モバイルアプリに(近くWebアプリケーションにも)コミュニケーションの機能を付加できるサービスLayerは、Disrupt SF 2013の優勝者だが、このほどHomebrew、AME Cloud Ventures(Jerry Yangの投資企業)、CrunchFund(本誌TechCrunchファウンダMichael Arrington)、Fuel Capitalなどなどの投資家からシリーズAで1450万ドルを調達した。資金獲得前の同社の評価額は6000万ドル台の半ば、と情報筋は言っている。
Layerをコミュニケーションプラットホームとしてアプリに加えるためには、10行足らずのコード〔コードサンプル〕を加えるだけでよい。それらのコードがLayerのSDKを呼び出すことによって、ユーザは、テキストや音声やビデオなどでメッセージを送ったり、複数のアプリケーション間でファイルを共有したりできるようになる。Layerはいわば、コミュニケーションのためのStripe(本誌記事)だ。
LayerのSDKを呼び出すためのユーザインタフェイスコンポーネント集、Layer UIキットも提供しているので、デベロッパはいろんなインタフェイス機能(アドレス帳、メッセージソーターなど)を手早く作れる。また、デベロッパがアプリケーションにメッセージング機能を簡単に設けられるだけでなく、インフラやスケーリングの問題からもデベロッパを解放したいと考えている。今SDKはiOSとAndroid用だけだが、今後はWebアプリケーションもサポートしていく予定だ〔それは今年の年内らしい〕。
LayerのファウンダTomaž Štolfaはvox.ioのファウンダで、Ron PalmeriはMinor VenturesのマネージングディレクターとしてGrand Central(Google Voiceの前身)、OpenDNS、Scout Labs、Swivelなどなどを立ち上げてきた。PalmeriはMkII Venturesのファウンダでもあり、またTechCrunch Disrupt SF 2011の準優勝Prism Skylabsの協同ファウンダだ。Layerは最近、元Appleの上級エンジニアAndy VyrrosをCTOに迎えた。VyrrosはAppleで、iMessageやFacetimeの開発を指揮した。
Layerはまだ非公開ベータだが、今後大量のデベロッパに採用されていく、と期待している。つまり、アプリ/アプリケーションにテキストや音声やビデオなどのコミュニケーション機能を持たせたかったら、誰もがまずLayerへ行く、というデフォルトのサイトにしたいのだ。また投資家たちも、デベロッパがシンプルで使いやすくてしかもセキュリティとスケーラビリティを犠牲にしないSDKを求めることを、よーく知っている。Layerではほんの数行のコードで、そんなSDKを呼び出せるのだから、デベロッパにとっても大きな勝利だ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))