アイロボットは、ロボット掃除機「ルンバ」シリーズの新モデル「ルンバ890」「ルンバ690」を国内投入します。8月24日発売予定、価格はそれぞれ6万9800円、4万9880円(いずれも税別)。
既存の上位モデル(ルンバ980・ルンバ960)とあわせ全モデルがWi-Fi対応となり、スマートフォンからの遠隔操作が可能に。また、時期は未定ながら、AIスピーカーとの連携も視野に入れます。
アイロボットは1990年に設立。2002年に発売した初代ルンバが大ヒットし、それ以来、掃除ロボットのルンバと、床拭きロボットのブラーバを中心ラインナップに据えています。アイロボットの担当者によれば、世界の掃除機市場におけるロボット掃除機のシェアは2割。「その大多数はルンバだ」(シャヒディ氏)だといい、日本のロボット掃除機市場でも61%のシェアを獲得していると語ります。
また今後は「スマートホーム市場が飛躍的伸びる」として、IoT/コネクテッドに注力。そこで今回投入したのが、Wi-Fiに対応した中価格帯のロボット掃除機「ルンバ 890」「ルンバ690」です。上位モデルの「ルンバ900シリーズ」はこれまでもWi-Fiに対応していましたが、今回、ミドルレンジの800シリーズ・600シリーズでもWi-Fiに対応したのが注目点となります。
吸引力は「ルンバ890」が「ルンバ690」の5倍
今回発売するのは「ルンバ 890」と「ルンバ 690」の2モデルです。違いは清掃システム。「ルンバ890」では回転ローターの形状を工夫したことで、吸引力が「ルンバ690」の5倍(公称値)に。カーペットのホコリを取り除く際に威力を発揮するといいます。
また両モデルともWi-FIに対応したことで、スマートフォンとの連携も可能。電源のON/OFFといった遠隔操作に留まらず、掃除のスケジュールをスマートフォンで設定したり、ダスト容器がいっぱいになるとスマートフォンに通知する機能も備えます。
日本でもAIスピーカー対応を準備中
アイロボット・ジャパンの挽野社長は、ルンバをWi-Fiに対応させる狙いについて、単にスマートフォンと連携させるだけでなく、スマートホームに活かしたいと説明します。
スマートホームで先行する米国では、すでに声で家電を操作するAIスピーカーのAmazon EchoやGoogle Homeでルンバを操作可能です。挽野社長によると、日本でもルンバのAIスピーカー対応を準備中。時期は未定なものの、今回発売した「ルンバ 890」「ルンバ 690」および上位モデルの「ルンバ 900シリーズ」での対応を視野に入れているといいます。
また挽野社長は、スマートホーム市場において、ルンバが果たす役割を次のように語りました。
「ルンバはカメラやセンサーが入っていて、かつ家の中を自由に動き回る数少ないデバイスです。具体的に何ができるかは検討中ですが、ユーザーが家の中でもっと快適に過ごすために重要な役割を担う、そんなデバイスになると思っています」
Engadget 日本版からの転載。