小規模の企業が、専用デバイスやオンライン経由でカード支払いを受けられるように支援するロンドンに本拠を置くフィンテック企業のSumUpが、このたびマスターカードと提携して独自のプリペイドカードの提供を開始した。
「SumUp Card」という名のサービスは、あらかじめ第三者の銀行口座に送金しておく必要がないため、業者側がSumUpで収集された資金にすばやくアクセスすることが可能になる。
アイデアとしては、新しいカードはすべてのビジネス支払いに使用できることに加えて、SumUp利用業者に対して翌日入金の保証(週末を含む)を低い手数料で保証するといった利便性も与えてくれる。これはキャッシュフローに縛られているマイクロビジネスに対して特に有用だ。つまりSumUpは、集金だけでなく支払いもカバーすることで、一種の銀行アプリに進化しつつあるのだ。
オンライン、非接触そして暗証番号入力式の支払いをサポートするSumUpカードには、初期費用や月額料金は不要だ。英国、イタリア、フランスではすぐに利用できるようになり、今後12カ月以内にサービスを利用できる地域をさらに拡張する計画だ。
「SumUp Cardは業者たちにとって利便性の高いツールです。週末を含め集金ができ、キャッシュフローのコントロールが可能です」とSumUpの広報担当者はTechCrunchに語った。「また、業者は財務の概要を1カ所で把握することができます。さらに業者はカードにお金を預けておいて、それを費用の支払いに使用することで、個人と事業のキャッシュフローを分離できます」
概して、SumUpが解決しようとしている問題点は、運転資本が零細企業にとって最大のコストの1つであり、キャッシュサイクルを短縮可能により、これらのビジネスの運営をより楽にすることを目指しているのだ。
「SumUp利用業者からのフィードバックによれば、マイクロビジネスを運営している人や、旧来のビジネスアカウントを開設できない人にとって、迅速な集金と資金への途切れることのないアクセスは特に重要であることが明らかになりました」と広報担当者は付け加えた。
「既存の銀行で必要なビジネス口座開設に必要な費用は、銀行がこのセグメントにサービスを提供することを避けていてそれほど利益を上げることができないため、零細業者にとって法外な高さになっているのです。業者に対するインタビューで、私たちは英国内の業者から、ビジネス銀行口座を開設するのは結婚するようなものだという意見を聞きました。結婚だ、と口にした瞬間に費用が倍になるのです。SumUp Cardを使用すると、業者は個人のアカウントを日常業務アカウントから切り離して、プロセスの不自由さを取り除くことができます」
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(翻訳:sako)