マイクロソフトがWindows 11のファーストプレビュー公開

米国時間6月28日、Microsoft(マイクロソフト)はWindows 11のファーストプレビューを、同社のWindows Insiderプログラム内のDev Channelで公開した。Insiderプログラムに参加している人は、Microsoftの新オペレーティング・システムの新しい(少々複雑な)システム要件を満たしていれば、まもなく入手できるはずだ。

ファーストプレビューには、新しいルック・アンド・フィール、テーマ、ウィジェット、新しいスナップレイアウト、さらには改訂されたファイル・エクスプローラなどMicrosoftがWindows 11で約束している新機能の大部分が入っている。しかし、このファーストリリースに間に合っていない機能もいくつかある。たとえばAndroidアプリへの対応、Teams統合のビルトイン対応などは後のリリースに入る予定だ。新しいWindows Storeのプレビューはすでに公開されている。

それ以外は、新しいスタートメニューから試してみることができる(中央に置かれたスタートボタンが気に入らない人は左下に移動できるのでご心配なく。ただしタスクバー全体を画面の別のに辺に移すことはできない)。ちなみにスタートメニューはWindows体験の象徴的部分の1つではあるが、ほとんどのパワーユーザーはめったに使うことがなく、代わりにアプリの99%をキーボードかタスクバーを使ってスタートするだろう。Microsoftは、新しい「recommended(おすすめ)」セクションに新しくインストールしたアプリや最近使ったファイルを並べて何かか違うことをやろうとしている。

画像クレジット:Microsoft

もう1つ、すぐに目につく新機能が新しいファイルエクスプローラーだ。フラットなルックスに代えてリボンスタイルのメニュー(Microsoftは「command bar」[コマンドバー]と呼んでいる)を採用している他、全体的に新しい見た目のアイコンが使われている。ルックスは良いが、変更にともなって失われた機能がないかは試してみないとわからない。

ファイルエクスプローラーは、Windows 11のその他のアプリと同じく、Microsoftの新しいスナップレイアウトを採用している。「スナップ」ジェスチャーやショートカットキーでウィンドウを画面のどの辺にも固定できる既存の機能を最大化ボタンに集約した。全体としての機能は新しくないが、多くのWindowsユーザーはこの機能自体の存在を知らなかったに違いないので、今回の新機能によってウィンドウのスナップ(固定)機能が多くのユーザーに知られることになるだろう。

画像クレジット:Microsoft

新しいウィジェットも、タスクバーの目立つ位置に表示される。現在あるのはカレンダー、天気、交通情報、Microsoft To Do、および株価のウィジェットで、OneDriveから最近の写真を表示したり、スポーツやeスポーツのニュースも好きに表示させられる。パーソナライズされたニュースフィードもある。

最後に紹介するべきなのが、新しい設定メニューだ。残念だったWindows 8以来、Windowsには事実上2つの設定メニューが存在している(コントロールパネルと設定)。どうやらこの混乱の日々はまだ終わらないようだが、設定メニューは少なくとも現在のWindows 10よりずっとすっきりした見た目になっている。

画像クレジット:Microsoft

もちろんWindows 11には他にも多くの変更がある。これは半年に1度の小さなUI変更をともなうWindows 10アップデートとは明らかに別物だ。今後は、これがリアルワールドでどう使われていくかを見なくてはならないが、今はまだ早期リリースであることを覚えておいて欲しい。プレビューはInsiderプログラムメンバーに公開され始めたので、実際どう動くのかは近々わかるだろう。TechCrunchも今後各機能を試していく予定だ。

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カテゴリー:ソフトウェア
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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