Washington Postの午後(米国時間10/14)の記事によるとNational Security Agency(NSA, 国家安全保障局)は、外国人と合衆国国民の大量のメールアドレス帳とチャット友達リストを集めている。
しかし今のそのやり方は、議会の承認を得ていないようだ。Post紙は、アドレス帳データには物理アドレスやきわめて個人的な情報も含まれている、と指摘している。
正式の職権がないことを迂回するためにNSAは、外国の通信企業や外国の諜報機関に協力を求めている。つまりNSAは、同機関に与えられている監督権や法的規制を越えて、別のソースに依存することにより、より多くの情報を入手している。
外国では、アメリカ合衆国の国民の通信を追跡することが違法ではない場合が多いので、困ったことになる。またNSAは最近、合衆国国民の情報収集に関してはややペースダウンしているが、外国人に関しては違う。
NSAが、本来なら集めることのできないデータを、外国の諜報機関から、メールアドレスやチャットリストに関して集めているというのなら、当然、そのほかのデータに関しても集めているはずだ。
NSAが、一定の理由でそれに課せられている制約を尊重せず、求めるデータを得るために狡猾な手段を弄しているのなら、同機関が繰り返し主張している自己の遵法性と、国民を守る職務職責が、あやしげになってくる。
Post紙はこう述べている: “情報が’海外の収集機関’ [つまり諜報機関] から来ると、そこには’これは合衆国国民ではない’[合衆国の法に触れない]という前提がついてくる”。つまりNSAが海外からアドレス帳や連絡先情報やチャット友達リストなどを集めると、それは合衆国国民が収集したわけではないので、合衆国の法による禁令には触れない、という理屈だ。でもその理屈は、正当だろうか?
電話のメタデータからは、通話相手と通話時間が分かる。PRISMは大手インターネット企業から強制的にユーザのプライベート情報集めることができる。XKeyscoreは個人のメールを読み、彼/彼女がインターネットの上でやってることのほとんどすべてを知ることができる。そしてPost紙が報じたこのやり方は、議会の監督を回避して、単純に海外から情報を集めることによって、合衆国国民に関するより多くのデータを収集できる。
それが、ネット上のプライバシーの実態だ。
画像クレジット: Zoe Rudisill
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))