さまざまな機能性モジュールの組み合わせでIoTシステムができてしまうTibbits

最初の見た感じではTibbits積み木やレゴのような構造材みたいだが、でもその1つ1つは機能をプログラミングされているモジュールやコネクターで、それらを組み合わせてコネクテッドデバイスやシステムを容易に作れる。Tibbitsを作ったTibbo Technologyは台北のスタートアップで、今週はComputexカンファレンスで展示をしている。上図は、さまざまなTibbitsで作ったヒューマノイドロボットだ。

Pre-programmed Tibbit modules from Tibbo

事前にプログラミングしてあるTibboのTibbitモジュール

レッド・ドット・デザイン賞を受賞したTibbo Project Systemは、モジュールがほかのハードウェアよりも目立つように明るい色を使っている。それはTibboのプロジェクトを作っていくためのPCBで、CPUやメモリー、Ethernetポートなどがすでに載っている。それから、各機能をプログラミングしたモジュール、RS232/422/485やDAC、ADC、電源、レギュレーター、温度計、湿度計、圧力センサー、PWMジェネレーターなどなどをそのPCBにプラグインしていく。それ全体をTibboの三つのエンクロージャに収めればシステムは完成する。独自のエンクロージャを使ってもよい。

Tibboはオンラインのコンフィギュレーターを提供しているので、実際にシステムを作る前にその機能を確認できる。言語はTibbo BASICとTibbo Cを使用し、アプリケーション開発プラットホームも提供される。

画像クレジット: Catherine Shu

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見た目はレトロなシリンダー型オルゴールだがプログラミングでどんな曲でも鳴らせる

昔のシリンダー型オルゴールの軽くはじくような音は、ノスタルジーや子どものころの記憶など、いろんなものを思い出させる。かと思うとその音は、ホラー映画のサウンドトラックの定番でもある。オルゴールは1曲しか鳴らせないのが多いけど、今週Computexカンファレンスで展示されていたMuro Boxは、アプリで曲を変えられるし、自分が作曲した曲でも鳴らせる。しかも、スマート目覚ましとしても使える。

台湾のスタートアップであるTevofy Technologyが作ったMuro Boxは、主要部品が木の板に乗っていてカバーはガラスだ。だから、20音のスチールのコーム(櫛)がシリンダー上のピンにはじかれて音楽を作り出す様子を見学できる。Muroと従来のオルゴールの重要な違いはしかし、Muroのシリンダーがプログラマブル、すなわちプログラミングできることだ。

The Muro Box is a music box with a programmable cylinder

Muro Boxはシリンダーをプログラミングできるオルゴール

従来のオルゴールはピンのパターンが一定だが、Muroが特許を取った可変シリンダーはステンレスのギアが20あり、その一つ一つがコームの歯(オルゴールの櫛歯)に対応する。各ギアは電磁石にくっついていて、内蔵のマイクロコントローラに(ギアの突起の位置を)命令される。だからMuroは、ほとんどどんなメロディーでも鳴らせる。

2018年のゴールデン・ピン・デザインアワードを受賞したMuro Boxは昨年、台湾のクラウドファンディングサイトZec Zec(嘖嘖、これはいいね!)で成功し、今度はIndiegogoに出る予定だ。

画像クレジット: Catherine Shu

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アップルのApp Storeでモバイル回線のダウンロード上限が200MBにアップ

朗報だ。アップル(Apple)はセル接続(電話会社のデータ接続)によるダウンロード量の上限を上げた。一方悲報もある。それでも上限は依然としてある。それをバイパスすることもできない。

これは、例によって9to5Macが見つけた。これからはiOSのApp Storeでは、セル接続で最大200MBのアプリをダウンロードできる。これまでの上限は150MBだった。さらに大きい容量のアプリはWi-Fiに接続する必要がある。

無制限プランの人。怪しげな無制限プランの人。毎月のデータ契約料や残量がものすごく大きい人。本当に本当にその大きなアプリを欲しいんだけどWi-Fiが使えない人。みなさまは全員アウトだ。200MBの上限は全員の制限である。上限をバイパスする工夫は前からあるが、それは公式には使用を認められていない。あるいは難しくてパワーユーザーにしか使えない。

App Storeがファイルサイズに神経を使うのは、必ずしも悪いことではない。たいていのユーザーが2GBぐらいのデータ契約だから、モバイル回線では気が付かないうちに、それぐらい使い切ってしまう。上限設定はそんな悲劇を防止する。しかしそれでは、本当に欲しいアプリをダウンロードもアップデートもできないことがあるし、そんなとき、どこにもフレンドリーなWi-Fiがないこともある。上限と並んで、特例として大型ダウンロードのオプションがあるといいのにね。

でも、デベロッパーは上限をよく認識している人が多い。アプリのインストールパッケージは上限ぎりぎりのサイズにして、そして、立ち上げたアプリにほかの何かをダウンロード、インストールさせる手口もある。そして今回は少なくとも、そんな工夫のためのスペースが50MB増えたのだ。

