Posterousが4月30日に閉鎖されてしまうのを受けて、Posterousへの投稿をライバル関係にあったTumblrに移行するサービスが公開された。
サービスの名前はJustMigrateで、Posterousがブログにてサービスの停止をアナウンスした、まさにその日にアナウンスされた。利用にあたってはPosterousのURLを入力し、そしてTumblrでオーソライズを行う。それで準備は完了だ。複数のTumblrブログを運営している場合は、メインのブログでアクセス許可を行うと、どのブログにインポートするのかを選択するページが表示されるようにもなっている。
Posterousの記事が100件までなら無料で移行できる。250件までの記事を移行する場合は10ドルだ。そして500記事を移行したい場合には25ドルという価格設定になっている。但しTumlbrのAPIでは、1日に250本までの記事ないし75枚までの写真しか投稿することができないようになっているので、記事/写真本数が多数ある場合には複数日に渡って移行するように、JustMigrate側で調整されるようだ。
サービスを構築したのはインドの5人組からなる3Crumbsだ。これまではモバイルショッピング用のアプリケーションなどを作っている。共同ファウンダーのSiddarth Menon曰く、ハッカソンの最中にPosterousの移行ツールを作ろうというアイデアが出てきたのだとのこと。3Crumbsは自己資金により運営されている。今回の移行ツールで多少の売り上げをあげて、本業のショッピングアプリケーションの方に資源を回したいと考えているのだそうだ。
ちなみに、サービスがアナウンスされてから1日もたたない段階で、150件のブログから移行申し込みがあったのだとのこと。Menonによると、前New York Timesのデザインディレクター兼Mixelの共同クリエーターであるKhoi VinhもPosterousにブログを持っていて、こちらは既に移行されたそうだ。
JustMigrateは、サービスについての情報が広まるにつれて、移行申し込みが増えてくるだろうと予測している。ちなみにPosterousは2011年の段階で1230万件のブログを運営しているとアナウンスしている。そのほとんどは個人運用によるものだ。
今回のサービスインのアナウンスは、これ以上ないほどにタイムリーなものだと言えるだろう。昨年3月にTwitterによる買収を発表した際、PosterousのファウンダーであるSachi Agarwalは、サービス終了の際には前もって利用者に通知するとしていた。また、その際にはTumblrやWordpressへの移行ツールも用意するとしていた。
実際のところ、Posterousは以後、移行ツールなどについてのアナウンスを行なっていない。12月になって、記事をひとつのZipファイルにまとめてダウンロードすることができるようにしたのみだ。移行ツールが用意されないことに不満の声は高まっていた。そもそもPosterousが多くの利用者を獲得したのはTumblr、Wordpress、Bloggerなどのブログから記事を移行するツールをリリースしてのことだったのに、いざ自分が閉鎖するときになるとなんの対応もしてくれないに等しいことになってしまったのだ。
但し、Posterousの最新ブログ記事には、WordpressやSquarespaceがインポート用のツールを用意しているとは書いてある。Posterousがいよいよシャットダウンする前になら、こうしたツールを使うことも考えられるだろう。
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(翻訳:Maeda, H)