Trumpがダヴィデの星騒動でメディアを“いかさま”と決めつける

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読者のみなさん、独立記念日、おめでとう。今日は全アメリカ人が、ホットドッグとポテトサラダと花火で、Brexitの元祖を祝うのであります。

今年のアメリカ人は、みなさんご存知のように、とっても奇妙な大統領選を経験している最中(さなか)でもある。そして共和党の指名候補Donald J. TrumpがまたまたTwitterを利用して、自分は人種差別主義者(今回は“反ユダヤ主義者”)ではない、と説明した。

[いかさまメディアが私がツイートの中で使った星を保安官のバッジの星でもただの星でもなくダヴィデの星だと決めつけようとしている。]

いかさまって、今回は自分のことじゃなくて、メディアのことかしら。さあ、どっちでしょう。下図がその最初のツイートだけど、Trumpがあとで自分で削除した:

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ご覧のように、Hillary Clintonの隣にダヴィデの星があって、そこに大きく、“これまででもっとも腐敗した候補者”と書かれている。

この六芒星の形はイスラエルとユダヤ教のシンボルで、ヒトラーはユダヤ人にそれを、ユダヤ人だと分かるよう身に着ける(服に縫い付ける)ことを強制した。トランプはその画像を保安官のバッジだと言っているが、それはおかしい。Micが最初に指摘したように、Trumpのツイートにある画像は、その名を挙げるのもかったるいが、白人至上主義者たちがよく訪れるメッセージボードに載ったものだ。〔白人至上主義者はほぼイコール、反ユダヤ主義者〕

たしかに、保安官のバッジにも六芒星形はある(下図)。でも保安官のバッジは、六芒でも五芒でも、突起の先端に円がある:

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Trumpがその後置き換えたツイートでは、ダヴィデの星が円に代わっている。

[不正直なヒラリー…歴史に名を残す!]

でも、あのね。彼の言う“いかさまメディア”の一員である私たちは、彼のプラン:”Make America great hate again”を破壊したいだけなのよ。〔Make great…偉大にする、Make hate…(人を)憎ませる〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

データで振り返るKickstarterの「ポテトサラダ」プロジェクト(調達額は$55,492)

本サイトの読者の方なら、Kickstarterで展開されたポテトサラダ・キャンペーンのことをご存知だろう。キャンペーンは10ドルの目標額に対し、6911名から5万5492ドルを集めて成功裏に終了した。そして、この超有名プロジェクトを振り返るため、Kickstarterは「Potato Salad: By the Numbers」(数字で見るポテトサラダ・プロジェクト)というブログ記事を投稿している。出資した人の多くはカリフォルニアないしオハイオ州コロンバスに居住する人であるらしい(双方ともに全体の17%以上を占めている)。

また、ブログ記事によれば、今回の出資者はいわゆる「Kickstarterベテラン」の人が多かったのだそうだ。なんとこれまでに15ものプロジェクトに出資してきた人が多く参加したプロジェクトになったのだとのこと。

The Atlanticもなかなかおもしろい分析を行なっている。この分析によると555名のポテトサラダ狂が、キャンペーン成功に大きな役割を果たしたのだとのこと。この555名は35ドルから49ドルを出資している。すなわちこの層が、集まった額の40%を担ったことになるのだ。また、キャンペーン初日に出資を決意した18人が、全調達額の61%を担っているという結果も出ている。これによりキャンペーンに大きな注目が集まり、そして大成功に繋がったことは間違い無いだろう。

またRedditのOffbeatセクションに投稿されたリンクは、キャンペーン開始後3日ほどで4,250件ものupvotes(いいね)を獲得してもいる。キャンペーンページのユニークビューも7月7日あたりから急増しており、まさに世界中のポテトサラダ・フリークの心に火をつけることとなったわけだ。

話題も広がり、プロジェクトを立ち上げたZack “Danger” Brownへのインタビュー要請も増えていった。地元であるオハイオ州コロンバスで流れたABCテレビの放送も、まさにお祭り騒ぎといった状況だった。

「話がここまで大きくなるとは思っていませんでした」と本人は語っている。しかしKickstarterのブログ記事によれば、この時点での出資者は依然として200名ほどだったのだそうだ。

出資者の国籍はオーストラリアやオランダなどにも広がっている。成功にあやかろうとするクローンプロジェクトなども登場してきているし、Brownは植物素材のマヨネーズを製造するHampton Creekから、マーケティング関連の職をオファーされたりもしたそうだ。Hampton CreekのスポークスパーソンであるMorgan Olivieraは、Brownにサンフランシスコおよびオハイオにおけるポテトサラダイベントについてコンタクトをとったと述べていた。但し、そちらの話の方はまだ素材段階で、皆に提供できる料理には仕上がっていないのだそうだ。

プロジェクト成功にはいろいろな要因があったのだろうが、Brown自身のユーモアセンスが大きくプラスに働いたのは間違いない。1ドル以上出資してくれれば、ポテトサラダを作るときに名前を呼んで感謝の気持ちを表明するとも言っていた。またコロンバスではLabor Day(労働者の日)にPotatoStock 2014という、ポテトサラダとピザで楽しむイベントを開催する予定にもしている。コロンバスのAAA野球チームであるColumbus Clippersも、スタジアムの提供を申し出ているのだそうだ。

「イベントはとても楽しみです」と、Good Morning Americaに登場した際に言っていた。「楽しさやユーモアを世界中の人と分かち合いたいという思いを、みなと共有することができるのです」。

プロジェクト成功を受けてのビデオもぜひチェックしておこう。

口いっぱいのポテトサラダを咀嚼しながら、彼は「わたしたちはともにムーブメントを生み出そうとしているのです」と言っている。背景では神の声のようなものも聞こえる。曰く「それで世界は変わるのか?」。場面はオフィスのような場所に入れ替わり、そして彼は答える。「おそらく」、と。彼の目には何か「未来」が見えているのかもしれない。

Brownはこのプロジェクトからの利益は最大60ドルに抑えたいとも言っている。集まった5万5492ドルの多くはチャリティに回されるのだとのこと。

「キャンペーンが終わってから(先週の土曜日に終了した)、Columbus Foundationに設けたファンドに利益の大半を移しました。このファンドは、セントラル・オハイオにおける飢餓およびホームレス対策の非営利活動のために使われることになります」と、CNBCの番組の中で述べていた。但し、これはKickstarterのルールには反するものだ。Kickstarterでは、チャリティのためのプロジェクトを明示的に禁止している。但し、今回のポテトサラダ・プロジェクトは、目的がチャリティにあったわけではないと判断されているのだろう。

このポテトサラダ・プロジェクトはKickstarter史上で4番目に多くの注目を集めたものとなった。ページビューは400万にも及んだ。これを上回るのはOUYAゲームコンソールスマートウォッチのPebbleそして「Veronica Mars」の映画制作プロジェクトだけなのだ。

但し、アクセス数は膨大であったものの、ビュー数が上位10位に入る他のプロジェクトに比べると、集めた額は少ないものであった。たとえばビュー数でポテトサラダ・プロジェクトに劣るOculus Riftは240万ドルを集めたし、Reading Rainbowも最高額となる540万ドルを集めている。

「ポテトサラダ・プロジェクトは、Oculu Riftよりも多くの注目を集めた。インターネットというのは、こういう不思議なことが起こる世界だということなのだろう」と、Kickstarterブログには記されている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H