このアプリを使うとiPhone XRで撮ったペットの写真の背景をぼかすことができる

新しいiPhoneには優れた写真技術がいくつかあるが、でもカメラが一つしかないXRでは人以外の被写体をポートレートモードで撮れないなど、省かれている機能がいくつかある。でもついに、サードパーティのカメラアプリHalideによって、人工的なボケは作れるようになった。あなたの愛犬が眠っている顔や姿も、背景をぼかすと可愛さが一層際立つだろう。

これは、カメラが一つしかないことだけの問題ではない。でもぼくの前の記事を読んだ方はご存知と思うが、ハードウェアやチップやセンサーなど物理的な条件に依存している機能でも、ソフトウェアによって実現できる場合がある。何でも、ではないけど。

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iPhone XRの場合は、カメラが一つしかないから、十分な奥行きデータが得られない。だからピンぼけ効果はプログラムのコードで作りだすしかない。問題は、Appleの機械学習システムが、人の画像の高品質な奥行き情報を認識し作りだすよう、訓練されていることにある。犬や猫や植物やおもちゃのロボットの画像では、訓練されていないのだ。

でも、被写体が人間以外のとき、背景がきれいにボケてくれないのは、誰でもいやだろう。

そこで、Appleの気まぐれを無視しても平気なHalideのチームは、XRの“Focus Pixels”〔iPhone 6からの機能〕から深さデータを作り出し、それをもとに、不自然でないボケ効果を作った。メインの被写体と背景がはっきり分かれている画像なら、ペットでもロボットでもなんでもOKだ。人間の顔だけで訓練された機械学習、ではないのだから。

彼らの長くて詳しいブログ記事によると、それはまだ完全ではない。カメラからOSに送られてくる深さデータにアプリからアクセスできないので、プレビュー機能もない。でも、何もないよりましだし、Instagramで写真を見た人は、あなたがXRでなくXSを持ってると思うだろう。XRは、正しい選択だとぼくは思うけどね。

このアプリは、アップデート(1.11)の承認を待っている。もうすぐダウンロードできるだろう。まだHalideを持ってない人は、6ドルで買える。あなたのチンチラの写真の背景が、ベルベットのようになめらかになるんだから、6ドルは安いよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートフォンの写真の人工的ぼけの上手下手を点数で評価するDxOMark

DxOMarkのピクセルピーパー(pixel-peeper, デジタルフォト技術者/マニア)たちが、スマートフォンの写真の人工的なぼけの質を判定するおもしろい測度とテクニックを紹介している。ぼけの評価自体も難しいが、彼らはそのやり方を体系化したのだ! 彼らのガイドはベテランの撮影者にも、計算機が作り出すぼけと、そのさまざまな違いについて、いろんなことを教えてくれるだろう。

ふつうこの効果は、良いレンズをつけたSLRの絞りをいっぱいに開いて撮ると得られる。背景がなめらかにぼけて、しかしライトポイント(光が当たってるところ)の形はよく分かる。

最近では各メーカーの主要機種にほとんど必ずある、背景の人工的なぼけの利点と不利は、デュアルカメラという技術に起因している。一つのシーンを二つのカメラで撮ると、その情報を使って深度マップを捉えることができ、そうすると一定の距離よりも向こうをぼかせられる。そしてSLRの撮影効果の、まあまあのシミュレーションが出来上がる。

背景のなめらかなぼけを見よ…撮影はぼくだ。

しかしもちろん、そのやり方には巧拙がある。この人工的な方法を採ったことの証拠がいくつかあり、DxOMarkのチームはそれらを見つけて評価に使っている。証拠のいくつかは当然あるもの。しかし、やや意外なのもある。彼らのクレージーなテストのセットアップは、それらの‘異状’をすべてあぶり出す。

たとえば、たぶんご存知と思うが、この人工的ぼけシステムは、ぼかしてはならないものをぼかすことがある。髪の毛やそのカール、植物の近くの手、など。それはもちろん的外れだが、しかし背景の本物のぼけは焦点の前後にかけてなめらかに大きくなり、焦点近くのものはわずかにぼける程度、そして遠くのライトは単なる円形のにじみになってしまう。

スマートフォンがそれをシミュレートするためには、シーン内のあらゆるものの深度マップを計算する必要がある。そしてそれに基づいて、漸進的にぼかしていく。しかしそんな処理は時間と電池を食うから、実際にそれをやっている機種はほとんどない。ではなぜその光学的現象を模倣するのか、というと、そうしないといけないトレンドだからだ。そしてDxOMarkは、その努力の結果を格付けする。

この記事では、ほんの少しのことしか書けなかったが、詳しくはこれを読んでいただきたい。そうすると次にこのサイトのレビューを見たとき、その点数の理由が分かるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa