急成長オープンソース・スタートアップは殆どがベイエリア以外出身でベンチャー資金を拒否(調査結果)

2020年の急成長するオープンソース企業の90%以上がサンフランシスコ・ベイエリア「以外で」設立され、トップ20のうち12社はヨーロッパ出身であることが、最新の調査でわかった。ROSS Index”は、Runa Capitalが発行しているレポートで、GitHubに公開リポジトリをもつ急成長のオープンソース・スタートアップを掲載している。

興味深いのは、最新リストで最速成長株に選ばれたPlausible(プローシブル)が「オープン・スタートアップ」(収益を含むすべてのデータが公開されている)であり、自社のウェブサイトで次のように謳っていることだ。「資金調達や出資の受け入れには興味がありません。個人からも、組織からも、ベンチャーキャピタルからも。私たちのビジネスモデルは、ウェブユーザーから膨大な量の個人情報を集めて分析し行動形態を予測して広告を売ることとは何の関係もありません」。同社は、自立可能な「非常に人気が高く広く使われている監視資本主義的ウェブ解析ツールプライバシーではないプライバシーに優しい代替手段」を作ることだと言っている。

実際のところ、「GitHubのスター」はオープンソース企業のプロダクトマーケットフィットを測る理想的な基準とは言えない。それでもこの調査結果は、過去10年間のVC支援スタートアップのトレンドを脱する興味深い可能性を示している。

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同様のリストを作る試みは過去にもあった。2017年に、Battery Ventures(バッテリー・ベンチャーズ)は独自のBOSS Indexを出版したが、続かなかった。2020年9月にAccelが発表したOpen100マーケットマップには多くのオープン・スタートアップが入っている。

しかし、リストに載る企業は四半期ごとに大きく変わる可能性が高い。それはGitHubで何四半期も急成長を維持する例は稀だからだ。ROSS Indexに登場する会社が頻繁に入れ替わる可能性が高いのはそれが理由だ。

たとえば、ROSSのトップ20のうち、前回のリスト(2020年Q2)に掲載された会社はHugging Face、Meili、Prisma、Framerの4社だけだ。

もちろん、オープンソースだからといって将来収益化したりベンチャー資金を調達することが絶対ないわけではない。

そして、Runa Capitalがこのリストの公開に興味をもっているのは間違いない。同社はいくつかのオープンソース・スタートアップに投資をしていて、Nginx(F5 Networksが6億7000万ドルで買収)、MariaDB、N8Nなどがいるほか、最近ではオープンソース・スタートアップ向けに1億5700万ドルのファンドを立ち上げた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook