NTT(日本電信電話)は11月15日、人の個性をAIで診断し、その人の個性的な魅力を発見するアプリケーション「MOTESSENSE」(モテッセンス)を開発したことを発表した。多様なジャンルの個性的な人たちに使ってもらい、個性の発見に役立つかどうかを検証する実証実験も開始する。
シチュエーションに応じたロールプレイを行い、その様子をカメラとマイクが記録する。そこから、話し方、表情、仕草、言葉の内容などを総合的にAIで診断することで、「モテ因子」(魅力的な個性に関する因子)を見つけ出すという。魅力は、NTTによれば「見た目や地位などに対して、画一的に定義される」ことがあるが、このアプリケーションは、他人と比較して個性的な点にこそ魅力があると考える。この自動診断には、先日NTTが発表した、音声音響、画像映像、自然言語といったマルチメディアを統合的に扱うことで、人間に近い情報処理機構を実現する次世代メディア処理AI「MediaGnosis」(メディアノーシス)が使われている。
これは、多様性の尊重が「互いを受け入れ、個性や価値観の違いを受け入れるだけでなく、それらを融合させ、高め合うことで、社会を前進させるための鍵になる」と考えるNTTが、多様性の時代における個人の幸福の形成を目指すものとして開発したものだ。実証実験では、「診断結果について世の中の人に知ってもらうことにより、社会の多様性を再認識してもらう」ことを目指すとNTTでは話している。