山ほどの仕事を抱えている小学校教師にとって、児童の読解能力を測ることは骨の折れる仕事であり、通常は時間を要し強いプレッシャーのかかる1対1のテストを通じて行われる。Microsoft(マイクロソフト)の新しいアプリであるReading Progress(リーディング・プログレス)は教員の肩の荷を少しでも軽くしようとするもので、子どもたちは自宅で読書ができて、AIによる自然言語理解を利用した障害と進歩の確認もできる。
2020年はほとんどの教育プランが台なしになり、読解力は子どもたちが学校にいる時のようには向上しなかった。Amira(アミーラ)などの会社が読書の様子をAIで観察することによってギャップを埋めようとしているのに対して、Microsoftは教員のためのツールを増やそうとしている。
Reading ProgressはMicrosoft Teams(ティームズ)のアドオンで、教師がより柔軟に読解テストを実施できるようにすることで、人前で読んで失敗することを心配する児童へのプレッシャーを軽減し、読み飛ばしや言い直しなどの重要な読み上げ事象を発見、追跡することができる。
教師は児童毎に(あるいはクラス全員に)課題読み物を与え、子どもたちは好きな時間に読むことができる。テストを受けるよりも宿題をやるのに近い。アプリ内で直接動画を撮影し、音声はよくあるつまずきを観察するアルゴリズムによって解析される。
4年生のBrielle(ブリーレ)さんによるビデオ証言のように、多くの子どもがこのやり方を好むかもしれない。
ブリーレさんのように聡明で自信に満ちた少女がこのやり方の方がよいと感じているとして(彼女は自分の学年より2年上の課題を読んでいる、よくやったブリーレさん)、失読症や訛りが心配だったり、内気なだけで読むのに苦労している子どもたちにはどうなのか?自分の家で自分ひとりで自分のカメラに向かって話せることで、ずっと上手に読めるようになり、正確な評価も可能になる。
これは教師をそっくり置き換えようとするものではもちろんない。忙しすぎる教育者が優先順位をつけ、ものごとを客観的に見て追跡することに集中しやすくなるためのツールだ。これはAmiraが対面のグループ読書(パンデミック下では不可能)を置き換えようとするものではなく、よくある間違いをすばやく修正して読者を励ますというこれも有用なプロセスを提供すると同じだ。
この日MicrosoftはReading Progressに関連する情報を数多く公開した。誕生の物語と基本的概要や、プロダクトハブ、解説ビデオ、同社のアプローチを支持する引用などだ。この新しい教育関係プロダクトに関するまとめ投稿にも詳しく書かれている。
カテゴリー:EdTech
タグ:Microsoft、Reading Progress、オンライン学習、Microsoft Teams
画像クレジット:Microsoft
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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook )