【抄訳】
FacebookやYikYakなどが若いユーザを増やそうと努力している中で、あるスタートアップが10代のユーザの重要な属性…お金がないのでデータプランを使えない…を利用して急成長している。
データプランやWiFi接続の要らないメッセージングアプリJottが、中学生や高校生にうけている。協同ファウンダのJared Allgoodによると、アクティブユーザ数は2月の15万から3月には50万へと、大きく伸びた。
彼によると、その後もユーザ数は1日に15000〜20000名ずつ増えている。より客観的と思われるApp Annieでもそんな数字だ。4月半ばには、iOSのソーシャルネットワーキングアプリ(合衆国のみ)の上位75にランク入りした。
Jottを使うと、データプランのないティーンたちがiPodやiPadを使って、学校から100フィートの範囲内ならクローズドなネットワークの上でテキスティングできる。お互いの電話番号も不要だ。
Pew Researchによると、13-17歳層の88%が携帯やスマートフォンを持っているが、その全員がデータプランを使えるわけでもないし、学校でインターネットにアクセスすることもできない。テキストで、無限に長時間おしゃべりをしたい年頃なのに、それができない。
テキストメッセージは通常、電話機から至近のセルタワーへ行く。それから、そのほかのセルタワー(複数)を経由して、相手に届く。しかしJottは、セルサービスを使わずにデバイスからデバイスへ直接、メッセージを送る。ただし、お互いの距離が十分に近いことが条件だ。
Jottの仕組みは、物理的にはBluetooth Low Energy(Bluetooth LE)や、各ユーザから100フィート以内にあるルータを利用するメッシュネットワークだ。それは、グループメッセージングアプリFireChatと同じだが、Jottはネットワーク内の個人にメッセージできる。
この、ひとつのネットワーク内で直接、ピアツーピアでメッセージングできる機能が鍵だ。FacebookやSnapchat、Instagramなどもティーンのあいだで人気のソーシャルネットワークだが、しかし何と言ってもダントツはテキスティングだ。右のデータによると、ティーンの87%が毎日テキスティングしているのに対し、次位のFacebookを使っているティーンは61%だ。
テキスティングが好まれる理由は未だによくわからないし、客観的な調査データのようなものもない。友だちにメッセージを送る方法として、いちばん簡単だからか? 理由はともあれ、なにしろ多い。大人より多い。Pewの調査では、女子は毎月平均3952通のテキストメッセージを送っており、男子は2815通で、これも少なくはない。
はっきりしているのは、iPodなどよりもスマートフォンを持ってるティーンの方が、激しくテキスティングしていることだ。2012年のPewの調査によると、ヘビーなテキスターの41%、ほどほどのテキスターの33%がスマートフォンを持っているが、軽度のテキスターでスマートフォンの保有者は19%にすぎない。
しかしJottがとくに中学生に人気があるのは、彼/彼女らは高校生に比べてスマートフォンを持ってる者が少ないからだ。Jottを使うと、スマートフォンやデータプランのない者でもテキスティングでき、友だちとメッセージングできる。
“データプランのない子はいても、iPodはほとんどの子が持っている”、と10代前半の娘のいるAllgoodは語る。
【後略】