TechCrunchが把握したところでは、Postmatesは9月にIPO書類を公開する。オンデマンド配達のこの会社がM&Aエグジットを模索しているとの報道が以前あったが、この件に詳しい情報筋はPostmatesが今年のIPO完了に向けて順調に準備を進めている、と話す。
9月にS-1書類を提出してPostmatesは2019年第3四半期末までに上場することが予想される。Bloomberg(ブルームバーグ)が以前報じたところによると、幹事証券会社はJPモルガンチェイスとバンク・オブ・アメリカだが、規模や価格レンジなどその他の詳細についてはまだ流動的で、今後発表される。
Postmatesの広報は「IPOプロセスについてコメントできず、噂や推測についてはコメントしない」とTechCrunchに語った。
2月、Postmatesは米国証券取引委員会にIPOについての書類を非公開で提出した。その直後、この件に詳しい人によると、Postmatesは他のフードデリバリーユニコーンのDoorDashとM&Aについての話し合いを行ったが、合意に至らなかった。DoorDashはこの件についてコメントを却下した。
Postmatesは企業価値18億5000万ドルに達した今年初めのラウンドを含め、これまでに6億8100万ドルを調達した。一方のDoorDashはシリーズGで6億ドルを調達し、5月に企業価値が126億ドルに達した。
PostmatesがIPOの準備を進めるにつれ、フードデリバリー事業は強固なものになり続けている。先週DoorDashは他のフードデリバリー会社のCaviarをSquareから4億1000万ドルで買収した。Bloombergによると、少なくとも2016年から買い手を探していたCaviarの買収については、Uberも検討していたとされている。
DoorDashはドライバーへの支払いが遅いことについて厳しい調査を受けている。2月にTechCrunchは、DoorDashがドライバーに払うべき顧客からのチップをいかに差し引いていたかを報じた。かなりの批判を受けてDoorDashはようやくポリシーを変えると発表した。しかし新たなポリシーはまだ実施されていない。
Postmatesが上場企業としていかにうまくやっていくかは議論の余地がある。というのもUberやGrubhubといった手強いライバルを含む同業他社と競争を展開することになるからだ。
Uberは先週、厳しい内容の第2四半期決算を発表した。しかし同社のフードデリバリー部門のUberEatsは驚くべきスピードで成長を続けている。第2四半期の受注額は33億9000万ドルで、月間アクティブプラットフォーム消費者(MAPCs)は前年同期比140%の伸びだった。それでもUberEatsの黒字化はまだ先だとUberのCEOであるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は8月8日にCNBCに語った。
Postmatesの今回の最新IPO計画の前には、WeWorkが来週にも上場趣意書を提出するかもしれないとBloombergが報じている。上場を控えた企業として、35億ドル超の調達を期待しているWeWorkとPostmatesに今後注目が集まる。
今年はUberやLyft、Pinterest、その他シリコンバレーの最も名の知れたユニコーン企業が上場し、Postmatesはこれらに続くことになる。
2011年にBastian Lehmann(バスティアン・レイマン)氏が創業したPostmatesにはSpark Capital、Founders Fund、Uncork Capital、Slow Ventures、Tiger Global、Blackrockなどが出資している。
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(翻訳:Mizoguchi)