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ダイレクトリスティングを控えてSlackは売上が順調に増加し損失率は低下

職場のメッセージングは、いまやSlackで決まり。そのSlackが、6月20日と予想されているダイレクトリスティングに備えて米証券取引委員会(Securities and Exchange Commission、SEC)に、修正S-1を提出した。

その文書でSlackは今後の黒字化への道のりもやや改定し、前期2019年Q1の決算は売上1億3480万ドルに対し損失3180万ドルと報告している。売上は前年同期比67%の増で、2018年Q1では8090万ドルの売上に対して損失が2480万ドルだった。

2019年1月で終わる会計年度では、同社の売上は4億60万ドルに対し1億3890万ドルの損失だった。前会計年度では売上2億2050万ドル、損失が1億1億4010万ドルだった。

Slackは今、ニューヨーク証券取引所におけるダイレクトリスティングに必要な準備過程の最後の段階に来ている。ちなみに同取引所におけるSlackのティッカーシンボルは「WORK」になる。ダイレクトリスティングは株式市場へのアプローチの仕方のひとつで、それにより有名企業は、新株を発行する代わりにインサイダーや社員、投資家などが持つ既存の株を市場に直接売り出す。この方法だと企業は、会社説明など売り出しにあたってのロードショープロセスを省略でき、またウォール街に相当な額のIPO手数料を取られずに済む。

Spotifyは2018年にダイレクトリスティングを完了し、もうひとつの価値の高いVC支援企業Airbnbも、2020年にダイレクトリスティングを行うと噂されている。

Slackは現在、70億ドルの評価額とされている。これまで同社は累計12億2000万ドルを、Accel(同社の株式24%を保有)、Andreessen Horowitz(13.3%)、Social Capital(10.2%)、ソフトバンク、T. Rowe Price、IVP、Kleiner Perkinsなどから調達している。

関連記事: The Slack origin story(Slackの起源、未訳)

画像クレジット: TechCrunch

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脅威インテリジェンスのスタートアップがプライベート・エクイティ会社に戦略的身売り

あなたがもしかして気づいていなくても、セキュリティ企業は今どきのホットな商材だ。米国時間5 月29日は、Palo Alto Networksが2つのセキュリティスタートアップを買った。今週初めには、FireEye(JP)がVerodinを2億5000万ドルで買った。そして本日、プライベート・エクイティ企業であるInsight Partnersが、脅威インテリジェンスのベンダーのRecorded Futureを7億8000万ドルで買ったことを発表した。

Insightが買ったRecorded Futureは、顧客企業が今直面している外部からのサイバー脅威をよく理解するための情報を生成する。今日の世界でそんな企業に、買うだけの価値があることは容易に理解できる。同社は、GlaxoSmithKline(グラクソ・スミスクライン)やMorgan Stanley(モルガン・スタンレー)、The Gap(ギャップ)、 Verizon(ベライゾン)など顧客数400社を誇っている。

当然ながらRecorded Futureにとって今回の身売りは、自分が成長を続けるための方法だ。CEOのChristopher Ahlberg氏は声明でこう述べている。「Insightとの関係が進化して、Recorded Futureは現在と未来のクライアントにもっと良く奉仕できるようになった。当社の技術的ロードマップのすべてのポテンシャルを有効活用できるし、また、当社のソフトウェアが、当社のコミュニティが直面しているもっとも困難でユニークなインテリジェンスのチャレンジに、真のソリューションを提供できるようになったからだ」。

同社は2009年に創業され、Crunchbaseによればこれまでに5800万ドルを調達している。最新のラウンドは2017年の2500万ドルで、それはほかでもないInsight Partnersがリードした。彼らは同社が気に入ったらしくて、会社全体を欲しくなったのだ。

今回の買収は、これまでの投資家、GV(Googleのベンチャー部門)、In-Q-Tel(CIAのベンチャー部門)、IA Ventures、Balderton Capital、Mass Mutual Venturesなどからの投資も買い上げることになり、彼らに大きなリターンを与える。

Palo Alto Networks to acquire container security startup Twistlock for $410M(Palo Alto Networksがコンテナのセキュリティを提供するTwistlockを4億1000万ドルで買収、未訳)

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Duckyの新しい限定版メカニカルキーボードは台湾のパイワンコミュニティを賛える

台湾のDuckyは、メカニカルキーボードが人気製品だ。同社は今日のComputexカンファレンスで、この国の文化を賛える製品を展示した。それは限定版の65%キーボード「Year of the Pig」(豚年)だ。それはDuckyの今年の干支(えと)バージョン(日本では猪、中国では豚)で、金属工芸のアーティストKulele Ruladenとの共作により、台湾原住民のひとつであるパイワン族に贈る賛辞にもなっている。

