昨日「バーチャルYoutuber(VTuber)が直近半年間で4000人以上増えた」ことを示す調査結果がユーザーローカルとCyberVより発表されたように、VTuber界隈が急激に盛り上がってきている。そんな背景もあって、TechCrunchでもVTuberを含めたバーチャルタレント関連の新サービスや新たな取り組みを紹介する機会が増えてきた。
これまでも大手IT系企業からスタートアップまで、さまざまな企業が各々のアプローチでこの市場に参入。中でもこの領域に特化した子会社を設立したり、「VTuberファンド」を立ち上げたりしているグリーはかなりアグレッシブだ。
そのグリーは8月7日、子会社のWright Flyer Live Entertainment(WFLE)を通じてVTuber専用のライブ配信プラットフォーム「REALITY」をリリースした。2018年秋にはスマホからオリジナルアバターを作成し、VTuberとしてライブ配信ができるアバタープラットフォームのα版「REALITY Avatar(仮称)」の公開も予定しているという。
本日公開されたREALITYはVTuberに特化したライブ配信サービス。ライブ配信サービス自体は決して真新しいものではないが、VTuberに限定している点が最大の特徴だろう。視聴者はコメントやギフトを通じてVTuberとの交流が可能で、3D着せ替えギフトにも対応する。
配信者は有償ギフトにより売り上げを獲得できる仕組み。REALITYでの配信に関する独占条項はなく、他の配信プラットフォームを利用することも可能だという。
冒頭でも触れた通り今は毎月続々と新たなVTuberがデビューしているものの、全てのVTuberがファンの獲得や収益化に成功しているわけではない。
WFLEによると「2018年7月26日時点で4300人以上のVTuberがデビューしているものの、2200人がチャンネル登録者数100人以下であり、2500人以上が1か月以上動画の更新がない状況」であることがユーザーローカルの調査でわかったようで、VTuberのファンとの交流と収益化を支援するべく、REALITYを提供するに至った。
REALITYではVTuber同士のコラボ配信を積極的に実施するなど、まずは月間で約60時間配信し順次拡大を目指す。また2018年秋にはスマホから誰でも簡単にVTuberになれるアバタープラットフォームのα版をリリースする計画だ。
同サービスではPCや専用機材は一切不要で簡単にカスタマーアバターを作成し、そのままREALITYでライブ配信ができる設計。アバターアイテムは毎月100個以上の新作を追加する予定のほか、すでに自作しているアバターをインポートすることも可能だという。