米国のサイバーセキュリティ担当元高官のChris Krebs(クリス・クレブス)氏とFacebook(フェイスブック)の元最高セキュリティ責任者のAlex Stamos(アレックス・ステイモス)氏が、新たなサイバーセキュリティコンサルティング会社を設立、すでに最初のクライアントであるSolarWindsを獲得している。
少なくとも米財務省、米国務省、米エネルギー省では、ここ数年で米国政府に対する最も重大なスパイ活動である可能性が高いと考えられる侵入が確認されている。米国政府はすでにロシアを非難しているが、侵入の規模は当分分かりそうにない。
クレブス氏は米国政府のサイバーセキュリティ担当幹部の1人であり、直近では2018年から国土安全保障省のサイバーセキュリティ諮問機関であるCISAの長官を務め、偽の選挙不正の主張(その多くはトランプ大統領自身に由来するものだったが)に反対したために同大統領に解雇されるまでは、同国政府のサイバーセキュリティにおける高官の1人であった。一方、ステイモス氏は、FacebookやYahoo(ヤフー)でサイバーセキュリティ関連の上級職を歴任した後、Stanford Internet Observatoryに入社した。同氏はまた、相次ぐセキュリティ問題が発生していた中でZoomのコンサルタントも担当した。
この件を報じたFinancial Timesのインタビューでクレブス氏は、侵入されたシステムからハッカーが排除されるまでには数年かかる可能性があると述べた。
SolarWindsの最高経営責任者であるSudhakar Ramakrishna(スードゥカ・ラーマクリシュナ)氏はブログ投稿で、苦境に陥っている同社が「私たちの顧客、政府のパートナー、および一般の人々に対して短期的および長期的に透明性を保つのを支援し、セキュリティの強化」するためにコンサルタントを迎え入れたことを認めている。
関連記事
・FBIとNSAが米連邦機関で進行中のハッキングは「ロシア起源の可能性が高い」と述べる
・トランプ大統領が選挙の偽情報を暴露したサイバーセキュリティー責任者クリス・クレブス氏を更迭
・サイバーセキュリティ専門家がFacebookのテロ対策チームや官民連携について語る
・Zoomのセキュリティ顧問が暗号技術開発のKeybaseを買収した狙い
カテゴリー:セキュリティ
タグ:サイバー攻撃
画像クレジット:Tasos Katopodis (L), Win McNamee (R) / Getty Images
[原文へ]
(翻訳:塚本直樹 / Twitter)