IBMの2017年第四四半期の売上が前年同期比で久しぶりに増加

これは驚き!: 22四半期(5年あまり)連続で前年同期比が減少だったIBMが今日(米国時間1/18)、Q4 2016からQ4 2017にかけての売上が増加した、と報告した。報告によると同社の前四半期の売上は225億ドルで、1年前の217億7000万ドルから増加した。一株当たり利益(EPS)は5ドル18セントだった。アナリストたちの予想は売上が220億6000万ドル、EPSが5ドル17セントだった。

この予想外の急変の理由はなんだろう? IBMの役員たちによると、同社の経営改善計画は基本の重視からスタートした。IBMの会長で社長でCEOのGinni Romettyは今日の発表で次のように述べている: “弊社の基本部分(ないし必須部分)の売上は再び二桁の伸びを示し、全売上の46%を占めるに至った。また今四半期は全体としての売上も増加したことに、われわれは満足している。2017年には、エンタープライズクラウドプロバイダーのトップ企業としての弊社の位置づけを強化し、またIBMを企業用ブロックチェーンのリーダーとして確立した。今後に向けて弊社は、データとAIを利用して、よりスマートなビジネスを構築するクライアントをお手伝いしていく、他に類のないユニークな位置に立っている”。

これが、今後の長期的な成長のサインなのかはまだ分からないが、‘希望が見えてきた’とは言えそうだ。

今期は、IBMの事業部門のほとんどすべてが売上の増加を報告した。ハードウェアとオペレーティングシステムソフトウェアを含む“Systems”部門は32%の増加率であり、しかもまさにこの部門こそが、これまでIBMがもっとも苦戦した分野だった。しかし今では同社のz Systemsやストレージ関連プロダクトが、明確な成長を示している。

“Technology Services & Cloud Platforms”部門に入るハイブリッドクラウドサービスやセキュリティおよびモバイルサービスは15%増加したが、部門全体の売上は1%の減少となり、総売上は92億ドルだった。

同社は、アメリカにおけるTax Cuts and Jobs Act法の制定に伴い、55億ドルの課税があったことも報告している。IBMのGAAP税率は、この一回だけの課税も含めて2017Q4では124%、全年では49%だった。それは予想外ではないものの、同社の今後数四半期の売上の成長を阻害するかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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