Symbols inspired by Paiwan culture on Ducky's limited edition Year of the Pig mechanical keyboard

Ruladenのデザインは、パイワン族の文化から多くを借りている。キーボード前面の金属の切り抜きは、パイワンの人びとの勇気のシンボルである野生の猪がヒントだ。ゴールドのバックプレートには、猪たちと戦うパイワンの戦士たちが描かれている。

「Kulele Ruladenの情熱は、美術と工芸を通じて台湾の文化に光を当てること。彼は数々の国際的な賞を受賞し、台湾の指導的アーチストとしての地位を固めている」。

キートップの色はブロンズレッド(金赤)で、パイワンのアートではブロンズが重要なメディアだ。キーには通常の文字ではなく、パイワン社会の重要なシンボルから借りた象形文字が載っている。たとえばスペースバーの鷹の羽(はね)は「男性と女性の貴族社会」を表している。パイワンのガラスビーズをヒントにしたキーが4つあり、4つの価値、機敏(Kaluazung)、勇気(Mananigai)、高貴(Mulimulitan-maca)、愛(Kurakurau-liling)を表している。

Details from Ducky Keyboard's Year of the Pig limited edition mechanical keyboard

この豚年キーボードは2019台しか作られていない。それは今年を意味すると同時に、未来への永続性も意味している。アルミニウムのケースはナノコーティングされ、キーボードスタンドは亜鉛合金製、キーキャップ上のシンボルは昇華印刷、そしてType-C USBポートとRGBバックライトがつく。

画像クレジット: Catherine Shu

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愛らしいデザインのセキュリティカメラUlo、監視しながらユーザーとも対話

家庭用のセキュリティカメラって、どれも味気ないよね。なにしろ、監視をするだけの道具だから。でも、ルクセンブルグのMu Designが作ったUloには、奇抜な楽しさがある。この、梟(ふくろう)の形をした監視カメラは、対話能力のある2つの液晶の目があなたの動きを追い、そしてその2つのレンズ、HDカメラとモーションセンサーのカメラは、嘴(くちばし)のところにこっそり隠れている。レンズはマジックミラーになっているけど、けっこう高精細の画像を捉える。

Mu DesignのファウンダーであるVivien Muller氏は今、台北のComputexでUloを展示している。彼曰く、「ペットのように人をハッピーにするセキュリティカメラを作りたかったんだ」。Uloの、大きくて表情豊かな目は、たしかに可愛い。Uloを動かしているのはQualcomm Snapdragon 212シリーズのプロセッサーで、Uloの内部にはマイクロフォンがある。電池は充電できるニッカド電池、microUSBの充電器つきだ。Wi-FiモデルとBluetoothモデルがあり、方向センサーもある。そして8GBのeMMCとmicroSDカードのスロットがある。

Uloは、iOSやAndroidのアプリでコントロールする。ほかのカメラと同じく、動きを検知したら画像をメールで送ったり、指定したデバイスに数分のビデオも送る。

このカメラは現在売り切れで、予約を受け付けている。お値段は199ユーロ、約220ドルだ。

画像クレジット: Mu Design

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InWinのミッドタワーPCケースAliceはデスクトップでコスプレを楽しめる

ゲームとコスプレの両コミュニティは、重なっている部分がとても大きい。そして両者を表したベン図の、まん中あたりの層に受けそうなのが、InWinのコンピューターシャーシAliceだ。同社は今、台北のComputexカンファレンスで、AliceとそのほかのPCケースを展示している。

The interior of InWin's Alice chassis

Aliceは誰でも知ってるルイス・キャロルのキャラクターだが、このミッドタワーケースは軽いABS樹脂でできていて色は何色かある。でもその魅力は、簡単に取り替えられる布製のカバーだ。InWinはいろんな種類のカバーも売っているので、それらを買って着せ替え人形してもいいし、もちろん自分でカバーを作ってもよい。InWin製のAlice用カバーは防塵タイプだが、同時に空気の流通も良くて、PCの内部を掃除したり、部品を取り替えたりするのも楽だ。

Some of InWin's fabric covers for its Alice PC case

Aliceは30×24cmのATX、Micro-ATX、およびMini-ITXのマザーボードに対応している。高さ60cm、幅29cm、奥行き44cmだ。

画像クレジット: Catherine Shu

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マイクロソフトが大小多様なフォームファクターをサポートする新しいOSを開発中

AMDIntel(インテル)、そしてQualcomm(クアルコム)が重要な発表を行った今週、台北で行われたComputexカンファレンスではMicrosoft(マイクロソフト)、ややおとなしいキーノートを述べた。新製品の発表はなく同社は、同社が目指す現代的なオペレーティングシステムについて軽く触れた。しかも興味深いことに、そのキーノートに関するMicrosoftのブログ記事にはWindowsへの言及がなく、同社が今新しい「超安全な」OSを開発中、という憶測が裏付けられた。

