これが本日のテーマだ。
title、h1といったタグにはこのページの最重要テーマとなるキーワードを含める。
共起語を文章中に盛り込むといったテクニックは、一般的なSEOのノウハウとして語られることである。
しかし、今回はこういったタグや共起語の埋め込みといったSEOのテクニカルな手法ではなく、文章技術としてのSEOのライティング技術について書いてみたいと思う。
SEOにおいて現在ではコンテンツが最重要視されてきている。
しかし、コンテンツはどうあるべきか?
について書かれている記事はあるものの、コンテンツを生み出す最も重要な材料であるライティングと、SEOの関係について書かれた記事はあまり見たことがない。
ライティングとHTMLのコーディングは別のモノである。
ライティング側の人にとってSEOを考慮すべきポイントは何か?について書いたものがあれば、有用であろうと思ったのでこんな記事を書いてみたわけだ。
しかし、SEOとライティングは関係ないという意見もある。
関係ないという意見は「正しい」。
矛盾するではないか?
と思われそうなのだが、矛盾はしない。
人間が読んで、品質が高いと感じるライティングはSEOで有利なポジションを獲ることを可能とする。
つまりSEOがあろうとあるまいと、品質の高いライティングを心がければいいということなのである。
しかし、品質の高いライティングとは何なのか?
共起語といったSEOの知識で説明ができないライティングの良し悪しの観点について考えてみる。
最も重要なことは
を書くことである。
できる限り、文章の指し示す内容が具体的になるようにする。
代名詞、一般的な用語ではなく、できる限り特定の事物を指し示す言葉を用いる。
必要に応じて詳しく描写・説明する。
目の前で行われているかのように描写・専門家のように詳細に説明することができれば、内容についてはGoogleにも伝わる可能性が高いだろう。
タラバガニのWikipediaの説明を例に挙げてみる。
- タラバガニは日本近海などに住む肉食の生き物。
- タラバガニは日本海などの北太平洋だけではなく世界中にいる。
日本の太平洋のかなり深い海でとれたという記録もある。
肉食で様々な小動物を食べ、天敵は人間やタコなどがいる。 - タラバガニは日本海、オホーツク海、ベーリング海を含む北太平洋と北極海のアラスカ沿岸、ガラパゴス諸島、チリ、アルゼンチン付近に分布する。
日本の太平洋沿岸では、駿河湾や徳島県沖の水深約850- 約1,100mの海域での捕獲も記録されている。
食性は肉食で多毛類、貝類など様々な小動物を捕食する。一方、天敵としては、人間以外にもオオカミウオやミズダコなどがいる。
下に行くに従って具体的である。
1番めはほんのちょっと知っている。
2番めはまあ詳しい人ってレベル。
3番目の文章はほぼWikipediaの記述であるが、専門家レベルの記述である。
3番目の文章が人間から見ると明らかに最も価値が有ることがわかる。
SEOにおいても同様である。
それは2つの意味がある。
- 専門用語が頻出することによって、Googleは専門性の高い文章であると認識する可能性が高まる
人間もそのような判断をしている。あまり耳慣れない言葉が並んでいる文章は、専門的な内容が書かれていると思いやすい。
検索エンジンも同じである。日常ではあまり使わない語彙が高頻度で出現するため、特筆すべき内容が記載されている認識されるかもしれない。そして、専門用語についてタラバガニに関係ありそうか?なさそうかをGoogleは認識している。
専門用語であっても全く関係ない分野(例:熱交換器、玉頭位取り、円周率、霧氷、Python、デスメタル、クラッシャブルゾーン、形態素、フリック入力 等など・・・・・・などって書きすぎだわ)はGoogleはタラバガニに関係ないものとして、これらが多く出現しても、タラバガニの検索順位のための加点をしない可能性がある。
これも人間の判断と一緒である。例に出てくる用語は何に関係する用語か知っていれば、「タラバガニに全く関係ないことばっかり書いてるわ」
と判断がつくので、いくら専門用語が頻出したとしても無関係なものと判断することができる。
これはコンピュータにもできる手法なのだ。 - 様々な検索キーワードでの検索結果へ露出が増える
タラバガニは日本海、オホーツク海、ベーリング海を含む北太平洋と北極海のアラスカ沿岸、ガラパゴス諸島、チリ、アルゼンチン付近に分布する。
日本の太平洋沿岸では、駿河湾や徳島県沖の水深約850- 約1,100mのでの捕獲も記録されている。海域
食性は肉食で多毛類、貝類など様々な小動物を捕食する。一方、天敵としては、人間以外にもオオカミウオやミズダコなどがいる。
赤く示した部分が、専門性の高いと思われる用語。
これらは評価に影響するだけではなく、検索キーワードになりうる。
例えば、「タラバガニ 植生」「日本海 オホーツク海 分布」「多毛類 捕食」「徳島県沖 海域 捕獲」といったキーワードで検索されることもあり得る。
検索キーワードは、キーワードプランナーなどで検索回数が多いキーワードを狙うだけではない。
この手のニッチなキーワードに対して広く網を張ることも重要なのだ。
詳しく専門的に書く、言い換えれば普段使わない用語を盛り込むことは、ロングテールキーワードを狙う王道の手法であるといえる。
これについては、キーワードを意識しないロングテールSEO手法に詳しく書いたので、ご覧いただけたらと思う。
専門的に詳しく書けば書くほど、検索への露出が増える意味でも有利になるのである。
記事の専門性を高めることはSEOがあろうがあるまいがやるべきことである。
それゆえに、SEOとライティングは関係ないとも言われる。
しかし、ライティングの質を高めることは結果的にSEOで有利なポジションを獲ることにもつながるのだ。