Uber初のダイバーシティ責任者が退社、給与支払いスタートアップのGustoへ

TechCrunchが確認したところでは、Uberの初代ダイバーシティ責任者、Bernard Coleman(バーナード・コールマン)氏が社を去った。最終日は1月17日だった。

「過去数年にわたるバーナードの貢献により、Uberはより包括的で多様な会社になった。彼の成功を祈る」とUberの広報はTechCrunchに話した。

コールマン氏の次の活躍の場は、給与支払い業務を始めとするクラウドベースの人事サービスを提供するスタートアップのGustoだ。コールマン氏はそこで人事部内の従業員エンゲージメントチームを率いる。コールマン氏は次の仕事を探していたわけではなかったが、Gustoでの機会が純粋に到来したと同氏は語った。

「未知の、やってみたかったと思う分野だ」と話した。コールマン氏がGustoに関心を持ったのは、サービス中心の企業だからだ。Gustoは零細企業の給与支払いから福利厚生、人事、労働時間追跡ツールに至るまでのすべてをサポートする。

「Gustoでの挑戦は、サービスを十分に受けられていない人に奉仕するキャンペーン中の日々に結びついている」とコールマン氏は話した。同氏はヒラリー・クリントン陣営でダイバーシティと人事イニシアチブ部門を率いた。「サービスを十分に受けられていない人のための仕事をし、そしてそれを正しく行う機会を得たことは個人的に感じるところがある」。

コールマン氏はいい会社を選んだようだ。Gustoには、Googleの前ダイバーシティ責任者Danielle Brown(ダニエル・ブラウン)氏が2019年4月に加わった。「ダニエルの存在はかなり魅力的だった。私はいつも彼女と一緒に働きたいと思っていたし、その機会を得たことに興奮している」とコールマン氏は話した。

同氏は2017年1月からUberで働き始めた。同社のエンジニアSusan Fowler(スーザン・ファウラー)氏がセクハラ問題や他の職場問題を詳細につづったブログ投稿を公開する1カ月前のことだ。コールマン氏が加わって数カ月して、Uberは初のダイバーシティレポートを発表した。

同社の直近のレポートによると、他のテック大企業と同様、Uberも白人が44.7%の圧倒的多数で、ついで33%のアジア人がくる。2018年にUberの黒人の割合は8.1%で、ラテンアメリカ系は6.1%だったが、2019年には黒人9.3%、ラテンアメリカ系8.3%になった。一方、Gustoはダイバーシティレポートを公表していない。

Uberがダイバーシティ責任者としてBo Young Lee(ボヨン・リー)氏を雇ったのはちょっとしたサプライズだった。というのも、前司法長官Eric Holder(エリック・ホルダー)氏と彼の法律事務所が、セクハラ問題の調査の観点からコールマン氏をCDOに昇進させるようUberに勧めていたからだ。コールマン氏はこの件に関してコメントは避けたが、Uberから学びGustoで生かせることがある、と話した。

「すべての物事が、自分がこれからやろうとしていることのためになると考えている。UberとGustoを比較すると、Gustoはかなり小さい。どこから取り組み、グロースステージにおいてどの部分でより影響力を持たせるべきかを考えることができる。テック業界でこれまで見られなかった手法で実行する環境にある」とコールマン氏は語った。

一方のUberは、ダイバーシティ・インクルージョン部門がなくなったわけではない。リー氏がまだ在籍しており、また最近Diane Krieman(ダイアン・クリーマン)氏を引っ張ってきてダイバーシティとインクルージョンの戦略プラニング責任者に据えた。

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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