「Education(教育)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた「EdTech」という言葉が生まれてから久しい。しかし、新型コロナウイルスの影響で、その言葉が今になってようやく脚光を浴びることとなった。学校が封鎖され、対面での授業の実施が困難になったこともあり、ビデオチャットによる遠隔授業など、テクノロジーを利用した教育に注目が集まったのだ。
スタートアップ業界では、すでにEdTechの精鋭たちが動き出している。フラッシュカードを中心にした教育サービスを展開するQuizlet(クイズレット)の企業価値は10億ドルとなり、ユニコーン企業の仲間入りを果たした。つい先日の6月30日には、ソフトバンクの投資ファンド「ビジョン・ファンド」も出資をする、中国のオンライン学習サービス「Zuoyebang」が約800億円を調達したというニュースが舞い込んだ。今週の特集では、新型コロナウイルスによって勃興するEdTechの現状、そして、そもそも教育分野にテクノロジーを適応することの意義について探った。