TouchPicoというプロジェクターがIndieGogoでのキャンペーンを開始した。これは、今年のCESにも登場したデバイスだ。ミッドレンジのAndroidデバイスとしての機能を持ち、また投影するスクリーンへのタッチを検知するためのカメラを搭載している。TouchPicoを使えば、壁面も大きなアンドロイドタブレットになってしまうわけだ。
先週、編集部ではこのTouchPicoに触ってみたが、そのレスポンスのはやさには驚かされた。正確に「画面」を操作するには付属のスタイラスを利用する必要があるものの、タップやスワイプへの反応速度は迅速で、またアプリケーションを切り替えることも容易に行える。搭載しているAndroidは最新版ではないものの、しかし慣れ親しんだインタフェースで操作することができる。
試してみた際には、子供向けのゲームやYouTube、そしてPowerPointプレゼンテーションなどを行なってみた。結果から言えばFruit Ninjaなどのレスポンスもまずまずだった。またドローアプリケーションへの反応も上々だったと言って良いだろう。但し部屋の明かりを暗くしてみても、Dawn of the Planet of the Apesの予告編ビデオは、あまり綺麗には見えなかった。尚、PowerPointのプレゼンテーションは、Google Playにあるフリーのアプリケーションをダウンロードして試してみた。当然かもしれないが、ノートPCをプロジェクターにつないで行うのに比べれば、もたつきが感じられた。
使ってみればいろいろと不満に感じるところはあるかもしれないが、しかし面白いデバイスであるのは間違いないところだ。HDMI入力も用意されているのでPCやゲーム、あるいはスマートフォンの出力用デバイスとしても利用できる。暗い色調のものを映し出すのは苦手分野であるようだが、明るい感じのアプリケーションなら不満なく表示することができよう。
IndieGogoでの価格は289ドル(早期割引が完了すれば500ドル)となっている。価格的にはiPad Miniの方が安い。多くの人は通常のアプリケーションが問題なく動くタブレットを購入する方を選ぶだろうと思う。表示も壁に映すよりはディスプレイを使う方が綺麗に決まっている。しかし家族向けなどの用途としてとても面白いのではないかと思う。懐かしのボードゲームを遊ぶように、何人かで集って遊ぶことができそうだ。マルチプレイヤーゲームなども面白いかもしれない。
また小さな場所でプレゼンテーションを頻繁に行うようなビジネスユーザーにも役立つデバイスであるかもしれない。プレゼンテーションのたびに神経質にセットアップを行う必要がないというのはメリットだろう。但し、そうしたニーズを抱えた人がどれほどいるのかはよくわからない。
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(翻訳:Maeda, H)