スナックバーの破壊的創造、完全食を目指すSoylentが米国1兆億円規模の市場に参入

完全食を目指すSoylent(ソイレント)は、これまでの液状製品(飲み物)を捨てて、スナックバー的なパッケージ商品を発売する。

その熱量100カロリーのバーは植物性たんぱく質5グラムと36種の栄養素、そして消化を助けるプロバイオティクス(乳酸菌など)を含んでいる。チョコレートブラウニー、シトラスベリー、塩キャラメルの三種類がある。

それは同社の今年2つめの新製品だ。1月には食事の代わりになるシェーク製品としてSoylent Bridgeの1食バージョンを出した。スナックサイズのバーには、シェークや飲み物より大きな市場があるだろう。Research and Marketsのデータによると、スナックバーの2023年の売上は米国だけでも88億ドル(約1兆円)だそうだ。

CEOのBrian Crowley氏はこう言う。「これでかなり前進したと思うよ。持続可能な栄養をもっといいかたちで人々に届けられるんだから、大きな一歩だし、すごくうれしい。バー食の世界の破壊的創造だ。最初はドリンク製品で朝食を狙ったけど、今度の製品は完全な栄養をいつでもどこでも摂れる」。

Soylentのスナックバー

スナックバーへの進出はHuelのようなコンペティターとのSoylentの差別化にも寄与する。なお、Soylentという名前は、1960年代のSF小説「Make Room! Make Room!」に登場する大豆(soy bean)とレンズ豆(lentil)で作った食べ物に由来しており、のちに劇場で原作を有名にしたバージョンとは無縁だ(とファウンダーは強調したいのだ!)。

Huelはイギリスでローンチしたが、今ではロサンゼルスでよく見かける。昨年Highland Europeから2600万ドルを調達して、その栄養ドリンクとパウダーを主に米国市場で拡販したいらしい。一方フランスには固形スナックとシェークを売っているFeedがあり、ヨーロッパにおけるSoylent的スタートアップだ。

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ただしSoylentは今後も、機能性サプリのような世界へ赴く気はない。Crowley氏はこう言う。「Bulletproofsのようなものは、良質な科学の裏付けがあるんだろうけど、でもお金持ち相手だね」。

Crowley氏が望むのは、Soylentがすべての消費者のための安価で栄養価の高い代替食であり続けることだ。同社によると、バーの原料はこれまでのドリンクやパウダーと同じで、 多量養素(たんぱく質、炭水化物など)+26種のビタミンとミネラル、9種のアミノ酸、2種の必須脂肪酸、そしてオメガ-3とオメガ-6を含む。

さらに、消化を助けるためのプロバイオティクスと、3グラムの砂糖を加えている。現在、バーはケース入りでネット販売のみ。1ケースに30個入っている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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