スタディストは、写真や説明文を追加するだけで簡単に業務マニュアルが作成できるクラウド型マニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」を提供している。本日スタディストは記者会見を開催し、総額約9000万円の資金調達を発表した。引受先はちばぎんキャピタル、横浜キャピタル、三井住友海上キャピタルだ。同時に千葉銀行と四国銀行との業務提携も発表している。
スタディストは、2017年5月9日にSalesforce Venturesから、続く6月26日に総額1.2億円をリクルートホールディングス、日本ベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタルから調達した。今回の発表を含め、2017年内に実施した3回の資金調達の総額は3.3億円になったとスタディストは説明している。
Teachme Bizの導入企業は1500社以上になり、32.6%は地方のユーザー、とスタディストの代表取締役を務める鈴木悟史氏は話す。スタディストでは今後さらに地方の企業にリーチしていき、全国展開を進めるという。今回、地方銀行と業務提携を実施した目的は、地方企業との接点を持つためだ。千葉銀行と四国銀行との業務提携では、両行が地元企業に対してTeachme Bizを紹介するビジネスマッチングを実施するという。
また、海外展開も進める計画だ。すでにマレーシアでは現地資本の回転寿司店での導入事例もあるという。海外展開の戦略について鈴木氏は、まずASEANに進出する日本企業にTeachme Bizを訴求していき、その後ベトナムやインドネシアなどでもサービスを広めていきたいと話す。
Teachme Bizの開発面では、単にマニュアルの電子化ツールに留まらず、「業務を動かすプラットフォーム」になるための機能を追加すると鈴木氏は説明する。Teachme Bizではすでに管理者がマニュアルと共に、特定のユーザーにタスクを配信できる機能を実装した。
この「タスク配信機能」では、従業員がマニュアルを開封したかどうかや、タスクを処理したかどうかといった進捗も確認することが可能だ。この機能で例えば、チェーン展開する本社の担当者は、各店舗の担当者に陳列のマニュアルとタスクをTeachme Bizで配信し、現場に行かずとも各店舗の進捗を確認できるようになる。
今後、タスクが完了するまでにかかった時間や成果を撮影した写真をアップロードする機能なども提供予定だ。タスクとマニュアルの両方を必要な人に配信することで、職場がより効率的に作業を実施できるようにしたいと鈴木氏は話している。