インストラクタがコースのマーケットプレースに組み入れられずに、あくまでも個人として教えられるTeachableが$2.5Mを調達

HOLLYWOOD, CA - MAY 03:  Actress Carrie-Anne Moss attends a For Your Consideration screening and Q&A for the Netflix Original Series' "Marvel's Jessica Jones" at Paramount Studios on May 3, 2016 in Hollywood, California.  (Photo by Michael Tullberg/Getty Images)

自分が持ってる何かの知識や技能などをインターネットを介して人に教えたいけど、そのために自分のサイトを作るのはたいへん、という方は、ニューヨークのTeachableというプラットホームサービスの上に、店開きならぬ“教室開き”をするとよい。Teachableはこのほど、シード資金として250万ドルを調達した。

このサービスを利用すると、どんな分野のインストラクターでも、独自の教材や個人的ブランドなどの著作権や所有権を手放すことなく、オンラインのコースを教えていける。

エドテック(edtech, テクノロジーを利用する教育)への初期の投資は、Lynda.com, Udemy, Skillshare, Masterclassといったマーケットプレースへ注がれたが、Teachableはやり方がちょっと違う。

最初Fedoraという名前だったTeachableは自分を、誰もが店を開けるShopifyになぞらえ、そのほかのコースマーケットプレースを、それ自身が店であるEtsyにたとえる。

ファウンダーでCEOのAnkur Nagpalはこう言う: “うち自身はマーケットプレースではない、とすら思う。なぜなら、教える人たちがここを使って自分のサイトを作るのだから。料金も支払い方式も顧客リストも、全部彼らが管理し、クラスの、生徒たちが閲覧できる中央的な参照場所はない”。

今18名の社員がいるTeachableは、有料会費制で教えているインストラクターから収入を得ている。会費の額は月額39ドルから299ドルまでだ。

Teachableの無料バージョンもある。通常は1ドルの料金と、コース売上の10%を取るが、無料のコースには課金しない。

顧客の中にはCarrie-Anne Mossのような有名人もいる。彼女はMatrixでスターになり、最近ではMarvel TVの連続ドラマJessica Jonesにも出た。

先生たちが生徒から‘授業料’を得るためには、Teachableのサイトを自分の銀行口座やPayPalのアカウントにリンクする。

Teachableの新しい投資家たちは: Accomplice, AngelListのファウンダーNaval Ravikant, Learn Capitalなどだ。初期の投資家は、SincerelyのファウンダーMatt Brezina, Maiden Lane Ventures, Winklevoss Capitalなどだった。

同社は今回の資金を、新たな雇用と製品開発、そして営業とマーケティングに充(あ)てる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

オープンソースコードのセキュリティアップデートを代行するLexumoが$4.89Mを調達、巨大な未開拓市場に挑む

shutterstock_104783210

マサチューセッツ州ケンブリッジのLexumoは、オープンソースコードのセキュリティアップデートを継続的にチェックしてくれるクラウドサービスだ。同社は今日(米国時間2/1)、489万ドルという、しっかりした額のシードラウンドを発表した。

このラウンドをリードしたのはAccomplice, .406 Ventures, そしてDraperだ。

投資家たちがLexumoに注目する理由ななんだろう? 同社は世界中のすべてのオープンソースコードをインデクシングして、その結果をもとに、オープンソースコードを組み込みシステムやエンタープライズソフトウェアで利用している企業に、セキュリティサービスをクラウドから提供している。ユーザー企業がLexumoにコードを提出すると、同社はその中に既知のセキュリティ脆弱性をチェックする。またLexumoはそのコードを継続的にモニタして、アップデートがあればそのことをデベロッパーに知らせる。

オープンソースソフトウェアのコードの継続的なセキュリティアップデートのチェックは、ユーザーの自己責任になることが多いが、それはユーザー企業にとって、往々にして負担が大きすぎる。自力でできない場合もある。それをいわば自動化してくれるのが、Lexumoのサービスだ。LexumoのCEO Brad Gaynorはそう説明する。

デベロッパーはオープンソースのライブラリを使ってなるべく早くソフトウェアを作り、配布したいと願っているが、アップデートをタイミングよくチェックして、その内容(既存コードに与える影響など)を理解できる人材が、いない場合が多い。

“オープンソースのコミュニティは、セキュリティの脆弱性を見つけてその対策を施し、新しいコードを作っているが、そのアップデートのペースに追随できないユーザー企業がほとんどだ”、とGaynorは語る。

コードのアップデートはセキュリティ対策だけでなく、APIやインタフェイスの変更を含むこともある。しかしデベロッパーによっては、API等はいじりたくないが、セキュリティだけはアップデートしたい、パッチを当てたい、ということがある。そういう場合もLexumoはカスタムのパッチを提供してそのニーズに応える。“フル・アップグレードがいつでも正解とはかぎらない”、とGaynorは説明する。

Gaynorらは5年前には、MITの非営利の研究団体Draper Labsにいた。その団体が昨年、独立の企業としてスピンオフし、サイバーセキュリティに着目して世界のすべてのオープンソースコードをインデクシングし、検索できるようにした。Gaynorらはその価値を認めたが、実用化の方法がまだよく分からなかった。

“当時のわれわれには、世界中のオープンソースソフトウェアを分析する能力があったし、その改良と拡充にも努めていた。それはまるで、手に金槌を持っているのに、釘がどこにも見当たらない状態だった”、と彼は語る。

そして最終的に彼らは、オープンソースコードの脆弱性を見つけ出すことをサービスとして企業化しよう、という方針に落ち着いた。今は、資金環境が厳しくなってきたと言われているから、その中での500万ドル獲得は、なかなかのものだ。

“大きな市場なのに、まだ誰も手を付けていないんだ。われわれの技術とビジネスモデルは、とくに組み込みシステムにおける未対応のニーズに応えようとしている”、とGaynorは語っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa