手作りロボットのための汎用コンポーネントとしてのスマートモーターMoti, Kickstarterで苦戦

ロボットを、まるで子どもの遊びのように簡単にDIYしよう、というプロジェクトは、前にもあった。今回ご紹介するMotiは、スマートフォンでコントロールするスマートモーターで、今Kickstarterで資金を募集している。このモーターを、ボール紙で作った箱や、3Dプリントで作ったオブジェクトなどにくっつけると、スマートフォンでコントロールできるロボットを子どもにでも(あるいは大きな子どもにでも)作れる。SpheroをDIYする、と考えてもよい。

Motiを作っているトロントの企業は、こう説明している: “Arduino互換のマイクロコントローラや多くのセンサ、プログラムによる制御、拡張のためのI/Oピン、Web API、Moti同士のネットワーキング、Bluetoothインタフェイスなどを内蔵しているので、サーボとして理想的だ”。

Motiのコントロールは粒度が細かいので、ユーザはたとえば、回転する回数や、急停止命令などを指示できるという。この細かい粒度があるために、相当細かい自由な動きをスマートフォン側のAndroidアプリにプログラミングできる。

またプログラムからではなく、ライブで動きを制御するためのグラフィカルなインタフェイスもあるから、ユーザはタッチスクリーン上のホィールやスライダーを使ってモーターの回転を制御できる。このように、ソフトウェアのアクションとハードウェアの動きとのあいだに、直接的な連係があるので、作者たちは、Motiは子どもたちの想像力をかきたて、遊びが仕事のおチビさんたちを小さなハードウェアハッカーにしてしまう、と言っている。

複数のMotiをデイジーチェーンして、大きなロボットプロジェクトを作れる。あるいは、一つのMotiで個々のオブジェクトをコントロールしてもよい。後者のこれまでの作例としては、窓のブラインドの角度をリモートコントロールする、カメラを乗せた移動車をコントロールしてストップモーション撮影をする、などがある。

ほかの電子回路や電子装置をMotiにつないで、より高度なロボットにできる。MotiにはArduino互換のマイクロコントローラがあるので新たなセンサやシールドを加えて、それらも含めたプログラミングができる。

それに、Web-APIがあるから、WebアプリケーションやWebサイトからMotiで動くロボットをコントロールすることも可能だ。“新しい種類のビデオゲームを作れるだろう。それに、視覚化やチュートリアルなどを、機器や装置などの実物と連動させることも可能だ”、と彼らは言っている。

Kickstarterの目標額は16万5000ドルとやや大きい。最初の生産量を2000基としているが、投資家たちの理解は得られるだろうか。今は総額12000ドルしか集まってないし、期限まであと12日しかない。〔日本時間10月9日18時で14000ドル弱。なかなか厳しい。〕

60ドルを出資(約束)するとMotiを一つもらえる(電源などのアクセサリはなし)。90ドルなら、Bluetoothシールドつきだから、無線でコントロールできる。発売は、2014年の7月となっている。

〔参考記事: 機能型ブロック玩具

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))