Facebookは、2012年第4四半期の売上を前年比40%増の15.9億ドルと発表した。モバイル売上は全売上の23%への増え、モバイルの月間アクティブユーザー数は前年比57%増の6.8億人へと増加した。
同社はアナリストを予測を上回ったが、株価は時間外取引で最大8%下落した。現在の株価は0.3%安の31.15ドル。
アナリストは、売上を34%増、15.2億ドルと予測していた。Bloombergのアナリスト調査での予測中央値にによる。
Facebookは、純利益とEPS(1株当たり利益)でもアナリスト予測を上回り、純利益は予測平均4580万ドルに対して6500万ドル、EPSは17セント、予測は15セントだった。2011年の同期、Facebookの純利益は3.02億ドル、売上は11.31億ドルだった。
売上の内訳に関して、Facebookには広告と支払いという2つの主要収益源がある。広告売上は13.3億ドル、前年比41%増だった。支払い売上は2.56億ドルだったが、今期Facebookが会計方針変更のため、通常の3ヵ月ではなく4ヵ月分の売上を計上したことを考慮すると、実質的には横ばいだった。
Facebookの株価は今年に入ってから17%上昇し、これは同社のモバイル広告への積極的取り組みの効果を期待するものだった。現在モバイルプラットフォームは、同社売上の23%を占め、第3四半期の14%から増加した。前期以来Facebookは、モバイルニュースフィードへのスポンサー記事掲載とアプリのインストール広告を強く押し出している。広告プラットフォームのKenshooが今月本誌に伝えたところによると、Facebook上での広告費は20%がモバイルに注ぎ込まれている。
Facebookは、ウェブからモバイルへと急速にシフトする消費者行動に対処すべく、同社が迅速に動いていることを投資家に納得させることがまだ必要だ。今期初めて、Facebookのモバイル日間アクティブユーザー数がウェブを上回った。しかし、モバイルの売上は未だにウェブの1/3以下だ。
一方同社は、2012年後半に多くの新たな取り組みを開始しており、ようやくその効果が見え始めるかもしれない。昨年8月Facebookは、タイプアヘッド広告の中で、スポンサー付結果と呼ばれる一種の検索ベース広告を2ヵ月間の試行の後にスタートさせた。
昨年はギフトも開始した。友達や家族が駆け込みでクリスマスプレゼントを贈るホリデーシーズンが、このサービスに最高の四半期をもたらすことは予想できる。Facebookはこれに関して小規模な販促を行い、 クリスマス直前のニュースフィードでプロモーションを展開した。「ギフト」が貸借対照表上で「広告」「支払いおよびその他の料金」どちらの項目に分類されるのかは不明だ。
またFacebookは、プラットフォームに関するデベロッパーとのつきあい方を一部方針転換し、月間および日間アクティブ利用よりもアプリインストール当たりの売上に重点を置くようになった。これが低調な支払いおよび料金売上に歯止めをかけるかどうかは不明だ。第3四半期の同売上は1.76億ドルと前年同期からわずか0.2億ドルの増加だったが、これはデベロッパーが、急成長中で利益性の高いAndroidおよびiOSプラットフォームに移行したためだ。
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(翻訳:Nob Takahashi)