中国における通信界の巨人であるファーウェイ(Huawei)が、アフリカのみに向けたWindows Phoneの開発に乗り出すことを発表した。機種はHuawei Ascend W1のカスタマイズモデルだ。4Afrikaイニシアチブの一環として、Microsoftとの共同で開発された。
価格についてのアナウンスはまだないが、中東およびアフリカ地域におけるWindows Phoneの担当ディレクターであるGustavo FuchsがBBCに語ったところによると「アフリカで最も入手しやすいWindows Phoneという位置付けです」とのこと。「数年のうちに、アフリカ大陸内において数千万台単位で普及させることを目標としています」とも話している。
Fuchsによると、4Afrikaの目的は、アフリカ大陸内でのスマートフォン利用率を上げることなのだそうだ。これには、アフリカの人びとにとってフィーチャーフォンから乗り換えたくなるような魅力的なアプリケーションを提供することも含まれている。現在のところのスマートフォン率は「10%近く」とのこと。もちろん地域によっては、はるかに低いところもある。
「入手しやすさはもちろんですが、アプリケーションやコンテンツも充実して、フィーチャーフォンからの乗り換え需要を高めていきたいと思っています」とFuchsは言っている。
今回リリースしたWindows Phoneは、まずエジプト、ナイジェリア、ケニア、コートジボワール、アンゴラ、モロッコ、そして南アフリカで販売される。販売はそれぞれの国の販売方式に則った形で行われる。すなわち南アフリカでは通信事業者からの販売となり、コートジボワールでは小売業者による販売となる。ナイジェリアやアンゴラは複合的な販売方式がとられているそうだ。
また4Afrikaイニシアチブでは、ケニアのRift Valleyでのワイアレスブロードバンド環境の構築や、南アフリカやエジプトにおけるWindows Phone開発者支援なども行なっていくらしい。
ファーウェイにとって、アフリカは中国の外ではもっとも急成長中の地域となっている。昨年11月にファーウェイは、南部および東部アフリカにおける売り上げは3年間で30%の伸びを期待していると話していた。現状について同社のウェブサイトをみてみると、2011年の売上げが34億2000万ドルで、これは前年比で15%の増加ということになっているようだ。アフリカ大陸には18のオフィスを開設しており、5800人が働いている。南アフリカにはR&Dセンターや、また7つのトレーニングセンターも開設している。
ファーウェイのIDEOSは、100ドルを切る最初のスマートフォンとしてデビューしており、ケニアで大人気の機種となっている。市場シェアは45%を獲得しているのだそうだ。
Huawei Ascend W1は4インチのタッチ画面で、500万画素のカメラを搭載している。一回の充電で待ち受け時間は420時間に及ぶとしている。
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(翻訳:Maeda, H)