広報業務やブランディングのためにブログを運営しているが、文章を書くのは苦手という人は多いだろう。
私自身も子供の頃は、作文が死ぬほど嫌いだった。
原稿用紙2枚の作文がいつまでも書けなくて、泣きそうになりながらいつまでも居残りしていたことを思い出す。
これほど文章を書くのが嫌いであっても、ブログはいくらでも書けるようになる。
どうでもいいことを書くだけではない。
イメージアップにつながったり読者を増やすような有用性のある記事を書ける。
書き方がわからなくて苦しんでいる人には、役に立つと思うので是非読んでいただきたいのである。
では、まとめてみよう。
ブログのテーマを決めたらテーマから逸脱しないこと。
テーマはニッチであればあるほどよい。
これには3つのメリットがある。
- 様々なテーマで書くと固定の読者が増えない
例えばタラバガニのレシピをテーマとすると決めたら、ずっとそれを書く。
カニ料理がとりわけ好きといった人は固定読者になってくれる可能性は高いだろう。 - その分野の権威になれる
特定の分野に徐々に詳しくなって、他を圧倒するクオリティの記事を書けるようになる。ネットには様々な情報が転がっていて、様々な人がすでに書いているような情報にはあまり価値がない。
しかし狭く絞ればたいていはその分野で質・量ともにトップレベルになることが可能だ。 - 検索エンジンから集客できる
特定のテーマに絞ってブログ記事を数多く書くと、関連するキーワードで徐々に上位表示されるようになる。タラバガニのレシピについて毎回書くと、検索エンジンは、
「タラバガニのレシピについて詳しいブログだな」
と認識するようになる。そうなればこっちのものである。
様々なキーワード(例:タラバガニ しゃぶしゃぶ/タラバガニ さばき方/たらばがに 缶詰 美味しいレシピ/タラバガニ うどん)で検索上位に表示されるようになる。
一つ一つの検索からの来訪は少なくても、ちりも積もれば山になる。のみならず、いつかは「タラバガニ レシピ」といった重要なキーワードで上位に表示されるようになるだろう。
できる限りまねるのである。
パクリになるのではないか?と気になるかもしれないが、まったくそんなこと考える必要はない。
まねてみるとわかるはずだ。
「同じようには書けない。絶対無理!」
それがあなたの限界であり、個性でもある。
私も作家の文体をひたすらまねて書いてみた時期があって、あまりの隔たりに、
「才能違い過ぎ。無理」
って思ったのだが、そのうち、
違う人間なんだから当たり前だよな。と思った次第である。
それでも、文章のリズムの取り方とか、語の組み立て方などは自然と身についた気がする。
お手本は大事だということだ。
3.から先はテクニカルな話である。
「私が言いたいのは○○です。
その理由は・・・。」
冒頭から最後まで飽きさせず読ませる自信がなければ、こんな構成にするのが無難である。
ビジネスの現場においては、誰もが時間がない。
だから、先に結論を述べて、理由を後に述べるようにする。
ブログの記事も同じだ。
最後まで読まないと何が書いてあるかわからない文章は、読んで時間を損する可能性があるから読みたくないのである。
「。」が来るまで人間の頭はとりあえず文章の全体について、判断することを避け保留状態を保つ。
しかし、あまりに文章が長くなると、保留状態の情報が多すぎて頭の中が飽和してしまう。
長くなったら区切るように工夫するべきだ。
書こうか?書くまいか?迷うならば書かないほうがよい。
文章は短くすればするほど、主題が際立ってわかりやすく印象に残るようになる。
「ついでだからこれも書いておこう」
といった内容については、有益である、面白い、わかりやすくなるといったメリットがなければ削るべきだ。
「それ」「これ」などの指示代名詞なんかなくても示しているものがわかることが多い。
「そして」「だから」などの接続詞がなくても文章はたいていつながる。
「こと」「もの」は文章の印象があいまいになる。具体的に言い換えるか、省いたほうがよい。
つい楽なので使いがちなのだが、ここは我慢する。
この種の抽象的な意味しか持たない語が多くなると、文章全体が薄い印象になる。
極力省いて文章を書くと引き締まった印象になる。
あいまいな語彙として、
「思う」「ではないか」「と考えられる」
といった推測も極力控えるべきだ。
ビジネスの現場でもそうだろう。
「あんたの推測はいらないから確かな情報をくれ!」
と言われるのが普通だ。
他人のブログを読む人の多くは貴重な時間を割く以上は、確からしい情報から何らかの確信を得たいのだ。
「という」「といった」「こと」「もの」といった漠然とした語彙はたいてい不要。
省けないか?
を考えるとライティング上達のヒントが得られる。
抽象的な言葉でむやみに強調すると文章がダサくなる。
「すごく美味しいタラバガニをいただいた。」
「すごく」という言葉がついても大して強調されている気がしない。
むしろ稚拙な印象を受ける。
どう美味しいのか?具体的に説明したほうがよい。
「身が締まっていて美味しい」
「とろけるように柔らかく、磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしい」
といった具体的にイメージが湧く表現を使うべき。
グルメ番組でも
「すごく美味しい」
と、何のリアクションもなしに語ったら、番組として成立しない。
ブログでは基本的に文章でしか伝えられないので、文章で表現しなければならない。
具体的に形容することにはもう一つの効用がある。
「すごく美味しいタラバガニ」
と書くよりも、
「磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしいタラバガニ」
と書くほうが、特徴的な語彙が数多く文章の中に含まれる。
特徴的な語彙、言い換えれば専門性が高い語彙が含まれるほど、検索エンジンは検索キーワードに対する適合性が高いと判断して上位に表示させるようになる。
単なる感想文よりも、専門的な論文の方が上位に表示されやすいのはこれが理由である。
できる限り具体的に、その分野の知識を駆使して、濃く、濃く、あくまで濃く書くことで検索エンジンから高く評価されるのだ。
最後に簡単にまとめてみよう。
- 一つのテーマを深く掘り下げ
- 自分の理想とする人の文体をまね
- 結論から先に書き
- 曖昧だったり抽象的な語彙を省き
- できる限り具体的に書く
ことによって固定ファンをつかみ、かつ検索エンジンからの集客力をアップすることができるのである。