遠距離恋愛中のパートナーに「心拍音」を届ける「Pillow Talk」

遠距離恋愛というのは相当に辛い。そばにいたいと思うからこそ恋人なのに、離れていなければならないというのがとても辛い。心配になるし、不満を抱えるようにもなる。相手が自分とではなく映画に出かけていくというだけでも、耐え難い気持ちになってしまったりもする。そんな気持ちをなんとかしようとするプロダクトがLittleRiotのPillow Talkだ。

このプロダクトは、間もなくKickstarterでもキャンペーンを開始する予定になっているのだそうだ。何をするものかというと、枕の中に潜ませたマイクを使って、互いの心拍音を伝え合おうとするプロダクトだ。枕に頭を乗せると、大好きな相手の休みない心拍の音を感じることができる。すぐそばに相手がいるように感じることができ、遠く離れたところにいながら、相手のことをごく身近に感じることができるようになるのだ。

開発したのはJoanna Montgomeryで、大学で考えていたプロダクトがバイラルで広がることとなった。20万ドルのシード資金を集め、そしてプロダクトを世に出すためにクラウドファンディングを行なってみようと考えている。

「コミュニケーションに用いるテクノロジーの在り方に一石を投じたいとも考えているのです」と彼女は言う。「スクリーン経由で姿を映し合うというのではなく、確かに相手と繋がっているという『実感』のやりとりを実現したいと考えたのです」。

2012年に、このプロダクトのことがバイラルで広がり始めると、Facebook上には4万3000人のファンが集まり、そしてメーリングリストにも4万5000名が登録することとなった。そうした人々の応援も感じながら、いよいよ実際のプロダクトとして世に出そうとしているのだ。

「大学ではインタラクションデザインを学びました。技術と、あるいは技術を用いて、自分以外とどのように交流するのかということを研究していたのです。ただ、『交流』という面では、電話以上の成果をあげるテクノロジーは未だ存在しないようなのです」とも彼女は言っている。「他者の存在を身近に感じるためのテクノロジーは発展途上なのです。それで、Pillow Talkを世に問うてみたいと考えるに至ったのです。一緒にいたり、あるいは電話で話をしていないようなときにも、パートナーと繋がっていることを実感できるものを実現したいと考えたのです」。

なるほど、サイバネティクスの可能性を示すものだと言えるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H