メルカリが3サービスを8月中に終了へ——「メルカリNOW」「teacha」「メルカリ メゾンズ」が対象

メルカリのグループ会社であるソウゾウは7月20日、現在提供している3つのサービスの提供を8月中に終了することを明らかにした。

対象となるのは2017年11月リリースの即時買取サービス「メルカリNOW」(終了日は8月20日)、2018年4月リリースのスキルシェアサービス「teacha」(終了日は8月21日)、2017年8月リリースのブランド品特化型フリマ「メルカリ メゾンズ」(終了日は8月31日)の3つ。提供終了までのスケジュールや詳細についてはそれぞれのサービスサイトにてアナウンスしている。

今回のサービス提供終了について、メルカリは「メルカリグループとして、これらのサービスを終了するとともに一部の機能を『メルカリ』のサービスに追加していくなどの経営資源の再配置を行い、『メルカリ』をはじめとする運営サービスのさらなる品質向上を目指します」とコメント。

同社では5月にも今回と同じく「グループ全体で経営資源を集中すべく」地域コミュニティアプリ「メルカリ アッテ」を終了していたが、今回は3サービスの終了を同時に発表。特にスキルシェアサービスのteachaは4月25日にリリースしたばかり。かなり迅速な意思決定といえるだろう。

なお上記のサービスは終了するが、ソウゾウでは今後もフリマアプリ「メルカリ」を超える新規事業の創出に取り組んでいくという。

即時買い取りアプリの「メルカリNOW」、サービス開始から17分で負荷上昇のためダウン

本日発表されたばかりの即時買い取りアプリ「メルカリNOW」は、メルカリが予想してたよりも注目を集めたみたいだ。メルカリ広報によれば、メルカリNOWは27日12:00にサービスを開始したあと、その約17分後には負荷の急上昇でサービスが一時停止状態になったという。サービス停止は負荷の上昇によるものであり、1日の買い取り上限は1000万円の金額に達したわけではない。

メルカリは現在、サービスの復旧に取り組んでいる最中だ。

メルカリが「メルカリNOW」を発表、CASHが先行する即時買い取り市場に参入

“目の前のアイテムを一瞬でキャッシュに”のコンセプトが大きく話題を生んだ質屋アプリの「CASH」。彼らが生み出した即時買い取り市場に、フリマアプリ大手のメルカリがついに参入する。サービスの運営はグループ会社のソウゾウが行う。

メルカリは11月27日、新たに「メルカリNOW」を発表し、即時買い取り市場に参入すると発表した。メルカリは同日、都内で記者会見を開催した(僕もいま、その記者会見に参加している。メルカリNOWの詳細については随時アップデート中だ。記事の最下部に主な機能を追加していく)。

もともと、個人間売買サービスの市場では「Yahoo! オークション(現:ヤフオク!)」が2000年代から独占的な地位を築いていた。1999年9月に“誰もが手軽に出品、入札ができるインターネットオークション”というコンセプトで生まれたヤフオク!は、サービス開始から15年目を迎える2014年には総落札総額が約8.5兆円を超えるまでに成長した。

そして、それとほぼ同じ時期の2013年7月、この個人間売買アプリの分野に誕生したのがフリマアプリの「メルカリ(mercari)」だ。ヤフオク!はその名前の通り、個人が自分の持ち物をオークション形式で販売できるという特徴で人気を集めたが、その反面、実際にモノを売却するには、オークションの終了時間まで待たなければならないというデメリットがあった。

そこでメルカリは、出品者の設定した金額に購入者が納得できればすぐに販売できるというフリーマーケットの形式を採用。すぐに商品を売却できるスピードと、その“ラクチンさ”によって急激に成長した。メルカリによれば、「売れた商品のうち約半分が24時間以内に売れる」という。

しかし、そのメルカリを持ってしても、“売りたいモノはあるが面倒くさい”というニーズに応えきれていないと考える人がいた。バンクの光本勇介氏だ。2017年6月に、光本氏は目の前のアイテムを一瞬で現金で買い取ってもらえるアプリの「CASH」をリリース。キャッシュ化の依頼があまりにも多すぎて、ローンチしてから16時間でサービスを停止するなど大きな注目を集めた。

そしてつい先日の11月21日、この市場には大きなポテンシャルがあることを確信した光本氏は、DMM.comから受けた70億円の買収案を受け入れ、そこで得た資金をもとに一気にアクセルを踏む決心をしたところだった。

ヤフーとメルカリも、この市場のポテンシャルを無視できなくなったのか、11月20日、ヤフーは「ヤフオク!」内で、ブックオフコーポレーション、マーケットエンタープライズと連携した家電・携帯電話・ブランド品などの買い取りサービス「カウマエニーク」を公開している。そして今日、メルカリもこの即時買い取り市場に新しく「メルカリNOW」を投入すると発表したというわけだ。

個人間売買の市場について色々と説明したわけだけど、「で、メルカリNOWの詳しい内容は?」と思った読者のみなさん。ちょっとだけ時間がほしい。いま、記者会見でメルカリNOWの詳細が徐々に明らかになっているので、その全貌が分かり次第、すぐにこの記事をアップデートする。

メルカリNowの主な特徴

  • スマホのカメラで撮影するだけで、すぐに査定額を表示
  • 「メルカリ」の取引データを参考に査定金額を算出するため、他社よりも納得感の高い金額を提示可能
  • 査定金額の上限は2万円
  • 当初はレディース、メンズの服飾品限定。利用状況を見ながらカテゴリーを拡大。
  • 売上金はすぐにメルカリ内での買い物に利用できる。
  • 1日の買取金額は上限1000万円。毎日10時にリセット。
  • メルカリのアプリ内にある「メルカリNOW」のタブから利用可能。
  • 買い取った商品は、ソウゾウがメルカリ内で販売する
  • メルカリNOWの利用には本人確認書類(免許証など)のアップロードが必要。
  • カメラロールに保存された画像を査定に使うことはできない仕組み
  • 査定までの流れは、商品ブランドの選択、カテゴリーの選択、製品の状態(未使用、1回着用など)を選択、製品全体の写真を撮影する。
  • 手数料は無料。集荷も無料でメルカリが行う。
  • 本人名義の銀行口座の登録が必須。未成年は利用不可。
  • 万が一、盗難品などを出品した場合、売上金の没収やアカウントの停止を行う。

なお、メルカリNOWの発表と同日、CASHは最低査定金額を1000円以上とすると発表している。即時買い取り市場は、両陣営の直接対決の様相となってきた。