同社の営業担当副社長Nick Parker氏が書いたそのブログ記事によると、現代的なオペレーティングシステムはさまざまなタイプのデバイスに統合できる柔軟性を持った「フォームファクター・アジリティ」(さまざまな形状サイズへの機敏な対応)を可能にするものでなければならない。たしかに昨年同社は、Surface系列の新しい機種をほのめかした。当時は、それはスマートフォンだろうという憶測もあった。いずれにしても、フォームファクターの多様化という伏線は、すでにそのときからある。

Parker氏によると、現代的なOSは、アップデートがユーザーの心と手を煩わせずバックグラウンドで勝手に自動的に行われるものでなければならない。ユーザーは、アップデートのためにいちいち仕事やコンピューターを中断しない。セキュリティはデフォルトで完璧で、マシンのステートとオペレーティングシステムの隔離、そしてアプリケーションとコンピュートの隔離により攻撃を防止する。

現代的なOSはLTE 5Gに常時接続、AIを使ってアプリケーションの効率化を助けるだろう。そしてペン、音声、タッチ、目の動きなど多様な入力を受け付ける。タッチと目の動きが出てくるあたりに、この新しいOSが何らかのモバイル製品に載って登場する、という憶測の根拠がある。例えばそれは、Surface Phone(Surfaceスマートフォン)か? もしくは、軽量デュアルスクリーン(2画面)のラップトップかもしれない。

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Lyftのアプリで車に乗ると自分の性に合った人称代名詞を使ってもらえる

6月に行われるLGBTQ Pride Monthに先駆けて、ライドシェアサービスのLyftが、そのユーザーアプリに性的に中立な人称代名詞を加えた。乗客は、以下から選んで設定できる。

  • They/them/theirs
  • She/her/hers
  • He/him/his
  • My pronoun isn’t listed(該当する代名詞がない)
  • Prefer not to say(言いたくない)

ドライバーには乗客の好みの代名詞が見えるが、ドライバーの代名詞は共有されない。一度指定するとその後はずっと、その人の好みの代名詞が常に使われる。

これによって、自分に合った代名詞をシェアするスペースが作られ、その習慣が日常化する。LyftはNational Center for Transgender Equality(全米トランスジェンダー平等センター)とパートナーして、自分の名前を変えたいと願っているドライバーの支援も行っている。

画像クレジット: Carl Juste/Miami Herald/TNS via Getty Images/Getty Images

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Pokémon GOがプレーヤーの睡眠データをゲームの要素に利用へ

おやおや、米国時間5月28日にはちょっと驚きのニュースが入ってきた。未来のある時期にPokémon GOは、プレーヤーの睡眠の習慣をゲームプレーの要素として含めるそうだ。

それは、The Pokémon Companyのもっと大きな企画の一部だ。CEOの石原恒和氏が本日夜の記者会見でコメントしている。「睡眠をエンターテインメントにしたい」。そ、そ、それは、どういうことだろう?

NianticのCEOであるJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏も記者会見のステージにちょっとだけいたが、詳しい話はしなかった。彼はこう言った。

「Niantic(ナイアンティック)は新しい種類のゲームを開拓し、全世界をゲーム盤にした。そこで誰もがプレイでき探検もできる。世界の新しい見方を作り、外へ出て体を動かす誘因を人びとに与えた。私たちは健康的なライフスタイルを奨励し、プレーヤーと世界に対してポジティブなインパクトを作り出したいと願った。このたび、Pokémon Companyと一緒に仕事をして、健康的なライフスタイルのもうひとつの要素である良質な夜の休息を奨励していけることは、とても喜ばしい。

Nianticでは、自分の脚で世界を探検することを愛している。でも、そんなアドベンチャーに取り組むためにはエネルギーが必要だ。ヘルシーなライフスタイルの一部として、Pokémon GOで良質な睡眠習慣にごほうびを提供する方法を見つけることは、とてもすばらしい。近日中に、もっと詳しいお話をしたい」。

石原氏の発表では、The Pokémon CompanyはSELECT BUTTONと協働してPokémon SLEEPという別のゲームを作っている。SELECT BUTTONは、2017年にモバイルゲームのMagikarp Jumpを作った企業だ。これについても詳しい話はないが、ローンチは2020年、そしてこれがロゴだ。

この話のすべてに、最近発表したばかりのデバイスPokémon GO+ Plusが絡む。ちなみにこれは、Go Plus Plusと読む。Plusが2つあるから最初のGO+の後継機だ。スマートフォンの画面を見つめなくてもPokémon GOをプレイできるデバイス。GO Plus PlusはGO+の能力をすべて持ち、ボタンをタップするだけでポケストップをスピンさせたり、近くにいるPokémonをキャッチできる。そしてさらに、加速度計があるのでベッドの上に置くと睡眠習慣を調べてBluetoothでスマートフォンに送る。

そしてこれは、発表の席で再生されたビデオのスクリーンショットだ。そのデバイスが、上に書いたように使われている:

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ほぼ新品のエニグマ暗号機が初値約2200万円からオークションに

今週はお金が余っているという方、2台目のブガッティを買う代わりにこのほぼ新品のEnigma Machineエニグマ暗号機)はどうだろう? 第二次世界大戦で連合国を苦しめたこのデバイスは、そもそも売りに出されること自体が珍しい。しかも、実際に戦争で使われたのにこれほど状態が良いのは、過去に聞いたこともない。

Enigmaをめぐるさまざまな奇譚伝説も面白いが、ここで紹介するには長すぎる。簡単に言うと、これらのマシンはほとんど解読不能のコードを作り出し、ナチスは連合国側に通信を傍受されていても秘密の通話ができた。しかし英国のブレッチリー・パークにいた、有名なアラン・チューリング(Alan Turing)を筆頭とする数学者たちとそのほかの分野の専門家たちはEnigmaのコードの解読に成功し、戦争の流れを変えた。これら暗号科学の歴史に関心のある読者には、チューリングの伝記やSimon Singh氏のThe Code Book(邦訳:新潮文庫「暗号解読(上/下)」)をお勧めしたい。

連合軍にマシンを盗まれることを恐れたドイツ軍は、すべてのEnigmaを破壊するよう命じた。そして終戦時には当時の英首相ウィンストン・チャーチルが、残っているEnigmaをすべて破壊せよと命じたが、多くが個人蒐集家の手の中へ逃げてしまったので、今回のようにオークションに登場することもある。わずか数百台が現存していると想定されているが、このような悪名がつきまとう古器物は、正確な推計が不可能だ。

それでもこのマシンは第二次世界大戦の戦火をくぐって生き延び、無傷であるだけでなくオリジナルの回転子も無事だ。その入れ代え方式のローターは、特殊な回転により、テキストを再現不能な形に撹乱する。内部の電球も、切れていたのは一つだけだった。ただし、当然ながら電池はだめだ。でも、これよりもさらに状態のいいEnigmaがほしい人は、もしあったとしても長年待たなければならないだろう。

当然これは、こういうもののお金持ちの蒐集家にとって計り知れない価値を持つだろうし(善意の蒐集家であることを祈りたいが)、戦争や暗号の博物館もこれをぜひ欲しいだろう。Enigmaの秘密はかなり前に解明されているし、懐中時計型の複製もある。でも本物のマシンを見ると、その精巧さに心を打たれるし、今でもまだ、新しい発見と驚きがある。

このEnigmaのオークションは、5月30日にNate D Sanders Auctions20万ドル(約2190万円)から始まる。それは10年前の10倍だから、状態のいいこのマシンが以前のオークションより安いことは、ありえない。初値を(20万ドル)相当上回る額で落ちることは、ほぼ確実だ。

画像クレジット: Nate D Sanders Auctions

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6月発売の12コアRyzen 9 3900XはCore i9 9920Xの半額ながら省エネで勝る

米国時間5月27日、台北で行われたComputexカンファレンスのキーノートでAMDのCEOであるLisa Su氏が、価格と性能の両面でIntel(インテル)やNvidia(エヌビディア)の強敵になると思われるチップとグラフィクスプロセッサーを発表した。なお、このカンファレンスでAMDがキーノートに招待されたのはこれが初めてで、イベントの実際の開会は5月28日だ。

チップ

同社の新製品となる第3世代Ryzen CPUの中で最初に登場する7nmのデスクトップチップは、6月7日に発売される。Su氏のキーノートのハイライトはAMDの12コア24スレッドRyzen 9 3900xチップの発表で、それは同社の第3世代Ryzen系列の旗艦機だ。499ドルの最低価格は対抗機であるCore i9 9920Xチップセットの1189ドルの半額だ。

Ryzen 9 3900xはブーストスピードが4.6Ghz、キャッシュ総量70MB、熱設計電力(TDP)はCore i9 9920Xの165Wに対し105Wとその効率性を誇る。AMDによると、Blender DemoではCore i9-9920Xより18%短時間で終了した。

この系列の他のチップの最低価格は、6コア12スレッドの3600が199ドル、8コア16スレッドのRyzen 3700xが329ドル(ブースト4.4Ghz、総キャッシュ36MB、TDP65ワット)、そして8コア16スレッドのRyzen 3800X(4.5Ghz、32MB、105ワット)が399ドルだ。

GPU

AMDによると、同社のゲーム用GPU新製品NaviグラフィクスプロセッサーはRadeon RX 5700シリーズになる(下図ツイート参照)。Nvidiaが対抗機を値下げすることもありうるので、価格は慎重に検討している。発表ではAMDのGPUの発売は6月だが、価格や性能、新たな機能等の詳細は来月ロサンゼルスで行われるE3(Electronic Entertainment Expo、6/12-14)までおあずけだ。

データプロセッサ

AMDは1月のCESで、データプロセッサーのEPYC Romeを発表・デモを行った。そのローンチは予想より1四半期早く次の四半期となり、インテルのCascade Lakeと競合する。AMDが主張するベンチマーク結果によると、EPYC Romeの処理速度はCascade Lakeの倍である(下図ツイート参照)。

画像クレジット: David Paul Morris/Bloomberg (opens in a new window) / Getty Images

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ARによるビジュアルな遠隔会議をサポートするStreemが類似企業のSelerioを買収

遠隔会議のソフトウェアにコンピュータービジョンの技術を組み合わせたAR企業Streemが、同じく拡張現実の応用企業であるイギリスの小企業Selerioを買収した。

両社は昨年共に、Betaworksのアクセラレーター事業VisionCampに参加し、コラボレーションをしたり、別々にARにおけるコンピュータービジョンの問題に取り組んだりした。

Streemの持ち味はパワーアップしたSkype通話みたいなところにあり、たとえば各種ホームサービスのプロバイダーが家の持ち主とチャットする場合、多くのビジュアルデータを得られる。たとえば電話口で機器の30桁のシリアルナンバーを口頭で伝えるのではなく、画像や映像で分かる。それらのビジュアルデータから間取りを計測したり、その家の特徴に関するノートを取ったりできる。

ポートランドに本社を置く同社は、これまで1000万ドルあまりの資金を調達しているが、最近も新しいラウンドを完了したばかりだ(詳細情報は未発表)。

Selerioの専門技術は、空間の意味的な構造を理解することだ。同社は、ケンブリッジ大学における研究から生まれた。すでにシード資金を獲得しているが、額は公表していない。投資家はBetaworks、Greycroft Partners、GGV Capitalなどだ。同社の3名の社員は全員Streemに加わる。

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GitHubのSponsors機能はオープンソースにお金で支援参加できる新たな寄付形式

GitHub(ギットハブ)は米国時間5月22日、オープンソースのデベロッパーに誰でも経済的な支援ができるツールSponsorsを立ち上げた。デベロッパーは自分のGitHubリポジトリにある「Sponsor me」ボタンを押し、オープンソースプロジェクトへの支援モデルを選ぶ。それはデベロッパーへの個人的な支援でもいいし、あるいはPatreonやTidelift、Ko-fi、Open Collectiveなどを利用するかたちでもいい。

GitHubの言うそのミッションは「オープンソースへの参加や構築の機会を拡張すること」だ。お金を出すことも参加と見なす。

一部のオープンソースデベロッパーは、金で人の仕事を左右されるのは嫌だとか言うだろう。それに、金のことなど考えずに自分にとって面白い、やりがいのあるプロジェクトをやっていたデベロッパーが、経済的な支援を得やすいプロジェクトに乗り換えたりすることがあるかもしれない。この件をGitHubに聞いてみたが、まだ確答は得られていない。

この支援事業はオープンソースのデベロッパーだけが対象だ。デベロッパーがこの制度に参加してから最初の1年は、GitHubと親会社のMicrosoft(マイクロソフト)も最大5000ドルを寄付する。さらに次の1年を過ぎるとGitHubは手数料を課金する。

支払いはGitHub自身がビジネスをしている国ならどこでも得られる。「そのチームに参加する機会を増やすことが中心的な目的だから、世界中のデベロッパーがこのツールを利用できるようにしたことを、誇らしく思う」と同社は言っている。

なお支援対象はコードとデベロッパーだけでなく、オープンソースへのいろんなコントリビューター、たとえばドキュメンテーションを書いたり、新人デベロッパーの指導やメンター役をしたりする人たちも含まれる。それらの人たちもGitHubのプロフィールがあれば、支援対象になる。

支援を受けやすくするためにGitHubは、「Community Contributors」と名付けた浮遊カードで、例えばあなたが使っているアプリケーションが依存しているコードを書いた人(デベロッパー)をハイライトする。

さて、コミュニティはこのSponsorsツールにどんな反応を示すだろうか。このアイデアは完全に新しいわけでもないし、すでにGitHubはBeerpayのような寄付アプリケーションを統合している。でもオープンソースがお金を得られる従来のルートは、プロジェクトに協賛するであろう企業に正社員またはパートタイムで就職することだった。

Sponsorsのほかに、GitHubは新しいセキュリティ機能をいくつか導入した。まず、今日買収を発表したDependabotは、プロジェクトがつねに最新のライブラリを使ってるようにするツールだ。GitHub Enterpriseは監査機能を改善して一般公開、またメンテナーはGitHubの中のプライベートスペースという機能のベータにアクセスできる。

これはハッカーに知られたくないセキュリティの話題などを議論できるスペースだ。トークンスキャンニングも一般公開された。これはデベロッパーがうっかり自分の認証情報を、Alibaba CloudやAmazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、Mailgun、Slack、Stripe、などのサービスからリークするのを防ぐ。

GitHubのエンタープライズエディションも、パーミッションの細粒度化とその一般公開(脱ベータ)などいくつかのアップデートが行われた。Enterpriseアカウントも一般的に供用化、そして内部的リポジトリや組織のインサイトは今回ベータ入りした。

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ZenHubのWorkspacesはGitHubのリポジトリに複数のチーム別ワークスペースを作れる

GitHub用のプロジェクト管理ツールZenHubは、米国時間5月21日、そのサービスをチームで使いやすくするための機能としてWorkspacesのローンチを発表した。それはZenHubのサービスをチームのニーズに合わせてカスタマイズでき、それでも仕事の基盤としてはGitHubを使用するというものだ。

Workspacesはその名のように、チームがGitHubのリポジトリの中に複数のワークスペースを作れる(ZenHubはそのためにChromeのエクステンションを使う)。それによって、あるデベロッパーチームは、すべての問題の詳細なビューを得られ、そのほかのチームは自分たちに関係のあるものだけが見える。このことによってさまざまなチームが、ScrumやKanbanなどなど、それぞれ独自のワークスタイルを採用できる。

ZenHubのファウンダーでCEOのAaron Upright氏はこう語る。「この機能によって各チームが独自の方法で仕事ができ、そのやり方に応じた独自のユニークなワークフローを作れる。例えば、フロントエンドのチームはGitHubの彼ら独自の問題を抱えていて、それらはKanbanスタイルのワークフローになるだろう。またバックエンドのチームなら、独自のScrumスタイルのワークフローになるかもしれない」。

問題は全チームで共有され、どのチームが今何をやってるかもわかる。つまり、社内の透明性が確保される。

画像クレジット: masahiro Makino/Getty Images

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使いやすくて親切なKubernetesサービスを目指すDigital Oceanはユニークな機能を揃える

クラウドインフラの意欲的なプロバイダーの例にもれずDigital Oceanも最近、そのプラットホーム上でKubernetesのクラスターを動かすための同社独自のソリューションを発表した。バルセロナで行われたKubeCon + CloudNativeCon Europeで同社は米国時間5月20日に、そのプラットホームDigital Ocean Kubernetesが一般公開されたことを発表した。

このリリースで同社はKubernetesの最新リリース(1.14)を提供し、このプラットホームのユーザーには自動パッチによるアップグレードもそのスケジュールとともに提供される。

一般公開に伴いDigital Oceanは、そのサービスを同社の世界中のデータセンターに持ち込み、いくつかの新しい機能も導入する。その中にはたとえば、ガイド付きの構成体験がある。それによりユーザーはクラスターのプロビジョニングからデプロイへ移行する。また健康診断(Health Metrics)と呼ばれる機能により、デベロッパーがクラスターの状態をモニタできる。それには、ポッドのデプロイステータスやCPU、メモリの使用、などのデータが含まれる。

また、サードパーティが自分のソリューションにDigital Ocean Kubernetesのサポートを容易に統合できるための、オープンなAPIも提供する。

さらに同社はもうすぐ、Kubernetes用のワンクリックアプリケーションを集めたマーケットプレースを開店する。Kubernetesのクラスターへアプリケーションをデプロイすることが、それらのツール的アプリケーションでより容易になるだろう。この機能は、すでにKubernetes用のパッケージ管理のデファクトスタンダードであるオープンソースのHelmをベースとする。

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GoogleのKubernetes Engineが3種のリリースチャネルとWindows Containerをサポート

2年に一度行われるクラウドネイティブのカンファレンスKubeCon+CloudNativeConでGoogle(グーグル)は米国時間5月20日、Google Kuberentes Engine(GKE)の3つのリリースチャネル、RapidとRagularをStableを発表した。

これによりGoogle Cloudのユーザーは、最新のリリースを選ぶか、それともいちばん安定したやつで行くかなどを選択でき、また最新のアップデートを開発環境の中で容易に評価できる。このリリースチャネル機能は、目下アルファテストの段階だ。

Googleのリリースノートには「各チャネルで、成熟度と鮮度が異なる。デベロッパーはリスクの許容度とビジネスの要求のあいだで適正なバランスを取りながらクラスターをアップデートのストリームにサブスクライブできる」と書かれている。

今アルファで提供されているのはRapidチャネルの最初のリリースで、それがデベロッパーにKubernetesの最新バージョンのアーリーアクセスを与える。

Rapidへのリリースとともに、GoogleはまたGKEによるWindows Containersの初期的サポートを提供する。最近の何回かのリリースの過程でKubernetesのコミュニティはWindowsサポートを徐々に改良し、そして今度はGoogleが6月にWindows Server Containersのサポートを提供する。

