1億ドルの資金を調達した後、バーチャルリアリティーコンテンツのスタートアップであるJaunt(ジョーント)はここ数年不安定な状態を続けていた。どうやら冒険物語はついに終わるようだ。米通信大手のVerizon(ベライゾン)が同社のテクノロジーを買収したことを発表した。
FacebookによるOculusの買収に続き、JauntもVRブームの波に乗ったかたちだが、この数年没入型エンターテインメントのビジネス機会を探し、ソフトウェアからカメラのハードウェアまで手を広げてきたた同社は、過去1年、拡張現実や「ボリュメトリックビデオ」と言われる技術に焦点を当てたビジネスを追究する一方で、自社のVR資産の売却先を探していた。
「昨年、Spinview Globalが同社のVR技術を買う話が報じられたが何も起こらなかった」と広報担当者がTechCrunchに話した。Verizonが買ったJauntの技術資産には、VR技術だけでなく最新のARへの取り組みも含まれている。買収に伴う社員の移動はなさそうだが、軌道に乗るまで何人かのJaunt社員が協力することになるだろう。
同社の広報担当者は、買収後の会社の方針については言及しなかった。
Verizonはなぜこれらの資産を必要としているのか?Verizon Media(TechCrunchはその一部)はすでに、バーチャルリアリティーコンテンツスタジオのRYOTを傘下に持ち、360度コンテンツやAR/VRコンテンツ全般を扱っている。同社のVR部門であるEnvrmntは基本的に、モバイル環境でもっと効率よく動くARやVRアプリの開発に集中している。Jauntはかつて狭いバンド幅への対応が必要な放送事業に取り組んでいたのでそのための経験を持っているはずだ。
契約金額はまだわかっていないが、JauntはこれまでにGV、Disneyからから計1億ドルの投資を受けている。昨年10月、同社は「相当数の社員」を解雇し、年末にはオフィス家具をオークションに出した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )