Android MarketとしたスタートしたGoogle Playは先ごろ10年目の誕生日を迎えた。App Annieが最近リリースしたレポートによれば、Google Playのダウンロード数はiOSのApp Storeの2倍、2017年の世界のアプリ・ダウンロードで70%のシェアを占めたという。このレポートはAndroidのユーザー行動とGoogle Playの市場の特質についても調査している。
ただしダウンロード数で圧倒的なシェアを誇るわりに、世界市場でのGoogle Playの売上シェアは34%だ。これに対して2017年のiOS App Storeのシェアは66%と2倍近い。しかもこの数字はここしばらく安定している。
こうした統計は双方のアプリ市場に関する一般的な評価を裏付けるものといっていいだろう。つまりAndroidは新興国市場に対する低価格モデルを含めたデバイスの供給チャンネルの多様さに助けられてダウンロード数では圧倒的だ。しかしAppleのエコシステムのほうが売上ははるかに大きい。
またApp Annieによれば、APAC(アジア太平洋圏)がGoogle Playの消費者向け売上の大半を占めている。また世界の市場でも日本が最大だった。アプリおよびアプリ内課金の売上は251億ドルでチャートのトップを占めている。2位に続いたのは193億ドルのアメリカ、3位が112億ドルの韓国だった。
App Annieによれば、日本におけるGoogle Playの成功はキャリヤ課金によるところが大きいという。キャリヤ課金がGoogle Playにおける消費者の支出を促す傾向は韓国、台湾、タイ、シンガポールでも認められた。
では消費者はどんなジャンルに金を使っているのか? 言うまでもなくゲームだ。
レポートによれば、ゲームがダウンロード数で占める比率41%だが、売上では88%だった。
ゲーム以外のジャンルでもアプリ内課金は成長している。
2017年のゲーム以外のアプリの売上は270億ドルに達した。1位のLINE以外、トップ5アプリのうち4つはサブスクリプション・モデルだ。2位はTinderで以下、Pandora、Netflix、HBO NOWが続いた。
App AnnieはGoogle Playの利用状態も調査し、Androidユーザーは大量のアプリをインストールする傾向があることを発見している。アメリカと日本では60種類以上のアプリがインストールされており、毎月30以上のアプリを利用している。利用アプリの数では首位がオーストラリア、2位がアメリカで、以下韓国、日本、イギリスと続く。トップ3カ国のユーザーは100以上のアプリをダウンロードし、40前後のアプリが利用されている。
下のリストはダウンロード数と売上それぞれのトップアプリを示したものだ。当然ながらFacebook関連アプリがダウンロードのリストの上位を独占している。また売上ではパズル&ドラゴンズ、モンスターストライクなどのゲームやアプリ内課金を持つプロダクトが強い。
レポートによれば、Google Playは2008年のスタート以来、1000万近いアプリをリリースしている。もちろんそのすべてが現在でも登録されているわけではない。現在、Google Play上にあるアプリは280万種類だという。
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(滑川海彦@Facebook Google+