ソフトバンクグループの孫正義社長は8月6日、2019年3月期 第1四半期決済説明会の場で「QRコード決済」のメリットについて語りました。
同グループ傘下のソフトバンク株式会社とヤフージャパンは、QRコード決済サービス「PayPay」(ペイペイ)を今秋開始予定。最初の3年間は一部決済方式の加盟店手数料を「0円」とすることで、日本でキャッシュレス化が進まない”要因”とされる中小店舗での導入を促進します。
なお「PayPay」はインドのモバイル決済企業「Paytm」と提携しており、同社にはソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資する間柄でもあります。
「店舗側の投資がほとんどいらない」
このQRコード決済は、日本のキャッシュレス化を促進するとの期待が寄せられる一方、リーダーに「ピッ」とかざすだけのNFC(Felica)決済に比べて技術的な後進性を指摘する声もあり、「QRコードではなくNFC決済を日本で広めるべき」との意見も耳にします。
孫社長はQRコード決済の利点について、「店舗側の投資がほとんどいらない」点を挙げ、次のようにコメントしました。
「(店頭に)QRコードのシールを貼るだけで、(決済できる)お店の数がほぼ無限大に広がる。従来のように高額な専用端末を買って、インストールして、オペレーションコストを支払って、高額な手数料を支払う。こんな古いモデルではなくて、全く新しい、コストのかからない、そして素早く大きく広がるネットワークが今後作られる。そういった意味で、ソフトバンク株式会社とヤフージャパンが力を合わせて、これを実現させたい」(孫社長)
なおQRコード決済を巡っては、LINE Payも加盟店手数料「0円」のサービスを中小店舗向けに展開。楽天やNTTドコモなどのIT各社も続々参入しているほか、KDDIも参入を表明するなど、国内における競争は激しくなりつつあります。
Engadget 日本版からの転載。