全自動で動作する自転車ライトのVelodroom ― 周囲の状況を判断して電源も自動的にオンオフ


エストニアのタルトゥに拠点を構えるスタートアップのVelodroomが、全世界の自転車乗りがもつ悩みを解決するためのテックプロダクトを開発した。使って便利、簡単に取り付けて手間は無用の自転車ライトだ。名前をVelodroomといい、スマートフォンなどにも利用されている技術を使って、インテリジェントで、非常に便利なライトに仕上げている。

Velodroomでは、従来のライトではマニュアルで調整していた機能が、自動的に行われるようになっている。たとえば電源のオンオフ、ブレーキライト機能の設定、明るさに応じた光度調整などが自動的に行われるようになっているのだ。一連の調整機能は、もちろんバッテリーのことも考えて実装されている。すなわち「動き」が感じられない場合には一切の機能をオフにして、自動的にシャットダウンされるようになっているのだ。ちなみに内部バッテリーは、単四電池2本分の容量をもっており、USBで充電することができる。

Velodroomは、自転車乗りにライトのつけ忘れについてのソリューションを提供するものだ。また自動車と同様にブレーキをかけたときにライトを点灯させ、夜間の安全性を向上させる。交通量の多い都会を走るライダーには非常に役立つだろう。また、外界の明るさに応じて照度を調整する機能により、電池を可能な限り長持ちさせる仕組みも嬉しい。この調整機能によって3ヶ月あるいは最高照度レベルで100時間以上の連続使用を目標としている。

Velodroomを開発したのはSven Sellik、Andri Laidre、Indrek Rebane、Tavvi HeinおよびMihkel Heidelbergのチームだ。それぞれプロダクトデザイン、エレクトロニクス、プログラミング、およびセンサー技術に経験を持つ人物たちだ。今後は他の自転車アクセサリーの開発を行なって行きたいと考えている。デザイン性に優れ、自動的に動作するようなアクセサリを考案していきたいのだとのこと。まずは現在のテクノロジーが自転車乗りにどのようなメリットをもたらしてくれるのかを示そうと、自転車ライトを開発してみることにしたのだそうだ。

本プロダクトはKickstarterのプロジェクトとしてリリースされていて、出資申込みの期限まで2週間ほどとなっている。£34,600(5万4000ドル)の調達を目指しており、£35(55ドル)にてプレオーダーすることができる。目標額に達すれば、2013年9月にも商品の出荷を始めたい考えだ。今回のプロジェクトが予定通りに進めば、次には持てる技術を採用した、新たなる自転車アクセサリが登場してくることになるのだろう。それもまた見てみたいように思う。

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(翻訳:Maeda, H)


投稿者:

TechCrunch Japan

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