銀行は今や、あなたの瞳の中にある。EyeVerifyでは、文字通りそうだ。この新種の本人確認技術は、顔の8インチ前にスマートフォンを構え、自分の眼球を撮る。するとEyeVerifyが鞏膜(きょうまく)(目の白い部分)上の血管をパターンマッチングして、あなたの銀行口座を開けてくれる。ハッカーがPINやパスワードを盗んで、あなたの口座に忍び込むことは、もうありえない。
EyeVerifyは二度目のシリーズAで資金も潤沢だ。Wells Fargo Bankのほかに、Sprintと中国のセキュリティ企業Qihoo 360が今日(米国時間8/20)、この、銀行のための目の玉セルフィー技術に600万ドルを注ぎ込んだ。Qihoo 360やSprintなどのモバイル企業の参加は先月Wall Street Journalが報じていたが、今度はWells Fargoまでやってきて、このラウンドをまとめた。
EyeVerifyは、Wells Fargoがこのほど発表したスタートアップアクセラレータにも加わっている。このアクセラレータの目的は、金融業の未来を形作る技術やアイデアのために、年2回のブートキャンプを開催することだ。Wells Fargoのホールセールサービス部長Steve Ellisは、EyeVerifyについてこう述べる: “EyeVerifyこそまさしく、金融業や金融業にとって重要なeコマースに、モバイルのセキュリティにおけるテクノロジのイノベーションをもたらすものだ”。
EyeVerifyによると、音声認識は精度にばらつきがあるし、顔認識はまだまだ完成度が低い。目を測定する方法は昔から軍やハリウッド映画で使われてきたが、EyeVerifyのEyeprint ID技術は今いくつかの興味深いトレンドの波に乗っている。それらは、あの深刻なHeartbleedバグ、頻発するパスワードハッキング、インターネットのプライバシーに関する不安の増大、そしてスマートフォン上のフロントカメラの高性能化、…こういったトレンドに押されてこのユニークな技術が、銀行やセキュリティ界隈にとって魅力を増しているのだ。
EyeVerifyの協同ファウンダToby Rushは、今回得られた資金によってバイオメトリクス技術Eyeprint IDを銀行業界や一般企業のモバイル管理、モバイル企業、通信企業、保健医療、政府機関などに普及推進していきたい、と言う。
“われわれには幸運にも、パスワードという苦痛とリスクを無用にする画期的な、そしてシンプルでセキュアでプライベートな技術があり、今ますます大きくなっている市場のニーズに対応できる”、とRushは付け加えた。
同社のこれまでの投資家であるMid-America AngelsやThink Big Partners、Nebraska Angel NetworkなどもこのシリーズAに参加した。Samsungも、同社の投資家だ。今回のラウンドで同社の調達総額は約1000万ドルになる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))