モノのインターネットを構築する「Mother」。歯ブラシなど日常のモノが情報を自らやり取り

モノ同士が連絡を取り合って、「歯ブラシから、まだ歯磨きしていないとの連絡が入りました」とか、「薬瓶はずっと蓋が閉じられたままだと言っています」などと通知してくれるようになったらどうだろう。あるいはジョウロ経由で「花の水やりを忘れているのではないですか」などと通知してきたりもする。要するに、まるで(口うるさい)母親のように、いろいろなことを注意してくれるのだ。

これは現実のプロダクトの話で、その名を「Mother」という。歯ブラシや薬入れ、バックパックや水入れなどさまざまなモノにピーナツ大のセンサー(「Cookie」という名前)を取付けて、それらの利用状況などをモニタリングする。

Cookieの中には、小さな加速度計が内蔵されている。これにより薬瓶が持ち上げられたことや逆さまにされたことを検知する。こうした動きがあれば、すなわち忘れずに薬を飲んだということを意味するわけだ。Cookieはワイヤレスでベースステーションと情報の同期を行う。見た感じは可愛らしいマトリョーシカのようにも見える。

Motherの利用シーンは家の中に留まるものではない。日常的に利用するさまざまなものからの情報を収集できるわけで、車やオフィスなどでもさまざまな使い道があるだろう。また室温の検知なども行えるし(ペット関連の用途にも便利そうだ)、位置情報の取得もできる(子供の帰宅ルートの確認などが行える)。

Motherの発売開始は春を予定しており、ベースステーションと4台のCookieをセットにして222ドルの価格となる見込みだ。用例や技術スペックなどについては、プロダクトのホームページをご確認頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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