「色で服を選ぶ」ニーズはあるか? ファッションECサイト「IROYA」が資金調達

洋服を選ぶ基準はブランドやデザイン、価格などさまざまだが、「IROYA(イロヤ)」は毎月設定する「色」に応じて、国内外の有名ブランド品から1点モノの古着までを販売するECサイトだ。東京・渋谷にはリアル店舗も構えていて、例えば「黄」の月には黄色いアイテムだけが並ぶ。ECサイトと店舗はデータベース連携していて、ユーザーは1点モノであってもどちらからも購入できるようになっている。

ファッションECといえばブランドやカテゴリー、検索で商品を探すものがほとんどだが、果たして、色で服を選ぶニーズはあるのか? この点についてIROYA代表取締役の大野敬太氏は、「色は購入決定のすべての要因にはならないが、ブランドを知らなかったり、気分で商品を買う人のタッチポイント(入り口)になる」と説明する。会員数は非公表だが、毎月のECサイトや店舗での購入リピート率は「1〜2割」といい、これまでの流通総額は「数千万円程度」に上る。

8月11日には、金額は非公表ながらも、ニッセイ・キャピタルに対する第三者割当増資を実施したことを発表した。これに先立ち6月には、はてなやバイドゥ、DeNAなどでエンジニアを務めていた水野貴明氏を取締役兼開発統括担当として、auのINFOBARのUIを設計したことで知られる奥田透也氏を社外取締役兼クリエイティブ統括担当として迎えるなど、チーム強化を図っている。

今後は、ユーザーが頻繁に閲覧する商品の色に合わせたコーディネートを提案するアプリを投入し、売上拡大を図る。IROYAが扱うアイテムはすべてRGBデータがタグ付けされていて、「赤寄りのオレンジ」や「ピンクがかった赤」などの色による精密なソートが可能となっている。コーディネート機能では、白のトップスに関しては「ピンクがかった赤」よりも「赤寄りのオレンジ」が似合うといった「左脳的なアプローチ」で提案するとともに、自社のスタイリストによるチェックで精度を上げていくという。


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TechCrunch Japan

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