日本テレビ放送網(日テレ)がスタートアップコミュニティの「creww」に1億2,070万円出資したことが明らかになった。crewwは昨年10月にはインキュベイトファンドから3,010万円を調達している。
日テレは今年8月に開局60周年を迎えた。これを”第二の創業”とし、「Next60」という次の60年を見据えた中期経営目標を掲げており、この目標達成のための取り組みとして2015年度までに総額500億円の投資枠を設定している。今回の出資はこの取り組みの第一歩となる。
crewwはスタートアップのエコシステムを良くするために立ち上げられたサービスで、スタートアップが自分たちを応援してくれるサポーターを募り、求人やノウハウのリクエストを送ることができる。また、登録しているスタートアップがValuePress!やMicrosoft BizSparkといったサービスを割引料金(または無料)で利用できるマーケットプレイスの提供もしている。
この他にも大企業とスタートアップのコラボレーションの場の提供も行っている。これは主に大企業がプロモーション方法や新事業のアイデアをスタートアップに募集するというものだ。昨年末にはハーゲンダッツがプロモーションの企画を募集し、実際にスタートアップとの企画協業が決定したという。
日テレも5月にcreww上でこのコラボレーションの場を利用し、スタートアップ60社ほどから応募があったそうだ。この時の出会いがcrewwへの出資のきっかけとなった。
現在crewwには約700社のスタートアップとエンジニアや投資家といったサポーター4,000人が登録している。今後は今回調達した資金を基にマーケットプレイスの充実を図ると同時に、日テレとも何らかの形で事業提携もしていきたいという。