場する。Outlook for Windowsは7月、Outlook for Macは8月にそれぞれ導入される。

3つ目の大きな変更は、ビジュアル面より機能面に関係がある。Microsoftがゼロ・クエリ検索(zero query search)と呼ぶAIとMicrosoft Graphを利用した検索機能で、検索ボックスにカーソルを乗せるだけで自動的に有用な検索候補が表示される。企業ユーザーの場合、この機能はすで Office.com、SharePoint Online、Outlookのモバイル・アプリで有効になっている。ウェブ版Outlookへの導入は8月の予定。

画像:Christophe Morin/IP3 / Getty Images

日本版 MicrosoftのJared SpataroコーポレートVPによる新Office 365のデベロッパー向け解説はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+