オープンソースのPBXソフトウェアAsteriskで人気のDigiumが今日(米国時間2/23)、デベロッパのためにWebRTCサービスのバックエンド(API集)を提供するRespokeを立ち上げた。Respokeは、類似のサービスBistriやTelefonicaのTokBoxなどの仲間だ。いずれも、デベロッパのためにWebRTCによる通信/コミュニケーションプラットホームを提供している。
RespokeのAPIを使ってデベロッパは、ビデオ通話、リアルタイムチャット、画面共有などの機能を自分のアプリケーションに加えられる。今はWebで使うためのJavaScriptライブラリとREST APIを提供しているが、今春内にAndroidとiOSのSDKも提供する。Internet ExplorerとSafariは現在、WebRTCをサポートしていないが、Respokeはそれらのためのプラグインをリリースする予定だ。
WebRTCは優れた技術だが、現状では1対1のピアツーピア通信が中心だ。そのような直接接続は、ファイヤーウォールやネットワークの構成によって妨害されることもある。そこで、Respokeのようなバックエンドサービスの出番になる。それらのサービスは、上記のような問題をメディアリレーを使って回避するだけでなく、WebRTCの規格にないログイン認証やアイデンティティ、プレゼンスなどの管理機能も提供する。デベロッパがコミュニケーションのアプリケーションを作ろうとすると、どうしてもそれらの機能が欲しくなるからだ。
Respokeを使うとデベロッパは、アプリケーションのユーザに電話との通話もさせられる。つまり同社の伝統は電話技術だから、Asteriskベースの電話システムを容易に統合できるのだ。
Digiumの社内スタートアッププロジェクトRespokeは、数か月かかって孵化した。数か月前にベータに入り、その後、そのフィードバックで求められた、入呼起呼の処理(電話通話)、画面共有などの機能を実装した。
Respokeの料金は、ユーザが望む並行接続の最大数、メディアリレーの帯域、電話番号の数と電話使用時間で決められる。5つの並行接続でメディアリレイが5GBの帯域までは、無料だ。有料プランは月額50ドル(50接続、帯域50GB、電話番号1、通話時間500分)から始まる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))