アメリカ国防省はVirgin OrbitのLauncherOneのプロトタイプのテスト飛行を契約した。Virgin Orbitが今日(米国時間11/15)発表したところによれば、国防省は同社の地球低軌道打ち上げ能力を調査するためだという。
LauncheOneのマニフェストには国防省の宇宙テストプログラムが掲載されており、実際の打ち上げは早ければ2019年1月にも実施されるという。
この契約は、国防省の宇宙ミサイルシステムセンター高度システム開発局とDefense Innovation Unit Experimentalを通じて締結された。相手方の Vox Spaceは、われわれがすでに報じたとおり、この種の政府契約を処理するために設立されたVirgin Orbitの子会社だ。
LauncherOneはVirgin Orbitが開発している再利用可能な空中発射プラットフォームで、ボーイング747を改造のベースとしている。この母機に使い捨ての衛星打ち上げロケットを吊り下げ、高空で発射するという仕組みだ。
Virgin Orbitはロングビーチの製造工場でテスト用ロケットの組み立てを完了しており、747改造の発射母機はテスト飛行の準備中だ。
テスト飛行が成功すれば、次には技術デモ衛星の実験打ち上げを行い。Virgin Orbitが低価格で低軌道に衛星を投入する能力、また随時、迅速に打ち上げ要求に答える能力などがテストされるはずだ。【略】
Virgin Orbitもこれでやっと空に飛び立つことができそうだが、われわれが報じたとおり、SpaceXは、Falcon 9による衛星打ち上げを16回成功させ、今回は国防省がノースロップ・グラマンを介して発注した極秘のペイロードを搭載した17回目の打ち上を準備 している。
そうではあっても、物事はどこからか始めなくてはならない。Virgin Orbitの得た契約がそれになるのだろう。
安全保障関係の政府の宇宙契約の窓口となっているVOXの社長、Mandy Vaughnは「LauncherOneは〔747の改造であるため〕多数の機体を短期間で製造可能だ。空中発射システムは商業的に魅力的なサービスを提供してきた。今回の国防省との契約により、われわれはこの能力を実証できることとなった。ここで空中発射による衛星打ち上げのための新しい優れた方法を実証できると期待している。国防省が示しているイノベーションと創造性を高く評価するものだ」と述べた。
〔日本版〕トップ画像はLancherOneに搭載予定のテスト用ロケット。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)