これらの機能に加えてさらに、同社はKubernetesをモニタリングするStackdriverツールをリリース。このツールでGKEのモニタリングとロギングができ、また他のクラウドやオンプレミスのインフラストラクチャでのKubernetesのデプロイにも対応できる。

画像クレジット: Alija

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WikiLeaksの取り調べに協力を拒否したチェルシー・マニングがまた拘置所へ

バージニア州アレクサンドリアの拘置所から1週間釈放されたチェルシー・マニング(Chelsea Manning)が、再び収監された。マニングは3月に、WikiLeaksに関する大陪審の取り調べ応じなかったため拘置されていた。

マニングは大陪審における自分の立場を明確にし、自分の主義に基づいてその訴訟手続きへの協力を拒否した。先週の釈放は1月に発行された召喚状の期限切れのためだが、再び召喚状を発行した大陪審そのものはあと18カ月の期限がある。

マニングの弁護士であるMoira Meltzer-Cohen氏は、5月17日のことについてこう言っている。「今日の審理の結果にはもちろんがっかりしている。でもそれは前回と同じく高圧的で一方的な制裁だ。つまり、まったく効果はない」。

米陸軍の情報分析官だったマニングは、25万件あまりの外交電信と大量の軍事的現地情報、および米軍による空襲の悲惨な映像を、2010年に機密共有団体WikiLeaksに漏洩した。マニングはそれに対する20あまりの罪状のほとんどで有罪とされたが、退任前のオバマ大統領が彼女の刑を減刑した。

先週釈放されたマニングはYouTubeビデオをシェアし、その中で、大陪審に逆らう倫理的根拠を述べている。

彼女が譲歩することはありえないと思われたため、Anthony Trenga判事は異例の選択としてマニングに、非協力が続くならば勾留30日以降は1日500ドル、60日以降は1日1000ドルの罰金を課すとした。先週短期間自由になるまでのマニングは2カ月拘置され、独房監禁が拘禁条件の一部のようだった、と弁護団は言っている。

Meltzer-Cohen氏はこう言っている。「大陪審とこのような訴訟手続きは、報道への脅威が拡大していることを広く知らしめ、本来正しくあるべき司法のシステムを政府自身の法によって毀損する方向へ機能している」。

つかの間の自由の間にマニングは、Twitchで「エーペックスレジェンズ」と「レッド・デッド・リデンプション2」をストリーミングした。

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画像クレジット: ERIC BARADAT/AFP/Getty Images

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単眼のカメラから3D画像情報を取り出す次世代3Dセンサー

テルアビブのMultiVuは、1つのセンサーとディープラーニングを組み合わせた新しい画像技術を開発している。同社は米国時間5月16日、700万ドルのシードラウンドを発表した。ラウンドをリードしたのはクラウドファンディングのプラットホームOurCrowdCardumen Capital、および香港のJunson Capitalだ。

テルアビブ大学のイノベーション推進ファンドがMultiVuの中核的技術の初期の開発を支え、それは同大のDavid Mendlovic教授の研究室から生まれた。Mendlovic氏は前にスマートフォン用カメラのスタートアップCorephotonicsの共同ファウンダーだったが、同社は最近サムスン(Samsung)に買収された

MultiVuのセンサーは、従来のような2つのセンサーではなく単眼のカメラを使って3D画像を作り出す。そのたった1つのセンサーが1回の撮影で奥行きと色のデータを取り込む。

従ってセットアップはコンパクトになり、部品が少ないぶん費用も安くなる。それを可能にしているのが、同社が特許を持つライトフィールド技術だ。

現在同社のチームは、スマートフォンなど小型デバイスの顔認証でそのセンサーを利用することにフォーカスしている。それはもちろん成長市場だが、小型の3Dセンサーにはもっと多様なアプリケーションがありうる。顔認識以外のセキュリティ技術や、自動運転車のセンサーにも使えるだろう。

MultiVuのCEO Doron Nevo氏は次のように語る。「この技術は概念実証の段階を終えており、3Dの顔認証技術や、低コストの3D画像技術をモバイルや自動車産業、そのほかの工業分野、そして医療の分野にも提供できる。この技術を商用化する機会が与えられたことを、嬉しく思っている」。

しかし当面は、そのセンサーそのものの市場化に力を入れていく。今回の新たな資金もそのためのマーケティングや事業開発に充てられる予定だ。

OurCrowdの上級パートナーEli Nir氏はこう語る。「未来の3Dセンサー技術に投資できることはたいへん喜ばしく、MultiVuは市場に深く浸透していくだろう。現在の高コストな3D画像技術を利用できない企業はとても多い。David Mendlovic氏の3つめの創業企業に投資できることを誇らしく思うし、またCEO Doron Nevo氏の豊富な起業履歴や高い能力を持つチームにも大きな期待が持てる」。

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