注意持続時間(attention span)が微小な国では、画像を一瞬しか見せないアプリが王様だ。その王様の名はBlinkset、今のトレンドを表している画像を次々と素早くフラッシュしていく。それらを見ると、これからの世の中がどうなっていくのか、誰もが不安と好奇心に駆られるだろう。
でもBlinksetには一理ある。私たちは、何が自分のために良いのかも分からぬまま情報をあまりにも拙速に処理していきがちだから、短時間に大量の画像を見て、その中の一つか二つ面白いのだけを拾い上げることができたら、私たちの日課であるソーシャルメディアのお世話もスピードアップできるし、ネット上でうろうろと無駄に過ごす時間も減る。それが単なる願望であっても、そう思うだけで楽しい。
Michael NewmanとPatrick Jong Taylorが作ったこのアプリは、PinterestやEtsy、Instagram、それにユーザのRSSフィードに接続する。デキセドリンを常用している人のための、Apple Newsだ。
NewmanはデザイナーでPomp Productionsのトップ、そしてTaylorはRedshark Newsのエディターだ。だから二人ともメディアをよく知ってる。両人は先週、Blinksetを自分たちのお金で立ち上げた。
Taylorはこう説明する: “Blinksetは画像コンテンツをもとのコンテキストとは関係ないまったく新しいコンテキストに置く。個々の画像は一瞬しか見えないので、全体としてはフラッシュの列になる。こういうものを、Blankestと呼ぶ。ビデオも一枚の画像で見せるだけだし、個々の画像と画像のあいだには黒いフレームが一瞬入るから、次々と画像が変わってもユーザに苦痛はない。むしろ、超高速だけど個々の画像はとても見やすい”。
Andy Warholの有名な言葉をもじって言うなら、“未来にはすべてのコンテンツが15秒だけ有名になれる”、だ。
〔訳注: blink==まばたき, 一瞬; set==集合, 集まり〕