米国時間3月2日、Microsoft(マイクロソフト)はPower Automate DesktopをWindows 10ユーザーに無料で公開すると発表した。Power Automate Desktopはデスクトップベースのワークフローを自動化するエンタープライズレベルのツールだ。Power Automate DesktopはMicrosoftが「Attended RPA」と呼ぶソリューションだが、強力なマクロレコーダーのようなものと考えられる。複数のアプリケーションにわたるフローを構築するのに役立つ370のアクションがあらかじめ用意されているが、真価は何度も繰り返し実行する時間のかかるタスクを自動化するためのオリジナルのスクリプトを作れることにある。
Power Automate Desktopは2020年9月に発表された。2020年前半にMicrosoftがSoftomotiveを買収したことがベースにあるが、MicrosoftはSoftomotiveのテクノロジーを拡張し自社のスタックと深く統合してきた。
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Power Automate Desktopを試してみたいユーザーは現時点でMicrosoftからダウンロードできるが、今後数週間のうちにMicrosoftのInsider Builds for Windows 10に含まれ、最終的にはWindows 10に組み込まれて標準のWindows Homeエディションで利用できるようになる。これまでPower Automate Desktopの1ユーザーあたりのライセンス料は1カ月15ドル(約1600円)からとなっていた。
MicrosoftのPower Platformエンジニアリング担当コーポレートバイスプレジデントであるCharles Lamanna(チャールズ・ラマンナ)氏は筆者に対し「Power Platformですべての人にとって開発を民主化したいというミッションを持っています。これはもちろん誰もが利用できるプロダクトを作るという意味で、Power Appsでアプリケーションを作るにしてもPower Automateで自動化するにしても、つまりノーコード/ローコードということです。しかしもう1つ重要なことがあります。典型的なPCユーザーに自分が開発者になれると思ってもらえるような想像力をどのようにして広げるかということです」と語った。
今回の移行に関しラマンナ氏は、ライセンスにまつわる面倒を解消し、Windowsユーザーに対して自分でbotを作りタスクを自動化できるというメッセージを送ることになると考えている。同氏は「特にマクロレコーダーのような記録機能に関して我々が設計した方法、そして我々の経験により、ユーザーはループやクリックするアプリやテキストボックスのことを考えることなく、ただ記録して実行できます」と述べた。
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)